21カルカッタコンクエスト100をマグネットブレーキ化したので、今回はそのインプレッション、
そして遠心力ブレーキとどちらにしようか迷っている方に、僕がマグネットブレーキを選択した理由とその判断基準をお伝えしたいと思います。
まずは最初に、おそらくあなたが一番知りたいであろう、21カルコン100をマグネットブレーキ化したインプレを手短にお伝えしておきますね。
カンタンに言うと次のような感じです。
- トラブルレス性が上がる
- 軽量ルアーが扱いやすい
- 飛距離が低下
総合的に、「シンプルに扱いやすくなった」と言っていいかな。
ただバックラッシュもしにくくなり扱いやすくはなったとは思うのですが、ココ一番の飛距離がちょっと不満だったり、上級者には少しモノ足りないかもしれません。
ですから21カルカッタコンクエスト100のマグネットブレーキ化は、ちゃんと用途を考えて行ったほうがいいです。
ということで今回は、
- 21カルカッタコンクエスト100のマグネットブレーキインプレッション
- どんな使い方ならマグネットブレーキがいいの?
- 遠心力ブレーキとの判断基準は?
- 僕がマグネットブレーキを選んだ理由
このあたりをもう少し深掘りしてお伝えしたいと思います。
僕も遠心力ブレーキかマグネットブレーキかを迷ったんですよね…
そのときに知りたかったことを、「実際使ってどうだったのか?」をお伝えしますね。
ですので同じ様に迷っている方には参考になるんじゃないかと思います。
目次
【21カルカッタコンクエスト100】マグネットブレーキ化インプレッション
【Avail/アベイル】21カルカッタコンクエスト用マグネットブレーキ
上記でもお伝えしたように、21カルカッタコンクエスト100をマグネットブレーキ化のインプレをカンタンにお伝えするとこんな感じです。
- トラブルレス性が上がる
- PEラインが扱いやすい
- 軽量ルアーが扱いやすい
- 飛距離が低下
ではもう少し詳しくお伝えしますね。
トラブルレス性が上がる 飛距離が低下する
トラブルレス性と飛距離は相反するところがありますので、合わせてお伝えしますね。
単純にマグネットブレーキ化すると、トラブルレス性は上がります。
なぜならこのマグネットブレーキユニットはスプール回転数に応じてブレーキ力が変化する可変タイプでなく、常に一定のブレーキ力がかかり続けるからです。
ですからキャスト後半に失速しやすい空気抵抗の大きなルアーや、風が強い日などの悪条件下だとバックラッシュはしにくくなるんですね。
遠心力ブレーキや可変タイプのマグネットブレーキって、飛距離が伸びる様にスプールの回転数が落ちてくる後半にブレーキ力も落ちてきます。
シマノのSVSやダイワのマグフォースZとかですね。
そのお陰で必要以上のブレーキがかからず、飛距離が伸びると言う仕組みになっています。
ただ逆に、ルアーウェイトが軽量だったり空気抵抗が大きく失速しやすいルアーは失速具合にブレーキが足りず、バックラッシュしやすくなっちゃうんですね。
あなたも「不意の風に煽られてバックラッシュした」なんて経験は、一度や二度じゃないんじゃないでしょうか。
ですが常に一定のブレーキがかかっていると、その失速時にもきっちりブレーキがかかるのでバックラッシュが低減するのです。
ですが「常に一定」にかかり続けるということは、
- スプールの立ち上がり時に初速が稼げない
- スプールの回転数が落ちてきているときに過剰にブレーキが効いてしまう
と言う、飛距離低下の原因になっちゃいます。
ですから実際にキャストしてみると、「伸び」と言う意味では少しモノ足りなさは感じます。
コレは遠心力ブレーキに慣れている方だと、けっこう大きな失速感を感じてしまうんじゃないかな。
多分、自分が思った着水点より若干手前に落ちる感覚があると思います。
「あれ、もちょっと奥に着水すると思ったんだけどな」
みたいな。
まあ、そもそも、21カルコンに装着されている純正遠心力ブレーキであるSVSインフィニティが優秀ですからね。
純正をガッツリ使い込んでいると失速感は余計に強く感じてしまうかもしれませんね。
特に重めのルアーや後半失速しにくい空気抵抗の小さなルアーの飛距離は、やはり純正遠心力ブレーキであるSVSインフィニティには流石に劣ります。
マグネットブレーキ化は扱いやすくはなるけど、飛距離は落ちる。
と言う感じかな。
ただ、ぶっちゃけ今になってマグネットブレーキを改めて使ってみると、常に一定のブレーキがかかるマグネットブレーキってそこまで悪くないですよ^^
デメリットって、ウラを返すとメリットにも変わるのです。
例えば、
ブレーキが強すぎて初速が稼げない。
↓
多少キャストフォームが乱れてもバックラッシュしないから、思い切ったキャストが出来る。
ブレーキがかかり過ぎて初速が稼げない
↓
初速時のバックラッシュを防ぎ、細めのラインでも高切れしにくい
後半のブレーキ力がかかり過ぎる
↓
空気抵抗の大きなルアーも思い切ってキャストできる。
要はキャストが多少乱れても、バックラッシュがしにくくいんですね。
ですから結果としてブレーキ力を落としたり、ワンランク細いPEラインでキャストしても意外と安心して使えちゃうんですね。
もちろん、アベイルさんのマイクロキャストスプールが超軽量だということも要因としてありますが、固定マグネットブレーキだと部品点数も減って更に軽量になるのです。
けっこうオートマチック感があるので、もしかしたら上級者には少し物足りなく感じることもあるかもしれません。
けれどトラブルが少ないということは思い切って使うことが出来るので結果としてむしろ飛距離が伸びたり、風の強い日もトラブルなく快適に使えたり、実は悪い側面ばかりだけではないのです。
固定式のマグネットブレーキって最近は搭載モデルは少ないですが、ダイワの18ジリオンTWHDなんか何気に固定マグフォースブレーキが採用されています。
僕はジリオン大好きなのですが、実はその固定マグが気に食わず購入を見送った経緯があります。
「え~、マグフォースZ(可変タイプ)採用してよ~」
て思っていたのですが、まあ、ちょっと食わず嫌いだったかなと今になって思います。
▶ダイワ 18ジリオンTW HD【インプレ】残念なポイントと4つの正統進化
PEラインが扱いやすい
「常に一定のブレーキがかかり続ける」って、実はPEラインが扱いやすくなります。
PEラインて、キャスト後できれば常にテンションを保ち続けたほうがいいです。
要はスプール上でラインが膨らまない様に、言ってしまえば後ろ髪を引いているような状態です。
なぜなら張りのないPEラインはスプール上でラインが膨らんでしまうと、すぐにライン同士が絡みつくようにバックラッシュしてしまうからです。
遠心力ブレーキってブレーキがかかっている力とルアーがラインを引っ張り出している力が拮抗しているとき、なんとも言えない無重力感がありますよね。
PEラインはその状態をキープするのが難しいんです。
難しいと言うより範囲が狭いと言うか、ピーキーって感じなんですね。
ですから常に一定のブレーキが掛かり続けるマグネットブレーキって、PEラインが扱いやすいのです。
まあ、その分の飛距離犠牲はありますけどね。
そういう意味では飛距離を伸ばしやすい遠心力ブレーキって、実はPEラインの扱いに向いてはいないんですよね。
※もちろん「出来ない」という意味ではなく、「マグネットブレーキのほうが向いている」という意味です。
余談ですが、もう10年以上前になりますけど、「ベイトリールでPEライン」というのが注目されだしたとき、ダイワさんから「ジリオンPEラインスペシャル」というモデルが登場しました。
このモデルも固定式のマグネットブレーキが採用されていました。
その後シーバスに転用したときにはHLCスプールに換装してましたけど。
ただテクノロジーの進化とともに、そこまでしなくてもベイトリールもでPEラインが扱うやすくなってきましたけどね。
軽量ルアーが扱いやすい
21カルカッタコンクエストはアベイルさんのスプールを使ったとき、マグネットブレーキを使わないのであれば、スプールに装着されている純正のSVSインフィニティをそのまま移植する必要があります。
けれどもマグネットブレーキの場合、スプールに何も取り付ける必要がありません。
ブレーキユニットがない、もしくは可変ギミックがない分、まるっとスプールの軽量化に繋がります。
軽量になるということはスプールレスポンスの向上、慣性力が減るのでブレーキ力の低下に繋がります。
つまりスプールの軽量化は、そのまんま軽量ルアーのキャスタビリティ向上に繋がるんですよね。
ただ単に「スプールの重量を減らせばいい」と言うワケではありませんが、やはり軽量ルアーの投げやすさにスプール重量は直結します。
実際メーカー各社が出しているベイトフィネス専用マシンを見てもらえればわかりますが、超極薄で穴だらけですよね。
メーカーも1gも削るために躍起になっているのです。
じゃあ、実際SVSインフィニティを装着しないとどのくらいの軽量化が図れるかというと、実に2.5g違うんですね。
僕の実測で21カルコン100の純正スプールは、ブレーキユニット、ベアリング込み重量が13.6g。
出典:ヘッジホッグスタジオ
ヘッジホッグスタジオさんのホームページに記載されているブレーキユニットなし、ベアリング込み重量が11.1g。
13.6g - 11.1g = 2.5g
ブレーキユニット重量だけで2.5gになります。
※同じ計量器での測定ではないため、1/10gは誤差があるかもしれません。
流石にスプール重量2.5gの差ってムシできないんですよね。
と言うことはブレーキユニットがまるまる装着しなくてもいいマグネットブレーキは、軽量ルアーのキャストを考えると大きなメリットになるのは間違いないです。
21カルカッタコンクエスト100をマグネットブレーキ化した理由と遠心力ブレーキとの判断基準
僕が21カルコン100をマグネットブレーキ化したのは、まず前提としてアベイルさんのマイクロキャストスプールを導入したのがキッカケです。
アベイルさんのマイクロキャストスプールはブレーキユニットが付属しておりません。
ですので上記にも記載しましたが純正スプールのブレーキユニットであるSVSインフィニティを移植する、もしくはマグネットブレーキユニットを購入すると言う選択をしなければならないんですね。
と言うことはマイクロキャストスプールの導入を考えているのなら、どちらにしようか迷っている人も少なからずいると思うんですよね。
僕も迷いましたし。
と言うことで早速ですが、僕なりの判断基準をお伝えしておきます。
【純正遠心力ブレーキ】
- 10g前後の少し重めのルアーも視野に入れている
- オカッパリでそれなりに飛距離が欲しい
- 5~10gのルアーでライトバーサタイル的に使いたい
【マグネットブレーキ】
- 5g前後の軽量ルアー中心、もしくはベイトフィネスも視野に入れている
- 空気抵抗が大きいプラグ、軽めミノー、トップウォーターなどを使いたい
こんな感じの基準で考えれば良い感じで使えると思います。
要はマグネットブレーキの方が軽めのルアー、比較的近距離キャストって感じです。
ちなみに僕はマグネットブレーキを選択し、3~6gのプラグを中心として10g前後のプラグ、重いもので14gのスプーンまで使ってます。
けっこう幅が広く使用しています。
上記の判断基準に照らし合わせるのなら、正直、純正の遠心力ブレーキでも良いかなと思いました。
けれども僕はあえてマグネットブレーキを選択しました。
なぜなら14gくらいまで使うと言っても、メインの3~6gのフィネス領域のプラグのキャストのしやすさに重きを置いていたから。
要はどちらが「メインなのか」と言うことを考えた場合、多少、飛距離を犠牲にしてでも軽量ルアーを快適に投げたかったんですね。
ですからトラブルレス性に優れ、ブレーキユニットを取り付ける必要のなくスプールが少しでも軽量になるマグネットブレーキを選択したのです。
とは言え実は、最初SVSインフィニティを移植するつもりだったのですよ。
ある程度大きめのフィールドでの遠投も視野に入れていましたからね。
一度SVSインフィニティで使ってみて、マグネットブレーキはそれからでもいいかなと。
けれど実際購入しようと思ったら、純正スプールからSVSインフィニティを取り外すのに専用の工具が必要だったんですね。
コレですね。↓
【Avail/アベイル】シマノ NEW SVSインフィニティ用プラー
※ブレーキユニット取り外しプラーもは専用品なのでご注意ください。
本音を言えばSVSインフィニティをもう一つ買って、純正スプールとの使い分けをしたかったのです。
けれどもシマノさん、部品単体で売ってくれないんですよ。。。
ですから結局のところ専用の工具か、マグネットブレーキユニットか、
どちらかは購入する必要があります。
だったら変に純正スプールは変にいじくり回さず、マグネットブレーキを試してみてもいいかなと。
上記でもお伝えしましたが、ブレーキユニットの重量もなんだかんだとムシは出来ませんしね。
特に僕はラインをきっちりスプールに満タンに巻いて、それでいて3gのフローティングミノーも快適に投げたいと思っていました。
ライン重量が多くなってしまう分、ブレーキユニットで少しでも軽量化を図りたいなと思い、結局僕はマグネットブレーキを選択しました。
21カルカッタコンクエスト マグネットブレーキ化!遠心力ブレーキとどっちを選んだらいいの?【まとめ】
ではココまでお伝えしたことをまとめますね。
21カルカッタコンクエスト100をマグネットブレーキ化したインプレッションとして、
- トラブルレス性が上がる
- 軽量ルアーが扱いやすい
- PEらいn
- 飛距離が低下
こんな効果が感じられました。
総合的に、「シンプルに扱いやすくなった」と言っていいと思います。
特にキャストフォームが定まらないビギナーには優しい仕様になったんじゃないかな。
逆にベイトリールキャスティングに慣れているベテランには、ブレーキがかかり過ぎている感はどうしてもあると思います。
遠心力ブレーキとマグネットブレーキの判断基準は以下の通り。
【純正遠心力ブレーキ】
- 10g前後の少し重めのルアーも視野に入れている
- オカッパリでそれなりに飛距離が欲しい
- 5~10gのルアーでライトバーサタイル的に使いたい
【マグネットブレーキ】
- 5g前後の軽量ルアー中心
- 空気抵抗が大きめの軽めミノー、トップウォーターなどを使いたい
軽めのルアーがメインなのか、重めのルアーのキャストフィール向上が目的なのかを考慮してみればいいと思います。
僕がマグネットブレーキを選んだ理由としては以下の通り。
- 3~6gの軽量ルアーがメインだからスプール重量を少しでも軽くしたい
- どうせどちらか購入するなら純正スプールはいじらない方向で
こんな理由もあり、僕はマグネットブレーキを選択しました。
良かったら参考にしてください^^
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