ベイトフィネスに限らずですが、PEラインを使用する場合、基本的にリーダーを組む事は絶対条件です。
シーバスフィッシングなどのソルトウォーターではPEラインが当たり前の様に使われているせいか、PEラインを使う時はリーダーを組むことは当たり前の様に定着しています。
けれど何故だかバスフィッシング、特にベイトフィネスにおいては普通に直結で使っているアングラーが多い様に感じます。
まあ、軽量ルアーを使用している事もあり「リーダーを組む必要性」と言うのが表に出てきにくいのかも知れませんが、ベイトフィネスであろうがなんだろうがPEラインを使っているのならリーダーを組むことは必須です。
例え「俺は付けなくてもこれまで一度も問題ねーよ」と言う方でも、必ず付けた方が良いです。
何故ならPEラインには致命的とも言える二つの弱点が、リーダー無しの直結で結んでしまうとモロに顔を出してくるからです。
逆に言えばリーダーを組む事でこの弱点をほぼかき消してくれるどころか、さらなるメリットも生んでくれます。
今回はPEライン時にリーダーが必要である2つの理由と共に、リーダーを組むことによるメリットもお伝えしたいと思います。
リーダー無しでPEラインを使用しているあなた、必見です^^
目次
ベイトフィネスでPE使用時、リーダーが必ず必要な”2つ”の理由
何度も繰り返しになりますが、ベイトフィネスに限らずPEラインを使用するときはリーダーを必ず組んでおいた方が良いです。
リーダーを組むことでこれからお伝えする「2つの理由」を補うどころか、むしろもっとプラスになるメリットも生まれます。
PEライン使用時リーダーが必要な2つの理由とは、
・摩擦にめちゃめちゃ弱い
・結束強度がめちゃめちゃ弱い
と言う2つの理由です。では順にお話しますね。
摩擦にめちゃめちゃ弱い
PEラインは摩擦にめちゃめちゃ弱いです。
他のナイロン、フロロカーボンラインと比べるまでもなく、断トツの最下位です。
ですので、ストラクチャー周りなどでは絶大な弱さを誇ります。
直線的に引っ張た際の強度は同じ号数ならナイロン、フロロカーボンの4倍以上もの強度を誇るのですが、何かに触れてこすれてしまった場合、これほどあっけなくラインブレイクしてしまうラインは無い位です。
理由としては、PEラインは細い繊維を寄って組む合わせてあるので、一本一本が非常に細くなります。
ですから、根ズレなどの摩擦によってこの細いラインが切れやすく、弱い部分が出来ると瞬く間にラインブレイクへまっしぐらになってしまうからです。
余談ですが、PEラインの8本撚りより4本撚りの方が摩擦に強いと言われるのは、同じ太さ(号数)なら4本撚りの方が一本一本が太い為です。 まあ、どちらも摩擦に「極端に弱い」事には変わりありませんので、僕からすると五十歩百歩だとは思いますが^^; |
ですから、PEラインをリーダーを組まずに直結で結んでしまうと、最もストラクチャーや魚体に触れやすいラインの先端部分が摩耗してしまうという訳です。
サカナが掛かれば、ラインを巻かれる事なんてフツウにあると思います。
サカナが反転する事なんて、余程小さなサカナでもない限り防ぎようがありません。
その時にサカナの鋭利なヒレやエラにPEラインが直接触れてしまうと、あまりにもカンタンにあっけなくラインブレイクしてしまいます。
「俺はそんな事一度もないけど?」と言う方も中にはみえるかも知れません。
けれどそれは、「まだ」なだけです。
サカナが大きければ大きいほど、PEラインがストラクチャーに触れる確率、直接魚体に触れる確率は上がります。
「その時」があなたのメモリアルフィッシュだったら?今日、唯一のサカナだったら?勝負を決定付ける一本だったら?
サカナにルアーを飲まれでもしたら、摩擦に弱いラインをヤスリで擦っているのと全く同じ状況なのです。
そんな状況はいつ訪れるかは分かりません。
いつ訪れるか分からない「大事な一瞬」の為に、日頃から弱点むき出しの状態で戦う必要なんて無いでしょう。
その弱点を補うためにPEラインの先端に、ナイロンやフロロカーボンと言ったモノフィラメント系のラインの”リーダー”を組みます。
ナイロンやフロロカーボンラインはPEラインの様に何本も縒り合されているのではなく、”一本”である為にそれ相応の「太さ」があります。
ですから、PEラインに比べると摩擦に断然強いラインをリーダーに使う事で、PEラインの摩擦に弱いという致命的とも言える超絶な弱点を補ってやる事が出来る訳なのです。
結束強度がめちゃめちゃ弱い
PEラインは「結ぶ」事で結んだ部分の強度が、下手をすれば半分以下にまで落ちてしまいます。
この結束強度はナイロンライン、フロロカーボンラインと比べても最弱になります。
その理由の一つが、上記でもお伝えした様にPEラインは非常に摩擦に弱く、締め付ける際に生じる摩擦によってその部分のライン強度が極端に落ちてしまう為です。
もちろん、全く摩擦が生じない結束方法で結んでやればある程度の強度は確保できるかも知れませんが、ライン同士が喰いこまず滑りやすいPEラインは非常にすっぽ抜けやすいラインです。
結束したラインが滑るという事は非常に強い摩擦が生じます。
そうなれば当然ラインの強度は落ちてしまいますよね。
他にもルアーのアイにほんの僅かでも傷がついていた場合や、急激に折れ曲がった状態など、ほんの些細な事で強度が落ちてしまう原因があるのがPEラインなのです。
ですからPEラインを直結で使用すると、結び目の強度が著しく低下してしまう訳なのです。
これを補う事が出来るのが、ナイロンやフロロカーボン言った”リーダー”と言う事なのです。
PEラインの先端にリーダーを組んでやり、直接スナップやルアーに結ぶのがナイロンやフロロカーボンであれば、PEライン程の強度低下はありません。
もちろん、「結び目」と言うのはそれだけで強度低下にはなりますので全く強度が落ちない訳ではありませんが、PEラインに比べれば圧倒的に安心できるんじゃないかと思います。
「摩擦に極端に弱く結束強度が極端に弱い」
この弱点をリーダーを組むことで解決出来るのならやらない理由はもはやありませんし、いつ切れるか分からないような直結の不安感に比べれば100倍は安心できます。
もちろん他にも、PEラインにリーダーを組むことによるメリットは存在しますが、それはまたこの記事のもう少し後の方で説明しますので、楽しみにしていてください^^
とりあえず今あなたが一番知りたい事であろう、「リーダーの組み方」を説明しますね。
PEラインにリーダーを組むときは必ず”摩擦系”ノット
PEラインは”結ぶ”事で結束強度が著しく低下するというお話をしましたよね。
ですから、ただ単にPEラインとリーダーを結束すれば良いというモノではありません。
結束する際には”摩擦系ノット”と言われる結び方で結束する必要があります。
摩擦系ノットとはライン通しの摩擦を利用して結束するもので、ライン通しが摩耗するモノではありません。
要は結ばずに滑らない方法、と言った感じでしょうか。
ですから、決して摩擦に弱いPEラインだから使っちゃダメなんだという事は無く、むしろ基本的に”結ばない”このやり方はPEラインとリーダーの結束に最適なのです。
その摩擦系ノット、よく使われている代表的なもので言うと、PRノット、MIDノット、FGノットなどがあります。
これらの結束方法は結び目を作りませんので、結束部分が小さくなるという特徴もあります。
結束部分をロッドガイドに入れる場合は少しでも小さい方が良いですので、そう言う意味でも摩擦系の結束方法は向いていると言えますよね。
で、その中でも僕がオススメなのはFGノットです。
「難しい」とよく言われますが、僕からすると一番簡単な結束方法です。
僕からすると、ハッキリ言って電車結びよりよっぽど簡単です。
(と言うか僕は電車結びが出来ません^^; やってみましたがFGの方が余程簡単です)
確かにFGノットは色々なやり方がありますので、自分に合ったやり方を見つけるのが一番いいです。
またどこかで「僕が一番簡単だと思うFGノットのやり方」と言うのもご紹介しますね。
僕はこの方法で夜間、強風の中でも普通に現場で行いますし、一緒に釣りに行った仲間が「え?もう終わったの?」と言うくらい早いです。
カンタンだから早いのです^^
アップしましたらまたこの記事でもアナウンスしますので、楽しみにしていてください。
PEラインにリーダーを組むことによる大きなメリット
PEラインにリーダーを組むという事は上記で説明したような弱点を補う事だけでなく、他にも大きなメリットがあります。
それは、PEラインが圧倒的に長持ちするという事です。
ラインチェックはあなたも必ず行いますよね?
ラインの先端の方に傷が入っていないか確認をし、もし傷が入っていたらカットして結び直すと思います。
PEラインにリーダーを組むことで、傷が入る部分はほぼリーダー部になりますので、PEラインはリーダーを組む際に20cm程度使うだけで、ほとんど消耗されません。
※もちろんPEが傷ついていたらカットは必須ですよ!
で、釣行毎にリーダーを組み直しても使うリーダーの量なんてたかが知れているし(僕の場合は最低1ヒロ)ケチケチする程の事もありませんので、毎回新品状態です。
巻き替える手間も大幅に削減できますよね。
つまり、ラインと言う大きな消耗品であり、絶対にケチるべきではない部分を、「手間とお金を大幅に削減しつつも、常にベストな状態を保つことが出来る」という訳なのです。
特にベイトフィネスなんて超軽量ルアーでショートキャストメインになりますので、バックラッシュした際のラインへのダメージも少ないですし、メインのPEラインが傷つくような事態になる事も少ないです。
メインラインを巻き替える頻度が大幅に減るという事は、容易にイメージ出来るんじゃないかと思います。
他にも伸縮性があるナイロン、フロロカーボンのリーダーを組むことによりショックを吸収する役割もありますので、バラシの軽減やラインの材質や太さもカンタンに変更する事が出来ます。
「今日はカバー周りメインだから太めのフロロだな」
とか、
「今日はオープンウォーターのプラッキングメインだから細めのナイロンでもいいや」
という事を現場でカンタンに変更する事も可能なのです。
ね?リーダーを組むという事はメリットもたくさんありますよね^^
ベイトフィネスでPE使用時、リーダーが必ず必要な”2つ”の理由【まとめ】
PEラインは直結で結ぶ事によって
・摩擦にめちゃめちゃ弱い
・結束強度がめちゃめちゃ弱い
と言う”2つ”の大きな弱点が露呈されてしまうので、ベイトフィネスに限らずPEラインを使用するときは必ずリーダーは必要である、と言うお話でした。
更に、リーダーを組む事よってラインの消費を大幅に抑えられ、かつ状況に応じてリーダーの太さや材質の変更も容易だと言う事です。
ここまで大きな弱点を補う事が出来て、更にここまでのメリットもあって、リーダーを組まない理由があるのでしょうか?
僕には全く思いつきません。
「リーダーを組むのが面倒だ…」という人は、ルアーにラインを結ぶの面倒だから固結びでいいやと言っているのと同じでしょう。
流石に釣りをやっている人ならそんな人はいないですよね。
「FGノットなんて難しいし…」とは言っても、一回頑張って覚えてしまえばそれでOKなんです。ずっと使える訳なんです。
もしくはこういうツールを使うのもアリですよね。
僕は使っていないのですが、知人が結構使っていて、「ラクだし早い」と評判です。
今回はとにかく、「PEラインを使う時は絶対にリーダーを組むべき」という事が伝わって頂ければ嬉しいかなと思います^^