当記事では、
24スコーピオンMDと21スコーピオンMD、どっちを買ったらいいの?
と言う疑問にお答えします。
特に、
「21スコーピオンMDを買おうと思ったけど、NEWモデルが出たから24スコーピオンMDを買おっかな」
と思っている方は要注意です。
21スコーピオンMDと24スコーピオンMDは全くの別物。
と思ってください。
ではいったい何が違うのか?
とりあえず最初に結論と言うか、選択基準をお伝えしておきますね。
- ヘビーバーサタイルに使うなら24スコーピオンMD
- 振り切ったウルトラストロングに使うなら21スコーピオンMD
と言った感じで選べばOKです。
もう少し言い換えるなら、
- 24スコーピオンMDは中~重量級ルアーのフリースタイルのヘビー寄り
- 21スコーピオンMDは重量級より上のクラスルアーで、スーパーヘビーに完全振り切り
ていう感じです。
ですから、
21スコーピオンMDを使うつもりでいたのなら、そのシチュエーションで24スコーピオンMDは全くと言っていいほど使い物にならない。
と言っても過言ではないということです。
では一体何が違うのか、具体的にどう使い分ければ良いのかなどを詳しく説明してきます。
「24スコーピオンMDはどういったことに使いやすいベイトリールなのか?」
と言うことも書いていますので、24スコーピオンMDを検討中の方は良かったら読んでやってください^^
▶21スコーピオンMD、21タトゥーラTW300/400【違い】どっちが買いか決めようぜ
目次
24スコーピオンMDと21スコーピオンの違い
まず一番の違いは、スプール径と糸巻き量にあります。
同じMDと冠していますが、2021年モデルと2024年モデルとでは全く違う性質を持ったベイトリールになっています。
MD、モンスタードライブと言うだけあって方向性は同じです。
「太いラインで重いルアーを扱う」
と言うコンセプトは同じなのですが、スプール径と糸巻き量が違うことで全く違う性質に仕上がっています。
具体的なスペックを見てみますね。
スプール径 | 糸巻き量 | |
24スコーピオンMD | Φ35mm | 20lb‐100m |
21スコーピオンMD | Φ43mm | 20lb‐160m |
正直、21スコーピオンMDのスプール径が規格外です^^;
とりあえず重要なことをお伝えしておきますが、
ベイトリールは大は小を兼ねません。
もちろん逆も然り、大きいスプールには大きなスプールの役割があり、小さなスプールには小さなスプールの役割があります。
ベイトリールの基本性能、スプールの重量やブレーキ性能などでその差が縮まることはありますが、基本的にそれぞれの役割は変わりません。
ちなみにブラックバスフィッシングでスタンダードになっているスプール径はΦ34mmです。
10g前後と言う一番よく使われるルアーが一番使いやすいスプール径であり、7gと言った軽量ルアーや28gと言った重めのルアーにも高次元で対応できる万能タイプのスプール径です。
ただし、いくら万能と言ってもベイトリール自体の性能が同じなら、軽めのルアーはΦ32mmなどのスプール径が小さいほうがキャストしやすいし、重めのルアーはΦ36mmなどの大きなスプール径の方が飛距離は伸びやすいのです。
でね、スプール径Φ36~38mmクラスでも一般的に大口径スプールの類に入ります。
具体的な機種名をあげると、21アンタレスDC(Φ37mm)や23アンタレスDCMD(Φ38mm)、21カルカッタコンクエスト200(Φ38mm)とかですね。
それらのベイトリールでもブラックバスフィッシングの中では、比較的「大型」の部類に入るのです。
そう考えると21スコーピオンMDのスプール径Φ43mmが、いかに規格外的にデカいのかが分かると思います。
かなり思い切って振り切っていますよね。
スペックを見るだけでも21スコーピオンMDは、従来の「大型」と言われるベイトリールでは対応しきれない範囲をカバーすると言うコンセプトが読み取れます。
対して24スコーピオンMDはスプール径Φ35mm。
21スコーピオンMDに比べるとかなり小径化されていて、一般的によく使う10~20gくらいのルアーもかなり使いやすい設定になっています。
それでいて20lb‐100mと言ったヘビーな釣りにも対応できる糸巻き量を確保することが出来ます。
ですから冒頭でも述べた様に、
24スコーピオンMDは中~重量級ルアーのフリースタイルのヘビー寄り
と言った使い方が合ってるとお伝えしたワケなのです。
使用用途としては、ヘビーによりつつもかなり幅広く使えるでしょう。
具体的には、ルアーウェイト14g~くらいが使いやすいんじゃないかなって思います。
ただ実際のところ、20lbラインを100mもストックできるということは、それだけラインも含めたスプール重量は増加します。
スプール重要が増加するということは、軽量ルアーのキャスタビリティに大きな影響を与えます。
軽量ルアーをキャストするには、スプール径は軽ければ軽いほど正義なのです。
ですからフリースタイルと言ってもヘビーよりな味付けとなんですね。
(ですからMDとついたのでしょう)
ただね、24スコーピオンMDのスプール、大型っちゃ大型のスプール径になるんですけど、個人的にはΦ35mmと言うのが何と言うか中途半端な感じが否めないんですよね^^;
どうせならまあ、Φ36~Φ38mmくらいにした方が「MD感」も出ますし、デカいルアーの飛距離を稼ぐことも出来ます。
けれどもΦ35mmはなんとも…
たかが1mm、されど1mmと言ったところなのでしょうか^^;
この辺りは同じ22バンタムでも強く感じたんですよね。
22バンタムもスプール径はΦ35mmです。
▶【22バンタム&20メタニウム】好みで選んじゃダメ!絶対!
ですから今回のコンセプトについては、僕なりに深堀して読み解いてみたのですよ。
その辺りを事項で詳しく説明しますね。
24スコーピオンMDは軽めのルアーも視野にいれたヘビースタイル
24スコーピオンMDはただの太いラインを使うヘビースタイルではなく、意外と軽めのルアーの使い勝手も視野に入れたヘビースタイル。
ではないかと僕は(勝手に)感じました。
と言うのも、前項でお話した通り、基本的に糸巻き量が増えればスプール径は大きくなるのが一般的です。
ですが24スコーピオンMDは糸巻き量の割りにスプール径が小さいのです。
Φ35mm程のスプール径で20lb‐100mと言う糸巻き量は、最近のベイトリールにしてみるとかなり多いです。
昔は糸巻き量はガンガンに多かったんですけどね。
それこそ1993年頃?のスコーピオン1500はそれくらいありましたが、最近のどんどんシャロー化しているベイトリール事情を考えると、かなり深溝のベイトリールになります。
僕的にはせっかく太いラインを巻けるであればスプールを大径化して、ロングキャストに対応できるようにした方が良いと思うんです。
けれども24スコーピオンMDがコレだけのライン量をストックできるにもかかわらず、スプール径をΦ35mmに押さえた理由、それはなぜか?
と言うことを勝手に考察してみた結果がコチラです。
太いラインを使って少しでも飛距離を出すことより、
太いラインを使いながらも少しでも軽いルアーの使いやすさを求めた。
と言うことなんじゃないかなって思ったワケなのです。
基本的にスプール径は小さい方が飛距離は出にくいけど、軽量ルアーは扱いやすくなります。
糸巻き量は多いと太いラインを使えるけど、軽量ルアーは扱いにくくなります。
ちょっと分かりにくいですね。
スプール径と糸巻き量をザックリ分けて、表にするとこんな感じ。
糸巻き量 多 | 糸巻き量 少 | |
大径スプール | 1 | 2 |
小径スプール | 3 | 4 |
↑ザックリ4パターンに分けて、↓それを相対的に見て得手不得手をみてみました。
スプール 重量 | 重いルアーの 飛距離 | 近・中距離 キャスト | 重いルアーの 対応度 | 軽めルアーの 投げやすさ | ||
1 | 大径 糸巻き量 多 | × | ◎ | △ | ◎ | × |
2 | 大径 糸巻き量 少 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
3 | 小径 糸巻き量 多 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
4 | 小径 糸巻き量 少 | ◎ | × | ◎ | × | ◎ |
※糸巻き量が少ないとそもそも太いラインが巻けず、重いルアーのロングキャストが出来ないと判断しています。
「細いラインの方が飛距離が出るぜ?」と言うツッコミはご容赦ください。
ちょっと極端な例なので色々と異論はあると思いますが、「相対的に見て」と判断していますのでご了承ください。
では、24スコーピオンMDはどこに入るのかと言うと、3の「小径 糸巻き量 多」に入るんですね。
- 糸巻き量は多いので、重いルアーには対応しやすい。
- けれども小径なので、軽めのルアーにも対応しやすい。
と言う感じです。
ちなみに21スコーピオンMDはどこに入るかと言いますと、1の「大径 糸巻き量 多」に入ります。
つまり、
- 糸巻き量が多く大径なので、重いルアーの飛距離は出しやすい。
- スプール重量が大きいので、軽いルアーは投げにくい。
と言った感じです。
(実際のところスプール径が規格外的に大きいので、「重いルアー」と言うのも3オンスクラス、100g、200gと言った規格外になりますが)
最近のベイトリールは、4の「小径 糸巻き量 少」と言うのが多いです。
大径スプールにしてもあまりガッツリ太いラインを巻けるリールは少ないです。
ラインはスプール重量に大きな影響を与えるので、必要最小限にしよう。
と言う感じになっているんですね。
スプール重量は基本的に軽いに越したことはないので、糸巻き量の最小限化については僕も賛成ではあるのですが、最近はさらに過剰に削られてる気がします…
スプールの軽量化は、特に軽量ルアーを扱う際に効果的です。
ベイトフィネス専用リールがいい例ですが、ルアーの重さや使用ラインに制限がかかているほどマージンを削ってスプールを軽量化しています。
もちろん、重量級ルアーにしても軽いに越したことはないのです。
が、「実釣」において重いルアーを扱うには太いラインが必須です。
重いルアーをキャストするのに細いラインでは、いともカンタンにパッツンパッツンと高切れしてしまいますからね。
そう考えると僕は当初、24スコーピオンMDのΦ35mmのスプールを中途半端と感じたのですが、
「少しMAX飛距離を犠牲にするけど、太いラインで少し軽めのルアーも扱いやすい」
て言えるんじゃないかなって。それが24スコーピオンMDのコンセプトなのかなって。
勝手に考察して勝手に納得したワケなのです。
まあ、僕が勝手に考察しただけなのでシマノさんがどう考えているのか分かりませんが^^
【違い】24スコーピオンMDと21スコーピオンMD、どっちを買ったらいいの?【まとめ】
さて、今回も好き勝手書かせていただいたワケなのですが、ここまでお伝えしたことをまとめますね。
当記事では、
24スコーピオンMDと21スコーピオンMD、どっちを買ったらいいの?
と言う疑問にお答えしました。
結論として、以下の選択基準で選んで貰えればOKです。
- ヘビーバーサタイルに使うなら24スコーピオンMD
- 振り切ったウルトラストロングに使うなら21スコーピオンMD
もう少し言い換えるなら、
- 24スコーピオンMDは中~重量級ルアーのフリースタイルのヘビー寄り
- 21スコーピオンMDは重量級~ルアーのスーパーヘビーに完全振り切り
と言ったイメージで選んで貰えれば間違いなです。
21スコーピオンMDは同じスコーピオンMDでも、使用用途は完全に別物ですので注意してくださいね。
24スコーピオンMDは太いラインを余裕を持って使いつつも、比較的軽量ルアーの扱いやすさも視野に入っているベイトリールです。
具体的には14g~くらいが使いやすいんじゃないかと思います。
ガッツリヘビーストロングなスタイルを気軽に楽しめる、そんなベイトリールかなって僕は思います。