当記事では、
- 23スティーズA2TWのスプールの互換性の確認
- 23スティーズA2TWのキャストフィールについて(21ジリオンSVTWと比較)
- スプール重量比較
以上についてお伝えしています。
22ジリオンTWHDに搭載されたマグフォースZブースト。
23スティーズにも名機”A”の後継機に搭載されましたね。
”A”待望のモデルチェンジとは言え昨今の値上がりもハンパなく、高くておいそれと手が出せない人は僕だけじゃないハズ。
スプール単品のオプショナルパーツでの販売を期待したのですが、ラインナップにはまだ無いようですね。
そこで、
「23スティーズA2TWのスプールをそのまま部品注文すれば良いのでは?」
と思い立ったワケです。
早速購入したのは良いのですが、その際にトラブルもあったりなんだかんだと思い立ってから3ヶ月以上も掛かることになってしまいました。
僕のトラブルやその経緯、注意点も含めて説明しますね。
トラブルは頻発するとは思っていませんが、「いざ使用しようと思ったのに使えない」なんてこともあります。
ですので「こんなケースもあるんだな」程度には知っておいたほうが良いと思います。
目次
23スティーズA2TWのスプールは21ジリオンSVTWと互換性はあるの?【要確認】
さてさて、まずは互換性の確認ですが、結論から言えばバッチリあります。
ダイワさんにも確認していますので安心して取り付けて下さい。
ダイワさんのベイトリールはスティーズとジリオンなど、シャフトレスタイプの1000番スプールには互換性がありますよね。
コレはマジでダイワベイトリールの良いところです。
けれど23スティーズA2TWについては正式なアナウンスが見当たらなかったので、念のためダイワに直接確認してみました。
そしたら、問題なく出来るとのことでした。
ただその際にちょっと気になることがありました。
以下はそのやり取りになります。
(サイトアップ用に一部編集してあります)
21年モデルのジリオンSVTWに、スティーズA2TWのスプールを入れることは可能でしょうか。
またその場合、ブレーキ特性はスティーズA2TWと同等と考えてよろしいのでしょうか。
お忙しところお手数お掛けしますが、ご教授いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
この度は、21年モデルのジリオンSVTWに、スティーズAIITWのスプールが入るかで、お問い合わせを頂き誠に有難うございます。
どちらも1000番スプールのため、装着は可能です。
ブレーキ特性は同じではございません。
SVは軽量ルアーがバックラッシュしないよう、最初からかかりながら投げられる。
マグZブーストは、後半の遠投性能に優れるようにブレーキを本体と合わせている。
いずれにしても、ルアー重量と、本体、スプールにより、ブレーキはかわってまいりますので、調整しながらお試しください。
今後とも、よろしくお願いいたします。
え?どゆこと?
装着は出来るけど、マグフォースZブーストは機能しないってこと?
確認なのですが、
「21年モデルのジリオンSVTWにスティーズA2TWのスプールを入れた場合、ブレーキ特性はスティーズA2TWと同じではない。」
とのことでしたが、つまりリール本体パーミングカップに装着されているマグネットの特性も、両ベイトリールでは特性が違う。
と言う理解でよろしいでしょうか。
少し言い方を変えますと、SVとマグフォースZのブレーキ特性の違いは、スプールだけではなく本体のマグネットも専用設計されていると言う理解でよろしいでしょうか。
お忙しいところ何度も申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
再度、お問い合わせを頂き誠に有難うございます。
ご案内が分かりにくくて、大変申し訳ございません。
詳細のご案内は難しいところですが、機種によってマグネットのユニット側が変わるものと、同等のもあるとご理解ください。
しかし、スプールの交換で、そのブレーキ特性が得られるとお考えいただいて結構です。
同等ではないという意味合いは、スティーズA2のマグZブーストのブレーキ特性が得られますが、機種が異なるためブレーキユニットが違い、設定が少し変わるかもしれません。
ご参考までにご理解いただければと存じます。
今後とも、よろしくお願いいたします。
23スティーズA2TWのブレーキ特性もきっちり受け継がれるとのこと。
ただし、機種が異なるのでブレーキ設定は変わる可能性があり、調整は必要とのこと。
OK!問題なく23スティーズA2TWスプールは21ジリオンSVTWに装着できる!
僕の理解力が乏しくてすみません^^;
ダイワさん、丁寧なご回答、ありがとうございました。
返信がめちゃくちゃ早くて助かります!
という事で早速釣具屋さんで注文したのですが「いつになるか分からない」と言うことで、発注から手元に届くまで結局一ヶ月近く掛かりました。
しかも、装着してみるとトラブルが…
21ジリオンSVTWに23スティーズA2TWスプールを装着した際に発生したトラブル
どんなトラブルかと言うと、スプールの回転不良です。
メカニカルブレーキ(ゼロアジャスター)を完全フリーにしても、スプールがフリーで回転しなかったんですね。
(マグネットブレーキもゼロ)
完全フリー状態にしているのに、メカニカルブレーキを締め付けたように回転が重たいんですね。
ダイワ製では無いのですが実は過去にも似たようなトラブルがありまして、
その時は「工場出荷時にボールベアリングのグリスが多過ぎた」との報告を貰ったことがあります。
ですが今回はボールベアリングを一度パーツクリーナーで洗浄し、ベアリング単体の回転には問題ありません。
そこでダイワさんに確認したところ、「現物を見てみないとわからないから送って欲しい」とのことだったので、購入した釣具屋さん経由で送らせていただきました。
結論から言えば無事何とかなったのですが、原因は気になる所ですよね。
今回の処置としては、「ボールベアリングのカラー部のクリアランス調整」と言うことらしいです。
まあ、なんとかなったのは良かったのですが、互換性の確認から初使用まで随分とバタバタしてました^^;
経緯としてはこんな感じ。
|
今年は解禁から不調だったりタイミングが合わなくて釣りに行けなかったり、行けると思ったら大雨だったり、行けたと思ったらドチャ濁りだったり大渇水だったり…
リズムが悪いとなんもかんも後手後手になっちゃいますね。
もし23スティーズA2TWのスプールを購入して21ジリオンSVTWに合わせる場合は、使う前に装着して一度回転を確認した方が良いかも知れません。
なにわともあれその後はそれなりに使ったので、キャストフィールをお伝えしていきますね。
23スティーズA2TWのキャストフィール確認
初使用で気持ちの良い本流イワナを連れてきてくれました^^
と、言いワケしといてからのルアーチェンジして一投目。
流れの筋を外してタラタラ巻いてたらガツンと来た本流イワナ。
いや~、釣れると思ったんや😄#Fishman#BEAMSクローラ83#ヤマトヨテグス#レジンシェラーPE#本流トラウト https://t.co/YroqLhxqrD pic.twitter.com/r2NHQW3Wx3— コージ@ベイトリール大百科 (@kohji_baitreel) April 26, 2023
せっかくなので21ジリオンSVTWと比較しながらキャストフィールをお伝えしていきます。
とりあえず結論を先にお伝えしておきます。
- 飛距離は明らかに伸びる
- キャスト後半でバックラッシュしやすい
- スプールレスポンスが悪い
以上3点は使いだした直後から明確に感じました。
ちょっとネガティブ要素が大きい様に感じますが、僕としては十分に満足できる気持ちの良いフィーリングでした。
では順に説明しますね。
飛距離は明らかに伸びる
いつもと同じフィールドで同じルアーを投げた感じ、明らかに着水点が伸びたんですよね。
正確に測定しているワケじゃありませんが、体感的には5~10%くらい。
目測40m弱くらいのポイントで、3~4mくらいは伸びたかなって感じました。
この違いってけっこう大きくて、誰が使っても明らかに飛距離の伸びは感じるハズです。
まあ、21ジリオンSVTWのSVスプール自体が飛距離よりトラブルレスを重視した特性なので、飛距離が伸びること自体は当たり前っちゃ当たり前なのですが。
けれどもキャスト終盤での伸びの気持ちよさは、間違いなく一級品と呼べるモノでした。
僕的にはシマノのSVSインフィニティに近いフィーリングを感じたかな。
この辺で着水するって思ったポイントから、さらに先に着水するって感じです。
それでいてマグネットブレーキの良さはちゃんと残っていて、ピーキーさは感じない。
21スティーズA TW HLCが登場したとき、個人的にはこのキャストフィールをHLCに欲しかったと言うか、期待をしていたんですけどね。
けれどもやっぱりHLCはHLCで、スプールの回転が上がらないとブレーキが全く作動しないと言う遠投特化マシンでした。
そう言う意味では23スティーズA2TWは、
「ちゃんとオールマイティに使えるロングキャスト仕様」
と言えるんじゃないでしょうか。
フツウにショートキャストでスパンスパン撃って行くにも問題ないですし、いざとなったらフルキャストして遠投も出来る。
「SVブーストと双璧で今後のスタンダードになる」と感じたのが僕の正直な意見です。
キャスト後半でバックラッシュしやすい
「飛距離が伸びる」と言う設定の代償とも言えるワケですが、キャスト後半でのバックラッシュはやはりしやすかったです。
明らかに後半でブレーキ力が下がるのを感じられるんですね。
まあただ、この時に使ったラインが8本撚りのしなやかなPEラインだったので余計に感じたのだと思います。
キャスト直後にサミングして、このまま伸びて行く~ってところから、スプール上でラインが膨らんで行くんですね。
ナイロンラインだとそのまま伸びていくのかもしれませんが、ラインがしなやかなのでスプール上で膨らんでしまうとすぐに絡みつく様にバックラッシュしてしまいます。
この時にしなやかなPEラインだと膨らむというより、ラインが跳ね上がるのが確認できます。
レベルワインダーから放出されず行き場を失ったラインがスプール上にいると、やはりしなやかなPEラインはどうしても絡みつきやすくなっちゃいます。
SVブーストでしたら着水までノーサミングで行けるって場面で、
ブレーキをワンクリック強くするか後半でも少しサミングの必要がある。
と言う場面がちょくちょくありました。
ただこの辺はPEラインでも4本撚りや太いラインを使ったり、もしくはナイロンラインを使うだけでも随分改善は出来ると思います。
今回がしなやかな8本撚りのPEラインを使ったので、余計に特徴が表面化してそう感じたのだと思います。
そう言う意味ではブーストの機能を肌で感じることが出来たのかな^^
とは言えあくまでも、「21ジリオンSVTWのSVスプールと比較して」です。
SVスプールのトラブルレス性はもう僕が語るまでもなく、誰もが知る所ですからね。
とは言え23スティーズA2TWが実際それほど使いにくかったり、HLCほどピーキーと言うワケでもありません。
ただ、ブースト機構自体、後半のブレーキ力を抜くことを目的としています。
ですからSVスプールは元より、コレまでのマグフォースZよりかは多少なりともバックラッシュしやすくなっている部分は否めません。
そこの部分は理解して使った方が良いと思います。
まあ、ただバックラッシュする様ならブレーキを少し強くすれば良いだけなので、ベイトリールビギナーの方でも心配するほどでもないので安心してください^^
スプールレスポンスが悪い
あくまでも「21ジリオンSVTWと比較して」ですが、スプールレスポンスは悪いです。
具体的に言うと、キャストするとスプールの立ち上がりにモッサリ感があったり、回転に明らかな「重さ」を感じるんですね。
元々マグフォースZスプール自体、軽量なSVスプールより重量はありますが、糸巻き量自体も21ジリオンSVTWより多いですからね。
スプール満タンにするとコレだけの違いがあります。
21ジリオンSVTWスプールがPEライン満タンで20.0g、ちなみにラインなしだと13.5g。
23スティーズA2TWのスプールが23.1g、ラインなしだと16.0g。
(光の下限でモニターが数字が写っていなくてすみません^^;)
その差3g。
コレだけ差があればやはりキャストフィールに違いは出ます。
ただ実際の使用上、問題となる場面はそれほど無かったんですよね。
軽量ルアーとか投げにくいかなって思ったんですけどそれほどでもなく、
「スプール回転がちょっと重いな~」
て思う程度です。
影響が出るとしたら、10g以下の軽量ルアーをショートキャストで力を入れずフワッと投げたり、ピッチングの時にルアーが浮いてしまう感覚があるかも知れません。
けれども「そう思って」使えばそれほど気にはならないかな。
感覚的にですけど、例えば軽いPEラインを使っていて重いナイロンラインに巻き変えた後とか、
ナイロンラインを使っていて重いフロロカーボンラインに巻き変えたあとみたいな感じ。
「スプール重たいな~」て感じることありません?
SVブーストとマグフォースZブーストのスプールレスポンスの違いはそんな感じかな。
それだけに「12lb-100m」て言う糸巻き量で、少しでもスプール重量を減らして欲しかったな~って思っちゃいます。
【互換性】23スティーズA2TWのスプールを21ジリオンSVTWに入れてみたぞ【まとめ
】
ではここまでお伝えしたことをまとめますね。
当記事では
- 23スティーズA2TWのスプールの互換性の確認
- 23スティーズA2TWのキャストフィールについて(21ジリオンSVTWと比較)
- スプール重量比較
以上についてお伝えしました。
結論は以下の通り。
【23スティーズA2TWのスプールの互換性の確認】
- 21ジリオンSVTWとの互換性は問題なし。
- ダイワ1000番サイズ(シャフトレス)タイプのスプールと互換性あり。
- 装着時に回転の確認をした方がいいかも
【23スティーズA2TWのキャストフィールについて(21ジリオンSVTWと比較)】
- 飛距離は明らかに伸びる
- キャスト後半でバックラッシュしやすい
- スプールレスポンスが悪い
【スプール重量比較(PEライン満タン/ラインなしベアリング込み)】
- 23スティーズA2TW:23.1g/16.0g
- 21ジリオンSVTW:20.0g/13.5g
総じて、個人的にはお気に入りのスプールです。
HLCほどピーキーではなく、かと言って飛距離も明確に伸びているのが分かる。
サミングが出来る人なら飛距離はグンと伸ばせると思うし、かと言ってブレーキを少し強めにすればバックラッシュは十分に回避出来る使いやすいスプール。
と言う印象です。
ただなあ、「14lb‐100m」と言う糸巻き量が個人的には少し半端に感じるんですよね。
マグフォースZブーストは「16lb‐100m」が23ジリオンTWHDにあるので、それとの差別化は分からなくもないのです。
けれども個人的にはハッキリと差を付けて、出来ることなら「12lb‐100m」と言う糸巻き量のスプールが欲しかったかな。
と言うのが正直な感想です^^
今は本流トラウトをメインに使っていたけど、太いラインを巻けて遠投も効く分、僕的にはどちらかと言えばシーバスに使いたいかな。
▶【結論】23スティーズA2TWは軽量ルアーをキャストできる?
▶【注意】23スティーズA2TWでPEラインを使う前に読んで!
▶23スティーズA2TWより22ジリオンTWHDの方がオトクな理由
▶【結論】22ジリオンTWHDより21ジリオンSVTWを買う理由