今回は、
「21スティーズA TW HLCはシーバスで使うのってどうなのよ?」
と言うテーマでお話します。
まあ、結論をとっとと言ってしまうと、僕的には
「ダイワのベイトリールで、これ以上シーバスに向いているリールってないでしょ!」
て感じです。
今回は、その詳しい理由をお話して行きますね。
ちょっとテンション上がりすぎて長文になっているので、「知ってるよ!」てことがあったらジャンジャン読み飛ばしていただくか、
もう少しスクロールすれば目次があるので、気になる所をクリックして貰えればそこへ飛びます^^
もしくは買おうか迷っているのなら、記事を読まなくても黙ってポチっとしてもOKです。(笑)
さて、2021年は話題性のあるベイトリールの登場が多いですよね。
カルコンの7年ぶりモデルチェンジや、スプール径Φ43のスコーピオン、タトゥーラ。
そして僕が最も注目しているベイトリールの一つが、今回お伝えする21スティーズA TW HLC。
僕はこのベイトリールの登場は、シンプルに嬉しいんです。
なぜならこのベイトリールは僕が、
「シーバスをやるならこんな機能を備えていて欲しい!」
と言う要望(私的欲求?)を全て備えてくれているからです。
と言うことで今回は、
- なぜ21スティーズA TW HLCはシーバスに最適なのか?
- シーバスで21スティーズA TW HLCを使うとしたらどんな使い方?
と言うことを深掘りしてお話したいと思います。
▶「21スティーズA TW HLCだからこそ」PEラインを使って欲しい理由と2つのトラブル対策
▶21スティーズA TW HLC 4つのバックラッシュ対策【決定版】
▶【え!?】21スティーズA TW HLCとジリオンTW HLC【飛距離】比較してみたぞ!
▶21スティーズA TW HLC 【ギア比】ローギア派の人こそハイギアを使いたいベイトリール
▶21スティーズA TW HLC【実物インプレ】もう一声欲しかった…
目次
21スティーズA TW HLCはシーバスに最適な理由
21スティーズA TW HLCがシーバスフィッシングに最適だと思っている理由は、主に以下の4つ。
- スプール径Φ36
- 必要十分な剛性感
- トラブルレスと飛距離を高次元で両立
- ほどほどなラインキャパシティ
では順に説明しますね。
スプール径Φ36
僕はシーバスをやるなら、
スプール径はΦ36くらいがちょうどいい。
と思っています。
と言うか当サイト内でも多分、クドいくらいに言っています。(笑)
なぜなら、実際に過去にスプール径Φ34、Φ36、Φ38のベイトリールを使ってきましたが、やはりΦ36くらいがちょうど良かったからです。
理由は以下の通りです。
- 使うルアーウェイトにマッチしている
- ハイギアを使いたいがパワーも欲しい
- 遠投中心の釣りになる
この辺を考えると、Φ36と言うのはシーバスに使うには「ほどほどにちょうどいい」のですね。
使うルアーウェイトにマッチしている
スプール径Φ36の気持ちよく使えるルアーウェイトは、だいたい14グラム以上です。
ただ、「気持ち良く」と言うだけで、守備範囲としては10グラム以上は問題なく使うことが出来ます。
個人的にはそれ以下のルアーウェイトは、「使えなくもないけど快適には使えない」と言った印象です。
フィールドにもよりますが、僕がシーバスでメインで使うルアーウェイトは10~20グラムが多いんですよね。
もちろん、それ以下も以上も使うことはありますが、メインとしてはそのくらいが多いです。
9㎝くらいのミノーやシンキングペンシル、7~9㎝くらいのバイブレーション、
少し大きくなって12~14㎝くらいのミノー。
シーバスで多用するこのくらいのルアーのウェイトって、だいたい10~20グラムくらいですよね。
で、場合によっては7グラムくらいの小型のミノー、28グラム以上の鉄板バイブなど。
そのメインで多用するルアーウェイトが、スプール径Φ36にジャストフィットなんです。
もちろん、Φ34のスプールでも問題なく使用することは出来ます。
ですが、Φ34の得意なルアーウェイトは7~14グラムくらいです。
もちろん、18グラムのルアーも問題なく使うことは出来ますが、
「14~24グラムのウェイトならΦ36の方が得意だよね」
と言うことなんですね。
ですから、10グラム以下のルアーをメインで多用すると言うのなら、スプール径はΦ34の方が適しています。
その辺りは使い分けをすれば良いのですが、「どれか一つを選ぶ」となると、Φ36を選んだ方がシーバスには快適に使えるシチュエーションが多いんですね。
ハイギアを使いたいがパワーも欲しい
スプール径が大きくなると、ハンドル1回転あたりの巻き取り長さも確保できるのでその分ギア比を低くすることが出来ます。
ですから、ギア比を下げた分、巻き取りパワーを得る事が出来ます。
シーバスフィッシングは基本的に、ハイギアのベイトリールを使いうことが多いです。
具体的に言うと、ハンドル1回転当たりの巻き取り長さとしてだいたい80~90㎝くらい。
シーバスで使わているスピニングリールも、だいたいこのくらいの巻き取り長さが多いですよね。
理由は人それぞれではあるのかも知れませんが、やはり遠投中心の釣り、シーバスが基本的に走るサカナであることが主な理由です。
シーバスは50m、時には70~80mとかってキャストを常時繰り返します。
かと言って、50m全部がヒットゾーンと言うワケではありません。
ヒットゾーンなんてその中の10~20m、30mくらい、ヘタしたら5m程度だったりします。
と言うことは、それ以外はルアーを回収するワケなんですよね。
ローギアで20mも30mも回収なんてやってられない。(笑)
しかもシーバスに限らずですけど、フルキャストした逆方向でボイルなんて事もよくあります。
今すぐに投げたいのに50mフルキャストを回収するのに、ローギアだと遅すぎて間に合わないと言うケースも絶対に出てきます。
遠投した時のラインスラッグの回収も、ハイギアの方が絶対的に有利です。
ムダなラインスラッグなんて、0.1秒でも早く回収するに越したことはないですからね。
遠投すればするほどラインスラッグは出ますし、スラッグを回収している時間はバイトがあろうが何が起ころうが「何も出来ない時間」です。
ラインスラッグを回収している時間なんて、ムダ以外何者でもないのです。
それにシーバスは、基本的に走るサカナです。
ブラックバスの様にドラグガチロックなんて使い方をすることはまず無く、ドラグを出して走らせて獲ることがほとんどです。
そんなサカナとのやり取りは、ハイギアの方がいろいろと対応が効いてやりやすいです。
そう考えるとハイギアの方が適しているワケなんですが、全てが全てハイギアが良いワケでもありません。
もちろん、ハイギアにはハイギアのデメリットがあります。
そう、ご存知、巻き重りが発生します。
ただ、この巻き重りを利用して潮の流れを探ったりするワケなんですが、時には巻き抵抗のある鉄板バイブなどを超高速で巻いたりすると、流石にキツいんですよね。
ですから、
「ハイギアは使いたいけど、パワーもそれなりに欲しい」
てなるんです。
そこで最適なのが、大口径スプールなのです。
スプール径Φ36はΦ34に比べるとハンドル1回転当たりの巻き取り長さが同じなら、ギア比は低くなります。
つまり、Φ34より巻き取りパワーが出るということです。
この巻き取りパワーって、けっこう大事なんですよね。
「俺はそんなヤワじゃねーぜ」
「俺のパワーをナメるなよ?」
という人もいるかも知れませんが、そう言う問題じゃないのです。
単純にリールに大きな負荷がかかりますので、ギアやその他パーツへの負担も大きくなります。
あなたの強靭なパワーでハンドルを無理矢理回すとなると、それだけリールの剛性感も必要になってきます。
逆に言えば、軽く巻き取れるということは感覚的には、
「ワンランク上の剛性のベイトリールを使っている」
と言うことと同じなんですよね。
あなたがどれだけパワーがあったとしても、リールがひずみながら釣りをしていたらとても快適なんて言えませんし、ベイトリールの耐久性も著しく下がります。
特にシーバスは80㎝、時にはメーターオーバーなんてサカナとやり取りします。
シーバスフィッシングにとって、ベイトリールの剛性や耐久性も、ムシ出来ない大切な要素です。
そう言う意味でも、「ハイギアであってもパワーが欲しい」と言うことなのです。
遠投中心の釣りになる
スプール径が大きくなると、基本的に重めのルアーの飛距離を出しやすくなります。
なぜなら、スプール径が大きくなるとスプールが1回転したときに放出されるラインの大きくなり、スムーズにラインが放出される様になるからです。
例えば、小径スプールで重いルアーをフルキャストしたとき、スプールの回転数はめちゃくちゃ上がります。
それこそスプールが唸るくらい、回転数が上がります。
それがムダな抵抗になってしまうんですね。
必要以上に抵抗になってしまえば、当然飛距離は落ちます。
ただ、バックラッシュはしにくくなりますけどね。
スプールに巻かれているラインの量が減ってきたとき、バックラッシュしにくくなったと感じたことはありませんか?
アレはラインの放出量に対して、スプールの回転が負けてしまっているんですね。
要は、スプールの回転抵抗によって、ルアーを後ろに引っ張ってしまっている状態。
ですからスプールのオーバーランが無く、バックラッシュしない。
けれども当然、飛距離は伸びない。
コレが小口径スプールでフルキャストしたときに飛距離が伸びない理由です。
ルアーが引っ張り出していくラインの量と、スプールが放出するラインの量が均衡した状態。
この状態のときが最も飛距離が伸びる状態です。
よく言われる、「無重力」と言う状態ですね。
スプール径が大きいとこの状態を、より飛距離を伸ばす方向で作ってくれるんです。
イメージ的にはこんな感じ。
例えば、スプール径Φ32が30m飛ばすときにこの均衡した状態を作れるとしたら、Φ34は40mで作作ることが出来る。
Φ36は50mで作ることが出来る。
というイメージです。
※あくまでもイメージです。
ん~、分かりにくいかな^^; この辺の説明って論理的に説明しにくいです。
(単に僕の知識不足なだけですが)
要は、
- スプール径が大きければ重いルアーの遠投に向く
- スプール径が小さければ軽いルアーが投げやすい
と言う様に覚えておいて貰えれば良いと思います。
ここまでの話を一旦まとめますと、
巻き取り長さもある程度確保したい、10~20グラムくらいの比較的重めのルアーを遠投することが多い。
と言うシーバスフィッシュングは、スプール径Φ36の方が向いている。
と言うことなのです。
必要十分な剛性感
出典:ダイワ
シーバスフィッシングにおいて、ベイトリールの剛性感は非常に重要だと僕は思っています。
なぜなら、基本ナイトゲーム中心のシーバスは視覚より頭の中でイメージすることが多く、リールのハンドルからの情報は非常に貴重になってきます。
剛性がないベイトリールは、ここでどうしても雑音、雑念が混ざってしまうんですね。
ベイトリールに剛性感があると、明らかに釣りに集中することが出来る様になります。
- たわないボディ
- ブレのないリーリング
- 気持ちの良いキャストフィール
- 僅かな変化も見逃さない感度
ベイトリールの剛性が上がれば、こんな効果を期待することが出来るんですよね。
逆にあなたのベイトリールがこんな風だったらどうでしょう?
- たわむボディ
- ゴリゴリと引っ掛かりがあるリーリング
- キャストをするたびに唸るスプール
- 感度もへったくれもない異音
釣りに全く集中出来ないどころか、使っていて気持ちが悪いですよね。
こんな状況では、頭の中に状況をイメージするどころでは無くなります。
「快適に気持ちよく釣りが出来る」
コレは紛れもなく釣果に影響を及ぼす、重要な要素です。
快適に気持ち良く釣りが出来れば間違いなく釣りに集中出来ますし、集中出来れば僅かな情報も取りこぼさず得ることが出来る様になります。
ですから、ベイトリールの剛性感と言うのは非常に重要な要素だと、僕は捉えています。
正直、僕も以前はあまりリールの剛性なんて、それほど気にしていなかったんですよ。
「別にサカナにぶっ壊されるほどじゃないでしょ?」
て感じで。
むしろ、剛性感より軽い方が重要、て思っていたくらいです。
ですから実際に僕はシーバスをやるときも、ベイトリールの剛性なんて全然気にせず使っていたことがあったんですね。
けれどその時は、
- リーリングをしていて違和感がある
- 抵抗のあるルアーを引いてくるとリールが歪むような違和感がある
と言った感じで、なんかちらちら雑念が頭に入ってきて、釣りに集中できなかったことを覚えています。
で、剛性感に定評のあるジリオンを使い出したときに、
「ベイトリールに剛性があるってこう言うことか!」
て強く感じたんですね。
誤解を恐れずハッキリ言ってしまえば、軽量化重視でチープなベイトリールを使うくらいなら、
多少重くてもガチっと強いベイトリールの方が絶対に気持ちいいし、絶対に釣果が上がるとハズです。
もちろん、釣りによっては軽さ重視の場合もありますけどね。
(やっぱり誤解を恐れたのでフォローしときます^^;)
で、今回の21スティーズA TW HLC、Aの冠をそのままに、今後のダイワベイトリールのスタンダードになるであろう、ハイパードライブデザインなんてタフコンセプトで新たに登場したワケです。
出典:ダイワ
そら、イヤが応にでも期待は膨らみます。
ハイパードライブデザインについてはコチラに書いています。
▶21ジリオンSVTW1000 【インプレ】「全集中 水の呼吸 拾壱の型 凪」を実現するベイトリール!
もちろん、ジリオンΦ36で登場しても嬉しかったのですけど、フラッグシップモデルで遠投仕様として登場してくれたのは、ダイワさんの本気を感じますよね。
そして何気に見逃せないのが、コレだけ剛性を高めているのにも関わらず、リールの重量が僅か190グラムだということ。
アンダー200はスプール径Φ36クラスのベイトリールでは多分、最軽量になんじゃないかな。
ただもちろん、軽ければいいと言うワケでもなく、ロッドとのバランスの問題も出てきます。
遠投を意識したロッドは基本的にパワーがあって、重量もそれなりにあるロッドの場合が多いです。
それらのロッドと合わせて見てどうなのか?
と言うことにも注目して行きたいですね。
トラブルレスと飛距離を高次元で両立
出典:ダイワ
マグフォースZブーストは今年初めて登場した仕様であり、まだなんとも分からない部分はあります。
けれど、ダイワのホームページを見る限り、
「通常のマグフォースZ + フルキャスト専用ブレーキ」
が備わっているスプールなのだと思います。
トラブルレス性を求めれば、SVスプールに軍配が上がります。
けれどSV機はどうしても最後の一伸びが足らないと言うか、「飛距離」と言う面を見ればマグフォースZに劣ります。
ですから事実、ダイワのシーバス専用ベイトリールであるモアザンは、初代はSV機として登場しました。
PEラインの使用、ナイトゲームなどを考慮し、トラブルレスに重きを置いたんだと思います。
けれど、実際は「もっと飛距離が欲しい」と言う、シーバスアングラーの要望があったハズです。
シーバスのルアーって重心移動システムとか、基本的に飛距離が出やすいルアーが多いんですね。
ですから、トラブルレスより飛距離を重要視する要望も多かったんじゃないかなと思います。
そして、ロッドやリールと言った道具の進化もあったのだと思いますが、2代目モアザンは飛距離を重視し、SVではなくマグフォースZとして登場しました。
(コレがΦ36だったら言う事なかったのですが、Φ34と言う)
正直、シーバスフィッシングにおいては、SVほどトラブルレスの方向に振らなくても十分だと僕は思います。
なぜならシーバスフィッシングではあまりテクニカルなキャストはしないし、そこそこ重いルアー、それなりに飛距離が出やすいルアーを使うことが多いので、そもそもバックラッシュしにくいからです。
そもそもにおいて、マグフォースZのトラブルレス性が悪いワケではありません。
僕からしたら、必要十分です。
空気抵抗の大きなビッグベイトを使っても、特にバックラッシュをしやすいと感じたことは無いですし、スプールの回転数があまり上がらないちょい投げでも、十分にしっかりとブレーキが効いてくれます。
強いてSVとの使い分けをするのなら、
- 7~14グラム程度の比較的軽量ルアーがメインであるのならSVスプール
- 10グラム以上の比較的重めのルアーがメインならマグフォースZスプール
僕ならこんなイメージで使い分けます。
で、今回のマグフォースZブースト、ブレーキをかけるためのインダクトローターは柔らかいバネと堅いバネの2段階になっているそうです。
と言うことは、
通常のマグフォースの性能に、+ジリオンHLCの様なフルキャストしたときにだけにかかるブレーキが備わっている。
と僕は理解しています。
ですから、10グラム以上の飛距離の出やすいルアーを使うシーバスにおいて「通常のマグフォースZ + フルキャスト専用ブレーキ」と言う仕様は、
「ほどほどなトラブルレス性と飛距離を高次元で両立」
と言う仕上がりであることを期待しています。
ほどほどなラインキャパ
21スティーズA TW HLCのラインキャパは、16lb‐100mとなっています。
コレをPEラインに換算すると、PE2号‐約150m。
コレが僕的に、めちゃくちゃほどほどにちょうどいい^^
なぜなら、「PEライン2号」と言うのは、僕の経験上、シーバスフィッシングの基準になっていて、それが150m巻く事が出来るからです。
2号未満にするときはもっと繊細でライトな釣り。
具体的には7~14グラムくらいの軽めのミノーなどを多用するとき。
2号以上にするときはロングロッドでパワーファイトをする釣り。
具体的には秋冬のランカーシーズン、磯や外洋で18グラム以上のルアーをフルキャストするとき。
で、その中間が「PEライン2号」なんですね。
上記の2点の使い方ももちろんしますが、僕が実際に使っている使い方としては、8.3~8.6フィートくらいのM前後のロッドで、中規模河川や港湾部などで使っています。
「それなりに飛距離は欲しいけど、飛距離重視ではない釣り」
と言った感じでしょうか。
まあ、足場の高いところや思いっきりフルキャストが必要な場合以外はほとんど、「PE2号で8.3フィート」で釣りをしています。
で、PEライン2号が150m巻けると言うのが、ほどほどにちょうどいいんです。
なぜなら、シーバスフィッシングにおいてPEラインを150m巻けると言うのは、最もコスパがいい使い方だからです。
PEライン2号の強度はメーカーにもよりますが、約30lbです。
そしてこのメインラインに取り付けるリーダーは、20~25lbです。
リーダーの方が弱くなりますので、一見バランスが悪いシステムに見えます。
けれど僕は、基本的にメインラインの約2/3程度の強度のリーダーを使うのがベストと考えています。
(もちろん、場合によりますよ!)
なぜなら、リーダーをメインラインの約2/3程度の強度にしておくと、ラインブレイクの際にPEラインに傷が入っていない限りルアーの結び目で切れるからです。
そのメリットと言うのは、実はかなり大きいんです。
- 水中に余計なラインを残さない
- ラインブレイクの度にリーダーをいちいち組み直す必要がない
- PEラインにダメージが残りにくい
- ダメージが残りにくいからトラブルも減る
- 高切れがしにくい
などなど、このシステムにしてからライントラブルは激減しました。
リーダー20~25lbと言うのはシーバスにおいて、太すぎず細過ぎずの基準的なラインです。
ココには特に疑問はないですよね。
PEライン1号にリーダー25lbとか、けっこう一般的な組み合わせだと思います。
ですから、PE1号と言う細いメインラインに25lbとかの太いリーダーを使っている人は、一度PE2号を使ってみると良いと思います。
マジで使いやすく、トラブルも減りますから。
まあ、太いラインが使いやすいという、ベイトリールならではのシステムですけどね。
そんで、150mと言うのがちょうどいいんです。
先ほども言いましたが、僕はシーバスフィッシングはPEラインを150mほど巻くのがベストだと考えています。
シーバスフィッシングは70~80mと言う遠投をしますし、シーバス自体走るサカナなのでドラグを出すことは必須です。
ですから最低でも100mはリールにラインが必要。
トラブルや傷んだラインのカットを考慮しても、少し余裕を見て120~130mは欲しいです。
ブラックバスに比べロングレンジで使用することが多いので、やっぱり最低でもこのくらいのラインは欲しいんですね。
じゃあ、120mでもいいじゃん?
イヤイヤ、150m巻くのがミソなんです。
150m巻きますよね。
ラインカットなどで20mくらい消耗、ラインは残り130mになります。
そこで減った分を下糸で補充してラインを引っくり返して使えば、もう一度綺麗なラインを130m使うことが出来ます。
つまり、150m巻いておけば、ほぼほぼ新品のラインを二度使える。
てことなんです。
ね?美味しいでしょ?
引っくり返して使うとなると100mでは二度めが少なすぎるし、
200mだと使わないラインが多過ぎてコスパが悪いです。
なので、シーバスやるなら150m巻いておくのがが、ほどほどにちょうどいいのです。
ちなみに余談ですが、コレが60グラム程度のショアジギなら200m、
80、100グラムを超える本格的なショアジギなら300m、
同じように引っくり返し作戦だとムダなく使えます。
そう考えると、PEライン2号が150m巻けると言うのはシーバスフィッシングにおいて、「ほどほどにちょうどいい」のであります。
ラインのひっくり返し方については、コチラに書いてありますので参考にして下さい。
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
オススメの方法です^^
ギア比がちょい低め
出典:ダイワ
さてここまでの説明だと、21スティーズTW HLCはシーバスに使うには申し分ありません。
けれど、一つ懸念が。
それは、ギア比。
21スティーズTW HLCはギア比のラインナップが二つ用意されています。
- ギア比6.3 ハンドル1回転あたりの巻き取り長さ71㎝
- ギア比7.1 ハンドル1回転あたりの巻き取り長さ80㎝
僕はシーバスフィッシングにはハンドル一回転あたりの巻き取り長さが、80~90cmくらいがちょうどいいって思っているんですね。
それは経験上、巻き取りパワーや巻き取りスピードのバランス的に。
ただ、Φ34のスプールでこの巻き取り長さだとギア比が高くなってしまい、若干パワー不足を感じます。
ですから、それなりの軽量ルアーも扱えるΦ36がちょうどいいのです。
で、21スティーズ、ハイギアタイプでも巻き取り長さが80cmなんですね。
う~ん、ギリ許容範囲だけど、ちょっと物足りないな~。
て感じなんですね。
キャストしてライン量が減れば、確実に80cm以下になってしまいます。
例えばΦ36スプールのジリオンTWHDは、巻き取り長さ86cmなんですけどね。
ロングキャストしても80㎝は確保できています。
ですからこのくらいだとちょうどいいのですが、80cmだとちょっと物足りないかなと感じてしまうんです。
とは言え全然低いワケではないので、悪いワケじゃないんですけどね(^^)
コチラでも少しお話しましたが、逆に実は今の僕には、この巻き取り長さがちょうど良かったりするんです。
その辺りのお話をしますね。
シーバスにローギアが向いている理由
一応最初に言っておきますが、完全に個人的理由です。
基本的にシーバスにはハイギアが向いているという主張は、変わっていません。
ですから、「何故僕がそう思っているのか」と言うところを、感じて貰えればと思います。
シーバスにはローギアが向いていると言うか、ハイギアだとリズムがちょっと合わなくなってきたんです。
どう言うことかと言うと、
「ハイギアでゆっくり巻くより、ローギアで早く巻いた方がリズムが取りやすい」
と言うことです。
差し足抜き足忍び足でゆっくり歩くより、
軽く早足でタッタカと歩いた方が、一定のリズムでテンポよく歩けませんか?
実は最近、ゆっくり一定のリズムと言うのが、ちょっとやりにくくなってきたと感じているんです。
ぶっちゃけてしまうと、僕はナイトゲームがあまり得意ではないのです。
疲労感はまだ我慢できる方なんですが、眠気には耐えられない。(笑)
ですから、ハイギアでスロ~に巻いてくると、迫り来る眠気に耐えられなくなる(^^;)
それだったら、少しギア比を落として早いテンポで巻いた方が、リズムが良いかなと。
最近そう感じるようになってきたのです。
以前はその辺、根性で何とかしていたけど、ま、もう歳もとって来たし、ムリをしなくてもいいかな^^
と言うか、基本せっかちな性格なので、早めのリズムの方が本当は僕に合っているんでしょうね。
ですから、この辺はめっちゃ個人的理由です。
確かにローギアにすると巻き感度が落ちたり回収スピードが遅くなったり、デメリットはあります。
けれど、その辺のデメリットって、工夫でけっこう何とかカバー出来たりします。
例えば、ローギアであるのなら80mmくらいのショートハンドルにする。
- ショートハンドルにすると早くハンドルを回すことが出来るので、回収スピードを上げることが出来る。
- また、巻き抵抗が増える分、流れの変化を掴みやすくなる。
こんな効果があります。
ハンドルも考え方としては、ギア比と同じなのです。
ですから、「ギア比がなんだか合わないんだよな~」と言う方は、ハンドルの長さで調整してみるのもアリだと思いますよ。
ギア比を変えるには、ベイトリールを変えなきゃならないですからね。
とは言えローギアと言っても、巻き取り長さ75~80㎝くらいです。
シマノで言うならHGクラス、ダイワで言うならSHクラス。
本当は十分にハイギアなんですけどね。
シーバスで21スティーズA TW HLCを使うとしたらどんな使い方?
ここまでの説明でもある程度出てきましたが、僕がこのベイトリールをシーバスで使うとしたら、シーバス先般どんな使い方でも使います。
例えば、僕はシーバスをやる時に細かく分けるとしたら、以下の様にベイトリールを使い分けているんですね。
【小規模フィールド】
・スプール径Φ34
ルアー:7~14グラムのライトプラグ
ロッド:8.3フィートのL~MLクラス
リール:ジリオンSVTW など
フィールド:小・中規模河川、港湾部
【中規模フィールド】
・スプール径Φ36
ルアー:10~28グラム、もしくはそれ以上のウェイトのプラグ
ロッド:8.3~9フィートのML~MHクラス
リール:ジリオンTW など
フィールド:小・中規模河川、港湾部、サーフ、そこそこ遠投したいとき
【大規模フィールド】
・スプール径Φ38
ルアー:18~28グラムをメインに14~40グラムくらいのプラグ
ロッド:10~11フィートのM~MHクラス
リール:リョウガ2020、ダイワZ2020など
フィールド:磯場、外洋、サーフ、フル遠投したいとき
基本的にこんな感じで使い分けています。
21スティーズTW HLCは中規模フィールドの区分に入るワケですけど、ぶっちゃけ、全区分、余裕で使えます。
それがΦ36なんです。
確かに細かく分ければ、上記のセッティングが気持ち良く使えます。
けれど、Φ36が他の区分で劣っているか?
と言われれば、全然そんなことないんですよね。
逆にΦ38でΦ34の区分は使いにくいですし、その逆もまた然りです。
イメージにするとこんな感じです。
それぞれの快適に使える範囲を、Φ36スプールは大きくカバー出来るんですね。
実際にリョウガ、ダイワZで小規模河川で軽量ルアーを橋脚の下に打ち込んだり、ショートキャストでマシンガンキャストを繰り返したことがあります。
結果、弾道は浮くしロッドとのバランスは悪いし、かなり使いにくかったです。
逆にΦ34スプールで、大規模フィールドの区分で使ったこともあります。
結果、スプールが唸って飛距離は出ないし、巻き取りパワーも不足に感じました。
で、どちらでも高次元に対応できたのがΦ36ジリオン。
確かに10グラム未満の軽量ルアーはΦ34には劣りますし、重いルアーの絶対的な飛距離はΦ38に劣るかもしれません。
けれど実用的な範囲で言えば、
小さめのルアーも重いルアーの飛距離も全然問題ない。
と言うのが僕の結論です。
ですから、Φ36スプールはやっぱりシーバスにはちょうど良いんですよね。
今回の21スティーズA TW HLC、リールの重量が190グラムという事で、小規模フィールドの区分で扱う様なライトな軽量ロッドにも間違いなく合うハズです。
ヘビーロッドとのバランスは心配ではありますが、ベイトリールの剛性も間違いないですし多分、問題ないと思います。
ただそればっかりは、合わせるロッドによりますけど。
ですから、
21スティーズA TW HLCは、あらゆるシーバスフィッシングシーンで高次元で使える。
そう思ってもらって間違いないと思います。
21スティーズA TW HLCはシーバスで使うのってどうなのよ?【まとめ】
さて今回は、
「21スティーズA TW HLCはシーバスで使うのってどうなのよ?」
と言うテーマでお話しました。
結論、
「シーバスやるなら黙って21スティーズA TW HLCを買っておけ」
と言うことで^^
僕的には「ダイワのベイトリールで、これ以上シーバスに向いているリールってないでしょ!」と言う感じです。
なぜ21スティーズA TW HLCはシーバスに最適なのか、理由は以下の4つ。
- スプール径Φ36
- 必要十分な剛性感
- トラブルレスと飛距離を高次元で両立
- ほどほどなラインキャパシティ
シーバスで21スティーズA TW HLCを使うとしたらどんな使い方?
小、中、大規模フィールドと場所を問わず、全てのシーンで高次元に扱えるベイトリール。
このベイトリールの登場が嬉しくてテンションが上がってしまい長々と書いてしまいましたが、
ベイトシーバスやるなら、このベイトリールを買っときゃ間違いない。
それだけ感じて貰えれば良いと思います^^
ハッキリ言ってスティーズAの”A”はアルミのAですけど、僕のなかではエースの”A”ですね。
PS HLCって実際どーなん?
コチラでも書きましたが、HLCの特性だけまだちょっと懸念材料として残っています。
▶21スティーズA TW HLC【速攻インプレ】もう一声欲しかった…
ジリオンHLCの様にあまりにも遠投特化だと、流石にちょっと使いにくいかな。
「ブースト」の性能に期待です。
追記
使ってみるとけっこう遠投特化なベイトリールですね。
ただ、メカニカルブレーキを上手く使えばピーキーさはかなり解消できると思います。
ゼロアジャスターは使いにくいですけど^^;
PPS 21アンタレスDCと比較したらどうなの?
多分、21アンタレスDCと比較されたりするんでしょうけど、価格帯も違うしな~。
小規模フィールドも視野に入れるなら、僕は軽量で軽めのルアーにより対応出来そうな21スティーズを選ぶかな。
長文最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。
本文中に貼っておいたリンクを貼っておきますので、良かったらコチラからどうぞ^^
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