実は最も重いとされるフロロカーボンラインは、実はベイトフィネスに意外と向いています。
PEラインとの使い分けも書いていますので、是非最後までご覧になって下さい^^
ちなみにナイロンラインについては、コチラの記事で「ベイトフィネスにおいてナイロンラインは基本的にNGですよ」と言う事についてお伝えしました。
僕としてはナイロンラインにそんな力があったなんて思いもしなかったので、驚きを隠せいないところもあったのですが、まあ、理由を知って納得ではあります。
ホームページなどには記載されていないと思うのですが、一応、メーカー(今回聞いたのはシマノさん)も言っている事です。
シマノさんの話ではありませんが、過去にナイロンラインによるスプールの変形と言う実例も報告されている様ですので、まあ、止めておいた方が無難でしょう。
もしナイロンラインを使うのであれば、巻くときにテンションを掛け過ぎない、ライン量を減らすなどは敷いた方が良いです。
とは言え、メーカーが推奨しないとなると、万が一保証の対象外になる可能性があることは理解していおいたほうが良いです。
(ちなみに僕はリスクを許容した上で、ナイロンラインを30~50m巻くことはあります)
となると、フロロカーボンラインかPEラインと言う選択肢になって来ますよね。
PEラインについてはコチラで書かせて頂いたのですが、ベイトフィネスには向いているラインではあります。
が、フロロカーボンラインも負けじとベイトフィネスには向いていると僕は思っています。
両者とも大きな特徴の違いがありメリットデメリットがあります。
ですから、ちゃんと使いどころを考えて使い分ける事で、それぞれの長所を活かせるんじゃないかと思います。
今回はベイトフィネスにおいて、フロロカーボンラインは実際どうなのかと言うお話をさせて頂きますね^^
目次
フロロカーボンラインがベイトフィネスに向いている理由
ナイロンラインがNGという事で消去法という訳では無いのですが、フロロカーボンラインは意外とベイトフィネスには向いていると思います。
ラインの比重と言う意味では最もスプールが重くなってしまいますから、「スプールの軽量化命」と言うベイトフィネスではPEラインに比べるとどうしても不利にはなってしまいます。
ただ、フロロカーボンラインにはそれでも不利を補って余りあるメリットはあると僕は思っています。
そのメリットとは、
・太めのラインが使いやすい
・細めのラインを心配なく使える
・適度な伸縮性
・風に強い ⇐重要
以上の4つの理由になります。では順に説明しますね。
太めのラインが使いやすい
ベイトフィネスと言えどストラクチャー周りを攻めたい、ヘビーカバーの中にルアーをぶち込みたい、と言う時もありますよね。
そんなときに使いたいラインの有力候補に真っ先に上がるのが、摩擦に強いと言われているフロロカーボンラインじゃないでしょうか。
太いと言っても流石に5グラム以下とかの軽量ルアーを扱うのに16lb、20lbラインとかは厳しいと思います。
けれど、それでも太めの8lb、10lbと言ったスピニングリールじゃ扱うのが難しいとされる太いラインを扱いやすいと言うがベイトリールの特徴でもあります。
太めのフロロカーボンラインで軽量ルアーをキャストしたい、と言う時はやはりベイトフィネスの出番だと思いますし、独壇場とも言えるシチュエーションとも言えます。
細めのラインを心配なく使える
細いラインを扱いたい時、実はナイロンラインよりフロロカーボンラインの方が向いています。
ナイロンラインは吸水性と言う特徴により、どうしても強度が低下してしまいます。
これが太いラインだとそれほど心配はいらないのですが、4lb、3lbと言う細いラインだと、そこから更に強度が低下してしまうと流石に不安になってしまいます。
4lbラインを使っているつもりなのに実は3lb分の強度しか出ていない、ラインをぎりぎりまで細くして使っていると言うのに、実は想定より弱かったなんて事になると思いがけないラインブレイクに繋がる可能性もあります。
そう言う意味でも吸水性がほとんどなく、強度が低下しにくいフロロカーボンラインはラインを細くしたい時に向いています。
適度な伸縮性
ナイロンライン程ではないにしろ、フロロカーボンラインは適度な伸縮性があリます。
スプールへのダメージ、アワセ時のショックによるラインブレイク、ショートバイト防止、バラシ防止など、適度なラインの伸び縮みはアングラーとサカナとの距離感のバランスをとってくれます。
この辺りもPEラインとの使い分けの一つのポイント、と言ってもいいかも知れませんね。
ベイトフィネスは基本的にショートキャスト中心の近距離戦が主体になって来ると思います。
アングラーとサカナとの距離感が近ければ近いほど、あらゆる要素がダイレクトに伝わってくることになり、ごまかしが効かなくなってきます。
その”ごまかし”を上手く作ってくれるのが「適度な伸縮性」という訳なのです。
いくら感度が良いと言っても、何もかもダイレクトに伝わってきてはアングラーの腕ではカバーしきる事は到底難しいのです。
例えばサカナの首振り、PEラインを使っているとダイレクトにそれが伝わってくると躍動感があって、とても楽しいし気持ちいいモノです。
ですがこの首振り、言ってしまえばラインが「張る→緩む→張る→緩む」を繰り返しているワケなのです。
ロッドの反発だけでこの連続動作を吸収する事は現実的に難しいです。
もちろん、ロッドワークでコントロールする事も難しいでしょう。
やはりここで最も活躍してくれるのが、「ラインによる伸縮性」なのです。
輪ゴムにある程度のテンションを掛けた状態で「引っ張る→緩める」と言う動作を連続でやっても、そう簡単に輪ゴムは緩みませんよね?
ですがこれが伸縮性の無い”ヒモ”とかだとどうでしょう?
緩めずにテンションを保つ方が難しくないですか?
この伸縮性が”アングラーとサカナとの距離感”を曖昧にし、その曖昧さが一瞬出来てしまう”ひずみ”を吸収してくれるという訳なのです。
ですから、適度な伸縮性と言うのは非常に大切だと僕は考えています。
風に強い
風に強いというのもベイトフィネスにとっては強みと言うか、大きなメリットになると思います。
フロロカーボンラインはご存知の通りナイロン、PEラインに比べ比重が高く、重いです。
ラインが重いという事は当然スプールの重量増加にダイレクトに繋がって来ますので、ベイトフィネスにおいて大きなデメリットの一つです。
けれど、この「比重が大きい」という事がPEラインに比べると圧倒的に風に強いという事に繋がってくるのです。
近距離戦メインのベイトフィネスと言えど、軽量リグなどを扱っていればラインが風で流される事による影響は非常に大きくなってしまいます。
せっかく超絶ミラクルキャストでピンポイントにルアーをぶち込んでも、その後ラインが風で流されてルアーも引っ張られてしまえば台無しになってしまいます。
ですので、ラインが重いという事はスプールの軽量化が命のベイトフィネスにおいてもデメリットばかりではなく、重要なメリットも存在するという事なのです。
どんなシチュエーションがフロロカーボンラインに向いている?【PEラインとの使い分け】
ベイトフィネスにおいてフロロカーボンラインを使いたいシチュエーションは、やはり「風が強い時」だと思います。
上記で説明した様に風でラインが流されにくいという事もあるのですが、風が強いとPEラインだとアタリをとる事が難しくなって来るからです。
PEラインと言うのは伸びがほとんどないのでピンと張っている時の感度は非常に良いのですが、緩んでいる時の感度はほぼゼロです。
ですから風でラインが膨らんでいる時のアタリが、非常に取りにくいのです。
水面も風でざわついていればラインの動きを目で見てアタリを取るという事も難しいですし、僕も経験があるのですが、下手をすれば何をやっているか全くわからない状況にさえ陥ってしまいます。
ナイロンラインはまず選択肢から外れているとして、PEラインとフロロカーボンラインを使い分けるとしたら、「風の強さ」と言う要素を一つの基準にしてもいいと思います。
ベイトフィネスで使うラインでフロロが向いている”4つ”の理由【まとめ】
・太めのラインが使いやすい
・細めのラインを心配なく使える
・適度な伸縮性
・風に強い
今回は、ベイトフィネスでフロロカーボンラインが向いている4つの理由についてお伝えしました。
スプールの軽量化が命の様なベイトフィネスにおいても、最も重たいフロロカーボンラインが活きてくる場面はちゃんと存在します。
確かにライン比重が最も軽いPEラインは軽量ルアーのキャストにおいて、絶大なアドバンテージがある事は確かです。
スプールが軽くなる事によるスプールレスポンスの向上は本当に気持ちが良いモノです。
ですが特に、
・適度な伸縮性
・風に強い
この二つのフロロカーボンラインの特徴は、むしろPEラインの欠点とも言える特徴です。
「PEラインがいい」「フロロが良い」という事ではなく、やはり状況に応じて使い分けるのが一番だと思います。
PS ナイロンは本当に使えない?
当記事では「ナイロンラインはメーカーが推奨していない」という理由から、「ナイロンラインはベイトフィネスでNG」と言う説明をさせていただきました。
けれど、フロロカーボンラインに比べれば比重が軽い、糸癖が付きにくい、伸縮性が高いと言う特徴のナイロンラインは近距離戦に向いているのは事実なんですね。
ですから、あなた自信がリスクを許容するのであれば使うのもアリだと思います。
冒頭でも述べましたが、僕はリスクを許容した上で「ナイロン8lbを30~50」巻いて使うことはあります。