「ブラックバスをやっているんだけど、ベイトリールの選び方に迷っている」
今回はそんな人に是非読んで貰いたい記事になっております。
と言うのも今回、Rさんからこんな質問をいただきました。
ベイトリール選びを迷っているので質問させてください。 いつも楽しく記事を拝見させて頂いております。
現在、スティーズA TW1016MAG-Zスプールに18lbラインを巻いてベイトタックル1本でオカッパリをしています。
使用ルアーは約50%が2ozクラスのビッグベイト、残りの半分で7〜14gのクランクベイトやノーシンカー等のルアーです。
この度ベイトリールを買い替えることになり、シマノリールを買おうと思っているのですが、候補が19アンタレス、18バンタム、18アンタレスDCMD、16アンタレスDC、12アンタレスの中で迷っています。
19アンタレスは糸巻き量に問題あり、バンタムは巻き心地や剛性感に疑問あり、残りのものは軽量ルアーの取り扱いに疑問ありかなと思っており、アドバイス頂けたらと思いご連絡させて頂きました。
ご回答宜しくお願い致します。 |
メッセージありがとうございます。
コチラこそ、ベイトリール大百科に訪問してくださりありがとうございます。
さてさてRさん、次に購入するベイトリールに迷っているとのこと。
さて今回のご質問のポイントを絞ると、
- 使用ラインは18lbライン
- ベイトタックル1本でオカッパリ
- 使用ルアーの半分は2ozクラスのビッグベイト
- もう半分は7~18gのクランクベイトやノーシンカー
こんな感じの使用用途なんだけど、どんなベイトリールが良いのか?
と言うことですね。
で、いくつか候補があるけど、迷っているからアドバイスが欲しいとのこと。
では僕なりの見解を述べさせて頂きますね。
目次
ベイトリールの選び方 【ブラックバス編】
出典:シマノ
もうすでにいくつか候補があるようですが、僕としては正直言うと、
今使用しているスティーズA TWが一番適している
と思います。
ボディ剛性、ラインキャパ、スプール性能も含めたキャスタビリティ、
スティーズA TWはRさんの使用用途にバッチリだと思います。
とは言っても、ベイトリールの買い替えをしたいんですよね。
買い換えをしたくて相談してくれているのに、「今のヤツを使えばいい」と言うのはさすがにちょっと不親切ですよね。
ベストはスティーズA TW、けれどもひとまずそれは置いといて、Rさんの候補の中から僕なりに回答させていただきます。
Rさんの候補としてすでに次の5機種が挙がっています。
- 19アンタレス
- 18バンタムMGL
- 18アンタレスDCMD
- 16アンタレスDC
- 12アンタレス
この5機種まで絞られているとのこと。
この中から選ぶとしたら、Rさんがおっしゃる通り、やはり19アンタレスはラインキャパ的に外れるでしょう。
12アンタレスもカタログ落ちしていますから、とりあえず候補からハズさせていただきます。
で、僕が選ぶとしたら、
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こんな感じなると思います。
もう少し絞るのなら、
- 7フィート以上のロングロッド、MHクラス以上パワーのあるロッドで、50m以上の遠投メインなら18アンタレスDCMD
- 6~7フィートくらい、MH以下のパワーのロッド、射程範囲が50m以内の18バンタムMGL
こんな感じで区別すると分かりやすいと思います。
ちなみにもし僕が使用するとしたら、ロングロッドでヘビキャロの超遠投をしない限り、「18バンタムMGL」を選びます。
まあ、正直に言うと18バンタムMGLが僕が今一番欲しいと思っているベイトリール、と言うこともありますが(笑)
あと見た目。(笑)
僕の18バンタムMGLの使い方については後で少しだけお話しますね。
では、なぜ上記の様な結論に至ったのか、その判断基準についてお話したいと思います。
ベイトリールの選び方 判断基準について
ポイントになったのがこの3点
- ラインキャパ
- 射程範囲(遠投の必要性)
- 使用ルアーウエイト
以上の3点が今回の判断基準になりました。
今回のポイントとしてはラインキャパと射程範囲はイコールになりますので、一緒に説明しますね。
それでは順に説明致します。
ラインキャパと射程範囲
まず一番のポイントになるのがラインキャパ。
Rさんは18lbを使用とのことですが、これでまずラインキャパが極少の19アンタレスは外れますよね。
19アンタレスで18lbを巻こうと思ったら、恐らく70mくらいか、ヘタをしたらそれ以下しか巻けないと思います。
ブラックバスはあまり走る魚じゃないですし、このタックルでドラグを出されるということも無いでしょう。
ですので、このくらいのライン量でも、ブラックバスならギリいけなくもないかも知れません。
ですが60m程度のストック量だと遠投した時に余裕がゼロですし、ヘタをすればトラブルで一発終了になってしまいます。
ボートからのブラックバスなら、このくらいまでライン量を減らしても特に問題ないかも知れません。
けれどRさんはオカッパリで、しかもベイトタックル1本とのことですので、ある程度のラインはスプールに残しておかないと釣りにならなくなってしまいます。
ライントラブル一発アウトはイヤですよね。
ですので、18lbラインを巻いて19アンタレスのラインキャパは、流石に厳しいかなと言う判断です。
もちろん、その辺りを許容できるのなら19アンタレスでも良いと思います。
最新のMGLスプールを味わうことが出来ますしね。
で、18バンタムMGLですが、ラインキャパは16lbが100mなので、18lbだと約90m巻けます。
コレだけのライン量をストックできれば、ブラックバスのオカッパリならそれなりに対応できると思います。
個人的にはブラックバスをやるのなら、超遠投メインじゃない限り75~80mくらいのライン量がそこそこ妥当だと思っています。
なぜなら、超遠投をしないのであれば、実際に使用するラインは50m以内であることがほとんどです。
そこにラインチェックで減っていく量、トラブルで減っていく量を考慮すると、75~80mくらい巻いて30mくらい余裕があれば、一発終了強制送還にはならないと言う判断からです。
それに75mだと150m巻きを2回使えますし、300mだと4回、ちょうど無駄なく使えるワケです。
ラインのランニングコストをけっこう節約できるんですよね。
けれどもコレが50m以上のロングキャストが視野に入ってきますと、75mではちょっと物足りなくなります。
50m以上、60~70m飛ばすのなら、余裕をみてやはり最低でも100mは欲しいところです。
なぜなら60~70m飛ばせばラインスラッグだけでも20mくらい出ますし、そうなると使用するラインだけでも80~90m、ストック量が100mでもけっこうギリですよね。
ロングキャストメインだとトラブった時のライン消費量も多くなりますし、やはり70m以下のライン量だと全く足りなくなってしまいます。
そう言ったことを考慮し、ラインキャパ、射程範囲(遠投の必要性)と言う観点から見ると、
- ロングキャストメインなら18アンタレスDCMD
- ショート~ミドルレンジメインなら18バンタムMGL
と言う結論に至りました。。
使用ルアーウエイトが7~18グラム
使用用途の約半分が2ozクラスのビッグベイト、もう半分が7~18グラムのクランクベイトやノーシンカーとのことでしたね。
7~18グラムの内訳の使用割合がどのくらいかはわかりませんが、仮にある程度均等に使われているとしましょう。
そうなると14グラム以上のルアーの使用割合は半分のウチの約30%程度、全体で見ると約60%そこそこくらいになります。
そう考えると全体的に14グラム以上の重めのルアーを投げることが多くなり、スプール径の大きな18アンタレスDCMDの方が使いやすいと思います。
ただ、そうなるとスプール径Φ38 の18アンタレスDCMでは、軽量級のルアーが少し扱いづらくなります。
もちろん、18アンタレスDCMで軽量ルアーが使えないワケじゃありません。
逆に18バンタムMGLで重めのルアーやビッグベイトが使えないワケでも、そこまで使いにくいわけでもありません。
となると焦点は、
「どこまで重いルアーのロングキャストを視野に入れるか」
と言うところになります。
ですから、
- ロングキャストをメインで考えているのなら18アンタレスDCMD、
- ショート~ミドルレンジ中心なら18バンタムMGL
と言う結論に至ったワケです。
ショート~ミドルレンジで18アンタレスDCMDはダメなの?
ここまでのお話のなかで、
「ショート~ミドルレンジで18アンタレスDCMDはダメなの?」
と思われるかもしれません。
もちろん、悪いワケではありません。
ただ単に、
「向いているか向いていないか」
と言うだけのお話です。
スプール径Φ34、ラインストック量が少ない18バンタムMGLの方スプールが軽くなるので、軽量ルアーのレスポンス的にどうしても分があります。
ですから、
軽量ルアーも使いたい、フルキャストの必要性がないそしてショート~ミドルレンジがメイン、と言うことであるのならスプールレスポンスが良い18バンタムMGLの方が適している。
と言う判断です。
まあ、18バンタムMGLはコスパがバツグン過ぎますしね。
18アンタレスDCMD1コ分の値段で、18バンタムMGL2コ買えちゃいます。(笑)
18バンタムMGLの剛性感に不安がある様ですが、むしろ剛性と言う意味では一番信頼できるベイトリールでは無いでしょうか。
コアソリッドボディはかなり信頼感のあると思いますよ。
握り込めるコンパクトボディ、部品点数の少なさは剛性感、耐久性と言う意味ではとても魅力的です。
「アンタレスとどちらが剛性感があるか」
と言うことまでサスガにわかりません。
わかったとしても個人の感覚が大きいでしょう。
ですが、18バンタムMGLは、剛性感はむしろ強いベイトリールと思っても問題ないでしょう。
巻き心地に関しても、「ロープロ版カルカッタコンクエスト」と言われるくらいですから、Rさんがしているような懸念は無いでしょう。
ただ、「アンタレスに比べて」と言われれば、そこはサスガに劣るかも知れません。
なんせ半分の価格帯のベイトリールですから。
ただ、アンタレスと比べるのではなくバンタム単体で考えたときにに、巻き心地が悪いと言うことは無いでしょう。
けれども、
「おれはハイエンドクラスが使いたいんだ!」
と言うのなら18アンタレスDCMDと言う選択肢でもなんら問題ないと思いますよ。
僕は最近はハイエンドクラスを使うことにコダワリはありませんが、「ハイエンドを使いたい!」と言う気持ちは分かります。
僕も以前は「どうせ買うならハイエンド!」と言う頃もありましたから。
ただ、最近はミドルクラスのベイトリールも十二分に良い働きをしてくれます。
例えば今回の候補無いにはありませんが、僕がちょいちょいオススメするジリオンSVTWとか。
ハイエンドクラスと同じスプールが搭載されていて、それ程変わらない性能を発揮してくれます。
(ラインキャパが少ないので、どちらかと言えばPEラインとしてですが)
番外編 僕の18バンタムMGLの使い方は?
先ほど、「バンタムMGLが欲しい」と言いましたが、実はブラックバス用ではなく用途としては本流トラウト用です。
僕の本流トラウトメインフィールドは、比較的河川上流に近い地域でゴツゴツした岩がゴロゴロしている超激流。
そんなフィールドで16lbクラスのラインを巻いて、70、80クラスのレインボーやブラウンとガチンコ勝負をしたいと思っています。
トラウトに関しては来季はナイロンラインをメインで使いたいと思っているので、それなりのラインキャパが必要なのです。
合わせるロッドはワールドシャウラ1832。
コチラは先日ようやく手に入り、密かにシーバスで筆下ろし入魂済みです。
18バンタムMGLは来シーズン用に購入を考えているのですが、実はちょっとまだ迷っていて、解禁はとりあえずジリオンSVTWに12lbでスタートしたいと思っています。
解禁直後の氷点下の釣りでは、金属のカタマリであるコアソリッドボディはちょっとキツいと言うのもありますしね。
まあ、解禁まで2ヶ月あるので、しれっと購入しているかも知れませんが。
僕が本流トラウトで18バンタムMGLが欲しいと思う理由は豊富なラインキャパと剛性感、そしてもう一つ、XGクラスがあるからです。
あと見た目。(笑)
フィールドにもよりますが、トラウトはXGじゃないとお話にならない場面が多々あります。
例えばPGクラスで激流でアップに投げると、必死でラインスラッグ回収するだけで終わってしまいます。(笑)
本当はトラウトやってると何故か丸型ベイトリールを使いたくなるのですが、圧倒的にギア比が低すぎてお話にならないのです。
で、18バンタムMGL、どことなく丸形のルックスを醸し出していて、武骨な見た目が僕的になんとも気に入っているわけなのです。
ベイトリールの選び方”【ブラックバス編】まとめ
さて今回はR産のご質問に答える形で、ブラックバスをやる時のベイトリールの選び方について書かせていただきました。
結論として、
- 19アンタレス
- 18バンタムMGL
- 18アンタレスDCMD
- 16アンタレスDC
- 12アンタレス
以上の候補の中から僕が選ぶとしたら、
- 7フィート以上のロングロッド、MHクラス以上パワーのあるロッドで、50m以上の遠投メインなら18アンタレスDCMD
- 6~7フィートくらい、MH以下のパワーのロッド、射程範囲が50m以内の18バンタムMGL
と言う感じなります。
焦点として、
「どこまで重いルアーのロングキャストを視野に入れるか」
と言うところを考慮すれば判断しやすいと思います。
けれど、迷っているのなら、今のスティーズA TWでも十分にいい働きをしてくれると思いますよ。
それは実際に使っているRさんが一番良く分かっていると思いますけど^^
それでは今回はこれで失礼します。
Rさん、メッセージありがとうございました!