「ベイトリールでPEラインは扱いづらい」
よく言われますが、僕はここ15年以上、ベイトリールには99%くらいPEラインを使っています。
もちろんPEラインにもデメリットがあるので、フロロカーボンラインやナイロンラインを使うこともあります。
けれど、デメリットを受け入れてでも、やっぱりPEラインに戻っちゃうんですね。
それだけ「ベイトリールでPEラインを使う」と言うことに、僕はメリットを感じています。
と言うか正確には、
「ちゃんとデメリットを補う使い方が出来るようになったから」
と言うのが正しいです。
使い始めた最初の頃なんて、ほんとボロっかすでしたよ。
周りで使っている人もいないし情報も全く無いし。
初めて使った1995年頃なんてリーダーなんて概念すらなかったし。
けれど実際に使っていて見え隠れするメリットが非常に魅力的で、
「なんとかベイトリールでPEラインを使いこなしたい」
という一心で今のスタイルに辿り着きました。
僕的には今やベイトPEはノーストレスです^^
という事で今回は
「僕が感じているベイトリールでPEラインを扱うメリット」
と言うテーマでお話します。
その中で、「デメリットをどの様に補っているのか」ということもお伝えしますね。
目次
僕が感じているベイトリールでPEラインを使うメリット
僕がベイトリールでPEラインを多用するにはそれなりにメリットがあるワケですが、
それはちゃんとデメリットを理解し、対応しているからなんですね。
対応と言っても、ほとんど使い方やラインセレクト、システムです。
ですから今すぐにあなたが実行できることばかりですので、良かったら参考にしてもらえると嬉しいです^^
僕がベイトリールでPEラインを使うメリットは以下の通り。
- 比重が小さい
- トラブルに対して余裕がある
- ラインがほとんど消耗しない
- ラインのコンディションを保ちやすい
感度が良いなんて言われていますけど、僕にとって感度に関してはむしろデメリットです。
それではメリットについて詳しくお伝えしていきますが、メリットに対してデメリットも存在します。
僕がどの様にデメリットに対して対策しているのか?
ということも合わせてお伝えしますね。
比重が小さい
PEラインはフロロカーボン、ナイロンラインに比べて比重が最も小さく、軽いです。
僕はこのキャストフィールが病みつきで、PEラインから離れられないと言っても過言ではないかも知れません^^;
PEラインのキャストフィールを知っているモノだからナイロンやフロロを使ったときの重ったるいフィーリングが我慢できず、
ついついPEラインを欲してしまう体になっちゃってるのです。
各ラインの比重はこんな感じ。
- ナイロンライン ー 1.14
- フロロカーボンライン ー 1.78
- PEライン ー 0.97
PEラインはダントツ的に軽いです。
軽くなるということは、スプールに巻いたときの重量を軽くすることが出来ますよね。
ベイトリールのスプールに軽さに着目されて、最近はシャロースプールが多く展開されています。
けれどもそもそも、ライン自体が軽いに越したことはありません。
スプール重量が軽くなるとどうなるのか?
- スプールレスポンスが上がる
- 軽量ルアーが投げやすい
- ブレーキの効きが良くなる
主にこんなメリットが生まれます。
基本的に「加速・減速」と言う運動をするものは、軽いに越したことありません。
(もちろん、あえて慣性力を高めるために、重くすることによるメリットがある場合もあります)
例えば「加速・減速・旋回」と言う運動をひたすら繰り返すクルマなんて、軽量化こそ最大のチューニングなんて言われています。
もちろん、「加速・減速」を繰り返すベイトリールのスプールも、軽量化のメリットは大きいです。
- スパッとスプールが立ち上がり、軽快なスプール回転
- 慣性力が小さいからブレーキも最小限でOK
- ちょっとムリして軽めのルアーを投げても、スッと飛んでいく
僕の体はこのキャストフィールが忘れられなくなっているのです。(笑)
ただ、「スパッとスプールが立ち上がり」と言うのは、言い変えると「ピーキー」と捉えることも出来てしまいます。
「ブレーキがよく効く」と言うのも、逆に言えばそれだけサミングがシビアだとも言えます。
特にPEラインは伸縮性が無く、タダでもシビアな扱いが要求されます。
ちょっとラインが膨らんだだけでバックラッシュになっちゃうし、
ちょっとバックラッシュしただけでもラインが喰い込んじゃうし、
ちょっとキャストミスをしただけでラインがパッツーンと切れちゃうし、
ちょっと思い切って合わせるとアワセ切れしちゃうし…
まあ、いろいろとシビアです。(笑)
そう思うとナイロンラインて、とても扱いやすいラインだと思います。
けれども、そんなシビアで扱いづらいデメリットを補う方法があるんですね。
結論から言いますと、
適切な太さのPEラインを使用し、1ヒロ以上のリーダーを接続する。
コレだけでバックラッシュによるラインの高切れ、ラインの喰い込み、アワセ切れは、
全く悩まなくていいくらい解決することが出来ました。
ご存知PEラインて、ほとんど伸縮性がありません。
ですから、PEライン特有のガツンとロックする様なバックラッシュの時にショックを吸収しきれずに、パツーンと高切れしちゃうんですね。
そのショックを吸収するために、リーダーを最低でも1ヒロは接続する必要があるんです。
僕は無謀にも初めてベイトリールを使ったときに、
「このラインつえーじゃん!」てPEラインを巻いたんですよね。
案の定、パッツンパッツンと何度バイブレーションが最長不倒距離を叩き出したことか分かりません。
スパイダーワイヤーってラインだったのを今でも覚えています。
懐かしい…
PEラインていくらラインが強くても、瞬間的な力が加わっちゃうとラインはいともカンタンに切れちゃうんですね。
まあ、そんな失敗談も、情報もないなか自分なりに考えた結論だったのです。
それから一度ナイロンラインを巻いたら、あまりのキャストのイージーさに驚愕したのを25年以上経った今でも明確に覚えています。(笑)
それから数年後にリーダーと言う概念を知り、(笑)
ベイトPEのメリットを享受出来る様になりました。
ただリーダーだけでもはなく、やはり、「適切な太さのPEライン」と言うのも重要なポイントになります。
要は、「使用するルアーウェイトに対する、適切なPEラインの太さ」です。
具体的にはこんな感じ。
ルアーウェイト | PEライン |
5g以下 | 0.6号 |
3~7g | 0.8号 |
5~10g | 1号 |
7~18g | 1.5号 |
10~56g | 2号 |
18g以上 | 2.5号 |
もちろん使用するルアーやシチュエーション、ショートキャストなのかロングキャストなのかでも変わってきます。
あくまで目安ではありますが、僕が基本としている「使用するルアーウェイトに対する、PEラインの太さ」です。
上記を基準にして、シチュエーションや使うルアーの種類で太め、細めと使い分けています。
この基準でPEラインをメインラインとして、リーダーを最低でも1ヒロ以上組めば、僕の経験上トラブルは激減します。
高切れはまず起きないし、ラインの喰い込みと言ったトラブルもかなり減るハズです。
と言うか、喰い込んでも直しやすいんですね。
細いPEラインでもルアーが軽ければ喰い込みにくく、高切れのリスクも減ります。
ベイトリールでPEラインを使ってトラブルが多い人って、基本的に細過ぎなのだと思います。
スピニングリール基準で考えてしまうとどうしても細くなってしまいガチですが、ベイトリールは「太いラインが扱いやすい」と言う強烈なメリットがあります。
逆に言えば、「太い方が扱いやすい、細いと扱いにくい」とも言えるんですね。
ですからトラブルが多い人やPEラインの扱いに慣れていない人は、「自分が思っているより太め」のラインを使うだけでも扱いやすくなると思いますよ。
せっかくなら、「太いラインが扱いやすい」と言う、ベイトリールのメリットを活かす釣り方の方が幸せになれます(^^)
まとめますと、
ラインそのものの比重が軽く、ベイトリールでスプール重量を軽くすることが出来ると言うのは、間違いなく大きな武器です。
PEライントラブルの対策として、
使用するルアーウェイトに対して適切なPEラインの太さ + リーダー1ヒロ以上
コレだけでもベイトリールでのPEラインのデメリットはかなり解消され、かなり快適に使えるようになるハズです。
ちなみに「リーダー1ヒロ以上」と書いたのは、使用するシチュエーションによるからです。
ご存知PEラインは耐摩耗性が究極的に弱いです。
極端は話、何かに触れたら終わり。
そのくらい弱いです。
ですから根ズレの多い場所では2ヒロ、場合によっては3~5ヒロとった方が良い場合もあります。
僕の場合で言うと、シーバスで1ヒロ、磯場などで2~3ヒロ。
岩場の多いトラウトでも2~3ヒロくらい確保する場合が多いです。
ブラックバスなんかだと場所に屋使い方によっては、3~5ヒロくらい取った方が使いやすいかも知れません。
ただ、1ヒロを超えだすと、スプールに結び目を巻き揉むリスクも考慮する必要が出て来ます。
スプールが回転してフレームを叩いたり、レベルワインダーで抜けが悪くなるリスクですね。
そう言ったことも踏まえての、「1ヒロ以上」と言う僕の結論です。
あと、ピーキーさを低減する方法として、ディップが少し柔らかめのベイトロッドを使うと扱いやすくなります。
トラブルに対して余裕がある
PEラインて、ご存知「細くて強い」です。
例えば、ナイロンライン12lb、太さで言うと3号ですよね。
PEラインの12lbと言うと4本撚りで0.6号くらい。
8本撚りならもっと細くなります。
と、言うことは、同じ強さならたくさんラインをスプールにストックしておくことが出来ます。
しかもたくさんストックしておいても比重の軽いPEラインは、それほどスプール重量を上げません。
ただ、必要以上にたくさんストックしておいても、いくら軽いPEラインと言えどムダにスプール重量が上がってしまいます。
ですから、上記でお伝えした「適切な太さのPEライン」を巻いておくと、ほどほどにちょうど良い量をストックしておくことが出来ます。
例えば僕の場合ですが、ナイロンライン3号を使う時のルアーウェイトって、だいたい7~18gくらいが多いです。
上記の「適切な太さのPEライン」で言うと、PEラインは1.5号。
ナイロンライン12lbを100m巻けるベイトリールは、PEライン1.5号を約150m巻く事が出来ます。
(PEラインのメーカーや商品にもよります)
PEライン150m巻いておけるって、かなり心強いです。
特にオカッパリ1タックルと言うスタイルだと、トラブってラインが無くなったら釣りにならなくなります。
「そうそうトラブルなんて起きないでしょ?」
と思うかもしれませんが、トラブルなんて起こしたく起きるものじゃありません。
僕の体験談をお伝えすると、今年の1月に長野県の犀川にトラウト釣行に行ったんですね。
気温-8℃。
コレまでも氷点下の釣りは経験があり、ガイドが凍るというトラブルは何度も経験しています。
けれど、-8℃をナメてました。
ロッドを叩きながら氷を割り、ロングリーダーの結び目をスプールまで巻き込みました。
その次のキャストでガイドが凍り、結び目が完全ストップ。
何が起きたか理解出来ず、気がついたら手元がこんなんになってました。
この時は流石に修復不能でラインを50mくらい失いました。
けれど150m巻いておいたお陰でその後の釣りにほとんど影響はなく、
初犀川チャレンジでしたが、無事50cmのレインボートラウトをキャッチすることが出来ました。
シーバスや本流トラウトなど、ロングキャストがメインの釣りなら150m巻いておけば安心して使えますし、
ブラックバスの様にショートキャストメインの方なら100mも巻いておけばかなり安心できると思います。
「強いメインラインをキャスタビリティにほとんど影響を与えず、余裕を持ってたくさんスプールに巻いておくことが出来る」
と言うのはこの上ない武器なのです。
ただ、先ほどもお伝えした様に、比重の軽いPEラインと言えど闇雲に多く巻いてもムダなスプール重量増に繋がります。
ですから僕としては、オカッパリなら必要量の2倍くらい巻いておくと安心ですし、ラインが減ったとしてもひっくり返して2度使えるのでオススメです^^
具体的にはフルキャストの射程が、
- 7~80mなら150m
- 4~60mなら100m
- 3~40m程度なら80m
このくらい巻いておくと安心できますし、多少ラインが減ったとしても下糸を巻いてひっくり返せば、ほぼ新品ラインをまた使えます。
今回の僕の様に50mも失うと、ひっくり返したときに少な過ぎてしまいますけど。。。
ラインがほとんど消耗しなくて、コンディションを保ちやすい
- ラインがほとんど消耗しない
- ラインのコンディションを保ちやすい
この2項は合わせて説明しますね。
PEラインをメインラインとしてリーダーを1ヒロ以上確保して使っていると、正直言ってメインのPEラインはほとんど消耗しません。
なぜなら、傷がついて使えなくなるのはほとんど先端のリーダー部分だからです。
ですからリーダー取っ換えひっ換えしていれば、常に新品に近いコンディションでラインが使えるんですね。
使用頻度や使い方によりますが、僕は調子が良ければ1年くらい使用し、ひっくり返してもう一年使うこともあります。
もちろん、PEラインも傷が入ればカットする必要がありますし、使用していれば念を入れてカットした方が良いです。
吸収性も無く劣化か少ないPEラインと言えど、使っていれば消耗しますし紫外線による劣化も少なからずあります。
けれども上記でお伝えしたラインシステムで使っていると、実際のところ気にするレベルまで消耗しないんですね。
なぜなら、上記の「ベイトリールで適切な太さ」を基準でPEラインを使うと、基本的にオーバースペックだからです。
例えば先ほどの例で言うと、
ルアーウェイト7~18gでPEライン1.5号を使うシチュエーション、
この時はナイロンラインで言うと12lbくらいとお伝えしましたよね。
(もちろんその限りではありません。あくまでも例です)
ですから、PEライン1.5号のリーダーは、ナイロン、もしくはフロロカーボンラインの12~16lbを使用します。
PEライン1.5号の強さは約25lb。
(僕が使っている4本撚りPEライン)
明らかにPEラインの方が強く、PEラインに傷が入っていない限りブレイクするとしたらリーダーになります。
コレだけ強さに差があると多少PEラインが劣化して強度が低下していたとしても、リーダーの方が明らかに弱いです。
「え?フツウ、リーダーの方が強くするんじゃないの?バランス悪!」
と思われた方もいるかも知れません。
けれど実は、「リーダーの方が弱い」と言うのがこのラインシステム最大のキモになります。
リーダーの方が弱いと、基本的にはルアーの結び目が一番弱くなります。
根掛かりでブレイクしてもルアーの結び目でブレイクするので、リーダーはほとんど残るんですね。
水中にムダなラインを捨てなくて済みますし、いちいちシステムを組み直すテマも省けます。
なにより、PEラインが長持ちするんですね。
リーダーの方が強いと、引っ張ってブレイクするときはPE本線になります。
つまり、
「PEラインが限界まで引っ張られる」
と言うことになります。
明確にデータを採ったワケではないので経験上の意見ではありますが、
やっぱり限界まで引っ張られたPEラインは弱くなったり、糸ヨレなどのトラブルも多くなると感じるんですね。
つまりこのラインシステムは、
「本線に余裕を残して、リーダーが先に限界を迎える」
と言うのがキモとなるんですね。
そうすると、経験上、驚くほどPEラインが長持ちします。
リーダーの強さの目安としては、PEラインの強さの60~70%くらいに押さえておくと、良い感じに使えます。
例えばPEラインが1.5号25lbなら、リーダーは16lb以下と言うことですね。
ほら、上記でお伝えした「適切な太さのPEライン」がジャストマッチでしょ?
例えば10g以上のルアーを多用するシーバスなら、
PEライン2号にリーダー20~25lb。
ちょうど良いでしょ?(^^)
PEラインの方が太くするメリットをまとめるとこんな感じ。
- PEラインが消耗しない
- ラインコンディション(強さ)を確保できる
- ライントラブルが減る
- ブレイクしてもリーダーを水中に残さない
- ブレイクしてもシステムを組み直す必要がない
一見アンバランスなラインシステムでも、こんなにもメリットがあるんですね。
しかもコレって、「ベイトPEだからこそ活かせるラインシステム」なんですね。
例えば逆に考えると、シーバスで一般的なリーダーは20~25lb。
ベイトリールでPEラインなら2号が適切だと言いましたよね。
スピニングリールで言うと、サスガにPE2号は太過ぎです。
扱いづらいし飛距離も伸びません。
スピニングリールでやるシーバスだと、PEラインは1号前後くらいになりますよね。
PEライン1号は18~20lbくらいになります。
リーダー20~25lbに対してその強さだと、ラインブレイクはほぼPEライン本線で起こります。
となると、上記のメリットは活かせないんですね。
しかも、ベイトリールは太いラインでも飛距離に影響が出にくいです。
つまり、
「ベイトリールだからこそ活かせるラインシステム」
なのです。
まあ、なんかエラそう言ってますけど、エサ釣りの「ハリス」って考え方と同じなんですけどね(^^)
ハリスは基本的に道糸(メインライン)より細くなります。
僕の釣りは小さい頃のエサ釣りから入っていますので、実はむしろ自然な考え方なのであります。
ベイトリールでPEラインを使うデメリット
デメリットとメリットは基本的にトレードオフの関係になりますので、メリットの逆に考えればデメリットが浮かんできます。
僕が思うベイトPEのデメリットは以下の感じですかね。
- 細いラインが使いにくい
- 扱いがシビア
- 感度が悪い
ぶっちゃけ言うと、「細いラインが使いにくい」と言うのは、使わなければ良いだけです。
と言うか、「太いラインを活かせる釣り方」をすれば良いだけなんですね。
なんかみんなデメリットと言うか「そんなんベイトリールでやる意味ない」とか、出来ないことばかりに意識が行きがちですけど、
デメリットはあるにしろメリットを活かす釣り方をすれば良いだけだと思うんですけどね。
例えば太いラインが使いやすいのがベイトリールなら、
- 上記の様なラインシステム
- パワーフィッシング
- 流れにラインを乗せてルアーを引く
- 風を利用したラインメンディング
とか。
何もスピニングリールと同じ土俵で、同じ事をやる必要なんてないのです。
扱いがシビアと言ってもシステムや今やベイトリールの性能でほとんどなんとかなりますし、
あとはほぼ「慣れ」の問題です。
上記でお伝えしたようにメリットも確実にありますので、使っていくうちにきっと病みつきになります。(笑)
あと、ベイトリールに限らずになりますがなかなか難しい問題が、感度悪いと言うこと。
「え?PEラインて感度が良いんじゃないの?」
それは、ラインがピンと張っているときです。
ラインがピンと張っているときのPEラインは無類の感度を誇ります。
むしろ場合によっちゃあり過ぎなくらい。
けれども、ラインが弛んでいるときの感度は、「無」です。
全く何も伝わって来ません。
特に流れ渦巻く本流河川でラインがS字にうねると、全く何やってるか分からなくなっちゃうんですね。
ナイロンラインて、多少ラインがたるんでいてもアタリを伝えてくれます。
ですからナイロンラインは、張らず緩めずの状態の感度がボヤっとでも伝わってくるんですね。
実は僕はこの「ボヤっと」が重要だと思ってます。
PEラインは張っていると感度ビンビンですが、それはサカナに対しても言えること。
感度が良いと言うことは、サカナからアングラーに対しても違和感を感じやすいと言うことなんです。
その違和感を少しでも低減するために、PEラインを使うときは少しソフトティップのロッドを使っています。
僕は過去にこんな経験をしたことがあります。
ウグイをエサにしてトラウトを狙っていたんですね。
けれどもどんなラインを通しても全然釣れない。
「釣れんな~」と良いながらエサを外してポイっと放ったら、50クラスのニジマスがパクっと咥えて持ってっちゃいました。
「おったんかい!」と思わすわツッコんじゃいましたが、それだけサカナがラインを違和感として感じていたと言うこと。
僕は正直、「ラインが太いから釣れない」と言うようには思っていません。
けれども、ラインが発する水切れ様なモノに違和感を感じるんじゃないかと思うんですね。
そう言う意味では「細い方が気配を消せる」と言うことに繋がりますが、
太くても完全にたるんで水に対しても影響を与えなければ、例え太くても違和感を与えない。
経験上、そう思ってます。
ですから、出来るだけ「張らず緩めず」と言う使い方をしたいのです。
けれどもPEラインは張らず緩めずだと、感度はゼロになっちゃいます。
コレが僕が現時点で思う、PEライン最大のデメリットです。
ですから流れが渦巻く本流トラウトで、ナイロンラインを使用していた時期もありました。
けれども、今はPEラインに戻ってます。
もちろん、タダで戻ったワケではありません。
僕なりの及第点を検証しつつ、PEラインを使用しています。
その及第点とは、
- フロロカーボンのロングリーダー
- ロッドアクションを与えないスタイル
- ソフトなティップのロッド
この3点でPEラインのデメリットを軽減出来ないかと、色々と検証しながらやっています。
特に今年は、「ロッドアクションを与えないスタイル」と言うのをそれなりにやり通したいと重っています。
今のところ結果は一応、それなりに出てますよ。
大型とは言えないけど、解禁から40~50クラスのトラウトがそれなりに釣れてます。
少なからず去年とは違った釣りで釣ったサカナですね。
ただ、「僕なりの考え方で今のところ」です。
経験、情報、状況、道具の進化、モノの見方、
あらゆる要素で考え方がガラッと変わることがあります。
例えば僕は断然ナイロンリーダー派でしたが、今は場合によってはフロロリーダーの方がいいと思ってます。
なので、来月には「PEラインなんてヤメとけ」って言ってるかもしれません。(笑)
まあ、もしそんなことを言ったとしても、それは僕なりの視点が変わったからであって、「なぜそうなのか」と言う理由はちゃんと説明します。
さて、なぜPEラインのデメリット軽減にフロロリーダーなのか?
それは、屈折率と水切れの良さ。
フロロカーボンラインは水と屈折率が近く、水中で目視しにくいラインです。
僕は正直、サカナからラインが「見える見えない問題」はあまり気にしていません。
見えたとして、その先にルアーマンがいて、「釣られてしまう!」とまでサカナは考えないかなと思うからです。
この辺りに関しては僕はあまり根拠はなく、議論するつもりもありません。
(むしろ何か意見があれば聞きたいくらい)
ただ、少しでも違和感を消したい今、何やら動く障害物としての存在も消したいのです。
水切れの良さとは言わずもがな。
流れの中でルアーをトレースしてて、水を切る現象は避けられません。
そんな中でも少しでもラインの水切れを良くし、気配を消したいんですね。
流れの中でターンさせる際の水切りなど、どうしても「ラインが水を切る」と言う行為は避けられません。
そんなときに少しでも違和感なく水を切って欲しいと考えています。
あと、今検証しているスタイルではトゥイッチなどのロッドアクションも、極力やりません。
と言うかむしろ、「動かさない」と言うことを意識しています。
要は、トレースライン命のドリフトとロッドワークによるタダ引きです。
ぶっちゃけ川の中の流れってかなり複雑で、タダ引きでもルアーってけっこう不規則な動きをします。
強い流れが岩に当たり、右へ左へ上へ下へ、
大小の反転流も加わりかなり複雑にうごめいています。
ですから、ロッドアクションなんて与えなくても、ルアーには十分アクションが加わるかなと思うワケなのです。
(あくまでも今の僕の考え方ね)
ですから今年はむしろ、「動かさない」釣り方を試して行ければと思っています。
とりあえず今年は一年、こんなスタイルをやり通したいと思ってます。
(スタートは上々かな)
上記でも少し触れましたが、PEラインを使うときは、いつもよりソフトめティップのロッドを使ったほうが良いと思います。
なぜなら、サカナを弾くと言うのもありますが、伸縮性が無いラインを使用しているだけにロッドティップでラインテンションを保ちつつ、コチラの気配を消せないかなと思うからです。
ココで張らず緩めずを作りつつ、ナイロンラインの「ボヤッ」とした部分を作れないかなと。
まあ、僕がそう考えているだけでなんとも言えませんが、PEラインは伸び無さ過ぎなので少なからずサカナとのやり取りがマイルドになります。
気配ウンヌンはともかくにしてもスタイルによりますけど、PEラインを使うときは少しティップがソフトなロッドを使ったほうが扱いやすくなりますよ。
そんなこんなで僕は本流うトラウトではフロロリーダーを多用していますけど、実はPEラインを使うときのリーダーはナイロンラインの方が向いています。
なぜなら、タダでも伸縮性のないPEラインは、少しでも伸びのあるナイロンラインの方が相性がいいから。
ですから今は、僕はこんな感じでリーダーを使い分けることが多いです。
- 巻き物中心の釣りにはナイロンライン
- アクションを加える釣りにはフロロカーボンライン
ちなみにシーバスにはナイロンラインを多用しています。
僕は以上の理由からこんな感じで使い分けていますけど、まあ、考え過ぎなだけでぶっちゃけナイロンラインだけで十分かも知れません。(笑)
とりあえず感度が「0か100か」のPEラインの中間を使いたくて、いろいろと工夫をしているのであります。
感度が良すぎると言うのは場合によっちゃマイナスに働いたり、ナイロンラインの「ボヤっ」とした感度は、僕はむしろ武器になると思ってます。
【ベイトリール】PEラインにメリットなんてあるの?【まとめ】
今回はかなり自分なりの考えを好き勝手書かせていただきました^^
あくまでも「自分なりの現時点での考え」であることはご理解ください。
あとはあなた自身で噛み砕いて、自分なりに理解してもらえたらなと思います。
さて本日の記事をまとめますと、今回は
「僕が感じているベイトリールでPEラインを扱うメリット」
と言うテーマでお話しました。
結論として、
- 比重が小さい ← スプールレスポンス向上する
- トラブルに対して余裕がある ← 強いラインを多くストック出来る
- ラインがほとんど消耗しない ← リーダー交換でメインラインが消耗しない
- ラインのコンディションを保ちやすい ← リーダーの方が弱くなるラインシステム
以上のメリットで僕は現在、ほとんどの釣りでPEラインを使用しています。
そしてこのメリットは、
適切な太さのPEラインを使用し、1ヒロ以上のリーダーを接続する。
と言う使い方で活きてきます。
適切な太さの目安はこんな感じ。
ルアーウェイト | PEライン |
5g以下 | 0.6号 |
3~7g | 0.8号 |
5~10g | 1号 |
7~18g | 1.5号 |
10~56g | 2号 |
18g以上 | 2.5号 |
逆に、僕が考えるベイトリールでのPEラインのデメリットは以下の通り。
- 細いラインが使いにくい
- 扱いがシビア
- 感度が悪い
対策として、
【細いラインが使いにくい】
太いラインを活かせる釣り方をする。
【扱いがシビア】
慣れ。(笑)
【感度が悪い】
- フロロカーボンのロングリーダー
- ロッドアクションを与えないスタイル
- ソフトなティップのロッド
こんな感じで僕はベイトリールでのPEラインのデメリットを補いつつ、メリットを堪能しています。
本当は各ラインを使い分けるのが一番です。
PEラインにはPEラインの、ナイロンラインにはナイロンラインのメリットデメリットがあります。
まあ、正直、僕の様に全てをPEラインでやる必要はないです^^
ちなみに最近僕がよく使っているPEラインはコチラ。
値段も安く程々の張りもありますし、ベイトリールとの相性は悪くないですよ^^