「ベイトリールのスプールに直接PEラインを巻くと、滑って空回りするから絶対にNGだ」
なんてよく言われますよね。
スピニングリールにも言えることではありますが、PEラインを直接巻いてしまって滑って空回りしてしまうというのは、特にベイトリールでおこりがちなトラブルです。
けれど、実は僕は滑って空回りしたことがありません。
ネットで色々と拝見してきましたが、多分、僕がやっている方法が一番カンタンなんじゃないかと思います。
なんせ、スプールへ結びつけることさえしませんから^^
結び付けないからライン交換時の取り外しも、その後の取り付けも超楽ちんです。
と言うワケで今回は、
超カンタンなベイトリールでPEがスプールで滑らず空回りしない巻き方
と言うテーマでお伝えしますね。
僕が小学生の頃から実践している方法ですが、スピニングリールには特に使い勝手が良い方法ですので、よかったら参考にしてください。
※注 今回の方法は絶対に滑らないと保証するものではありません。実践は自己責任でお願いします。
目次
超簡単なベイトリールでPEがスプールで滑らず空回りしない巻き方
手順としては以下の2点。
- 水道用のシールテープを「2周」巻く
- チチワ結びを作り、引っ張るほど締め付ける様に巻く
正直、「2.チチワ結びを作り、引っ張るほど締め付ける様に巻く」だけでも十分なのですが、
保険として「1.水道用のシールテープを「2周」巻く」を行います。
手順1を行うことで、より楽ちんにPEラインを巻けるようになりました。
この2つの手順によって、引っ張れば引っ張るほど締め付けられてグリップしていきます。
ですので、PEラインを直接スプールへ巻いたとしてもまず滑ることはないと僕は思います。
少なからず僕は20年以上前からPEラインを手順2の「2.チチワ結びを作り、引っ張るほど締め付ける様に巻く」だけでスプールに取り付けていますが、滑ったことはありません。
むしろテキトーにナイロン巻いているより、よほど滑りにくいんじゃないかなと思います。
ただまあ、マグロとか釣ったことはありませんので絶対とは言えませんが、
少なからずレバードラグのベイトリールでもドラグより強くグリップしているので、問題となることはまずないと僕は思っています。
「滑らないことを絶対に保証する」
と言うものではないと言うことはご理解ください(^^)
では順に詳しく説明しますね。
1.水道用のシールテープを「2周」巻く
僕としては「2.引っ張るほど締め付ける様に巻く」と言う方法だけでもコレまで問題なかったのですが、
スプールによっては最初の巻きつけの時に滑りやすいモノも確かにあるんですね。
例えばブランキング(穴あけ加工)や溝とかが全く無いスプール。
最近でいう言うと、21スティーズA TW HLCや21ジリオンSVTWのスプールは確かに滑りやすかったです。
こう言ったなんの引っ掛かりもないようなテッカテカのスプールは、確かに最初の巻き始めは滑りやすいです。
ただそんな時でも一工夫するだけで解決は出来ました。
その方法はコチラでご紹介しています。
▶【ベイトリールの糸巻き方法 】超簡単なスプールへの結び方決定版 3つのNGとは?
ですが、最初に水道用のシールテープを巻きつけることで最初からガンガンにグリップしますので、巻きつけが今まで以上に楽チンになりました。
水道用のシールテープってこんなやつですね。↓↓
一つ持っておけばかなり長持ちしますし、値段もお手頃です。
ただ、気になるのはシールテープの重さですよね。
少しでもスプールを軽くしたいベイトリールにとって、余計なモノを巻いてしまうことで重量増になっていまうのは避けたいところ。
ベイトリールのスプールに「テープを貼る」なんて、NG行為No1です。
そこでちゃんと実測してみました。
少し多めに、3周分の長さです。
0.0g
測定不能でした。
3周分の長さでも1/10g以下ですので、気にすることないでしょう。
では巻きつけるポイントですが、「2周」というのがキモになります。
なぜ2周巻くのかと言うと、
- スプールのバランスが取れる
- 厚みが出て食い込みやすくなる
- シールテープを確実に巻くことができる
こういった理由から僕は「2周巻く」と言うのを推奨します。
スプールのバランスが取れる
いかに軽量なシールテープと言えど、中途半端に巻くとスプールのバランスが崩れてしまう可能性があります。
例えば1周半巻いてしまうと、どうしても二重になった部分が出てきてしまいますよね。
そうするとスプールの重い部分と軽い部分が出来てしまい、スプールが高速回転した時にバランスが崩れてしまいます。
「テープでラインを止めるのは絶対にNG」
と言われる理由はここにあります。
バランスが崩れてスプールが唸ってしまい、スムーズな回転を得られなくなるんですね。
ラインを購入するとこういうシールでボビンに留めてありますよね。
こんなシールでも高速回転するスプールはバランスを崩してしまうのです。
もしお時間があったら、こんなことを試してみてください。
リーダーの結び目を残しラインをカットして、スプールまで結び目を巻き込んでみてください。
そしてクラッチを切ってスプールをフリー。
それなりに回転の良いスプールなら、たかが結び目の重さくらいでも回転して結び目が下に行くハズです。
もしくはスプールに巻き取ったラインをシールで留めて見てください。
シール部が下に行くと思います。
たかが結び目やシールくらいでも、スプール回転に少なからず影響を与えているのです。
まあ現実問題として、下巻きとかも必要になりますので、結び目を全く巻き込まないのは無理がありますけどね。
けれど、MAX30,000回転を超えると言われるスプールのバランスは、それくらいシビアだと思っておいたほうが良いです。
ですから、2周きっちり巻くことで出来る限りのバランスを取ってやるワケです。
「シールテープくらいでバランス崩れるのかな?」
と言う方もいると思います。
まあ考え過ぎと言われればその通りなのですが、逆に結び目を巻き込んだりと全てをベストの状態に出来るわけではないので、
「出来ることは出来るだけやっておいた方が良い」
と僕は思います。
別に何も難しいことでもテマがかかることでもないですしね。
シールテープを確実に留めることができる
実はシールテープを一周だけビシャリと巻いてしまうと言うのは、シールテープの性質上難しいです。
なぜならシールテープはボンドとかがついていて張り付くものではなく、「巻きつける」ことで張り付くからです。
ですから、「1周だけ」だと巻きつけることが出来ず、スプールにうまく張り付かないんですね。
ですからむしろ、1周分だけ巻きつけようと思っても難しいです。
ですからココは確実に固定するために、出来るだけ強めのテンションで2周は巻きつけるようにした方が良いです。
実際にやってみれば分かりますが、2周は巻いた方が確実に巻くことが出来ます。
厚みが出て食い込みやすくなる
2つ目の手順でお伝えしますが、この方法なら引っ張れば引っ張るほどグリップ力を増していきます。
ただ、ブランキングや溝が全く無いスプールだと摩擦があまりにも少なすぎて、スプールの巻始めの時に滑りやすいのも事実です。
滑りやすいと言っても、ブランキングや溝などの「ちょっとした抵抗」があるだけでも十分なんですね。
もちろんラインの種類にもよりますが、こんな感じのブランキングがあるだけでも最初からガッチリグリップします。
ですから、水道用のシールテープに喰い込ませて、「ちょっとした抵抗」を作ってやると言うイメージです。
水道用のシールテープって、ネジ山に巻きつけて使用しますよね。
そしてそのネジ山の隙間にシールテープを喰い込ませて水漏れを防ぎます。
素材としては、手でカンタンにちぎれるくらい柔らかいです。
ですから巻きつけやすく、PEラインも喰い込みやすいのです。
そしてこの「喰い込み」がほんの少しあるだけでも、最初のグリップのキッカケとなってくれるワケです。
ただ喰い込みやすいと言ってもシールテープは超極薄ですので、2周くらい巻いてほんの少し厚みを持たせてやった方が確実かな。
という理由からの「2周」です。
「じゃあ、3周じゃダメなの?」
ダメではないんですけど、必要以上に巻いてもムダに重量が増えて意味がないですし、2周巻けば十分かなと思ってます。
そもそもシールテープを巻くこと自体、保険のようなものですしね。
ただまあ、上手く巻けなかったり心配な方は、3周巻いても0.1g以下ですのでキャスティングには影響ないでしょう。
応用編として、シールテープの代わりに薄いコルクシートを巻くのもアリだと思います。
こんなやつですね。
コルクは比重が小さいので非常に軽く、下巻きの代わりにスプールの嵩上げに利用することが出来ます。
コルクなら柔らかくてラインも喰い込みますし、利用は出来ると思います。
ただ、実は僕は使ったことがないんですよね。
なぜなら、ラインキャパが減ってしまうから。
僕が調べた限りですけど、コルクシートは薄いもので1mmくらいでした。
1mmってラインキャパに十分に影響が出る厚さです。
僕は出来るだけ太めのラインをある程度の量確保したいので、下巻きは基本しません。
ただ、スプールの適正量ラインを巻くのがベストだと思っているので、減ってきたときにはPEラインで下巻きを入れて調整はしますけどね。
コチラのやり方はだときっちり適正量巻くことが出来ます。
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
今度この調整をコルクシートでやってみますね^^
話が少し脱線しましたが、シールテープを2周ほど巻くことで適度な喰い込みが生まれ、ラインのグリップ力を増してくれると言うワケです。
以上の理由から最初に水道用のシールテープを2周巻いておきます。
2.チチワ結びで、引っ張るほど締め付ける様に巻く
今からご紹介する方法は、スプールへラインを結びつけません。
ですからカンタンに取り付けられますし、ラインを交換するときもカンタンに外すことが出来ます。
けれども、「引っ張れば引っ張るほど締め付けていく」という状態になりますので、まず滑ることはありません。
実はコチラでも一度ご紹介しているんですね。
▶【ベイトリールの糸巻き方法 】超簡単なスプールへの結び方決定版 3つのNGとは?
当サイトの中でも開設当初から人気の記事です。
ですが、「もう少し分かりやすく」という方もいらっしゃったんですよね。
頑張ってはいるのですが、テキストの限界を感じます(^_^;)
本当は動画だとカンタンに伝わるのかも知れませんが、今回はシールテープカンタンバージョンとしてまた新たに説明させていただきますね。
別角度から見て理解が深まって貰えればと思います^^
やり方はめっちゃカンタンです。
要はチチワ結びで輪っかを作り、延べ竿の穂先に取り付けるようにスプールへ取り付けます。
では順に説明しますね。
1.チチワ結びで輪っか(ダブルライン)を作る
ラインを折り曲げて二重にする。
クルッと輪っかを作る。
そして、二重になっているラインの端で輪っかをクルッと一周して、
輪っかに通してチチワ結びは完了。
これで簡易的なダブルラインが出来ました。余計な部分はカットします。
この輪っかに親指と人差指を通します。
こんな感じで手首を返して、
本線の下側をつまみます。
そうするとこんな感じになっています。
この輪っかにスプールを通すワケですが、この時に通す向きが超重要になります。
向きが逆になると緩める方向になりますので、全くグリップしません。
向きはこうです。
これで締め付ける方向へ引っ張られますので、引っ張るほどグリップは増していきます。
※説明用に緑ラインを使用しましたので、色が変わっています。
ブランキングや溝がないスプールだと、この巻き始めで滑ってしまうことがあるんです。
滑ってしまうときは、ラインを弛ませた状態でハンドルを半回転ほど回してから巻き始めればOKなのですが、今回はシールテープを利用していますので、最初からガンガンにグリップします^^
ココから更に念を入れて、
シールテープが見えなくなるくらいまで出来るだけ強めのテンションで巻きつけて行きます。
強く締め付けることでラインがラインを締め付け、グリップがグリップを生む状態になるワケです。
どうです?めっちゃカンタンじゃないですか?
実際にやってみると二度とこの記事の説明を読まなくていいくらいカンタンです。何度も読んで欲しいけど。(笑)
スプールへ結びつけるわけでもなく、チチワ結びをするだけでラインの着脱が可能です。
僕はこの方法は多分、延べ竿からの発想で小学生の頃からやっていますが、トラブルが起こったことはありません。
まあ、マグロは釣ったことはありませんが、少なからずドラグよりは強くグリップしています。
今回はベイトリールの説明でしたが、スピニングリールだとベールを起こすだけで取り付けられるので、よりカンタンに出来ます^^
もし万が一滑ってしまったら?
多分、最初の締め付けが緩いのだと思います。
僕は滑ったことがないので分かりませんが、確かにスプールによっては滑りやすいモノもあります。
まあ、それでも最初に数周巻きつけて、ドラグより強くグリップしていれば問題ないでしょう。
※その方法はコチラでご紹介しています。
▶【ベイトリールの糸巻き方法 】超簡単なスプールへの結び方決定版 3つのNGとは?
それでも気になるのなら、ナイロンラインを下巻きにしてこの方法を実践してみてください。
伸びるナイロンラインは、より強力なグリップを生みます。
ナイロンラインの下巻きは面倒ですが、結び付けないので着脱はラクですしね。
まあ、僕はナイロンラインの重量が気になりますし、PEライン直接巻きでも十分だと思いますけど^^
【超簡単】ベイトリールでPEがスプールで滑らない巻き方【まとめ】
今回は
超カンタンなベイトリールでPEラインがスプールで滑らない方法
と言うテーマでお伝えさせていただきました。
手順としては以下の2つ。
- 水道用のシールテープを「2周」巻く
- チチワ結びで、引っ張るほど締め付ける様に巻く
ポイントしては、
- 水道用シールテープを「2周」強めに巻くこと
- ラインをスプールに巻きつける「向き」に気をつけること
- 巻き始めは出来るだけ強いテンションで巻くこと
この3点を意識してもらえれば問題はないと思います。
シールテープって、実は最近やり始めた方法なんですよね。
まあ、シールテープがなくても十分っちゃ十分だったのですが、試してみたら巻き始めがめっちゃラク^^
最初から滑らないんですから、より滑りにくくなることは間違いありません。
今回の方法は、実はスピニングリールの方がカンタンに出来ますので、良かったら試してみてください^^
※注 今回の方法は絶対に滑らないと保証するものではありません。実践は自己責任でお願いします。
PS 記事内リンクまとめ
記事内にリンクがいくつかありましたので、コチラにまとめおきますね。
▶【ベイトリールの糸巻き方法 】超簡単なスプールへの結び方決定版 3つのNGとは?
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
チワワではなくチチワです(≧▽≦)
ご指摘ありがとうございます。
チワワを結んじゃダメですね。(笑)
当記事はサイト内でもPV数の多い記事ですが、
初めてご指摘をいただきました。
そう言ったご指摘には感謝しかないです。
ありがとうございました。
非常にいいアイデアだと思いました。
昔やってた仕事でシールテープを年中使っておりましたので、コチラのやり方を採用してみます。
質問なのですが、スピニングリールでも同じやり方でPEの下糸を巻きますか?
それともスピニングではシールテープ等必要ありませんか?
スミマセン、返信が反映されてないことに今気が付きました^^;
ありがとうございます!
このやり方はむしろスピングリールのほうが向いているというか、やりやすいです。
ベールを返すだけでいいので、ラインを切らず結ばず交換できますからね。
シールテープは必要性を感じたら使ってください。
長らくスピニングリールを使っていませんが、ベイトリールであっても非常に滑りやすいと感じたのはごく一部のスプールです。
過去に僕が使ったことがあるスピニングリールはほとんどスプールに溝がついていたと記憶しています。
ほんと少し抵抗があるだけで全然違うので、まあ、まず滑らないとは思いますけど^^
美しい