※当記事はベイトリール大百科読者様による投稿です。
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【この記事を書いた人】 ■投稿者(ニックネーム可):おかゆ ■ベイトタックル歴/釣り歴:15年/ 20年 ■メーカー名/アイテム名:シマノ /20メタニウムXG、ダイワ/20タトゥーラSVTW 103XH ■アイテム使用歴:7ヶ月/1年3ヶ月 |
シマノのバーサタイルベイトリール「20メタニウム」とダイワのバーサタイルリール「ダイワ 20タトゥーラ SV TW」でキャスト対決として飛距離を測定してみました。
ただまあ、今回の検証について、
- 20メタニウムと20タトゥーラSVTWじゃそもそもグレードが違うじゃん!
- そんなの20メタニウムの勝ちで決まりでしょ?
もっというと20メタニウムはスプール経フΦ34mm、20タトゥーラSVTWはスプール経32mm、サイズも違います。
けれども実は意外な結果が出ましたので、購入を検討されている方はきっと参考になると思います。
メーカー違いで同じグレード同士の比較検証の記事や動画は割とよく見かけると思います。
例えば20メタニウムと21ジリオンSVTWとか、そういう比較はよく見かけます。
▶【結論】21ジリオンSVTW vs 20メタニウム、どっちがオススメ?
じゃあ違うグレード同士だと使い勝手の差はどのくらいあるのかということが気になったので、せっかく手元にあるから測ってみようと思った次第です。
おかっぱりメインでバス釣りを20年やっている僕の経験から、
- 飛距離
- キャストフィール
- トラブルの有無
以上を中心に2つのリールの比較をしてみました。
目次
【飛距離比較】20メタニウムと20タトゥーラSVTW
早速ですがまずは結論からお話しますね。
- 飛距離は正直大差がない。
- キャストフィールは20メタニウム
- 巻き感の静かさは20メタニウム
- お買い得感は20タトゥーラSVTW
- トラブルレス性を重視するなら20タトゥーラSVTW
という結論に至りました。
では結論に至った理由と検証方法を詳しく説明しますね。
使用タックル、ルアー
結論を実証するために使用したタックルの紹介です。
Mロッドは1本しかないので、キャスト検証を終えたらリールを付け替えてます。
ですのでロッドによるフィーリングや飛距離のの変化はありません。
【使用タックル】
- 使用ロッド:18ゾディアス166M
- 使用ライン:サンヨーナイロン APPLAUD GT-R ULTRA 12lb.
ラインは約60m巻いています。
糸を巻き直す際にオイルとグリスの注油もしてあります。
可能な限り条件を揃えてと言うのを心掛けて検証をしました。
【使用ルアー】
上記のタックルで以下4種類のルアーを投げてみました。
- エバーグリーン プロップマジック95 (15.1g)
- ラパラ シャドウラップディープ11(12.8g)
- エバーグリーン プロップマジック75(8.0g)
- ラパラ シャドウラップジャックディープ(6.1g)
【ブレーキ設定】
- 20メタニウム:内部ブレーキシューは2個オン、外側のダイヤルブレーキは4
- 20タトゥーラSVTW:ブレーキダイヤルは20段階中の4
キャストの力はだいたい五分くらいと言った感じです。
フルキャストというほど力まず、イメージは村田基さんが動画でキャストしているより少し弱いかな、くらいの力感と思っていただければと思います。
飛距離測定結果
キャスト結果、飛距離は以下の通り。
【20メタニウム 】
- エバーグリーン プロップマジック95 (15.1g) 22.7m
- ラパラ シャドウラップディープ11(12.8g) 18.8m
- エバーグリーン プロップマジック75(8.0g) 19.4m
- ラパラ シャドウラップジャックディープ(6.1g) 16.9m
【20タトゥーラSVTW】
- エバーグリーン プロップマジック95 (15.1g) 23.0m
- ラパラ シャドウラップディープ11(12.8g) 20.7m
- エバーグリーン プロップマジック75(8.0g) 17.3m
- ラパラ シャドウラップジャックディープ(6.1g) 16.1m
この結果を見れば、重めのルアーは20タトゥーラSVTWに分があるし、軽めのルアーは20メタニウムに分があるといった感じです。
Mロッドで利用頻度の高い1/2oz(14g)前後の重さのプロップマジック95とシャドウラップディープ11は20メタニウムも20タトゥーラSVTWも、どちらも気持ちよく飛んで行きました。
シャドウラップディープ11の飛距離が20メタニウムの方が若干出ていないのは、たしかにキャストした時にルアーの浮き感(失速感)がありつつ飛んでいったような気がしたので、その影響かと思います。
プロップマジック75とシャドウラップジャックディープ(6.1g)のアンダー10gの軽めのルアーに関しては、20メタニウムの方が飛距離が出ています。
実際にキャストしてみても、スプールの糸浮きもタトゥーラの方が多かったです。
プロップマジック75(8.0g)では20メタニウムはスプールの糸浮きはありませんでしたが、20タトゥーラSVTWはプロップマジック75(8.0g)とシャドウラップジャックディープ(6.1g)で糸浮きがありました。
ぞして、軽いシャドウラップジャックディープ(6.1g)の方がより糸浮きの量も多くなりました。
やはり20タトゥーラSVTWの方が軽いルアーが投げにくい印象です。
ただ五分ほどの力加減ですが糸浮きはすべてバックラッシュするほどではなかったので、もしタックルバランスど真ん中のルアーを投げるなら、正直どちらも大差はないと思います。
強いていえば軽くなるほど投げやすいのは20メタニウムといったところでしょうか。
ここはグレードの差が出たように思います。
グレード違いはそのままスプール性能の違いが出やすいですからね。
ですが実際の釣りにおいて、Mクラスのロッドでアンダー10gの軽めのルアーをメインに使うということはあまりないかと思います。
ですからどちらのベイトリールもタックルバランスのちょうど良いところを使うのでしたら、結局のところどちらも問題ないと思います。
20メタニウムと20タトゥーラSVTWの違いって?
20メタニウムと20タトゥーラSVTWの違いについて見ていきます。
スペック上での比較は次の通り。
【20メタニウム】
- 34mm径MGL IIIスプール
- 175g
- 真鍮製ドライブギア
- 糸巻き量 14lb. 90m
- ベアリング数 10/1
【20タトゥーラSVTW】
- ・32mm径SVスプール
- ・190g
- ・エアブレーキシステム
- ・糸巻き量 14lb. 90m
- ・ベアリング数 7/2
駆動系のメインになるところはこのあたりかなと思います。
ベアリングはおそらくハンドルのカラーの差分だと思うので、キャストには影響はないと思います。
スペックをパッと見た中とキャストフィールで考えると、おそらくブレーキシステムで飛距離に差が出るように思いました。
以前手元が見えなくなるくらいの青暗い時間帯まで釣りをしていた時の体験ですが、どのくらいルアーが飛んでるかもわからないような暗さで、竿を持ち替えてキャストしていたときです。
「なんかブレーキ強いなぁ」と思って調整しようと手元を見たら、自分の20メタニウムでキャストしてると思ってたのに、連れの20タトゥーラSVTWを間違えて持っていた、ということがありました。
つまりその時のケースからも思うことなのですが、シマノのベイトはキャスト後半に伸びを感じて、キャストの力を最後まで出し切る印象です。
一方でダイワは先述の通りキャスト中ブレーキが明確に効いて、後半の伸びはシマノより少ないけどその分スプールの回転は抑えられてノーサミングでもバックラッシュしにくい着水をします。
- 飛距離が出やすいのがシマノの遠心力ブレーキ
- バックラッシュしにくいのがダイワのマグネットブレーキ
と言った印象です。
正直スペックを見ればスプール経Φ32mmのSVスプールである、20タトゥーラSVTWの方が軽量ルアーに向いています。
ですがキャストした時に糸浮きが多かったのは、おそらくスプールの回転とブレーキのバランスがよくなかったのではないかと思います。
今回の検証ではブレーキ設定を一定で行いましたからね。
軽量ルアーの場合ブレーキを6くらいまで強めてもよかったのかもしれませんが、そのぶん飛距離はもっと落ちたかもしれないので、Mロッドでは限界の距離まで投げられていたのかもしれないですね。
今回の検証では、
「重めのルアーは20タトゥーラSVTWに分があるし、軽めのルアーは20メタニウムに分がある」
というスペックから見ると逆の結果になりましたが、タックルバランスの影響も大きかったと思います。
結局はロッドとのバランスが大事なのは間違いないです。
つまり今回の検証でも、バランスがいいタックルを使えば実際そんなに大差はないのかなと思いました。
【飛距離比較】20メタニウムと20タトゥーラSVTW、意外な結果が出たよ【まとめ】
今回は20メタニウムと20タトゥーラSVTWの飛距離を比較し、どっちがおすすめなのか検証してみました。
今回の検証では、
「重めのルアーは20タトゥーラSVTWに分があるし、軽めのルアーは20メタニウムに分がある」
と言う意外な結果が出ましたが、タックルバランスをそれぞれ合ったものを使えばそれほど変わらない飛距離が出たと思います。
結論としては以下の通り。
- 飛距離は正直大差がない
- キャストフィールは20メタニウム
- 巻き感の静かさは20メタニウム
- お買い得感は20タトゥーラSVTW
- トラブルレス性を重視するなら20タトゥーラSVTW
以上から選ぶ基準としてはこんな感じ。
【20メタニウム】
- せっかくだから高いものを使いたい
- 少し軽めのルアーもしっかり振り抜きたい
- 巻き取り時もサラサラ感を感じたい
【20タトゥーラSVTW】
- いいものをお得に購入したい
- バックラッシュを少なく使いたい
- グレードにこだわりはない
という選び方がよろしいのではないでしょうか。
20メタニウムと20タトゥーラSVTWではグレードが違うのですが、キャスタビリティという意味ではそれほど違う印象はありません。
けれど実際に使ってみた質感で言えば、やはり20メタニウムが上であることは間違いありません。
- 使っていて気持ちが良いのが20メタニウム
- コスパがいいのが20タトゥーラSVTW
と言った感じで思ってもらえればいいかと思います。
【この記事を書いた人】 ■投稿者(ニックネーム可):おかゆ ■ベイトタックル歴/釣り歴:15年/ 20年 ■メーカー名/アイテム名:シマノ /20メタニウムXG、ダイワ/20タトゥーラSVTW 103XH ■アイテム使用歴:7ヶ月/1年3ヶ月 |
▶【20タトゥーラ SV TW】軽量ルアーの飛距離を測定してみた
▶【結論】21ジリオンSVTW vs 20メタニウム、どっちがオススメ?