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【この記事を書いた人】 ■投稿者(ニックネーム可):おかゆ ■ベイトタックル歴/釣り歴:15年/ 20年 ■メーカー名/アイテム名:シマノ/20メタニウムXG ■アイテム使用歴:7ヶ月 |
20メタニウムで飛距離を実測し、キャストできるルアーの軽さの限界に挑戦してみました。
おかっぱりメインでバス釣りを20年やっている僕の経験から「とりあえず前方にキャストできればいい」ではなく、
「おかっぱりの距離感でしっかりと使える飛距離で、どこまで軽量ルアーが投げられるか」を実測してきました。
とりあえず先に結論をお伝えしておきます。
結論として、
10g弱くらいまでは問題なくキャストすることができるけど、7g以下はおかっぱリで使うなら実用範囲とは言えない。
けれどやり方次第でもっと軽量ルアーも十分キャスト可能
です。
それでは検証内容を詳しく説明していきます。
目次
【結論】20メタニウムの軽量ルアーの限界飛距離を実測した
飛距離測定に使用したタックル
まずは今回の軽量ルアーキャスト検証をするために使用したタックルの紹介です。
- 使用ロッド:18ゾディアス166M
- 使用ライン:サンヨーナイロン APPLAUD GT-R ULTRA 12lb.
いわゆるバーサタイルど真ん中のタックルです。
ラインは約60m巻いています。
参考に14gを超えるルアーもキャストしましたが、実釣を想定してあえて全て同条件で測定でしました。
ですからライトロッドを使うとか、細いラインを使うとか、特別軽量ルアー用に特化させたわけではありません。
おかっぱリではそう何本も持ち運べませんからね。
あくまでもおかっぱリでの実用を想定です。
糸を巻き直すついでに、普段酷使しているであろうリールをなるべく素に近い状態で計測したいためオイルとグリスの注油もし、リールのコンディションも可能な限りいつもと同じに揃えました。
キャストしたルアーとウェイト、飛距離測定結果
上記のタックルで以下4種類のルアーを実投し飛距離測定。
エバーグリーン プロップマジック95 (15.1g)
ラパラ シャドウラップディープ11(12.8g)
エバーグリーン プロップマジック75(8.0g)
ラパラ シャドウラップジャックディープ(6.1g)
20メタニウムの内部ブレーキシューは2個オン、外側のダイヤルブレーキは4に設定。
キャストの力はだいたい五分くらい、イメージは村田基さんが動画でキャストしているより少し弱いかな、くらいの力感です。
【飛距離測定結果】
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プロップマジック75(8.0g)が軽いルアーの割に想像してたより飛距離が出て驚きました。
プロップマジック75は8.0gではありますがリップレスかつメイン重心が固定なので、リップありでかつ移動重心のシャドウラップディープより抵抗が少ない分飛距離が出たのかもしれません。
そう考えるとシャドウラップディープ11(12.8g)とシャドウラップジャックディープ(6.1g) の両方のシャドウラップは、たしかにプロップマジックに比べてキャスト時にフワッとした投げ感はありました。
この結果を見るとやはり、一概にルアーウェイトだけでじゃなく、ルアーの形状や特性も重要だなと思います。
飛距離だけみればすべて問題なさそうに見えますが、実はシャドウラップジャックディープ(6.1g)だけはキャストした時にスプールのラインが浮いたんですね。
バックラッシュするほど浮いたわけではないのですが、五分程度の力でキャストして糸が浮くってことは、これ以上の力を入れて投げるとバックラッシュの可能性がより高くなります。
ですからシャドウラップジャックディープ(6.1g)くらいの、いわゆるアンダー7gという重さになってくると快適に釣りをするのは難しいと感じました。
同じ条件にするためにすべて同じブレーキ調整でキャストをしたので、勿論もっとブレーキ調整すればある程度糸浮きやバックラッシュを抑えてキャストはできると思います。
けれどそうすると飛距離が犠牲になるので、そこそこ力を入れてキャストできる調整をできたとしてもいいところ20m前後の飛距離だと思います。
結局20メタニウムで軽量ルアーのキャストはむいてるの?
上記の結果を踏まえると僕としての結論は、
「20メタニウムでキャストするには7g未満の軽量ルアーは、おかっぱり軸の考え方ではやはりあまり実用的ではない」
と言える飛距離です。
「それでもどうしても軽量ルアーも20メタニウムでやりたい!」
ってことであれば、今年発売された20メタニウムシャローエディションを選ばれるとか、夢屋スプール等のカスタム用シャロースプールを使用する等で少し投げやすくなるのではないかと思います。
ただ、シマノのHPにもある通り、20メタニウムはこのままでも十分守備範囲の広いリールではあると思いました。
20メタニウムでもっと軽量ルアーをキャストする方法
20メタニウムをシャロースプールにカスタムすれば、もちろんもっと軽量ルアーのキャストは可能です。
ですが、使い方次第でもっと軽量ルアーをキャストすることは可能です。
結論を言ってしまえば、ライトなベイトロッドを使う、細いラインを使うと言ったライトなタックルにすれば、もっと軽量ルアーをキャストできるようになると思います。
今回の検証結果が7gでしたので、それ以下、5g程度も可能かもしれませねん。
僕個人の考え方ではありますが、タックルはリールとロッドのバランスが非常に大切だと思ってます。
今回は検証のために軽量ルアーも含めて全てMクラスのベイトロッドを使用しています。
ですので実際のところ軽量ルアーに合ったベイトロッドとは言い難いんですよね。
ですからそういう意味では投げづらい軽量ルアーも、MLとかLクラスのロッドなどのライトなロッドの組み合わせによってはもう少しキャストしやすくなるんじゃないかと思います。
とは言え軽いものを投げられるようにとロッドを柔らかくすれば、今度は重いルアーを投げたい時にロッド側で限界が出てきます。
ですからここは本当にバランスというか、使用するルアーとの兼ね合いだと思います。
特におかっぱリはあまりたくさんのタックルを持ち運べるわけではありません。
1本で何でもやるってこともよくありますからね。
そういう意味では今回の「条件を揃えた」検証は参考になるんじゃないかと思います。
【20メタニウム】どこまで軽量ルアーを投げられる?【飛距離実測】まとめ
今回の20メタニウムの軽量ルアー飛距離測定の結果をまとめますと、
- 10g弱くらいまでは問題なくキャストすることができるけど、7g以下はおかっぱリで使うなら実用範囲とは言えない。
- けれどやり方次第でもっと軽量ルアーも十分キャスト可能
と言った感じです。
なんだかんだと20メタニウムはバーサタイルど真ん中のベイトリールです。
今回の検証では軽量ルアーは実用範囲で7gが限界でしたが、シャロースプールやなどを使えばもっと軽いルアーのキャストも可能だと思います。
20メタニウムの性能という意味では極端なものではなければ、
「ビッグベイトもベイトフィネスも全部のベイトタックルをすべて20メタニウムで揃える」
ってことも夢ではないかもしれません。
まあ、ビッグベイト専用には太糸にした時に糸巻き量が足りなそうなのと、ベイトフィネス専用にはカスタムしても限界があると思うので、両方を1タックルで使うのはさすがに厳しいと思いますが…
それでもそれなりに軽量ルアーも扱えて、それなりに重いルアーも扱える、そんなバーサタイルなベイトリールであると、今回の検証で改めて感じました。
僕は普段20メタニウムをMHのロッドで20g前後の撃ちモノや底モノを中心に使用していますが、今回改めて巻きの静かさと軽さを感じたので、巻き物用にもうひとつ追加するのもアリだなぁと思いました。
20メタニウムは巻いて糸をリールに戻す時の巻き感だけでなく、キャストして糸を出す時もスーッと抵抗なく放出される感覚も本当に素晴らしく、バーサタイルを謳うのに的確なリールだと思いました。
20メタニウムはキャストできるルアー重量の範囲が広い優等生リールだけど、あくまでバーサタイル性の幅が広くなった、くらいのイメージで選ぶのがちょうどいい。
と僕は思います。
【この記事を書いた人】 ■投稿者(ニックネーム可):おかゆ ■ベイトタックル歴/釣り歴:15年/ 20年 ■メーカー名/アイテム名:シマノ/20メタニウムXG ■アイテム使用歴:7ヶ月 |
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