出典:ダイワ
※5/23 実物インプレッション追記しました。
※7/1 実釣インプレッション追記しました。
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▶20アルファスAIR TWでPEラインをガッツリ使ったけど、何か聞くことある? ←更新
今回は僕が今最も注目しているベイトフィネスリールである、20アルファスAIRについのインプレションをお伝えします。
CTシリーズと迷っている方もぜひ読んでいただけたらと思います^^
※実機は注文済みでもうすぐ届くと思いますので、届いたら改めて実物インプレッションしますね。
その前に、ちょっとぶっちゃけてしまいますね。
シマノからはアルデバランBFSやスコーピオンBFS、ダイワからもスティーズAIR TWや今回お伝えするアルファスAIR TW、各社いろいろとベイトフィネス用のリールが色々でています。
誤解を招きそうな発言なのであくまで個人的にと言う前置き付きですが、ぶっちゃけて言ってしまうと
「どれもそこまで性能変わらなくね?」
と思っていたんですね。
なぜなら、どんなベイトリールでも超軽量のスプールを組み込んでベアリングを交換してしまえば、それだけでもベイトフィネス専用マシンとして十分に使えてしまうから。
実際、僕は手持ちのスコーピオン1000XTにアベイル製のスプール、マイクロボールベアリングを組み込んで現役バリバリで使っています。
そら厳密に言えばベイトフィネス専用リールに劣る部分はあります。
ベイトフィネスリールと言えば、カリカリにチューンされたレーシングマシンの様なイメージがありますからね。
けれど、やはりベイトフィネスリールの最も重要な部分は、「スプール重量」です。
だったら、スプールを交換するだけでも良くね?
超軽量ルアーのキャストだけだけだったら、スプール交換だけでも十分じゃね?
という思いが強く、あまりベイトフィネスリールを新規導入する気になれなかったんですね。
唯一新たに導入したのが、旧型アルファスAIR。
実売20,000円台であの性能は十分すぎるパフォーマンスで、ちょっと長めのロッド用に合せて「2台目持っとこうかな~」くらいのお手軽な感覚で導入しました。
実際に使ってみて性能としては十分だし、逆にアベイルチューンされたスコーピオンが専用機に見劣りすることもありませんでした。
それもあって余計に高級機種まで買う気になれませんでした。
まあ、僕の中でベイトフィネスはメイン的な位置付けでなかったので、とても4万円も5万円も出して専用高級機種まで買う気にはなれなかったんですね。
ただ、今回の20アルファスAIR TWは、かなり推し。
ついに僕がベイトフィネスリールを更新する気になった、とても魅力あふれるベイトフィネスマシンが20アルファスAIR TWです。
ベイトフィネスリールで迷っているのなら、間違いなく買って損はないの一台です。
ただし、絶対に注意しておくポイントもあります。
キチンと分かった上で購入しないと、きっと失敗します。
では僕が注目している特徴など、詳しくお伝えしますね。
目次
20アルファスAIR TW【インプレ】
ベイトフィネスリールの更新を渋っていた僕についに購入を決断させたリール、20アルファスAIR TW。
僕が注目している特徴はコチラ。
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順に説明しますね。
劇薬のΦ28超小口径スプール
スプール径Φ28は、正直、劇薬です。
使い方によっては非常に頼もしい味方になり、または非常に使いにくくもなってしまいます。
ちょっとその辺りのことについて詳しく説明しますね。
(けっこう僕なりの解釈が加わっていることはご了承ください^^;)
一般的に多用する10g前後のルアーが使いやすい標準サイズのスプール径ってΦ34mmです。
ダイワでもシマノでも一番多くのベイトリールに搭載されているのがΦ34mmですよね。
重量級ルアー用にΦ36mm、Φ38mmとなりますが、更に軽量ルアーの投げやすさを求めて作られているスプール径がΦ32mm。
ダイワで言うとアルファスSVTWやタトゥーラSVTW、シマノで言うとアルデバランMGLやスコーピオン。
この辺りがΦ32mmですよね。
そんで更にΦ32スプールを限界ギリギリまで軽量化してフィネス特化させたのが、アルファスAIRやアルデバランBFSと言ったベイトフィネスマシンです。
キンキンにチューンされたベイトフィネス特化マシンでさえも、コレまではスプール径はほとんどΦ32だったんですね。
そこへΦ28mmをブッコんできた。
スプール径を小さくすれば軽量ルアーが投げられることは分かっている。
けれどもそんな分かりきったことに真っ先に取り組まなかったのは、
それはやはり、スプール径を小さくすることによるデメリットがあったから。(と思う)
スプール径を小さくすれば、単純ににスプールが小さくなり軽量になりますよね。
シンプルにスプールレスポンスが上がるんですね。
けれど、こんな単純なことを、なぜコレまでやってこなかったのか?
恐らく、デメリットが大きかったから。
過去にはカルカッタコンクエスト50と言うスプール径Φ30mmのベイトリールが存在しましたが、すでにカルコンのラインナップから外れて久しいです。
人気はあったように感じていたのですが、まあ、ラインナップにないと言うことは「売れる見込みが無い」と言う、シマノの判断でしょう。
恐らくですけど、シマノはΦ32以下のベイトフィネスリールはそうカンタンには出してこないと思います。
出すとしたらそれなりに理由をつけてだしてくるんじゃないかなと、勝手に思ってます(^^)
その辺の理由は後述しますね。
まず小径スプールのデメリットとして、
- 飛距離が出ない
- 糸クセがつきやすい
と言うデメリットがあります。
飛距離が出ないと言うことに関しては、フィネス特化であるのならそれほど遠投は求められないでしょうから、まだ許容範囲だと思います。
けれど、軽量ルアーの扱いにおいては糸クセがつきやすいって、けっこう致命的だと思うんですよね。
引き抵抗の少ないルアーだとラインが伸びないし、コイル状になった糸クセで意図せぬ動きをしてしまいます。
僕も実際にベイトフィネスリールでナイロンラインを使っていて思うのですが、糸クセがやらしいときがままあります。
巻いて間もない真新しいラインのうちはまだいいです。
けれど、数回使用、数日経過したラインはけっこう巻き癖が強くついてしまいます。
そうなると少しのスプールのオーバーランでラインがブワっと膨らんでしまったり、キャストしたラインがコイル状になったりしやすかったんですね。
要は、使いにくかった。
特に3g前後とか、巻き抵抗もほとんど無いようなルアーは特にそう感じました。
おそらく直前まで巻きクセがつきにくいPEラインを使用していたと言うこともあり、余計にそう感じたのだと思います。
特に僕の場合、朝一だけとか仕事帰りの30分だけとか短時間釣行が多く、一日のうちでそれ程ガッツリ使いこむワケじゃありません。
ですから必然的にラインの巻き替えサイクルの期間が長くなり、比較的長期間リールに巻いたままになることが多いんですよね。
そうなるとやはり巻きクセはつきやすくなります。
ナイロンラインでそう感じたのですから、フロロカーボンラインだったらもっと扱いがシビアになります。
まあ、この辺りの扱い易さは使用するラインにもよると思いますけどね。
硬いライン、しなやかさが維持するラインとでは使用感は全然違いますからね。
とりあえず言えることは、
「小径スプール + 超軽量ルアー」と言う組み合わせは、通常よりシビアにライン管理を考えた方がいい
と言うことです。
先ほど僕が、
「多分、シマノはベイトフィネス機でこれ以上、小径スプールを出してこない」
って言ったのは、この「糸クセ」が大きな理由です。
なぜならシマノは公式で、
「ベイトフィネスリールにはフロロカーボンラインを使用してください」
とアナウンスしているからです。
▶【実例】ベイトフィネスで使うラインでナイロンが”NG”と言う驚きの理由とは?
ナイロンラインだと伸縮性があるので、縮んだときにカリカリに肉薄化されたスプールを破損する可能性があるんですね。
現にカルコンBFSやアルデバラン、スコーピオンBFSのラインキャパの記載には、フロロカーボンしか載っていません。
以前、コレに不思議に思ってシマノに問い合わせたことがあるのです。
そうしたら、
「ナイロンラインはスプール破損の可能性があるから推奨しない」
とのこと。
ですから糸クセが強いフロロカーボンラインを推奨している手前、これ以上糸クセのつきやすい小径スプールは出して来ないんじゃないかな~て勝手に思っているのであります。
出すとしたら、
「独自製法でスプールの強度アップ!」
みたいな一文を添えてから出すんじゃないかな。
と僕は思います。
多分この辺、シマノとダイワの考え方の違いかなと思います。
余談ですけど僕、ルアーフィッシングを始めた頃から思っていましたけど、シマノは高級車、ダイワはスポーツカーって印象なんですね。
- シマノはうっとりする様な「使い心地」
- ダイワは乗り心地は悪くても切れ味のある「チューンドマシン」
僕はこんなイメージがあるのです。
ですからΦ28スプールも
「ダイワさん攻めたな~」
て思いますし、
今年の21カルコンの気持ちよさも
「さすがシマノ」
て思うワケです。
そう言う意味ではアルファスAIR TWは、僕的にダイワらしくも感じるんですよね。
少し前に発売になって話題になったスプール経Φ30のCTシリーズの手応えからも、
「スプール経Φ28はイケるぜ!」
となったのだと思います。
CTですでに実績を作っているワケなのだから、
「スプール径Φ28mm」
となれば、もう完全に物理的に軽量ルアーのキャスタビリティが上がっていることがカンタンにイメージ出来ますよね。
戦略だったのかどうかは知りませんが、事実、Φ28mmのスティーズやアルファスの人気、評判は凄いです。
出典:Amazon
ただし、先ほども言ったように、ライン管理はよりシビアにやったほうがいいと思います。
アルミ製フルメタルハウジングなのに超軽量
ベイトフィネス用のリールって軽いルアーを扱う分、繊細な操作が求めれれることがあって「剛性」という意味ではあまり語られていなかったフシがあると思います。
剛性を上げるとどうしてもリールの自重が重たくなってしまいますからね。
ですが驚くことなかれ。
フルアルミのメタルハウジングであるのに関わらず、アルファスAIR TWは160gと言う重量です。
160gって、一昔前のオール樹脂のハイエンド機種並の重量です。
それがオールアルミっていう。。。
技術の進歩、メーカーの地道な努力というのもあるのでしょうが、やはりココでもスプール経Φ28mmが活きて来ているのでしょう。
単純にスプールが小さくなればボディは小さく出来ます。
小さくなれば当然、軽くなります。
めちゃくちゃシンプルな理由ですね。
先日購入した21スティーズA TW HLCも、スプール経Φ36mmのアルミ製フルメタルハウジングに関わらず、190gと超軽量です。
やはりボディもめちゃくちゃコンパクトなんですね。
ヘタしたら一世代前のΦ34のベイトリールよりコンパクトなんじゃないかな。
Φ36mmのベイトリールでもコレだけコンパクトなんだから、そらΦ28スプールなんて搭載したら「めっちゃコンパクトになるわ」って話です。
軽いと剛性感損なわれる、剛性が高いと重い。
というのは昔の話。
今はロッドもリールも、「軽くても強い」が当たり前になっていますね。
最近のベイトリールってフルメタルボディが標準化になりつつある感じがします。
ベイトリールに剛性感を求める僕としてはとっても嬉しい流れですね^^
ベイトフィネスリールでの剛性感は半ば諦めていただけに、このベイトリールはシンプルに嬉しいです^^
超軽量ルアーを扱うと言ってもガッチリとした使い心地は気持ちがいいですし、カバーの中でサカナを掛けても安心感があります。
特に僕はソルトでも使いたいと思っているので、アルミ製フルメタルボディって言うのは背中を押す決め手の一つとなりました。
ベイトフィネスだからこそ活きるTWS
今更TWSを語るのもナンですが、TWSって軽いルアーだからこそ活きてくると思うんですよね。
なぜなら、軽いルアーはキャスト時に与えられるエネルギー量が圧倒的に小さくなるので、ちょっとした抵抗が大きな障害となってしまうからです。
ある程度ロングノーズ化してレベルワインダーとの距離ができれば、ある程度重量のあるルアーだったらレベルワインダーはそれほど大きな抵抗にはならないと思います。
けれどもルアーの重量が軽ければ軽いほど、どうしてもレベルワインダーが大きな障害になってしまうんですね。
ワイドな放出口のTWSはレベルワインダーがスプールの端っこにあったとしても、放出口の端はスプールの中央近くにあります。
つまり、レベルワインダーは常に中央にある状態とほとんど変わらない放出抵抗だと言うことです。
イヤ、幅が広い分、中央にある時はそれ以上の抵抗減が見込めますよね。
こんだけ抵抗が少なけりゃ
「そら軽いルアーも飛ばしやすいわ」
てなります。
レベルワインダーの抵抗を減らすためにロングノーズ化する必要がなければ、よりコンパクトにベイトリールを作ることもできます。
そうなればより軽量化が図れますよね。
TWSとなって部品点数が増えたように感じますが、ベイトリールの軽量化、コンパクト化にも一役買っていると言うワケなのです。
スティーズAIR TWの半額近いコスパ
旧アルファスAIRは確か実売2万円台で購入できた思うのです。
それであの性能ですから、めちゃくちゃコスパの良いベイトリールでした。
で、新型アルファスAIR TW。
サスガに2万円台は厳しいようですが、実売で3万円台前半ならコスパとしてはかなり優秀だと思います。
なんせ同じスプールを搭載しているスティーズAIR TWが実売6万円ほどです。
ほぼ半額近くでこの性能が手に入れば、間違いなく「買い」でしょう。
しかもスティーズは淡水専用ですからね。
ソルトも視野に入れている人にとっては、ハッキリ言ってアルファス一択です。
確かにベイトフィネスの絶対的性能で言ったら、ハイエンド機種であるスティーズAIR TWの方が上でしょう。
超軽量ルアーのキャスタビリティ、巻き心地、精度、ステータス、倍近い価格なだけはあります。
ブラックバスでベイトフィネスが絶対的メイン機種で、何一つ妥協したくないというのであればスティーズAIR TWという選択のほうが良いかもしれません。
けれども、
- ベイトフィネスはやるけど、メインとまで行かない
- 複数本ベイトフィネスタックルを持ちたい
- サブ機として持ちたい
- タマに渓流ベイトを嗜む
- アジングとかのウルトラライトソルトでも使いたい
こんなユーザーであれば、間違いなく20アルファスAIR TWという選択の方がいいと僕は思います。
スティーズAIR TWがサーキット専用マシンなら、
アルファスAIR TWはダートも公道も走れるチューンドマシンと言ったところでしょうか。
淡水のみ、ブラックバスのみ、トーナメントのみ。
と言う状況下ならスティーズAIR TWは無類の強さを発揮するかもしれません。
けれど、未舗装路や轍や段差、波打つ路面、いろいろなシチュエーションがある公道を走るのなら、サーキット専用マシンでは性能を発揮しきれません。
旧アルファスAIRより少し高価にはなりましたが、TWS、アルミボディなどグレードアップしているワケです。
公道チューンされたマシンとしては、コスパは十分過ぎると僕は思います(^^)
絶妙なギア比
出典:ダイワ
実は20アルファスAIR TWは、ギア比のラインナップが一つしかありません。
ギア比のフルラインナップも珍しくなくなったこのご時世、かなり潔い感じです。
けれども、そのギア比の設定が絶妙なんです。
スプール経をΦ28mmまで落としてしまうと、どうしても気になってくるのが巻き取り長さの減少。
特に渓流ベイトをやっていると、
「ショートディスタンスで早い流れの中をフルアップで投げる」
と言うことも良くあります。
巻き取り長さが短いと一瞬でルアーが流れてしまって、てんでお話にならないことがよくあるんですね。
ですからある程度の巻き取り長さは必要なんです。
20アルファスAIR TWはギア比の設定は一つしかないけども、
ギア比8.6、ハンドル一回転あたりの巻き取り長さも75㎝確保されており、十分に対応可能です。
個人的には欲を言えばもう少し欲しかったけど、巻き取り長さも75㎝ってΦ34スプールのベイトリールのSHクラスの巻き取り長さですからね。
僕の使用用途を考えるとまあ、必要十分です。
8.6は超ハイギアですが、軽量ルアーを扱うということであれば巻き重りもほとんど気にならないですしね。
ギア比の設定が絶妙と言ったのは、20スティーズAIR TWのギア比ラインナップである、6.8と9.1のちょうど中間に当たるからです。
- 20スティーズAIR TW 6.8 60㎝
- 20アルファスAIR TW 8.6 75㎝
- 20スティーズAIR TW 9.1 80㎝
ですから、
「スティーズAIR TWは持っているけどサブ機としてもう一台欲しい」
と言う方には絶妙なんじゃないですかね。
用途が被らないから非常に選びやすく、使い分けがしやすいということです。
CTとAIR、どっちを買ったらいいの?
出典:ダイワ
ダイワのベイトフィネス対応リールと言えば、CTシリーズもあります。
CTシリーズとは、コンパクト&タフを売りとしてスプール径をΦ30に抑えたことによって、ベイトフィネスクラスのルアーからビッグベイトまで扱えるというベイトリールです。
確かにCTシリーズはベイトフィネスクラスのルアーを扱うことも出来るのですが、
「AIRシリーズとCTシリーズは全くの別物」
と考えた方がいいです。
CTはあくまでもベースはSV機種の小口径スプールバージョンであって、
「ウェイトの軽いものを太い糸のまま使える」
と言うコンセプト。
対してAIRは完璧にベイトフィネス専用で、1g、2gと言った超軽量ルアーならヘタしたらスピニングリールよりむしろ飛ぶんじゃないかって言うベイトリールです。
ですから、CTシリーズが汎用性が高いリールだとしたら、
AIRは汎用性ではなく専門性の高いベイトフィネス特化リールと考えれば良いと思います。
「軽いルアーも投げたい、けれどもビッグベイトも投げたい」
と言うのであればCTシリーズを選べばいいですし、
「5g以下のルアーしか投げない」
と言うのであれば、AIRシリーズで決まりです。
「5g前後のルアーを使うから用途が被るんだよ」
と言う方は、ラインの太さ、使うルアーで考えれば良いと思います。
例えば、
- 8lb以下のラインで繊細な釣りがしたいのならAIRシリーズ
- 8lb以上のラインで巻き物中心で使いたいのならCTシリーズ
こんな感じで使い分ければ良い感じで使える思います。
間違ってもAIRシリーズでビッグベイトとか投げたり、重たいバイブレーションをかっ飛ばしたりしないで下さいね。
スプールがブッ壊れます。
なぜならAIRシリーズは、規格外なまでにマージンを削ってスプールの軽量化を図っているからです。
ですからどうしても通常のスプールより強度的に低いんですね。
取説にも「使用ルアーウェイトは14gまで」と言う表記があるくらいです。
強度が低いと言っても、もちろん実釣に問題があるワケではありません。
そんなモノを製品化するワケがないですから。
ただ、ビッグベイトの様な重量のあるルアー、バイブレーションの様な良く飛ぶルアーはバックラッシュした際のスプールへの瞬間的な負荷が非常に大きいです。
それらのことを考慮しての「14g以下」と言う制限だとは思いますが、AIRシリーズはあくまでもベイトフィネス専用と考えるべきです。
20アルファスAIR TWの欠点を補うとしたら
ここまで20アルファスAIR TWをべた褒めの様な気もしますが、僕がこのベイトリールで唯一欠点をあげるとしたら、それはやはり超小口径スプールによる糸クセのつきやすさ。
これはもう物理的減少ですので、ベイトリール側でなんとかできる問題ではありません。
ですからアルファスAIR TWは糸クセについては、使用する本人がそれなりに考えて使う必要があると思います。
僕的にこの欠点を補うとしたら、
- コマメなライン管理
- 最初に数mラインを引っ張って伸ばす
- PEラインを使用
こんな感じでしょうか。
糸クセのつきやすさはそのラインにもよりますが、いつもより早めの交換を考える、出来るだけしなやかさをウリにしているラインを使用すると言ったライン管理はした方が良いと思います。
Φ32mmでさえも糸クセは気になる時は気になります。
だったら、Φ28mmは少なからず絶対に気になるハズです。
深溝スプールの根元の方のラインてめっちゃコイル状になっていますよね。
常にあんな状態に近くなるワケですから。
対策としては最初に数m引き出して、手で引っ張って伸ばしておくと言うのも手です。
ベイトフィネスは基本的に近距離戦になりますから、4~5ヒロ(1ヒロは両手を広げた長さ)ほどあらかじめ伸ばしておくだけでも全然違うと思います。
伸ばす際は捨てキャストでラインに水を含ませてからやるとクセが取れやすいです。
もしくは最初に、引き抵抗の大き目なタイニークランクとかを数投してから使用するのもアリだと思います。
どの程度の引き抵抗のルアーで、どれくらいキャストしたら良いのかは使用するラインにもよると思いますので、糸クセが気になる方は試してみて下さい。
最後の手段、PEライン。
しなやか過ぎるPEラインは糸クセとは無縁のラインです。
僕は今回、20アルファスAIR TWを今年になって導入することにしたのも、PEラインの使用を前提に考えたからです。
最近僕はベイトフィネスはナイロンライン中心になっていたので、糸クセが気になってスプール径Φ28mmはちょっと足踏みしていたんですね。
何と言っても最初に言った様に、
「ベイトフィネスリールなんてスプールとボールベアリング交換すれば、どれもそれほど大差ないでしょ?」
くらいに思っていたくらいですから。
ですが再びPEラインを使用しようかなと思い、20アルファスAIR TWの導入も決めたワケです。
ベイトフィネスにPEラインて、組み合わせとしては悪くは無いんですね。
なぜなら、径の小さなスプールにしなやかななラインは糸クセが付きにくく、そして比重が軽いPEラインはスプールの重量を低減させてくれるからです。
超軽量ルアーを扱うベイトフィネスにとってPEラインは、けっこう使いやすい側面もあるんですね。
ただし、良いところばかりではなく欠点もあります。
- バラシやすさ
- 風に弱い
- 感度が悪い
これらの欠点には考慮する必要はあります。
ベイトフィネスは近距離戦がメインになるので、伸縮性がほとんどないPEラインはどうしてもバラシやすくなってしまいます。
ですからその分意識して、少し慎重にやり取りをした方がいいです。
使うとしたら多分、0.6号とか0.8合とかかなり細めのPEラインになると思いますので、アワセ切れには注意です。
もちろんリーダー装着は前提ですよ。
▶【ベイトフィネス】PEラインの太さ(号数)で迷ったあなた、必見
▶【直結厳禁】ベイトフィネスでPE使用時、リーダーが必ず必要な”2つ”の理由
あと、PEラインは風や水の流れにめちゃくちゃ弱いです。
少しでも風が吹いたりカレント(水の流れ)が出来ると、めちゃくちゃ流されます。
そして、弛んだPEラインは感度がゼロです。
ピンと張った状態ならビンビンな感度を誇るPEラインなのですが、弛んでしまうと全くのノー感じになってしまうんですね。
要は、感度が0か100なんです。
モノフィラメントラインならその中間があるので微妙に弛ませた釣り方も出来ますし、ちょっとくらい風やカレントで流されてもルアーの動きは把握しやすいです。
けれどPEラインは、その微妙に弛みを使った釣りがやりにくい。
しかも、風やカレントで弛みやすい。
そう言った欠点もあるんですね。
もちろんそれらの欠点を考慮した上で、今回僕はPEラインを使う予定です。
まあ、何だかんだとここ10年以上はベイトリールでPEラインを使い込んだ来ましたので、キャストフィールや使い心地が好きなワケなのです。
もちろん、今後またナイロンラインでやることもありますけどね。
その辺のインプレッションも、使い込みながらまたしていきますね。
20アルファスAIR【インプレ】まとめ
さて今回は20アルファスAIR TWのインプレッションを書かせていただきました。
まとめますと、
|
こんな人は20アルファスAIR TWで決まりでしょう。
きっと満足できる一台になると思います。
ですがやはり超小口径スプールのデメリットはありますので、
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などの対策は行ったほうが良いと思います。
僕は今のところ基本PEラインで使用するつもりですので、実機が届いたらまたガッツリ深堀りしてお伝えしますね^^
本文中のリンクをこちらにまとめておきますね。
▶【実例】ベイトフィネスで使うラインでナイロンが”NG”と言う驚きの理由とは?
▶【ベイトフィネス】PEラインの太さ(号数)で迷ったあなた、必見
▶【直結厳禁】ベイトフィネスでPE使用時、リーダーが必ず必要な”2つ”の理由
…実機がなかなか届きません。
最近、釣具屋でロッドやリールを注文しようと思っても、ほとんどがメーカー在庫切れ。
入荷の目処も立たないということが多いです。。。
追記 実物インプレッション
ようやく実機が届きましたので、新旧比較しながらさっそく実物をインプレッションして行きますね。
まず見た目。
新旧アルファスAIRを比較すると、かなり高級感と言うか、質感が良くなっています。
画像じゃ分かり辛いかもですが、旧型がめっちゃチープに見えるくらいメタルなカッチリ感が出ています。
流石フルメタルボディ。
旧型アルファスAIRも質感が悪いわけでは無いのですが、比較してしまうと歴然ですね。
ガンメタリックな輝きに安っぽさは全く感じられません。
それでいて160gですよ?
測定するとキッカリ160g。
21スティーズA TW HLCと言い、10分の1グラムまできっちりと言うのはマジで驚きです。
旧アルファスAIRは165gですので、TWSで部品点数も増えていると言うのに一体どこをそんなに削ったんだ?って思いますよね。
ボディもやはりコンパクトになっています。
全長こそ3mm長くなっているのですが、絶対的にコンパクトになっています。
パーミングカップは5mm低くなっています。
コレはもう、握った感じ分かります。
僕は比較的手が大きな方なので、正直パーミング性はあまり気にならないんですよね。
けれど渓流ベイトやっていると、2フィンガーや3フィンガーでポンポン投げることがありますので、包み込めるように持てると言うのはキャスタビリティに直結します。
スプールのコンパクト差は、ハッキリ言って驚愕レベルです。
旧アルファスAIRのスプールがまるでビッグベイト用見たい。(笑)
手の平に載せると小ささがよくわかります。
けれどそれだけに、やはり糸クセとの戦いになることも予想できます。
軽量ルアーはめっちゃ投げやすそうですけどね。
もちろんスプールに互換性はないのですが、旧アルファスAIRにスプールを入れてみると違いが良く分かります。
めっちゃスッコスコ。(笑)
そして気になるスプール重量は…
ボールベアリング込みで8.1g。
旧アルファスAIRが10gでしたので、2g近く軽くなっています。
ボールベアリングの重量は大体2g前後ですが、ベイトフィネス機のボールベアリングってカラーの中に入っていたりするので、結構重めだったりします。
ですから、ベアリング抜きだと恐らく6g切ってくると思います。
あー、もう少し書きたかったけど時間がないので、とりあえずここまで。
随時インプレッションを追加していきますので楽しみにしていてください^^
追記 20アルファスAIR TW 実釣インプレッション
さてアップするのが遅くなりましたが、しばらく使い込みましたので実釣インプレッションを書いてみたいと思います。
とりあえず最初に、僕がこのベイトリールで感じた結論をお伝えしますね。
ルアーウェイト2~7g程度のベイトフィネスならアルファスAIR TWを買っておけば間違いない
と感じました。
こんな感じのライトルアーも快適とは言い難いですけど、10~15m程度のキャストは可能です。
ジグヘッドとワームの総重量が1.4g。
このくらいのウェイトのルアーもキャストは可能ですので、アジングなどのウルトラライトなソルトにも対応は可能です。
このクラスのルアーもキャストできて、尚且つフルメタルボディでソルト対応。
最上位機種を含めた現存するベイトフィネスリールの中でも、かなり優秀な方なんじゃ無いでしょうか^^
まあ、ただちょっと気になった点もあります。
それらも含めて実釣インプレッションをお伝えしますね。
使用用途はトラウトで、川幅20~30mの河川中上流域から川幅3~5mの渓流域。
タックルは以下の通り。
【ロッド】
- 中上流域:シマノ ワールドシャウラ1701FF
- 渓流域:フィッシュマン ビームス5.0UL
【ライン】
- メイン:PEライン0.6号 75m
- リーダー:フロロカーボンライン2号 1~2ヒロ
【ルアー】
- 3~5g程度のスプーン、ミノー
主にこんな感じでトラウトに望みました。
ロッドに関してはどちらもすでに廃盤のロッドです。
ですが、ベイトフィネス対応のロッドを使っておけば問題無いでしょう。
ワールドシャウラ1701FFの適正ルアーウェイトの表記は4~16g。
メーカーホームページではベイトフィネスロッドとは謡っていましたが、それなりに張りがあります。
とは言え7フィートと長い分、ロッドをしなやかに使うことができるので、そこまで硬いとは感じません。
もちろんビームス5.0ULよりは張りがありますが、同じ3~5g程度のルアーもストレスなくキャストすることが出来ました。
ビームス5.0ULは知る人ぞ知る元祖渓流ベイトロッド。
このロッドの発売により渓流ベイトブームに火が付いたと言っても過言では無いんじゃないでしょうか。
フルソリッドのグラスロッドと言う世にも珍しいロッドですが、ロッド全体でしなって正にビームの様にルアーがピンに決まる気持ちよさは、僕に渓流トラウトの楽しさを教えてくれました。
表記されている適合ルアーウェイトは3~7g。
今回使用した3~5g程度のルアーはもちろんドンピシャです。
先ほどお伝えした1.4gのジグヘッドリグもこの2本のロッドでキャストしましたので、もっと柔らかいロッドを使えばもっとストレスなくキャストが出来ると思います。
ラインはPEラインを75mと、少し多めに巻いています。
ガチのベイトフィネスをやるのならスプール重量を抑えるために30m程度のライン量に抑えたいところ。
実際に渓流ベイトをやるにしても50mあれば十分です。
けれど僕はあえて少し多めの75m巻きました。
理由としては、小規模河川とは言っても60オーバーのレインボートラウトがヒットする可能性があるエリアだということと、PE0.6号と僕としてはかなり細めだったのでトラブルに備えておきたかったからです。
射程範囲はほぼほぼ30m以内なので、とりあえず50m巻いておけばラインは足ります。
そこに少し余裕を加えて75m。
と言った感じです。
とは言え実際、ベイトフィネスでスプールに巻くライン量75mと言うのは多いです。
ただ、PEライン0.6号75mと言うのは、ナイロンライン2号30mとほぼ同じ糸巻き量になります。
ですが、PEラインはナイロンラインより比重が軽いです。
ですからナイロンライン2号30m巻いてベイトフィネスをやるより、同等以上のパフォーマンスは発揮できます。
PEラインを選択したのは最近ベイトフィネスで使用していたナイロンラインが、渓流域で糸クセによるスプールのオーバーランが気になったからです。
渓流域って川幅2~3mなんてところもザラにあり、当然流れもありますのでキャスト後のコンマ何秒のロスタイムが致命的になります。
そんなときにバックラッシュとは言わずとも、少しスプールがオーバーランして膨らんでしまったラインが、僕的にとても気になっていたんですね。
加えて20アルファスAIR TWのスプール径はΦ28mm。
この超小径スプールにナイロンラインを巻いたら、糸クセは絶対に無視することは出来ません。
と言うことで最近渓流ベイトはPEラインからナイロンラインの使用が多くなっていた僕ですが、ここに来てPEラインに戻したのであります。
まあ、もちろんPEラインのデメリットもありますけどね。
ナイロン、PE、どちらも使って、今のところ僕にはベイトフィネスをやるのならPEラインのメリットの方が大きく感じています。
まあ、また「ナイロンライン最高!」とか言っているかもしれませんが^^
とりあえず実際に20アルファスAIR TWでPEラインを使ってみて、控えめに言っても最高に使いやすいですよ。
エアブレーキシステムはPEラインにも相性バッチリですし、比重の軽さによるスプールの軽量化はベイトフィネスにとっては強い武器です。
傷に弱い、風に弱い、弛むと感度がゼロと言ったPEラインの弱点はありますが、分かっていて使用すれば「それなり」に使うことは出来ます。
ダイワの代名詞ともなっているTWはスプールに結び目を巻き込むようなロングリーダーも使いやすいですし、20アルファスAIRは思った以上にPEラインは使いやすかったです。
20アルファスAIR TWのPEラインインプレッションについてはまた詳しくお伝えしますね^^
20アルファスAIR TWで気になったところ…
実際に使ってみて3g程度のベイトフィネスルアーのキャスティングは、お世辞なしで快適にストレスなく使うことができました。
けれど、ふと一つ気になった所があります。
それは、
スプールノイズ。
なんとも言葉で表現しにくいのですが、スプールが唸るとかと言う感じではなく、安っぽいガラガラとした感じでしょうか。
河川で使用していたので水の流れの音で最初は全く気がつかなかったのですが、流れのないエリアでフルキャストしてみるとどうにもスプールノイズが大きいんですね。
オイル切れ?
とも思いましたがオイルを差しても変化なし。
個体差?
とも思いましたが比べようがないし…
とは言えそれでキャストにストレスがあるワケでもありません。
けれど、流れのある河川などでは全く聞こえないのですがブラックバスの様に止水エリアで使用することが多いと、もしかしたらちょっと気になるかもしれません。
コレはひょっとしたら、超小径スプールとマイクロボールベアリングの弊害かも知れませんね。
極限まで軽量ルアーでのスプールレスポンスを上げているだけに、少し強めにキャストをするとスプールの回転数が上がり過ぎてしまうのかも知れません。
そういう意味でもやはりこの20アルファスAIR TWは、「ベイトフィネス専用機」と言ってもいいでしょう。
渓流ベイトメインで随分楽しませて貰っているのですが、
「あんなところでもやってみたい」
「こんなところであんなこともやってみたい」
なんて妄想がどんどん膨らんで行って、欲しいロッドがどんどん増えて行って困ってます。(笑)
このベイトリールについてはまたいろいろと検証してお伝えしますね^^
▶20アルファスAIR TWでPEラインをガッツリ使ったけど、何か聞くことある?