出典:ダイワ
インプレの前にとりあえず僕個人の意見を言っておきたい。
ジリオン SVTW 1000の登場は、次期ジリオンTW(スプール径Φ36モデル)の布石!
と僕は勝手にとらえています!
2020年にいつの間にか公式サイトから消えて廃盤となっていた、ノーマルジリオンTW。
「コレは新型を期待してもいいんだよね?」
と、僕は勝手に期待を膨らませていました。
ですから、今回のニュージリオン SVTW 1000(スプール径Φ34モデル)の登場は、そのまま「ニュージリオンTW」への期待となっています。
さてさて、前置きはこのくらいにして、本題に入っていきますね。
先日、
「キャタリナTWはシーバスにどうですか?」
と言う質問をいただきました。
で、僕はキャタリナTWはどちらかと言うとオフショアのイメージが強く、キャスティングベイトリールとしてはノーマークだったんですね。
で、いろいろとキャタリナTWの情報を確認していたら、アップされていました。
ダイワ2021新作ベイトリール情報!
アップされていたベイトリールは、
- スティーズ リミテッド SVTW (スプール径Φ34)
- ジリオン SVTW 1000 (スプール径Φ34)
- アルファス SVTW (スプール径Φ32)
- タトゥーラ TW 300/400 (スプール径Φ43!)
サイズ違いに一気に投入して来ましたね。
(ん?Φ36のジリオンがないぞ?と言う気持ちはひとまず置いておきます)
コレら全ての機種に共通して言えることは、超タフコンセプト!
ハイパードライブデザインと言う、新しいコンセプトが導入されています。
出典:ダイワ
要は、「駆動系、全強化!」
て感じですね。
勝手ながら、めちゃくちゃ僕好みの進化なワケです。
剛性アップと言うと重量増は免れない印象がありましたが、ところがところが!
むしろ、大幅に軽量化されています。
ジリオンSVTW 200g
ジリオンSVTW1000 175g
この駆動系全強化のコンセプトは、今後スタンダードになっていきそうな感じですね。
どのベイトリールも注目度は高いワケですが、とりあえずまず初めにジリオン SVTW 1000についてインプレッションしてみたいと思います。
理由は、僕がジリオンを好きだからです!
目次
ジリオン SVTW 1000 インプレ! 注目のポイントと旧型との違い
今回のジリオン SVTW 1000、全くの新型かと思いきや、これまでのジリオンSVTWもまだラインナップとして残るんですね。
コレでジリオン兄弟は、
- ジリオンTW HLC1514 (スプール径Φ36)
- ジリオンTW HLC1516 (スプール径Φ36)
- ジリオンTW HD (スプール径Φ36)
- ジリオンSV TW (スプール径Φ34)
- ジリオン10.0SV TW (スプール径Φ34)
- ジリオンSV TW1000 (スプール径Φ34)
以上の6機種になったワケです。
名前も含めて、とても紛らわしい。(笑)
特にSVシリーズは呼び分けがしづらそうですね。
10.0と1000? ん~~…
まあ、呼び方はともかくとして、今回、その違いや使い分けについても触れて行きたいと思います。
スプール径Φ34ジリオンSVTW、進化のポイント
間違えないように再確認しておきますが、今回新登場したモデル、「ジリオンSV TW1000」はスプール径Φ34のSVコンセプトモデルです。
Φ36のノーマルモデルではないです。
要は
- ジリオンSV TW
- ジリオン10.0SV TW
この2機種の仲間と言うことですね。
ですから、今回はこのスプール径Φ34のモデルとの違いや使い分けを説明して行きますね。
最大の進化のポイントはやはり、
- ハイパードライブデザイン
- SV ブーストスプール
この2つの新しいコンセプトでしょう。
順に掘り下げてみますね。
ハイパードライブデザイン
出典:ダイワ
コンセプトとして、
「初期性能が長く続くことを目指した設計思想」
と言うことです。
早い話、
「ハイパーつよつよベイトリール」
と言うことですね。
どこが変わったのかと言うと、
- ギア
- ドライブシャフトのサポート
- ハウジング
- クラッチ
この4点がハイパーつよつよ仕様になっています。
以上の4点は、ベイトリールの「駆動」を支える根幹となるポイントです。
たかが剛性、されど剛性です。
このポイントがガッチリと支えられることで、
- たわないボディ
- ブレのないリーリング
- 気持ちの良いキャストフィール
- 僅かな変化も見逃さない感度
を得る事が出来ます。
剛性感と言うのは、釣果にも明らかに影響を及ぼして来るんですね。
そして、釣果はもちろん、なによりも
「快適に気持ちよく釣りが出来る」
コレは確実に釣果に影響が出てきます。
なぜなら、快適に釣りが出来れば、釣りに全集中することが出来ます。
そして、全集中することが出来て余計な雑念が無くなれば、目の前の情報を見逃すことなく拾っていくことが出来るからです。
「キャスト⇒リーリング」と言う動作をもの凄い数繰り返していく中で、
「なんかボディがたわむな」
「リーリングになんか違和感があるな」
「キャストがなんかブレるな」
こんな余計なことを頭の中で考えながら釣りをしていれば、せっかくのアタリや変化を見逃してしまいますよね。
確かにリール剛性なんかなくても、釣りは出来ます。
サカナにベイトリールをぶっ壊されるなんて事もまず無いでしょう。
けれど、「釣りに全集中出来る」と言うのは明らかに大きく釣果に影響を及ぼすポイントになります。
ちょっとイメージしてみてください。
アニメ見たことがある人はめっちゃイメージ出来ると思います。
「全集中、水の呼吸、拾壱の型、凪」
全く揺れのない鏡面状になった水面が広がります。
そこに、
「ぴちょん」と雨粒一滴落ちて来る
ほんの僅かな風で水面が揺らぐ
水流の僅かな変化に気がつく
全く揺れの無い鏡面上の水面だったら、メダカのライズすらも見逃しません。
雑念、ノイズがなく釣りに集中出来るということはそういうことです。
ちょっとしたノイズでかき消されてしまうような、そんなほんの僅かな変化にも気がつくことが出来るんですね。
感度とかの問題じゃないです。
「集中できるかどうか」
と言う問題です。
コレが
「なんかボディがたわむな」
「リーリングになんか違和感があるな」
「キャストがなんかブレるな」
なんて違和感を感じながら釣りをしていたら?
ざわざわとザワいた水面と同じです。
リーリングしていてもノイズが気になる。
グリグリ巻いているとボディがなんかたわむ。
全然、全集中出来ていない状態ですよね。
リールのボディ剛性と言うのは、釣果や気持ちよく釣りをするのに不可欠な要素です。
そう、つまり、
「全集中、水の呼吸、拾壱の型、凪」状態にするには、余計なノイズは入れたくないんですね。
ですから僕はベイトリールの剛性には強くこだわっているんです。
- ギア
- ドライブシャフトのサポート
- ハウジング
- クラッチ
この駆動に関わる4点が強化されれは、かなり剛性感が上がるはずです。
個人的には嬉しいのは、クラッチにまでこだわってくれたこと。
どんなフィーリングになるか、実際に使ってみないとなんとも言えませんが、フルメタルハウジングで固められたボディで切るクラッチは、カッチリとした手応えになることを期待しています。
あなたはクラッチって気にしますか?
僕はけっこう気にするんですよ。
やっぱ剛性の高いベイトリールはクラッチの切れかたが違います。
クルマのように半クラがあるワケではありませんが、金属質のカチっとしたフィーリングは高級感があって所有欲も上がります。
個人的には好きなのはリョウガのクラッチ。
あの高剛性ボディから繰り出される「カチッ」と言う金属質な感触のクラッチは、切るだけで顔がニヤけてしまいます。
ジリオンSVTW1000の説明には、クラッチについてこう書かれています。
■HYPER TOUGH CLUTCH
何千回、何万回でも摺動し続けるメリハリのきいたオン・オフ性能だけでなく、塩分濃度の高い海水域でも極めてトラブルの少ないクラッチシステム。 過酷なソルトシーンにおける固着修理件数を、当社比で既に99%削減する実績をもたらした、最先端の絶縁構造を誇る。
出典:ダイワ
「メリハリのきいたオン・オフ性能」
そそられますね。
僕はめちゃくちゃ期待しています。
SVブーストスプール
出典:ダイワ
今回のニューモデルの目玉の一つですよね。
SVのストレスフリーバーサタイルと言うコンセプトはそのままに、より飛距離を意識した仕様になっているようです。
■SV BOOST
爽快なキャストフィールとトラブルレス性を高次元で両立し、飛距離アップを果たした次世代SVコンセプト。 従来、1段階の作動だったインダクトローターのストロークを伸ばし、2段階目のストロークを実現。低回転時には1段階目のストロークのみで適度なブレーキを効かせ、フルキャスト時には2段階をフルに活かした最適なブレーキ後に、1段階戻ることで弾道後半は弱いブレーキ力をキープ、結果、キャスト後半の伸びを得られ、飛距離アップに貢献した。
出典:ダイワ
インダクトローターのストロークを伸ばすことで2段階目のストロークを実現。
SVスプールは軽量スプール、ローターがスパッと立ち上がり、必要なブレーキを効かせたらスッと戻る。
そんなオンオフのメリハリのあるブレーキシステムです。
従来のSVスプール(エアブレーキシステム)のは7~8割の力でカンタンに誰でもそれなりの飛距離が出せる分、それ以上頑張ってフルキャストをしても飛距離は伸びませんでした。
つまり今回のSVブーストスプールはカンタンに言ってしまうと、そこからスプールの回転数が上がると更にインダクトローターが伸びてフルキャスト用にブレーキ力にさらに上があり、ストロークが伸びている分、また緩やかにインダクトローターが引っ込んでいく。
そんなイメージの2段階ブレーキでしょうか。
マグフォースZの様なこんなブレーキのイメージ画像があると助かるんですけどね。
出典:ダイワ
SVも頭の中に何となくイメージがあるにしても、けっこう
「なんか知らんけどバックラッシュしにくい不思議ブレーキ」
みたいに思っている人も多いんじゃ無いでしょうか。
まあ、なんにしてもSVブーストは、
従来のSVスプールが2段階ブーストになって、更に飛距離が伸びていく。
そんなブレーキシステムだということです。
少しでも飛距離が欲しい、けれどもトラブルは怖い。
ナイトゲームを主体とするシーバスベイトアングラーとってSVブーストスプールは、めっちゃそそられるんじゃ無いでしょうか^^
従来のSVスプール、マグフォースZとどう変わったのか。
気になるところです。
もう一つ、ニュースプールの嬉しいと言うかありがたいところが、恐らくこれまでのジリオンSVTWと互換性があるということ。
コレについては現時点で正式にアナウンスが出ているワケではありませんが、「ジリオンSVTW”1000”」と言うだけあって、恐らく1000番クラスのスプールと互換性があると思われます。
と言うか最近のダイワさんは、この辺り統一してきていますよね。
Φ30スプールはそれぞれのベイトリールで互換性がありますし、Φ36も互換性があります。
唯一、スピードシャフトを採用していないタトゥーラは、ちょっと独自路線を言っている感はありますが。
現行モデルでΦ34スプールはタトゥーラ以外は、規格がほぼ統一されていると思います。
つまり、これまでのジリオンSVTWを持っていれば、スプールを交換するだけでSVブーストが味わえるということ。
気になる方はぜひお試しを^^
お試ししたら、是非ともインプレッションをお聞かせください。
コメント欄でもメッセージでもOKです(^^)
ギア比のラインナップが少し変更
旧ジリオンSVTWと比較すると、ギア比のラインナップが少し変更になっていますね。
(旧と言ってもまだ廃盤になっていない現行モデルですが、呼び分けと言う意味で「新」「旧」と書かせていただきます)
旧ジリオンSVTWはこんな感じのラインナップでした。
モデル | ギア比 | 巻き取り長さ(㎝) |
L | 5.5 | 58 |
H | 6.3 | 67 |
SH | 7.3 | 77 |
XXH | 9.1 | 97 |
対して新ジリオンSVTWはコチラ。
モデル | ギア比 | 巻き取り長さ(㎝) |
P | 5.5 | 59 |
L | 6.3 | 67 |
H | 7.1 | 76 |
XH | 8.5 | 90 |
呼び方の違いや細かい変更はあれど、ザックリ言ってしまえば、
「XXHが無くなってXHが追加された」
と思っていれば良いと思います。
巻き取り長さの最大値が、97㎝から90㎝になったということです。
まあ、ちょうどよくなったんじゃ無いでしょうか。
Φ34スプールで、巻き取り長さ97㎝は流石にハイギアでしたからね。
現在はギア比10.0、巻き取り長さ106㎝のジリオン10.0SVTWがあります。
特種用途で使えるところでは使えますが、XXHとちょっと被る所もあるし、逆に巻き取り長さ80~90cmが不在でしたから個人的にはちょうどいいと思います。
ちなみに僕はジリオンSVTWはXXHを使っています。
もちろん現役バリバリです。
用途としてはシーバス、ライトソルト、本流トラウト。
特に本流トラウトで激流にアップに投げたときのスラッグの回収には、めちゃくちゃ威力を発揮していました。
ですが正直言うとXXHは、シーバスにはちょっと早すぎと感じていたんですよね。
早すぎと言うか、タックルをチェンジした時にちょっとリズムが狂う。
僕はフィールドや使うルアーサイズ、ウェイトでタックルを使い分けているので、必然的にリールのサイズも変わってきます。
ずっと同じタックルを使っていれば特に問題ないのですが、ポイントごとにタックルを変えたときに巻き取り長さ80㎝と100㎝では、ちょっとリズムが狂うと言うか、修正が必要になって来るんですね。
ですから、個人的には80~90㎝くらいである程度揃えて使いたい。
と言うのが本音なのであります。
巻き取り長さ90cmXHのラインナップは、意外と嬉しいアングラーも多いんじゃないかな。
ジリオンSVTW1000 ココはちょっと微妙かな
新モデルになるのなら、個人的にちょっと修正して欲しかったところ、それは
デザインとラインキャパ。
正直言うと、ジリオンSVTWのデザインてダサいとかではないのですが、ちょっと物足りないと言うか、所有欲を満たされない感じがあったんですよね。
ほら、ベイトリールって、
- 持っているだけでカッコいい
- 所有欲を満たしてくれる
- 眺めているだけで飲める
みたいなところあるじゃないですか。
ジリオンSVTWはそこがちょっと物足りなかったんです。
(それならスティーズA買えよと言われそうですが^^;)
ノーマルジリオンTW(Φ36)は適度に装飾や色も入っていてカッコいいなと思ったのですが、ジリオンSVTWはちょっと味気ないと思っていたんですね。
で、今回のニュージリオンSVTW1000。
出典:ダイワ
シルバーは金属的でタフなイメージで良いとして、ちょっと味気なくないですか?^^;
シンプルっちゃシンプルですけど、ド派手にしてと言うワケでは無いのですがもうちょっと装飾が欲しい様な…
スティーズはメタルな感じがイイ感じで出ていますね。
まあ、個人的な意見です。
ただ、もう一つ要望を言ってしまえば、せっかくタフなイメージなのにラインキャパが少な過ぎだということ。
少なくとも今回のジリオンは、「よりタフ」をウリにしています。
「12lbー100m」は、タフコンセプトをウリにしている割には、流石に物足りないと思います。
「12lbー100m」と言うニーズもあるのも分かるのですが、せめてラインナップとして「16lbー100m」も欲しいところです。
まあ、コレはある意味、
「ニューコンセプトでのΦ36ジリオンTW登場の布石」
ととらえて良いのかな?^^ ⇐強調!
とは言っても個人的にはΦ34スプールであっても、「16lbー100m」と言う選択肢があっても良いと思うんですけどね。
軽めのルアーを使いたい。
けれど、太糸を使いたい。
そんなシチュエーションもありますよね。
カバーに軽いルアーをブチ込んだり、ゴツゴツした岩回りに軽いミノーやクランクを引いてくる。
なんてシチュエーションは普通にあると思うんですけどね。
Φ36 16lbー100mもいいけど、Φ34 16lbー100mも欲しい!
と言う僕のワガママです(^_^;)
ジリオンSVTW1000 【インプレ】「全集中 水の呼吸 拾壱の型 凪」を実現するベイトリール!【まとめ】
さて今回は2021年新モデル、ジリオンSVTW1000をとりあえずソッコーインプレッションさせていただきました。
注目はやはり、
- ハイパードライブデザイン
- SVブーストスプール
この2点でしょう。
一言てどんなベイトリールか言ってしまえば、
「全集中、水の呼吸、拾壱の型、凪」が出来る、ハイパーつよつよベイトリール
という事で今回はまとめさせていただきたいと思います。
おそらくハイパードライブデザインは、他のベイトリールにも展開されていくと思います。
今回、いきなり4機種に採用されたワケですから、「お試し」とかではなく、本気で新しいコンセプトを打ち出して来たと言う感じです。
と言うワケで、ハイパードライブデザインのΦ36ジリオンTW、もしくはΦ38スプールのTWベイトリール、期待してます!(クドい)
SVブーストスプールのインプレ、良かったら是非聞かせて下さいね。