当記事では、
24タトゥーラTW100にPEラインはアリか、ナシか。
と言うテーマでお伝えしています。
2024シーズン、僕的に一番の注目ベイトリールとなっている24タトゥーラTW100。
なぜ注目しているのかと言うと、そのスペックとコスパ。
このベイトリールが「使える」ベイトリールであるのなら、近年高騰しているベイトリールの価格を考えると、かなり「買い」と言えるからです。
スペックだけを見るとヘビーバーサタイルと言った感じのベイトリールですが、果たしてPEラインを使うにはアリなのかナシなのか。
早速ですが結論からお伝えしますと、実際に使ってみた僕の印象としては、
非常にアリ。
と言った感じです。
ちょっとPEラインを使ったバスフィッシングをやってみたい。
ちょっと試しにシーバスでベイトリールを使ってみた。
そんな方がいらしたら、安心して気軽にトライアルしてOKです。
なんて言うか、想像以上の使いやすさとポテンシャルの高さを感じたんですよね。
正直言うと実際に使う前は、価格帯やスペックを見る限り、あまり期待していなかったと言うのが僕の本音です。
けれども完全に、いい意味で裏切られたって感じです。
僕的にとてもマイルドな印象で、特にベイトリールでPEラインを使い慣れていない方にも使いやすいんじゃないかなって感じました。
かと言って飛距離に不満があるワケでもありません。
ではでは、その意辺りをもっと深掘りして、24タトゥーラTW100にPEライン巻いて使用したインプレッションをお伝えします。
目次
【24タトゥーラTW100】PEライン インプレッション
冒頭で24タトゥーラTW100にPEラインを巻いて使ってみて、非常に使いやすかったとお伝えしましたよね。
ブレーキ力を弱くしてもスプール上でラインが浮きにくく、「バックラッシュするかも…」と言う不安感がかなり希薄な感じがしました。
ブレーキはメカニカルブレーキがゼロポジション(スプールが左右に片つかない)、マグネットブレーキが4~5くらいでほとんどのルアーをキャストしていました。
4じゃちょっとキツイかな~って時に5にするって感じだったんですけど、まあほとんど4で後はサミングで調整って感じが多かったです。
この時使っていたルアーは7~9㎝、10g前後のシンキングミノー、もしくはフローティングミノー中心です。
とりあえず僕の今回のタックルではこんな感じのブレーキですけど、使用するロッド、ルアー、フィールドによって変わってくるので、まあ、みんながみんなこのブレーキ力が最適ってワケじゃないとは思います。
ただ、一度設定したこのブレーキ力から、ほとんど調整をしなかったんですよね。
なんて言うか、一つ一つのブレーキの懐が深く、あまりシビアに調整しなくても大丈夫って言う印象を僕は受けました。
24タトゥーラTW100 のブレーキはご存じ、ダイワの誇るマグネットブレーキシステム、マグフォースZです。
僕は他の記事では
「PEラインを使うなら、マグフォースZよりSVスプールの方が使いやすいよ」
と言うことをよく言っています。
要は、
・飛距離のマグフォースZ
・トラブルレスのSVスプール
と言った感じで良くお伝えしています。
ブレーキの特性的にそうであることには違いなく、ですから「ピーキーな使用感になるPEラインはSVスプールの方が向いている」とお伝えしてきました。
ですが24タトゥーラTW100でPEラインを使った印象としては、全然マイルドに使えたって感じだったんです。
もちろんそれによって飛距離が犠牲になっている感じではなく、キャスト終盤、思いのほかルアーは伸びていきます。
PEラインはしなやか過ぎる特性上、ベイトリールで使用するとスプールでラインが浮いたときにライン同士が絡まってしまってバックラッシュが起こってしまいます。
それを防ぐために若干ルアーの後ろ髪を引くようなブレーキ設定(スプール上でラインが浮いてこない)にすると良いんですけど、そうすると今度はブレーキが強すぎて飛距離が伸びなくなるんですね。
けれども24タトゥーラTW100 をキャストした感じとしては全然詰まった感じがなく、思いのほか飛距離が伸びました。
意外とトラブルレスで、意外と飛距離が伸びる。
その辺りが僕が使いやすく感じた部分なのだと思いますが、その理由を僕なりに考えてみました。
結局のところ、突き詰めていけばこの2点かなと。
- マイルドなブレーキシステム
- ほどほどに使いやすいラインキャパ(糸巻き量)
それぞれ詳しく説明しますね。
マイルドなブレーキシステム
上記でも「PEラインを使うなら、マグフォースZよりSVスプールの方が使いやすい」とお伝えしましたが、実際のところマグネットブレーキ自体がPEラインを使いやすいブレーキシステムではあるんですね。
それでいて24タトゥーラTW100はミドルクラスベイトリールと言うこともあって、それほど性能をキンキンに突き詰められたベイトリールではありません。
言ってしまえばジリオンやスティーズがチューニングカーなら、タトゥーラは誰でも乗りやすい乗用車って感じでしょうか。
もちろん、ジリオンやスティーズが使いにくいってワケでは無いのですが、タトゥーラは変に性能が尖ってない分、マイルドな使い心地に感じたのかもしれません。
ご存じだと思いますが、タトゥーラより上位機種、下位機種で決定的に区別されている部分があります。
それは、スプール。
タトゥーラより上位機種のジリオン、スティーズにはG1ジュラルミンと言う軽量な素材、そしてシャフトレス(スプールシャフトが短く)なっています。
ですから、ジリオン、スティーズはスプールにも互換性があり、タトゥーラとはありません。
タトゥーラとスプールに互換性があるベイトリールはソルティスト辺りですね。
ダイワのベイトリールってスプールに互換性があるのがとっても嬉しい特徴なんですけど、同じスプール径ならジリオン以上は上位機種と基本的に互換性があるけど、タトゥーラはない。
と言うのが決定的な違いです。
ですからその分、飛距離が劣ると言うのは否めないかもしれません。
けれども逆に特徴として変に尖って無い分、マイルドで扱いやすいと言う印象があるのだと僕は感じました。
素人が乗るなら、
「チューニングカーよりノーマルの誰でも乗りやすいクルマの方が、結果として早く走らせることが出来る」
て言えばイメージしやすいでしょうか。
かと言って24タトゥーラTW100 も下位機種と言えど、ダイワの最新テクノロジーが乗っかってるベイトリールには違いありません。
「全然飛距離が出ねー」なんてことはなく、むしろベテランでも満足できる飛距離が出せると思います。
飛距離って確かにスプールやブレーキシステムに依存している部分は大きいです。
スプールやブレーキシステムが優秀だと、トラブルレス、飛距離アップにつながるのは間違いありません。
けれども、それを支えるボディ剛性、形状、ラインを放出するレベルワインダーばどによる影響も当然あります。
ボディ剛性もジリオンやスティーズに劣る部分があるにしても、
- ハイパーアームドハウジング
- ハイパードライブデジギア
- ハイパータフクラッチ
- ハイパーダブルサポート
と言った基本テクノロジーはしっかりと採用されていますし、TWSの採用、突き詰められたボディ形状と言った上位機種に劣らない機能もしっかりと取り入れられています。
要は価格帯的に下位機種だとしても、基本のポテンシャル自体が十分に高いんですね。
ですからトラブルレスにしても飛距離にしても、しっかりと仕事はしてくれているのだと思います。
ほどほどに使いやすいラインキャパ(糸巻き量)
24タトゥーラTW100は、巷ではヘビーバーサタイルなベイトリールって位置付けになっています。
「要は比較的重めのルアーで色々なことが出来る」と言うポジションのベイトリールです。
それは16lb‐100mと言う比較的多めの糸巻き量により、「重いルアーを太いラインで扱う」と言うコンセプトが見えるからです。
軽いルアーをキャストするならラインはそれほど太くする必要はなく、多すぎる糸巻き量はスプール重量増加に繋がってしまいます。
ですから軽めのルアーのキャストを前提としているベイトリールは、12lb‐100m、もしくは8lb‐100m、10lb‐100mとか、糸巻き量自体が少なく設定されているんですね。
かと言って重いルアーをキャストするならラインはある程度太くする必要があり、糸巻き量が少ないベイトリールではライン量が足らなくなってしまいます。
16lb‐100mと言う糸巻き量は、「比較的重めのルアー」が使いやすい糸巻き量なんですね。
で、PEラインを使うなら、ある程度太い方が全然扱いやすいです。
その境目となる太さが、PEライン1.5号以下と2号以上。
僕の経験上、ベイトリールでPEラインを扱うなら、2号を境目に扱いやすさが断然変わってきます。
それは太さによって発生するライン自体の張り、スプールへの喰い込み、バックラッシュしたときの解きやすさ、これらが1.5号以下と2号以上では大きく変わってくるんですね。
24タトゥーラTW100は、PEライン2号を約150m巻くことが出来ます。
ヘビキャロやメタルジグなんかを100m超のロングキャストしても、まだ余裕がある糸巻き量です。
そんなに「ライン必要ねーよ」と言う方もいると思うのですが、多めに巻いたとしても比重の軽いPEラインはスプール重量の増加を避けることが出来ます。
※ですからPEラインはスプールの下糸によく使われます。
そして150m巻くということは、言い替えれば「75mを2回分」と言うことなんですね。
近距離~中距離キャストであれば75m巻いてあれば、まあ、最低限と言う意味では対応できるかもしれません。
けれども「75mしか巻かない」と、あくまでも「最低限」なんですね。
特に24タトゥーラTW100の性格上、重たいルアーのロングキャストも視野に入れると最低でも100mは欲しいところです。
ライントラブルの余裕を持つなら120mは欲しい。
まあ、ライントラブルなんて起こしたくて起きるわけじゃないし、こんなこともあるからね^^;
氷点下の釣りはあるけど、ガイドが凍ってノットが通らずバックラッシュは初めて。
次はナイロンで来よう。。。 pic.twitter.com/Umiu3QgGtn— コージ@ベイトリール大百科 (@kohji_baitreel) January 16, 2022
スプールに150m巻いておけば、20~30mくらいラインが減ったとしても、ひっくり返して120m以上のラインをまだ使うことが出来るんですね。
実際に使ってみると体感できますが、150mスプールに巻いておくというのはかなりコスパがよく使いやすいんですよ^^
僕が今回24タトゥーラTW100 に巻いたPEラインも2号です。
僕は今回本流トラウトがメインで使っていて10g前後のルアーが中心だったので、正直言うと「ちょっと太いかな?」と思っていたのですね。
けれども全然心配ナッシング。
氷点下での使用でもトラブルの心配もなく、快適な使い心地でした。
お陰様なのかどうなのか、2024解禁フィッシュ、そして24タトゥーラTW100の入魂フィッシュはは70ブラウントラウトと言う、メモリアルフィッシュで開幕することが出来ました^^
開幕場所取りには敗れたものの、開幕フィッシュが70ブラウンと言うのは、完全に快気祝いやろコレ☺
ありがとう✨#ブラウントラウト#本流トラウト#Fishman#BEAMSクローラ92#24タトゥーラTW#ジャッカル#トリコロール pic.twitter.com/41v7GYVLdJ— コージ@ベイトリール大百科 (@kohji_baitreel) February 29, 2024
ブラックバスをやるのであれば、僕的にPEラインは2号以上、もしくは3号を巻いた方が使いやすいと思います。
例えばヘビキャロなんかの超ロングキャストで使うのであればPE2号を150m、近・中距離キャストメイン、
タマに50mを超えるようなロングキャストをしたいと言うのであれば、PEライン3号を80~90m(ラインキャパの80~90%くらい)程度巻いて、10~20m程度のロングリーダーと言う使い方もアリです。
PEライン3号まで太くなると強さは35~40lbくらいはあるので、ライントラブルで多少傷ついてもそうカンタンには切れません。
で、10~20m程度巻いたリーダーを随時交換と言う形にすれば、コスパもよく常にフレッシュなラインを使うことが出来ます。
PEラインを巻いている分、スプールの軽量化にもつながりますし、交換するラインが少ない分、ライン交換もラクですしね^^
ですから「PEライン2号を150m巻ける」と言うベイトリールは、実は結構使いやすいのですよ。
じゃあ、PEライン1.5号以下は使わない方がいいのか?
と言われれば、全然そんなことはありません。
実際に僕も0.8号、1号、1.5号と言うPEラインを使い分けています。
要は、「使用するルアーのウェイトによって使い分ける」と言うことです。
ですからほとんど10g以下の軽量ルアーしかキャストしないと言うのであれば、PEラインは1.5号以下まで落としても良いかもしれません。
そのあたりのことはコチラに詳しく書いていますので、良かったら読んでください^^
けれども、「ほとんどが10g以上、タマには7g位もキャストするよ」と言う程度であれば、このくらいのラインキャパの方が安心感があります。
確かにナイロンラインを16lb‐100m巻いてしまうとスプール重量の増加が気になりますけど、PEラインだと比重が軽く、それほどスプール重量の増加に繋がらないんですね。
ライン別の比重はこんな感じ。
- PEライン:0.97
- ナイロンライン:1.14
- フロロカーボンライン:1.78
こうやって比較してみると、PEラインはナイロンラインの15%、フロロカーボンラインの45%程度軽量なラインです。
スプール全体のラインが占める重量はかなり大きいので、PEラインにするだけでかなりスプールの軽量化が図れることが分かります。
ですからその分、少し多めにラインを巻いてもスプール重量増加への影響は少ないんですね。
24タトゥーラTW100のPEライン糸巻き量一覧
せっかくなので24タトゥーラTW100のPEライン糸巻き量をまとめておきますね。
PEライン 号 | 糸巻き量 m |
1 | 300 |
1.2 | 250 |
1.5 | 200 |
2 | 150 |
2.5 | 120 |
3 | 100 |
3.5 | 85 |
4 | 75 |
※PEラインの撚り数、メーカー、品番によって多少の誤差があることはご了承ください。
具体的に24タトゥーラTW100 でどう使うのかと言えば、個人的にオススメの使い方としては、
PEライン2号150m + 16~20lbリーダー4~6m
シーバスやヘビキャロの超ロングキャストも視野に入れたバーサタイルな使い方。
PEライン3号80m + 16~20lbリーダー20m
小、中規模フィールドで、普段から70~80m程度あれば十分と言う使い方。
こんな感じでしょうか。
リーダーは普段使っているラインの太さでOKです。
例えば16lbを使っているなら16lb、20lb使っているなら20lbと言う感じで。
特に20mと言う超ロングリーダーにすると、普段使っているモノフィラメントラインと近い感覚で使えます。
24タトゥーラTW100に向いているPEライン
24タトゥーラTW100に限らずではありますけど、ベイトリールには基本的に4本撚りのPEライン方が向いています。
なぜなら、同じ太さなら4本撚りの方が1本1本が太くなるので、ナチュラルにラインに張りが出るからです。
ベイトリールでPEラインを使うなら少しでも張りが合った方が使いやすいです。
表示されている強度は8本撚りの方が基本的に強いのですが、4本撚りの方が耐摩耗性に優れます。
「実釣」と言う意味では摩耗は絶対に避けられません。
ストラクチャーとの摩耗はもちろん、レベルワインダーやガイド、水中の塩分、砂や泥など、「釣り」をしている以上、ラインの摩耗は絶対に避けられません。
ですから僕としては表示されている強度の差は気にしていません^^
かと言って4本撚りの方が向いていると言っても、8本撚りが絶対にNGだと言うワケではありません。
実際に使ってみると確かにしなやかで使いにくい側面もありますが、太くすれば張りは出ますし、「使いやすさ」と言う意味では個人差もありますからね。
実際に僕も8本撚りを使うこともフツウにあります。
それでは最近僕が使っていて、オススメのPEラインを紹介しますね。
ヤマトヨテグス(Yamatoyo) 4本撚PEライン PEレジンシェラー4
実際に使ってみて感じたのが、強度の安定感と言うか信頼度は高いです。
ただ個人的な欠点として、グレーと言うラインカラーが見えにくくて、ラインの視認性を重視する僕としてはちょっと気になります。
8本撚りはコチラ。
ヤマトヨテグス(Yamatoyo) 8本撚PEライン PEレジンシェラー8
同じくヤマトヨテグスのレジンシェラーシリーズですが、コチラは8本撚りです。
なぜ同じレジンシェラーで8本撚りもオススメするのかと言うと、ブルーがカッコいいからです^^
「お気に入りの道具を使う」、「使っていて気分が乗る」と言うのは、魚釣りにおいてかなり重要な要素だと思ってます^^
ほら、カッコいいでしょ^^
マットブラックに鮮やかなブルーは気分が乗ります。
欠点としては、やはりしなやかであること。
ラインが浮いたときに少し絡まりやすく(バックラッシュしやすく)感じはあります。
それを補う方法として、2号以上の太めのラインを使うとある程度解消できます。
僕は当初1.5号を使っていたのですが、やはりちょっとしなやかさが気になりました。
けれどもブルーのカッコよさがそれを上回りました^^
24タトゥーラTW100にPEラインはアリか、ナシか。【まとめ】
それではここまでお伝えしたことをまとめますね。
当記事では、
24タトゥーラTW100にPEラインはアリか、ナシか。
と言うテーマでお伝えしました。
実際に使ってみた僕の印象としては、
非常にアリ。
です。
正直価格帯的にあまり期待していなかったのですが、思った以上に使いやすくポテンシャルも高かったと言う印象です。
もちろん、ジリオンTWHDの様な、完全上位互換のベイトリールにはどうしても見劣りします。
けれども価格差が2倍以上なんですよね。
性能として2倍の差があるか?
と言われれば、全くないです。
むしろ僕的には肉薄している印象です。
ですから特に、
- ベイトリールでシーバスをやってみたい。
- ベイトリールでPEラインをちょっと使ってみたい。
と言う方には、「とりあえずの一台」としてかなり優秀だと思います。
実売17,000円前後で購入出来てコレだけの性能があれば、ハッキリ言ってシーバスで使う分に何も不満はありません。
強いて言うならスプール径Φ36mmでこのスペックならシーバスで最高かな^^
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