今回は、
シーバスで使うベイトリールのサイズ
と言うテーマでお伝えします。
当記事では、
- シーバスフィッシングで適切なベイトリールのサイズ
- 具体的な選び方
- 使い分けの具体例
- 1タックルでなんとかしたいけど何を選べばいい?
という事が分かります。
最初にお伝えしておきますが、ベイトリールのサイズ選びは超重要です。
なぜならスプール自体が直接回転してラインが放出されるベイトリールは、スプールの大きさでキャストフィールが段違いに変わってくるからです。
スピニングリールには2000番、3000番と言う様にサイズがありますよね。
ベイトリールにもちゃんとサイズがあります。
ですが非常にわかりにくく、各社あまり統一感がありません。
しかもベイトリールのサイズはかなり重要で、一つサイズ感を間違えるだけで「全く使い物にならない」なんて事もあります。
ですから、
「このベイトリール、カッケー!」
「ニューモデル出た!買っとこ」
「〇〇プロが使ってる!」
と言うだけ理由で選んでしまうのは完全にNGと言うことですね。
と言うことで今回はシーバスフィッシングにフォーカスして、具体例をあげながら「シーバスで使うベイトリールのサイズ」と言うテーマでお伝えしますね。
目次
シーバスで使うベイトリールのサイズ【具体例】
まずベイトリールのサイズの判断の仕方ですが、スプール径で判断します。
カタログに記載されていますので、必ず確認。
出典:ダイワ
幅もまあ色々と関係はあるのですが、ここで注目すべきはスプール径です。
重要なことなので繰り返しますが、ベイトリールを購入する際には必ず確認する必要があります。
で、まずは「シーバスはどのスプール径を選ぶのが良いの?」と言う疑問に対して、結論からお答えしますね。
- 僕の経験上最もオールラウンドに使えるサイズは、スプール径Φ36mm
- 軽量ルアーメインであるのならΦ34mm
- 重量ルアーのロングキャストメインであるのならΦ38mmクラス
て感じです。
シーバスフィッシングであれば、Φ36mmスプールで殆どのシチュエーションで満足度の高い釣りができると思います。
使用する具体的なルアーの重さの目安は以下の感じです。
- Φ34mm:10g前後がメインで、7~28gくらい
- Φ36mm:14g以上がメインで、10~56gくらい
- Φ38mm:18g以上がメインで、下限14gくらい
あなたがよく使うルアーのウェイトに照らし合わせて、このくらいを目安にすると使いやすいです。
- 10g以下のルアーがメイン
- 重いルアーしか使わない
と言う使い方じゃなければ、僕の経験上、シーバスフィッシングではスプール径Φ36mmと言うサイズ感が一番使いやすかったです。
ラインキャパ、軽量ルアーの扱いやすさ、重量ルアーの飛距離などを考えると、一番バランスが良いと僕は感じています。
バスフィッシングだとΦ34mmクラスが一番バーサタイルに使えますが、メインの使用ルアーがシーバスの方が若干重めであり遠投中心の釣りが多いことも考えると、やはりΦ36mmがバランスが良かったです。
ただ実は、現時点でスプール径Φ36mmのベイトリールってかなり少ないんですよね。
以前はジリオンTWと言う、タフで遠投も効いてコスパもいいって言うシーバスには最高のベイトリールがありました。
けれども現在ジリオンのスプール径は、Φ34mmになっちゃってます。
ダイワの2023年時点のラインナップで言うと、21スティーズA TW HLCが該当しますが、遠投特化のなかなかスパイシーなベイトリールです。
ツボにハマるとめっちゃ気持ちよく飛んで行きますが、サミングは必須でベテラン向きのベイトリールです。
ダイワで言うとあとは、HRFソニックスピードと言うベイトリールがΦ36mmです。
僕は使ったことはないのですが、このベイトリール、個人的にキライがあるんですよね。
- ロックフィッシュ専用
- マグフォースZ PEチューン
この2点がシーバスフィッシングに使うにはちょっと気になります。
ロックフィッシュって基本的に太めのライン、重めのリグの使用し、遠投やドラグを使うことはほとんどありません。
この特徴の意味を考えると、恐らくスプールは軽量化よりタフネス重視、そして重めのスプールをキッチリと制御すると言うトラブルレス重視のセッティングなんじゃないかと思います。
ボトムを探るロックフィッシュならそれでも問題ないと思うのですが、気持ちよくキャスティングをしたいシーバスフィッシングで使う気には僕はなれませんでした。
まあ、食わず嫌いっちゃ食わず嫌いです^^;
使ったことがあるわけでもなく個人的な意見ですので、ご参考までに。
シマノのラインナップで言うと、21アンタレスDC、22エクスセンスDCが該当します。
正確に言うとこの2機種はスプール径Φ37mmです。
けれどナロースプールであることやラインキャパ、軽量ルアーへの対応度も考えると、僕的にはΦ36mmmクラスと位置付けています。
まあ、そもそも22エクスセンスDCはシーバスモデルですからね。
21アンタレスDCは僕も実際にシーバスで使っていますが、めっちゃ使いやすいです。
個人的にはダイワも含めた現ラインナップでは、シーバスで使いやすいベイトリール№1だと思います。
シーバスで使うにはほどほどでちょうどいいラインキャパ、大径スプールにも関わらず軽量ルアーの扱いやすさ、悪条件下でのトラブルレス性、遠投能力など、
21アンタレスDCは、ぶっちゃけシーバス用を謳っている22エクスセンスDCよりドンピシャだと僕は感じています。
▶【結論】22エクスセンスDCではなく21アンタレスDCを買った理由
ただね、如何せん高価なのですよ^^;
定価8万円クラスって、「おすすめだよ!」って言われてもおいそれと手が出せるモノじゃありません。
じゃあ、現行ラインナップでは何を選べばいいの?
スプール経Φ34mmになりますがダイワで言うと、
- 22ジリオンTWHD
- 19モアザンPE TW
- 19タトゥーラTW
シマノで言うと、
- 20エクスセンスDC SS
- 22バンタム
- 19スコーピオンMGL
この辺りが使いやすいかなと思います。
ちなみに22バンタムはスプール経Φ35mmですね。
ポイントは、
「PEライン2号が150m(ナイロンライン16lb-100m)巻く事が出来る」
と言うこと。
※20エクスセンスDC SSは150m以上巻ける。
先程もお伝えしたようにシーバスでPEラインを使うなら、僕の経験上、2号がド真ん中って感じです。
PEライン2号ならある程度軽めのルアーも扱えますし、重めのルアーにも安心です。
そのPEライン2号を安心して必要量を確保するとなると、「150m巻くと言うのがちょうどいい」と僕は経験上感じています。
多く巻いてもムダにスプール重量を増やすだけですし、少ないとトラブったときに必要量ラインが無くなって即釣りが終了してしまったり、色んな意味でコスパが悪くなります。
150mあればガツンとラインが減ってもまだ必要量は確保できますし、
傷んだラインをカットしていって、減ったところでひっくり返してもう一回使っても、まだ120~130mはあります。
コレだけあればシーバスフィッシングならまあ、不満は無いです。
という事で上記ラインナップはスプール経Φ34mmであってもラインキャパが豊富なので、シーバスでも安心して使えます。
けれどね、やっぱ遠投と言うことを考えると、スプール径はΦ36mm以上を使いたいのが本音でもあるんですね。
けれどΦ36クラスのベイトリールってラインナップ少ないんでしょ?
じゃあ、どうすればいいのさ??
答えはカンタンです。
使い分けです。
オールラウンドに使えるのがΦ36mmクラスではあるんですけど、本当は使うルアーに合わせてベイトリールを使い分けるのが一番なんですよね。
では使い分けについて詳しくお伝えしますね。
シーバスで使うベイトリールサイズの使い分け【具体例】
ここまで読んでいただいたあなたならもうおわかりだと思いますが、具体的には以下の様に使い分けるとより快適に使うことができます。
- スプール経Φ34mm:ルアーウェイト7~18g
- スプール経Φ38mm:ルアーウェイト14g以上
中間のΦ36mmはオールラウンドに使えることは間違いないけれど、軽量ルアーの扱いやすさはΦ34mmには劣りますし、
重量級ルアーのロングキャストはΦ38mmクラスの大径スプールに見劣りします。
そこで軽量ルアーは小径スプールに完全に任せてしまい、重いルアーは大径スプールに任せる。
と言う役割分担を明確にします。
使い分けることが出来れば、ベイトロッドやラインも分けることが出来るんですよね。
具体的には、僕の場合使い分けるときは以下の様に使っています。
【軽量ルアー用Φ34mm】
- ロッド:8~9フィート
- 硬さ:L~MLクラス
- ライン:PEライン1.5号、もしくは1.2~2号
- リール:21ジリオンSVTW、21カルカッタコンクエスト100、20メタニウムなど
【重量ルアー用Φ38mm】
- ロッド:11フィート以上
- 硬さ:Mクラス以上
- ライン:PEライン2.5号、もしくは2~3号
- リール:Z2020、23アンタレスDCMD、21カルカッタコンクエスト200など
こんな感じですね。
このクラスは糸巻き量もちょうどよく、巻きたいPEラインが150m巻けるものが多いです。
Φ34mmクラスはナイロンライン12lb-100というモデルが多く、PEラインは1.5号が約150m巻けますし、
Φ38mmクラスはナイロンライン20lb-100mというモデルが多く、PEラインは2.5号を約150m巻くことができます。
軽量ルアーは細いラインの方が扱いやすいし、重量ルアーは太いラインじゃないと高切れや喰い込みのリスクもあります。
ちょうど使いやすいPEラインが、ちょうど使いやすい150m巻くことが出来る。
と言うのが以上のスプール経です。
ラインは必要以上に巻いていても、少な過ぎてもリスクがあるんですね。
必要以上に巻いていてもスプール重量増加に繋がりますし、少なくても安心感やコスパが悪くなります。
そう考えると「使いたいPEラインが150m巻くことが出来る」と言うのが程々にちょうどいいと、僕は経験上感じています。
そんなこんなを考えると、軽量ルアー用と重量ルアー用は使い分けることでより快適に扱えるんですね。
確かにシーバスフィッシングはΦ36mmスプールで大部分はカバーできるんですけど、使い分けることで痒いところに手が届くって感じですかね。
こんなイメージです。
とは言っても1タックルでなんとかしたい!というあなたへ
「2タックルも持つのは流石に厳しい…」ということであれば、やはりΦ36mmスプールがいい感じで使えるんですね。
ただ現実的にΦ36mmはラインナップが非常に少なく、21アンタレスDC、22エクスセンス(この2機種はΦ37mm)は流石に高価です。
もし初心者の方だったり、そこまで高価なモデルは予算がおりないと言うこともあると思います。
それでも1タックルでなんとかしたい!
という事であれば、僕としては
Φ34mmスプールのPEライン2号が150m(ナイロンライン16lb-100m)巻けるモデル
を選びます。
そのクラスを選ぶのであれば例えば、22ジリオンTWHDあたり。
ベイトリールは、大は小を兼ねません。
もちろん、小が大を兼ねるワケでもありませんが、リスクとリターンを考慮するとこの場合は小径であるΦ34mmを使ったほうが使いやすいです。
小径モデルで大径モデルに劣ることは、重量ルアーの飛距離と太いラインを巻くことが出来ないという点です。
かと言って大径モデルで軽量ルアーは扱いにくくなってしまいますし、ロッドとのバランスの問題もあります。
例えばΦ38mmクラスのベイトリールで10g前後のルアーをキャストしようと思ったら、扱えなくは無いけれども間違いなくΦ34mmクラスの方が快適です。
MH以上のヘビーなタックルで7gくらいのルアーのキャストも、快適とは言い難いです。
そのあたりは小径スプールの方がライントラブルも少なく、まだ扱いやすいです。
かと言ってただ単純に小径スプールを選んでもラインキャパが少なくなって、細いイランしか巻けなくなってしまいます。
そうなると高切れやライン不足などの余計なトラブルを生みます。
ですから「Φ34mmスプールで最低限PEライン2号が150m巻くことが出来るモデル」を選択し、重量ルアーの飛距離はちょっと妥協する。
て感じの選択理由です。
重量ルアーの飛距離は若干妥協しますけど、軽量ルアーの快適性や飛距離は向上しますので、まあそこはトレードオフって感じで^^
【重要】シーバスで使うベイトリールのサイズ選びの具体例【まとめ】
では、ここまでお伝えしたことをまとめますね。
今回は、
シーバスで使うベイトリールのサイズ
と言うテーマで具体例を上げながらお伝えしました。
結論として、
- ベイトリールのサイズ選びは超重要
- シーバスフィッシングならΦ36mmスプールを選べば、かなり広い範囲をカバーすることは出来る
- けれどもΦ34mmとΦ38mmを使い分ければ痒いところに手が届く
と言った感じです。
ルアーウェイトの目安として、
- Φ34mm:10g前後がメインで、7~28gくらい
- Φ36mm:14g以上がメインで、10~56gくらい
- Φ38mm:18g以上がメインで、下限14gくらい
こんなイメージだと使いやすいと思います。
僕の経験上、「シーバスでよく使うルアー」ということを考えると、やはりΦ36mmクラスのベイトリールが使いやすいです。
ただ使い分けることによって、より特化した使い方が出来ます。
使い分けの具体例としては以下の通り。
【軽量ルアー用Φ34mm】
- ルアーウェイト:7~18g
- ロッド:8~9フィート
- 硬さ:L~MLクラス
- ライン:PEライン1.5号-150m、もしくは1.2~2号
- リール:21ジリオンSVTW、21カルカッタコンクエスト100、20メタニウムなど
【重量ルアー用Φ38mm】
- ルアーウェイト:14g以上
- ロッド:11フィート以上
- 硬さ:Mクラス以上
- ライン:PEライン2.5号-150m、もしくは2~3号
- リール:Z2020、23アンタレスDCMD、21カルカッタコンクエスト200など
PEラインも
- Φ34mm:1.5号
- Φ36mm:2号
- Φ38mm:2.5号
このくらいを目安にすると太過ぎず細過ぎず、トラブルも少なく使いやすいです。
「飛距離を出したくて、PEラインをもっと細くしたいんだけど…」
よくこんなご質問をいただきます。
僕としては、
「今よりもっと飛距離を出したくてPEラインを細くするのは好ましくない」
とお答えしています。
なぜなら、ベイトリールはラインの太さで飛距離の影響が出にくいと言うことと、「釣り」をするのであれば必要な太さはきちんと確保すべきだと思うからです。
もちろん、ラインを細くすれば飛距離は伸びます。
けれども細くしたことで高切れやラインの喰い込み、本線のブレイクでシステムの組み直しなんてやってたら、結局ストレスになるし釣りをする時間も短くなっちゃいますからね。
「使用するルアーウェイト、フィールドに合わせたラインの太さ」
という事は重要です。
という事で今回の記事が、「シーバスフィッシングにおけるベイトリールのサイズ選び」の参考になっていただければ幸いです。
▶【結論】22エクスセンスDCではなく21アンタレスDCを買った理由
▶僕が23アンタレスDCMDではなく21アンタレスDCを選んだ理由