出典:シマノ
期待通り、登場してくれました。
22バンタム。
2018年に衝撃のデビューをし、ロープロ版カルカッタコンクエストとまで言われたバンタムMGL。
(僕が勝手に言ってただけかも知れない)
4年の歳月が経ってついにニューモデルが登場しましたね。
僕的にはバンタムの無骨なルックスと、タフ&コンパクトなコンセプトが大好きだったので、
「そろそろ登場しないかな~」って楽しみにしていたんですね。
ただ僕的に嬉しいところと、ちょっと微妙だな~って思うところがあって、実はちょっと複雑な気持ちです。
とは言え22バンタムは、
「ストロングベイトリールにさらに磨きがかかった進化をした」
と言って間違いないでしょう。
と言うことで今回は22バンタムの進化、変更のポイントなどを確認しつつ、さっそくインプレッションしてみましょう。
▶【22バンタム&20メタニウム】好みで選んじゃダメ!絶対!
目次
22バンタム 【ファーストインプレッション】
僕が注目したい22バンタムのポイントは次の3つ。
- スプールサイズ変更
- SVSインフィニティブレーキ
- 18バンタムMGLから低減された弱点
今回ベイトリールで初となるインフィニティドライブが搭載されたとのことですが、その辺はとりあえず今回は触れません。
要は、
「巻き心地、剛性感、耐久性がめっちゃ上がった」
と言うことです。
「バンタム」と言えば、アルミコアソリッドボディが持つ類まれな剛性感。
バンタムの巻き心地の良さや剛性感はもう当たり前として、その辺りの説明は今回は省かせていただきますね。
多分、詳しく説明してくれている記事がたくさん投稿されると思いますので、もっと知りたい方はそちらで確認してください。
僕としては、
「巻き心地、剛性感がさらに向上された!」
と言う認識してをしておけば、細かいところは別に改めて言わなくて言いかなって感じなので(^^)
今回はせっかくなので僕なりの注目のポイントや思ったことを、
とりあえずファーストインプレッションとして好き放題書いてみたいと思います^^
では順に説明していきますね。
スプールサイズ変更
実は僕、コレが今回の22バンタム一番の注目のポイントだと思ってます。
ただ、いい意味でも悪い意味でも。
まずMGLスプールⅢが搭載されましたよね。
コレはまず予測通りだと思います。
カルカッタコンクエストやメタニウム、アンタレスで評判が良かったMGLスプールⅢ。
ニューバンタムでも搭載されるのは当然の流れだと思います。
「もしかしてバンタムDC化?」
と言う期待も少しはありましたが、個人的にバンタムはアナログブレーキのSVSインフィニティで行って欲しかったので良かったなって思ってます^^
まあ、ブレーキについては次項で触れますね。
で、スプールサイズ変更の件。
今回22バンタムはスプールが大径化されています。
僕としてはスプール大口径化はバンタムらしくてもの凄くいい変化だと思います。
18バンタムMGLって、なんだかんだとメタニウムMGLとの棲み分けが微妙でしたからね。
一応、ラインキャパの違いはありましたが、バンタムMGLとメタニウムMGLってけっこう使いどころ被っていませんでしたか?
多分、メタニウムMGLを使っている人がバンタムMGLを使い分けるって、そんなに無いと思います。
逆はあると思いますが。
なぜなら、メタニウムMGLも今やマグネシウムとは言えコアソリッドボディを採用されていて、むしろ軽快に使えるから。
同じMGLスプールⅡの16メタニウムMGLなら夢屋から深溝スプールも出ていましたからね。
「太糸が使いたい、たくさんラインキャパが欲しい」
と思えば、深溝スプールを買えば良いだけの話でした。
一応コンセプト的には軽快なメタニウムに、パワーのバンタムと言うところはありました。
けれど、使い分けって程でも無かったんじゃないかなと、僕は思ってます。
(勝手に思っていただけですが)
ですから軽量軽快なメタニウムを愛用している人が、どれだけバンタムを使い分けるのかな?
って言う疑問があったのは確かです。
大径スプールに豊富なラインキャパ。
(豊富と言っても16lbが100mですから、特別多いワケではありませんが)
今回のスプールの大口径化で、明らかに「軽快なメタニウム」と「パワーのバンタム」の使い分けが出来る様になりましたよね。
例えば、
- メタニウムが7~18gくらいのライトプラグや撃ちモノで軽快使う。
- 22バンタムは14g以上の引き抵抗大きなクランクベイトやスピナーベイトをパワフルにぐりぐり巻く。
そんな使い方のイメージが湧いてきます。
スプールが大径化されたということは、同じ糸巻きスピードならよりローギアになりますので、パワフルに巻く事ができるんですね。
ですからバンタムのスプール大口径化は、何気に待ち望んでいた人も多いんじゃないかな。
僕としてはバンタムのコンセプト的に大口径スプールはめっちゃ合っていると思います。
ただ、ただですよ?
せっかく大口径化されたのに、なぜ1mmだけ?
18バンタムMGLや20メタニウムMGLのスプール径はΦ34mm。
10g前後と言う、ブラックバスの標準的なルアーが扱いやすいスプール径です。
で、22バンタムのスプール径はΦ35mm。
出典:シマノ
確かに大口径化ですけども、ちょっと中途半端に感じちゃうワケなのです。
なんか明確な意味があるのかな?
カルコン100にしてもΦ33mmと言う、他に例が無いスプール径です。
僕としてはΦ34mmと同じつもりで使っていましたが、バンタムのΦ35mmは「大口径化された」と思って良いんですよね?
Φ36mmスプールのグループとして、Φ34mmと使い分けていいんだよね?
僕の勝手な意見としては、どうせならΦ36mmにして欲しかったな。
「Φ36mm大口径スプール」
となれば、メタニウムとの棲み分けがもっと明確になります。
大口径化されたはいいけどメタニウムとあまり変わらない様じゃ、
「別にメタニウム持ってるからいいや」
てなっちゃう人もけっこういるんじゃないですかね。
使い方に明確な違いがあれば、メタニウム持っているいる人がパワータックル用として、
「バンタムを欲しい!」と思うんじゃないかと、僕は思うのです。
Φ35mmスプールか…
ニッチなところを狙ったのかな?
Φ36mmスプールって僕はダイワのジリオンやスティーズで使っていましたけど、やっぱ良いですよ。
Φ35mmがどう変わるか分かりませんけど。
パワフルですし重いルアーの飛距離も出ますし、Φ34mmとは全然違います。
- 細糸仕様の軽快・繊細なメタニウム
- 太糸仕様にパワフルなバンタム
こんなイメージがあればもっと明確になれば、「欲しい!」と思えるんですけどね。
中途半端にメタニウムと使い道が被ると、
「マグネシウムとは言え今やコアソリットボディを纏っている軽量高剛性なメタニウムでいいや」
てなってしまうと思うんですよね。
ですから大口径化はめっちゃ歓迎ですけど、ちょっと中途半端と言うのが僕の正直な印象です。
「Φ36mmなら21スティーズA TW HLCの対抗馬としてオモシロかったのに」
なんて思ったりもしています^^
SVSインフィニティブレーキ
昨年、2021年に登場した21カルカッタコンクエストに搭載されていた最新版SVSインフィニティは、内部ブレーキ4つと無段階調整タイプの外部ダイヤルでした。
幅が狭いナロースプールとの相性もよく、「イメージしていたよりもう一伸び」が体感出来るご機嫌なブレーキシステムでした。
で、22バンタムはと言うと、外部ダイヤルは分かりませんが、内部のブレーキブロックは何と6つ。
カルコンやメタニウム、アンタレスより2つ増えています。
正直、いる? そんなに。
実際にSVSインフィニティを使ってみて僕として思ったのは、いろいろイレギュラーな状況を想定したとしても4つあれば十分。
と言うのが正直な感想です。
フツウに使っている分には、ほぼほぼ2つでコト足りるんですよね。
例えば内部ブレーキブロックを2つ、もしくは3つオンにしておいて、後は外部ダイヤルで調整。
コレで空気抵抗の少ないバイブレーションから、空気抵抗が大きな軽めのフローティングミノー、
トップウォーターやビッグベイトまで、
ほぼほぼあらゆるタイプのルアーに対応出来るんですよね。
で、メタルジグとか特別空気抵抗の少ないルアーは1つオン。
4つオンは僕は今のところ使ったことはありません。
使うとしたらめちゃくちゃ空気抵抗のおおきなマグナムベイトとかで4つオン。
そしてそこからさらに外部ダイヤルで調整。
外部ダイヤルも最小と最大ではブレーキ力はかなり違います。
ですから4つもあれば十二分にコト足りると、僕は思うんですけどね。
けれどもさらに、2つも追加されちゃいましたね。
21スコーピオンMDのブレーキブロック(旧SVS)も6つからですよ8つに増えましたが、ホントにそこまでいるんかな?
必要のないブレーキブロックが搭載されていても、スプール重量が増えるだけで良いことなんて全くありません。
旧SVSもメタニウムやスコーピオンで使ったことありますけど、僕はブレークブロックを2つ外して4つだけにして使っていました。
それも細かく調整できるように2つは軽いモノに変更していたので、実質は最大でも3.5未満くらいのブレーキ力ですよね。
それでも4つオンで使った記憶はほとんどないです。
そんなこんなの経験上、
「ブレーキブロック6つもいる?」
と思っちゃうワケなのです。
せっかくの軽快なMGLスプールⅢなんですしね。
大口径化するにしろ、ちょっとでも軽量化にこだわって欲しかったと言うのが本音です。
18バンタムMGLから低減された弱点
僕が18バンタムMGLの時に、唯一弱点だと思っていた事があります。
それは、
「スプールとレベルワインダーの距離が近い」
と言うこと。
出典:シマノ
正直言うと、他のロープロ系ベイトリールより18バンタムMGLは近かったんですね。
メタニウムにしろアンタレスにしろアルデバランにしろ、
ロープロ系のベイトリールって基本的にスプールとレベルワインダーの距離が遠いと言うのが、カルコンなどの丸形ベイトリールには無いメリットです。
実際、メタニウムやアンタレス、アルデバランは少しでも距離を取るためにロングノーズ化されたフォルムになっています。
「実際のところバンタム使っててみてもそんなに変わんないよ」
と言うインプレも見ましたが、実はシマノさんはバンタムの弱点として認めているんですね。
メーカーホームページにはこう書かれています。
出典:シマノ
スプールサイズの変更とラインガイドとの距離を5〜6mm離したことが大きな進化点。
キャストでのライン放出時や巻き始めの際にラインがスプールの端にあっても抵抗が少なく、飛距離のロスを軽減。
巻き感も大幅に向上します。
出典:シマノ
だって。
やっぱりシマノさんも気にしてたんじゃん。
で、22バンタムではその弱点が軽減されたワケです。
「メタニウムやアンタレスと比べてどうなのか」
と言うところまでは分かりませんが、少しでも距離を取った方がメリットが大きいのは間違いないです。
幅が狭いナロースプール化されたこともラインの角度が浅くなり、抵抗が減る要因ですしね。
「さっきからレベルワインダーが近いとかどうとかって言ってるけど、近いからなんなのさ?」
と言う方もいらっしゃると思いますので、軽く説明しますね。
個人的にスプールとレベルワインダーが近いことの一番のデメリットは、ラインの放出抵抗が増えてPEラインが使い難くなること。
もちろんナイロンラインでも影響は出るのですが、僕としてはPEラインが凄く使い難く感じていたんですね。
PEラインて、スプール上でラインが膨らんでからバックラッシュに至るまでの猶予がとっても短いです。
少しラインが膨らむだけで絡みつく様にバックラッシュしてしまうんですね。
ナイロンラインてブワってスプールでラインが膨らむけど、PEラインはいきなりガツンてロックするようにバックラッシュするでしょ?
しなやか過ぎるPEラインは、少し膨らむだけでライン同士が絡まってロックしちゃうんです。
コレが
「ベイトリールでPEラインは使い難い」
て言われる正体。
要は猶予がなく、ピーキー、シビア。
けれど実は、キャストするときにレベルワインダーが真ん中にあればほとんど影響はないのです。
けれど、レベルワインダーが端っこにある時がこれまた厄介。
ラインが直線の時と一番角度がついている時とでは、放出抵抗がけっこう違うんですね。
そうすると、直線的に放出されている時はスムーズにラインが放出され、角度がついている時は大きな抵抗が生まれてしまいます。
抵抗が多くかかっているときはラインが排出されにくく、ラインが膨らみやすい。
それがバックラッシュに至りやすいんですね。
コレは過去にリョウガ2020をシーバスで使っていた時に気がつきました。
同じブレーキ力で同じようにキャストしているのに、なぜバックラッシュしやすいときとし難い時があるのだろう?
と思ってじっくり観察してみたら、レベルワインダーの位置によって違うことが分かったんですね。
レベルワインダーが真ん中の時はスムーズで、端っこにある時はバックラッシュしやすい。
ただ、この弱点はスプール幅が狭いナロースプールであるカルカッタコンクエストでは、随分と解消されていました。
▶【驚愕】21カルカッタコンクエストでPEラインを使ってみたメリット・デメリット
22バンタムは21カルカッタコンクエスト100と同じスプール幅の19mm。
ハッキリ言ってかなり狭いです。
ちなみにリョウガ2020のスプ―ル幅は26.2mm。
多分、クラス最大と言うくらい広いです。
(同じΦ38mmスプールのアンタレスDCMDより広い)
スプール幅7mmってかなり大きな違いです。
この違いはあったのかもしれませんが、
それによってスプールとレベルワインダーの放出抵抗はけっこうバカにならないよ?
と言うことに気がつく事が出来たのです。
22バンタムはスプールとレベルワインダーの距離が実際に伸びたって言ってるし、スプール幅も狭くなっている事には違いありません。
少なからずコレまでの弱点は低減されていると思って間違いないでしょう。
22バンタムはどんなシチュエーションで使う?
一言で言ってしまえば、
太いラインで重いルアーを投げるとき
です。
ま、これ以上でもこれ以下でもないですね。
- スプールの大口径化で軽量ルアーへの対応度が減り、中重量クラスのルアーが扱いやすくなった。
- ストロングベイトリールに磨きがかかった。
ココが18バンタムMGLとの一番の違いと言って良いでしょう。
ギア比のラインナップも3種類もあります。
- ノーマルギア 6.2
- HG(ハイギア) 7.1
- XG(エキストラハイギア) 8.1
PG(ローギア)が無くなっているのは少し気になりますが、
まあ、僕は使うことがまずありませんので勝手にヨシとします。(笑)
と言うか多分、XGしか使いません。(笑)
場合によってはHGくらい。
まあ、それは僕のスタイルとして、とりあえずノーマルギア~エキストラハイギアまで揃っていれば、かなりいろいろな釣りに対応できます。
20lbラインを巻いてヘビーカバーにラバージグやジカリグを捻じ込んだり、スピナべの鬼巻きにも使えます。
スプールの大口径化でパワーも出ています。
ですから「メタニウムじゃちょっと…」と思う様なカバーにぶち込んだり、
巻き抵抗の大きなルアーをゴリゴリ巻いてくる様な使い方。
そんな使い方が22バンタムが一番活きる使い方なんじゃないかと思います。
22バンタム【速攻インプレ】やはり弱点はココだね…【まとめ】
さて今回はモデルチェンジ?した、22バンタムのインプレッションを書いてみました。
かなり言いたい放題な気もしますが、とりあえず現時点でのファーストインプレッションです。
22バンタムはどんなベイトリールなのか?
まとめますと、
太いラインで中重量クラスのルアーが扱いやすくなり、ストロングベイトリールに磨きがかかった。
と言った感じです。
具体例を挙げるなら、
- ライン:ナイロン、フロロカーボンラインで16lb以上、PEライン2号以上
- ルアー:14g以上(守備範囲としては10g以上)
こんな使い方をするときは、コレまでの18バンタム以上に快適に使えると思います。
要はスプールの大口径化で軽量ルアーへの対応度が減り、中重量クラス向けのベイトリールと言う特徴が明確になったと言うことです。
ただなあ、せめてΦ36mmにしてくれればなって、個人的には思っちゃいます。
(しつこいって)
そうすればメタニウムと明確な棲み分けが出来るし、バンタムを選ぶ理由が出来ると思うんですけどね。
そもそもΦ36mmスプールは現在シマノベイトリールラインナップにないですし。
22バンタムは買いか?
と問われれば、
シマノベイトリールでストロングな釣りをしたいなら全然アリ
と僕はお答えします^^
まあ、とりあえず、少なからずメタニウムとの棲み分けは出来る様にはなったかなと、僕は思います。
▶【22バンタム&20メタニウム】好みで選んじゃダメ!絶対!
いつもレビュー参考にさせて頂いております。バンタムはとても気になるリールですが、35ミリスプールは私も中途半端に感じますねw
36ミリスプールなら即決購入だったのに!笑
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり^^
バンタムは見た目がどストライクなので、
僕もΦ36mmなら即決でした。
めちゃくちゃ同意できる内容でした。スプール径もう一声欲しかった‥。ボディの都合でしょうかね‥。あとレベルワインド近くても問題ないレベワイ改造してる奴らアホちゃう言ってた〇〇△△◇◇。(個人的な内容なので割愛)
もろもろロックフィッシュあたりに使ってみてもいいかなってスペックにはなってくれましたが、カルコンxgが熱すぎてスルーする予定です。せめてドラグ力が同等なら比較検討の余地があったのに‥
コメントありがとうございます。
そうなんですよね。
スプール径、1mmでも変化はあるんでしょうけど、選ぶ側としては決定打にかけてしまうんですよね。
僕はΦ36mmなら多分、シーバス用に即決でした。
確かに、ロックフィッシュにも良さそうです。
レベルワインダーは物理的な問題なので、やはり少なからず影響はありますよ。
それが感じることが出来る程度なのか、実釣に影響があるものなのかは別として。
僕はその問題がなければ、全て丸型にしたい^^
まあ、丸型にTWSがついても、見た目的に違うかも知れませんけど。
カルコンXGはいい加減そろそろと思ってましたが、200だけとは^^;
まあ、流石に100も出してくるとは思いますけど、他のベイトリールを見てもハイギア需要は十分にあると思うんですけどね。