出典:ダイワ
当記事では、「タトゥーラシリーズの使い分け」と言うテーマでお伝えさせていただきます。
2022年、22タトゥーラTW80が登場したことで、タトゥーラシリーズの現行品ラインナップは以下の4機種になりました。
※HDやHLCは現行ラインナップから外れているので省きますね。
- 22タトゥーラTW80
- 20タトゥーラSV TW
- 19タトゥーラTW
- 21タトゥーラTW300/400
まあ、21タトゥーラTW300/400は別格なので良いとして、
他の3機種に関しては
「どれを買ったら良いの?」
と迷う方もいると思います。
けれど実は、それぞれにキチンと特徴があります。
ですから使用用途のイメージさえ出来ていれば、実はそんなに迷うことは無いんですね。
ただ、
- 22タトゥーラTW80
- 20タトゥーラSV TW
この2機種はタイプが似ていますから、どっちを買おうかけっこう迷っちゃうと思います。
「評判の良かった20タトゥーラSV TW、買おうと思ったけど新型出ちゃった」
「20タトゥーラSV TWを売って22タトゥーラTW80を買おう!」
「新しいほうがいいに決まってる!新型を買っときゃ間違いないんだ!」
まて!ちょっとまて!
そんな風に思って新型である22タトゥーラTW80を選ぼうと考えているあなたは、ちょっと待ってほしい。
と言うことで今回は、「タトゥーラシリーズの使い分け」をお伝えしたいと思います。
▶22タトゥーラTW80【インプレ】特徴はちゃんと理解しなよ?
▶【20タトゥーラ SV TW】軽量ルアーの飛距離を測定してみた
目次
22タトゥーラTW80? 20タトゥーラSVTW? 【シリーズ使い分け】
まずはタトゥーラシリーズ全般に言えること。
それはアメリカでも定評のある剛性感から、安心してパワーゲームが楽しめると言うこと。
質実剛健なベイトリール。
全機種通してタトゥーラはそんなイメージです。
それではザックリですが、それぞれの使用用途を振り分けて見ますね。
あくまでも、「僕が使うとしたら…」と言うイメージあることはご理解ください。
「ナゼ僕がそう思っているのか」
理由もちゃんと説明します。
ですから理由を理解した上で選べば、あなたなりのより快適なタトゥーラライフを送れると思います。
では主な使い分けとしては以下の通り。
【22タトゥーラTW80】
- 野池などの小規模フィールドの比較的ライトルアーの遠投
- 5~14gくらいのルアーがメイン
- 空気抵抗が少なめの比較的投げやすいルアーがメイン
- 近・中距離キャストメイン
【20タトゥーラSV TW】
- 小規模フィールドで向かい風などの悪条件下でもテンポよく撃っていく釣り
- 5~14gくらいのルアーがメイン
- 軽量ルアー、空気抵抗の大きいルアー、バックラッシュがしやすいルアーがメイン
- 近・中距離キャストメインのシリーズ一番のオールラウンダー
【19タトゥーラTW】
- 16lbライン以上、10g以上の重めのルアーメイン
- ヘビーカバーにガンガンぶち込むのパワーゲーム
- 中・長距離キャストメイン
【21タトゥーラTW300/400】
- ナイロン30lb以上、PEライン3号以上
- ビッグベイト、青物などのビッグゲーム
- 中・長距離キャストメイン
ザックリと振り分けると、こんな感じで使い分けることが出来ます。
まあ、21タトゥーラTW300/400に関しては、はっきり言って完全に別物というか、別格です。
サイズ感が全く違いますので同じ使用用途で、
「22タトゥーラTW80と21タトゥーラTW300/400、どっちを買おうか迷っているんだ」
なんてことには絶対にならないハズです。
ですから、
「ナイロン30lb以上、PE3号、4号とかを使いたい!」
と思っている方は、迷わず21タトゥーラTW300/400を選んでください。
このクラスのベイトリールの対抗馬は、スコーピオンMD、カルカッタコンクエスト300、400あたりになります。
アブガルシアのビッグシューターもありますね。
そのクラスで選ぶとしたら、僕はタトゥーラを選ぶと思います。
なぜなら、コスパ、性能、機能のバランスがバツグンだからです。
まあ、とりあえず言えることは、タトゥーラシリーズの比較したときに、選択肢として迷う余地はないと言うことです。
「22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW」と19タトゥーラTWとの使い分け
さて、21タトゥーラTW300/400はいいですよね。
では次に消去法で行けば、19タトゥーラTW。
コチラもちょっと使い勝手が違うと言うか、明確になってきます。
まず大きな違いは、スプールサイズとラインキャパ。
- 22タトゥーラTW80 スプール径Φ32mm 12lbー100m
- 20タトゥーラSV TW スプール径Φ32mm 12lbー100m
- 19タトゥーラTW スプール径Φ34mm 16lbー100m
19タトゥーラTWがスプールサイズ、ラインキャパが大きいんですね。
この違いがもたらす効果はなんなのか?
一言で言ってしまえば、
「19タトゥーラTWは太いラインを使用して、10g以上のルアーの遠投性に優れる」
と言うことです。
と言ってもスプール径Φ34mmと言うのは、バスフィッシングでは一般的なサイズです。
一般的によく使われる10g前後のルアーが投げやすいスプール径がΦ34mmなんですね。
ただ、ラインキャパがこのクラスとしては、少し多めの設定になっているんです。
このクラスのベイトリールは12lb-100mと言う設定が多いです。
タトゥーラTWのラインキャパは、16lb-100m。
比較的多めのラインキャパになります。
どちらかと言えば、太いラインを使用したパワーゲームをイメージしているベイトリールなんですね。
ですから使い分けとしては以下のイメージ。
- ライン12lb以下、ルアー14g以下がメインなら22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW
- ライン16lb以上、ルアー10g以上がメインなら19タトゥーラTW
こんな感じで使い分けると、きっといい感じで使えると思います。
まあ、基本的にと言うか必然的に、中・遠距離がメイン、もしくはパワーゲームをやりたいのなら19タトゥーラTWということになりますね。
イメージとしてはこんな感じです。
ともに10g前後のルアーは扱いやすいけれども、
「10g以下の軽いルアーと10g以上の重いルアー、どちらが得意なのか」
と言う感じです。
ですからΦ32mmで20gのルアーを投げられないことはありませんし、
Φ34mmで5gのルアーが投げられないわけではありません。
「どちらが得意なのか?」
と言うことです。
ですから、
「あなたは重めか軽め、どちらのルアーをメインで使用するのか」
ということを考えればOKです。
もしくは射程範囲が近距離がメインなのか、遠距離がメインなのか。
具体的に言うと、
- 5~14gくらいのルアーがメインであるのなら22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW
- 10g以上のルアーがメインなら19タトゥーラTW
と言うイメージです。
「え~、おれは10gがメインなんだけど、どっちを使ったらいいの?」
こんな方は、使用するラインやシチュエーションで考えればOKです。
- 比較的オープンウォーターで12lbラインがメインなら22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW
- 16lb以上のラインでヘビーカバーにガンガンぶち込むなら19タトゥーラTW
- 射程範囲が近・中距離、フィールドが小・中規模なら22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW
- 射程範囲が中・長距離、フィールドが中・大規模なら19タトゥーラTW
- 「まあ、それほどハードな釣りはしないし、オールラウンドで使いたい」と言うのなら22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TW
と言うイメージですね。
22タトゥーラTW80、20タトゥーラSV TWの2機種とタトゥーラTWはよく見ればタイプが明らかに違いますから、使い分けは比較的イメージしやすいですよね。
さて問題は、22タトゥーラTW80と20タトゥーラSV TWの使い分けです。
同じスプール径Φ32mm。
ともにライトルアーが使いやすそう。
迷っちゃいますよね。
では行きましょう!
22タトゥーラTW80と20タトゥーラSV TWの使い分け
けれど逆にここまで来ると、22タトゥーラTW80と20タトゥーラSV TWの使い分けにもっと悩んじゃうかもしれません。(笑)
けれどやっぱり、それぞれにちやんと特徴があります。
ですからその特徴をきちんと理解すれば、問題なく使い分けることが出来ます。
ではとりあえずまず最初に、使い分けのポイントを最初にお伝えしますね。
このポイントを押さえておくだけでもグンと分かりやすいと思います。
- 22タトゥーラTW80:空気抵抗が少なめの比較的投げやすいルアーがメイン
- 20タトゥーラSV TW:空気抵抗が多めのバックラッシュがしやすいルアーがメイン
押さえておきたいポイントはこんな感じですね。
実は同じスプール径Φ32mmのタトゥーラ兄弟(双子?)でも、実は決定的に違うポイントがあるんですね。
その注目すべき大きなポイントは、ブレーキシステムの違い。
- 22タトゥーラTW80:マグフォースZ
- 20タトゥーラSV TW:SVスプール(エアブレーキシステム)
この違いはハッキリ言って別物と言っていいくらい、実はかなり大きいです。
ではザックリとではありますが、そのブレーキシステムの違いをお伝えしますね。
- マグフォースZ:重めのルアーの遠投性に優れる
- SVスプール:トラブルレス性が高く、軽いルアー、空気抵抗の大きなルアーの対応力に優れる
要はマグフォースZの方がよく飛んで、SVスプールはバックラッシュなどのトラブルが起こりにくい。
と言うことです。
メーカーホームページには20タトゥーラSV TWについて、こう書かれています。
2g台のスモラバ~55g程度のビッグベイトまで
出典:ダイワ
ホントに2gのスモラバ投げられるかは分かりませんが、守備範囲としてそこまでカバーしているという事でしょう。
つまりは、
「空気抵抗の少ない投げにくいルアーが、トラブル無く投げやすい」
と言うことです。
僕もSVスプールは実際に使ってきましたが、トラブルレス性はマジで高い。
テキトーにキャストしてもスプールが全然ラインが膨らまないんです。
かと言って軽~くスプールが回転するから、飛距離もそれなりには出る。
ですから初めて使ったときは、むしろ飛距離が伸びていると感じたくらいです。
で、ブレーキシステムが違う22タトゥーラTW80と20タトゥーラSV TWですが、使用するルアーウェイトの守備範囲としてはそれほど大きく変わりません。
どちらも7g前後、5g以上と言うのが、扱いやすさと言う意味では同じ守備範囲です。
ただ、基本的に軽いルアーと言うのは空気抵抗も大きく、投げにくいルアーです。
軽いルアーや空気抵抗の大きなルアーと言うのは失速しやすく、バックラッシュしやすいんですね。
ですからそう言う意味でも、SVスプールの方が軽いルアーへの対応力は上です。
実際に使ってみればわかりますが、SVスプールはハッキリ言ってめちゃくちゃトラブルレス性が高いです。
僕も初代SVであるT3SVTW、16ジリオンSVTW、そしてSVブースト搭載の21ジリオンSVTWと使い込んできました。
先ほども触れましたが、まあ、バックラッシュしない^^
特に遠心力ブレーキに使い慣れている人からしたら、魔法のスプールの様に感じるかも知れません。
大げさではなく、それほどの違いを僕は感じました。
ただ、その分、飛距離が少し物足りない側面はあります。
遠投すると、若干フン詰まり感があるんですね。
けれどトラブルが無い分、逆に向かい風などの悪条件下ではむしろ飛距離の伸びを体感できます。
ですから特にベイトリールの扱いに慣れていない方などは、マグフォースZより飛距離を稼ぐことが出来るくらいです。
ピーキーなベイトリールでビクビクしながら投げるより、マイルドなブレーキで思い切ってキャスト出来た方が結果として飛距離が伸びちゃうんですね。
(マグフォースZがピーキーと言う意味ではないです)
先ほど
「初めて使ったときは、むしろ飛距離が伸びていると感じたくらい」
と言ったのは、軽く投げても軽く飛んで行っちゃうからなんですね。
絶対的な飛距離は伸びないけど、悪条件下や軽い力でもある程度飛距離を稼ぐことが出来る。
そんなブレーキシステムなんですね。
ですから
「SVスプールってトラブルは少ないけど飛距離が伸びないんでしょ?」
なんてあまり気にしなくても良いと僕は思いますよ。
フン詰まり感はあると言っても、正直飛距離は十分出ますのであまり心配しないでください^^
とは言えマグフォースZの方が、絶対的な意味では飛距離が伸びることには違いありません。
ですから同じ近・中距離と言う射程範囲であっても、
- 飛距離のマグフォースZ(22タトゥーラTW80)
- トラブルレスのSVスプール(20タトゥーラSV TW)
- バーサタイルに使うならSVスプール(20タトゥーラSV TW)
こんなイメージでOKです。
ちなみにPEラインを使うならSVスプールの方が使いやすいですよ。
SVスプールの特性が、ベイトリールでPEラインを使う際の相性がいいんですね。
まあ、僕はマグフォースZでも気にせずPEライン使ってますけども(^^)
SVスプールでの飛距離の出し方
では、ついでなので、僕が実際に使って感じた
「SVスプールの飛距離の出し方」
をお伝えしますね。
めちゃくちゃカンタンです。
それは、
力まず、7~8割の力で投げること。
ぶっちゃけSVスプールって、力んでもそれほど飛距離は伸びません。
逆に「思い切って力を抜く」くらいのキャストの方が、飛距離の伸びを体感出来るくらいです。
そう言う意味ではむしろ6~7割くらいの力でも良いかも知れません。
まあ、余計な力が加わらず、綺麗にロッドを振り抜けると言うのもあると思いますけど^^
綺麗にロッドを振り抜ければ、ルアーの飛行姿勢は安定します。
ルアーの飛距離って、実は飛行姿勢が超重要なのです。
無重力感が味わえるめちゃくちゃ飛ぶベイトリールって、逆にラインによってルアーの飛行姿勢をコントロールしにくいです。
ですから本気で飛距離を稼ごうと思ったら、ルアーがビシッと安定して飛んで行く様にキャストフォームが超重要になってくるんですね。
どうしても飛行姿勢が乱れるときは、逆にメカニカルブレーキを軽く締めてラインにテンションを掛けて飛行姿勢を整えてやった方が飛距離は伸びることがあるくらいです。
ですからキャストが不安定なうちは、SVスプールの特性がむしろ飛距離の伸びに寄与してくれると言うワケなのです。
コレは僕が実際にキャストしてみて感じたことです。
「えー、トラブルがない分、思い切ってフルキャストした方が飛距離伸びるよ」
「SVスプールに飛距離を期待してはいけない」
そんな意見もあるかも知れません。
ですからぜひあなたも、実際にキャストをして体感してみてください。
なんにしてもSVスプールに関しては、トラブルレス性が非常に高いことには違いはありません。
決して期待を裏切らないベイトリールだと思いますよ(^^)
【結論】22タトゥーラTW80 or 20タトゥーラSVTW、どっちを買ったらいいの?【まとめ】
さて今回は、「タトゥーラ兄弟の使い分け」と言うテーマでお伝えさせていただきました。
まとめますとそれぞれのメインの使用用途としては以下の通り。
【22タトゥーラTW80】
- 野池などの小規模フィールドの比較的ライトルアーの遠投
- 5~14gくらいのルアーがメイン
- 空気抵抗が少なめの比較的投げやすいルアーがメイン
- 近・中距離キャストメイン
【20タトゥーラSV TW】
- 小規模フィールドで向かい風などの悪条件下でもテンポよく撃っていく釣り
- 5~14gくらいのルアーがメイン
- 軽量ルアー、空気抵抗の大きいルアー、バックラッシュがしやすいルアーがメイン
- 近・中距離キャストメインのシリーズ一番のオールラウンダー
【19タトゥーラTW】
- 16lbライン以上、10g以上の重めのルアーメイン
- ヘビーカバーにガンガンぶち込むのパワーゲーム
- 中・長距離キャストメイン
【21タトゥーラTW300/400】
- ナイロン30lb以上、PEライン3号以上
- ビッグベイト、青物などのビッグゲーム
- 中・長距離キャストメイン
こんなイメージで使い分けるといい感じで使えるのではないかと僕は思います。
あ、ちなみにギア比は、僕なら全モデル共通してXHを使います。
なんだかんだとXHが一番使い勝手が良いと言うか、一度使いだすと巻き取りの遅ささがかったるくなる。(笑)
タトゥーラ兄弟の持っている特徴として共通して言えるのが、剛性感とコスパ。
ラインナップもココまで増えてくれば、使用用途も大きく広がります。
サブ機として持っているだけでも釣りの幅が広がりますよね。
なんかそのうちベイトフィネスマシンとしても出てきそうな気がします。
僕は実はタトゥーラシリーズってあまり興味はなかったのです。
なぜならほんの少し少し上を見れば、ジリオンやアルファスがあるからです。
けれど22タトゥーラTW80は買おうかなって思っています^^
実売税込み18,000前後って、ラインを買っても20,000円でお釣りが来ます。
他のモデルに関しても実際に今回記事を書いていて、「マジでこんな値段で買えるの?」と改めてびっくりしました。
コスパ良すぎ。(笑)
▶22タトゥーラTW80【インプレ】特徴はちゃんと理解しなよ?
▶【20タトゥーラ SV TW】軽量ルアーの飛距離を測定してみた