当記事では、
「ベイトリールで軽量ルアーの最大飛距離を出す方法」
と言うテーマでお伝えします。
「軽量ルアーの飛距離が全然でないんだ…」
と悩んでいる方にもきっとお役に立てると思います^^
結論から言うと、
まず重要になってくるのがタックルバランス。
ベイトリールは特にタックルバランスが悪いと飛距離は全然出ないし、めちゃくちゃ投げにくくなってしまいます。
とても重要なことなので記事中で何度も繰り返しますが、ベイトリールは大は小を兼ねません。
リールだけでなくガチガチのヘビーロッドで軽量ルアーを投げようとしてもロッドを曲げることが出来ないし、ゴンブト過ぎるラインでは軽量ルアーはキャストしにくくなります。
もちろん、キャストフォームなどアングラーのスキルもあります。
いろいろな軽量ルアーで飛距離を出すには色々な要素があるワケですが一度に全てをお話ししてもパンクしますので、今回は
「軽量ルアーに適したベイトリール選び」
についてお伝えしまいますね。
目次
軽量ルアーで最大飛距離を出すベイトリールの選び方【保存版】
ベイトリールで飛距離を出すにはリール選びがとても重要になります。
ここで言うリール選びというのは、ベイトリールのサイズのことを言います。
- 軽量ルアーを投げたければ軽量ルアーに適したベイトリール
- 重量ルアーを投げたければ重量ルアーに適したベイトリール
ちゃんと適したベイトリールを選ばないと快適なキャスティングは出来ないし、飛距離も全然伸びません。
そこで重要になってくるのが、スプール経。
ベイトリールで最大飛距離を出すには、搭載されているスプールの直径が非常に重要な要素になります。
どんな優秀なベイトリールでもキャストするルアーのウェイトにあったスプール経のベイトリールを使わないと、満足する飛距離を出すことは出来ないのです。
現在メーカー各社ベイトリールのスプール経は、主に以下のサイズが展開されています。
- Φ32mm以下
- Φ32mm
- Φ34mm
- Φ36mm
- Φ38mm以上
Φ32mm以下、Φ38mm以上やΦ33mmと言った例外もありますが、リールメーカー各社おおむねこんな感じのスプール径でベイトリールのラインナップが展開されています。
重要なことなので繰り返しますが、ベイトリールで大は小を兼ねないし、各スプール径には適したルアーウェイトがあります。
その選択を間違うと、どんな高級なベイトリールを使おうともとっても使いにくいベイトリールになってしまうんですね。
そこで上記スプール径で適したルアーウェイトは次の通り。
スプール経 | ベストルアーウェイト |
Φ32mm以下 | 3~7g(もしくは5g以下のベイトフィネス) |
Φ32mm | 5~12g |
Φ34mm | 7~18g |
Φ36mm | 12~40g |
Φ38mm以上 | 14g~ |
経験上の個人的な感覚もありますが、おおむね上記のバランスが投げやすいルアーウェイトになります。
で、今回お伝えしている「軽量ルアー」と言うのは、5~7gのルアーウェイトの事を差しています。
Φ32mm以下と言うのは、ほぼベイトフィネス特化の特殊チューンベイトリールと思ってください。
5g以下と言った超軽量ルアーを投げる為にカリッカリのチューンが施されているため、強度などのマージンがかなり削られています。
ですからベイトフィネス用のリールで重量級のルアーを投げるというは、出来る出来ない以前に「絶対に止めておいた方がいい」とお伝えしておきます。
確かに小さいスプール径のベイトリールで重量級のルアーは、快適ではないにしろ投げることは出来ます。
けれどベイトフィネス特化のリールで重量級のルアーを投げると、強度不足でスプールを破損させてしまう可能性があるんですね。
もちろんメーカーも取説にその様に謡っていますので、ベイトフィネス用のリールは「ベイトフィネス専用」と考えて使用した方がいいです。
- 16lb以上のラインは使用しない
- 15gを超えるルアーは使用しない
- 6lb以下のラインやPEラインを使用するとトラブルが多くなる
などの注意事項が取扱説明書に記載されています。
ダイワで言うとAIRシリーズ、シマノで言うとBFSシリーズですね。
まあ、ベイトフィネス用のリールはスプールベアリングも小さいモノがついていますしラインキャパも最低限になっていますので、そもそも重量級のルアーは非常に使いづらいんですけどね。
で、一般的に一番オーソドックスなスプール径がΦ34mm。
一番よく使われる10g前後と言うルアーウェイトに合わせて、メーカー各社でも一番多くラインナップされているのがΦ34mmのスプール径のベイトリールです。
最近の高性能スプールならスプール径Φ34mmのベイトリールでも、軽量ルア-はかなり快適にキャストすることが出来ます。
けれどこのサイズの快適なルアーウェイトは7~18g。
もちろん、このベイトリールでも7g以下のルアーを投げることは全然可能です。
ですが、やはり快適ではないのです。
5~7gと言ったルアーウェイトはΦ32mmクラスのベイトリールの方が快適にキャストすることが出来ますし、飛距離も伸ばすことが出来ます。
ですから、あなたが軽量ルアーで最大飛距離を出したいと思うのなら、小さめのスプールであるΦ32mmのベイトリールを選ぶ必要があるんですね。
「見た目がカッコいい」
「〇〇プロが使っているから」
「△△さんがオススメしていたから」
「やっぱ高級ベイトリールが一番でしょ」
「でっかいの買っときゃ間違いなくね」
なんて理由でベイトリールを選んでしまうと、間違いなく失敗していまいます。
各ベイトリールには役割があり、ルアーによって使いやすさが全然違うんですね。
ベイトリールが大は小を兼ねない理由
ベイトリールは大は小を兼ねませんが、どちらかと言うと「小は大を兼ねる」場合があります。
もちろん快適に使用出来るとは言えませんけどね。
ここでは「大は小を兼ねない」理由をお伝えしますが、理由知れば納得できますし、きっとあなたの今後のベイトリール選びの参考になると思います。
大は小を兼ねない理由とは、単純な話、
スプールが大きくなればなるほどスプールの重量は重たくなってしまい、軽量ルアーに不利になってしまうからです。
例えばスプール経Φ38mmとΦ32mmとでは、サイズ感的にこれだけ違います。
全く違いますよね。
見た目の大きさがこれだけ違えば、物理的に重さも全く別物です。
スプール重量と言うのはベイトリールにとって命と言って良いくらい重要な要素であり、特に軽量ルアーの投げやすさを完全に左右する重要な要素であり、1gでも軽くしたいと言うのが本音です。
なぜなら軽量なルアーと言うのはそもそも持っているエネルギーが小さく、重たいスプールを回転させてやることが難しいからです。
ですからスプールが重たいとキャスト時にスプールがもたついてしまったり、ピッチングをすれば弾道が浮いてしまったりするんですね。
この状態は一般的に
「スプールレスポンスが悪い」
「スプールの立ち上がりが悪い」
と表現されることが多いです。
スプールレスポンスが悪いとどうなるか。
スプールの回転数が上がらないのでオーバーキャストをすればルアーの弾道が上がらず水面に向かって飛んで行ったり、サイドキャストをすればロッドを振った方向へ流れてしまいます。
つまり、コントロールも効かず非常に使いづらいんですね。
例えるならクルマに乗っていてアクセルを踏んだ際に、踏んでから遅れてエンジンの回転数が上がってくるのが「レスポンスが悪い」と言う状態。
アクセルを踏んだ瞬間に踏んだ分だけビンビンに回転数が立ち上がるのが、「レスポンスが良い」と言う状態です。
コレをベイトリールで言うのなら、キャストをしてルアーが飛んで行く、つまりスプールを回転させてやる瞬間がアクセルを踏んだ瞬間です。
ですから、ルアーが軽量であればあるほどスプールを回転させてやるエネルギーは小さくなり、
スプールが軽ければ軽いほどレスポンスは良くなると言うことなんです。
重たいルアーなら重いスプールも回すことが出来るが、
軽いルアーで重いスプールを回しにくい。
と言うことを考えると、
「ベイトリールは大は小を兼ねない」
と言うことが良く分かりますよね。
重たいスプールでエネルギーの小さい軽量ルアーを回転させてやることは、出来なくはないけど大変な作業になります。
コレをムリにやろうとすると投げにくく飛距離も出ず、コントロール性も悪い。
と言うことですね。
じゃあ、ベイトリールは小は大を兼ねるのか?
「じゃあ、小さいスプールで重たいルアーを投げるのはどうなの?」
「むしろ、ベイトリールは小は大を兼ねるんじゃないの?」
と言う疑問が出てきますよね。
結論から言うと、
「近距離キャストなら使えるけど快適ではないし、飛距離も伸びない」
です。
なぜなら重量ルアーはエネルギーが大きすぎて、スプールの回転数が上がり過ぎてしまうからです。
回転数が上がればその分抵抗が生まれて飛距離も伸びないですし、そもそも小さいスプールではラインキャパも少ないので、太いラインを使う重たいルアーは遠投したくても出来ません。
いろいろと制限されてしまうことが多いんですね。
ですから近距離キャストならそれほど大きな影響は出ませんが、遠投をしようと思うととても快適とは言い難いのです。
以前実際に同じロッド、同じルアーでスプール径の違うベイトリールを入れ替えて試してみたことがあります。
結果は以下の通り。
- スプール径Φ38mm 約70~75m
- スプール径Φ34mm 約55~60m
約20%も飛距離に差がでました。
(比較と言っても糸ふけをとってハンドルの回転数を数えただけなので、正確な数字ではないことはご理解ください)
リールのコンディションや天候、ラインの太さなど、Φ38のベイトリールの方が悪条件だったので、実際はもっと差が出ると思います。
やはりスプール径Φ34mmのベイトリールは回転数が上がり過ぎて唸っていました。
明らかにベイトリールの回転数のキャパを超えて失速している感じです。
実際に使ってみると良く分かりますが、
「ベイトリールは小も大を兼ねるのは難しい」
と言うのが結論なのです。
軽量ルアーを使うスプール径Φ32mmクラスのベイトリールで扱う最大ルアーウェイトで言うなら、快適に扱える範囲として12gくらいまで。
頑張って14g、もちょっと頑張って18gと言った感じでしょうか。
言い換えると、5~12gをΦ32mm、12g以上をΦ36mmと言った感じで使い分ければかなり広い範囲を快適に使えると言うことです。
そしてΦ34mm一台でも10g前後と言ったドストライクゾーンを快適に使えて、それ以外もそれなりには使うことが出来ます。
まあ、僕としてはΦ32mmのスプールのベイトリールは、5~10gくらいの軽量ルアーをメインで使用する事をオススメします^^
軽量ルアーを扱うオススメベイトリール
スプール径Φ32mmクラスのオススメベイトリール、個人的にNo1はコチラ。
アルファスSVTW
軽量ルアーのキャスタビリティ、ベイトリールの剛性感、そして実売20,000円台のコスパ。
個人的には一番オススメです。
ダイワのΦ32ラインナップで言うと、タトゥーラSVTWもあります。
価格もアルファスより安価で、非常に評判の良いベイトリールです。
価格差も5~6,000円程度なのでどちらを選ばイイのか迷うの思いますが、ラインキャパで選べばわかりやすいです。
- 21アルファスSVTW 12lb-90m
- 19タトゥーラSVTW 14lb-90m
アルファスの方が若干少ないんですね。
太いラインをメインで使われる方なら19タトゥーラSVTWのラインキャパは魅力です。
ただ、個人的には、軽量ルアーを扱うなら21アルファスSVTWの方が使いやすいと思っています。
なぜなら軽量ルアーはラインも細くなるので、あまりラインキャパが多過ぎても逆にスプールレスポンスが悪くなってしまうからです。
ですから、「軽量ルアーで太いラインを使いたい」と言う理由が無ければ、
「21アルファスSVTW 12lb-90m」くらいでちょうどいいと言うのが僕の意見です。
今回ダイワのベイトリールをご紹介しましたが、もちろんシマノ製が悪いワケではありません。
ハイエンドで言えばアルデバランMGL、
ミドルクラスで言えばスコーピオンMGLも十分魅力的で、性能として決してアルファスやタトゥーラに劣っているわけではありません。
アルファスTWは価格帯的にアルデバランMGLとスコーピオンMGLのちょうど中間な感じですね。
コスパを求めるならSLXMGLも魅力的です。
ただ、個人的にPEラインを使うことが多いんですね。
そうなるとダイワお得意のTWSによって、ロングリーダーが使いやすいんです。
PEラインにリーダーは必須です。
リーダーが短い根ズレやバラシなどのリスクが高くなりますが、スプールに結び目を巻き込むほどのロングリーダーにするとまたリスクが生まれちゃんうんですね。
そのリスクとは、レベルワインダーでの糸抜け。
レベルワインダーが結び目が放出される際にどうしても引っ掛かっちゃうことがあるんですね。
そうなるとバックラッシュや、最悪高切れ。
レベルワインダーがワイドなTWSは、その引っ掛かりが低減出来ると言うワケです。
シマノのベイトリールもノングノーズなタイプが多く、レベルワインダーによる抵抗はかなり軽減されています。
けれど、結び目の引っ掛かりということを考えると、やはりTWSの方が分があるかなと僕は思うのです。
レベルワインダーがこれだけワイドに広がっていると、ラインはかなりスムーズに放出されます。
と言うワケで個人的な意見も大きいのですが、コスパや使いやすさ、性能を考えると、僕的にはアルファスTWがオススメなワケです。
ベイトリールで軽量ルアーの最大飛距離を出す方法【まとめ】
さて今回は、
「ベイトリールで軽量ルアーの最大飛距離を出す方法」
と言うテーマで、軽量ルアーに適したベイトリール選びについてお伝えしました。
結論、
- ベイトリールで軽量ルアーで最大飛距離を出すには、まずタックルバランスが重要。
- 5~7gくらいの軽量ルアーならスプール径Φ32mmのベイトリールがベスト。
スプール別にベストルアーウエイトはこんな感じ。
スプール経 | ベストルアーウェイト |
Φ32mm以下 | 3~7g(もしくは5g以下のベイトフィネス) |
Φ32mm | 5~12g |
Φ34mm | 7~18g |
Φ36mm | 12~40g |
Φ38mm以上 | 14g~ |
もちろん、ロッド、ラインなどのバランスも重要ですし、キャストスキルもめちゃくちゃ大事です。
ですが、まずは適切なサイズのベイトリールを選ぶことも重要です。
ベイトリールは大は小を兼ねないんですね。
「○○プロがオススメしてたから」
なんて盲目的にベイトリールを選んでしまうと、まず間違いなく失敗します。
上記表のスプールサイズ別ベストルアーウェイトは僕の経験上の参考値ではありますが、おおむねあんな感じで思っていただければ失敗はないハズです。
良かったら参考にしてください(^^)
アルファスシリーズはいくつか使ってきましたが、いいリールですよ。
▶20アルファスAIR TWでPEラインをガッツリ使ったけど、何か聞くことある?
▶20アルファスAIR TW【実物インプレ】デメリットもちゃんと理解しなよ?