当記事では、
ベイトリールの日常的メンテナンス方法 性能をフルに噴き出す4つのポイント
と言うテーマでお伝えします。
あなたにちょっとお伺いしますが、もしかして釣りに行った後、大切なベイトリールをそのままほったらかし、
なんてことはありませんよね?
ましてや、「俺はクルマん中に置きっぱなしだけど、なにか?」なんて人はいませんよね?
ベイトリールは精密機械です。
コンマ数ミリのクリアランスやパーツで構成されおり、スプールに至ってはキャストの度に毎分30,000回転オーバーと言う高速回転をしています。
海水で使ったり、時には泥水の様な汚れた環境で使用する事もあり、実際はあなたが思っている以上にかなり過酷な環境で過酷な使われ方をしています。
確かにベイトリールはシンプルな構造で頑丈と言う特徴があります。
けれどもノーメンテで使いっぱなしだと、折角ハイエンドクラスのベイトリールを使っているのに、いつの間にか性能はワゴンセール並・・・、なんてことにもなりかねません。
ハイエンドクラスのベイトリールだと、店頭価格で言っても4~5万円クラスなんてザラですし、最近はあなたもご存じの通り、値上がりも半端ないですよね^^;
そんなリールが実はワゴンセール並の性能しか発揮していない、なんて嫌ですよね^^;
というワケでちょっと前置きが長くなってしまいましたが、今回はあなたの大切なベイトリールの性能を最大限引き出して、長く愛用できるように、日頃からあなた自身が行うべきベイトリールのメンテナンス方法をご紹介いたします。
目次
【ベイトリール 日常的メンテナンス方法】性能をフルに引き出す4つのポイント
ベイトリールの性能を引き出すために、日常的にあなたが行うメンテナンス、押さえておきたいポイントは基本的に次の4つです。
1.ベイトリールの保管方法
2.雨天使用後や水没させてしまった場合
3.定期的なクリーニング
4.グリス・オイルアップ
頻度としては、
釣行毎くらいにスプールベアリングに1滴、釣行3~5回ごとくらいにクリーニングとグリスアップ
くらいに考えておけばOKです。
では順に詳しく説明しますね。
1.ベイトリールの保管方法
釣行後のベイトリールは出来れば、ロッドから外して保管するのがベターです。
リールフット周りやロッドのスクリュー部分などはスプールから飛び散った細かな汚れが付着しやすく、非常に汚れが溜りやすい部分です。
リールを取り付けたまま放置していると、最悪、腐食の原因にもなりかねません。
特に海水で使用後は、あまり長時間そのままにしておくことはやめておいた方がいいと思います。
僕も淡水使用後はそのままロッドに付けっぱなしと言うこともありますが、メンテナンスやクリーニングの時は必ず外します。
海水使用後は乾燥するまで必ず外しています。
▶【ベイトリール メンテナンス】海水使用後に必ずやるべき5つの重要ポイントとは?
そして、ドラグは緩めて保管した方が良いです。
気にしすぎかもしれませんが、「ドラグワッシャーにテンションが掛かりっぱなし」と言うのは、やはり良いとは言えません。
特に注意が必要なのがまだロッドから外していないとき。
ラインを引っ掛けてしまうとそのままティップに負担がモロに掛かります。
変な角度でティップが曲がってしまうとあなたの大切なロッドをへし折ってしまう、なんて事もあり得なくもありません。
ラインを引っ掛けた際にドラグが滑ってくれるとロッドやリールに余計なダメージを与えずに済みますからね。
ですから釣行後は、ベイトリールのドラグを緩めておくクセをつける事をオススメします。
僕は釣行後は必ず緩める様にしています。
あと、当然、クルマの中に放置は厳禁です。
夏のクルマの中はあなたが思っている以上に高温になっています。
ロッドを心配する人はいますが、僕はロッドよりリールの方が心配なんですよね。
(ロッドもいいと言えるわけではありませんが…)
夏の高温時、天井に吊るしてあるロッドホルダーに触れたことありますか?
ヘタすると触れないくらい想像以上に熱くなっています。
そんな高温下にさらされていれば、ギアに塗布してあるグリスが流れ落ちてしまうことあり得ます。
グリスはお湯でも流れてしまいますからね。
ギアから流れ落ちてごゴリゴリする、なんてなんてこともありますし、流れたグリスがスプールベアリングに入り込んでしまったら、全然飛ばないベイトリールになってしまいます。
高温下で長時間保管するのは正に百害あって一利なしですので、止めておいた方が良いです。
どうしても車内に置いておかなければならない場合は、せめて天井のロッドホルダーから外して、タオル等をを被せておいたり、後部座席の足元に置いたりした方がまだいいかなと思います。
後部座席の足元って直射日光が当たりにくいですし、いりくんだ下の方まではなかなか熱は届きにくかったりします。
とは言え、仕方がない場合の応急的な対策として行い、可能な限り車内に保管するのはやめた方が良いです。
2.雨天使用後や水没させてしまった場合
雨の中で釣りをするなんて、結構フツウにありますよね。
雨の中の釣行は割と好きです。
釣れる釣れないより、人が少ないので(笑)
雨の中で使った後はタオルなどで水気をふき取り、出来ればサイドプレートとスプールを外して、スプール周りの水気や汚れを取り除きます。
ちょうどいい機会だと思って、スプール周りのクリーニングをしてしまいましょう^^
水気をふき取ったらまたスプールを組み付けて、直射日光の当たらない場所で乾燥させます。
ただ、あまりにスプール周りに水が浸入している場合は、サイドプレート、スプールは外したまま直射日光の当たらない場所で乾燥させた方が良いと思います。
誤って水没させていまった場合もよく水分をふき取って、サイドプレート、スプール、さらにメカニカルブレーキも外して同様に水気をよくふき取ります。
乾燥させる際はスプールを外したまま、雨天でも使用後と同様に直射日光の当たらない場所で乾燥させるのですが、絶対にドライヤーなどの温風での乾燥はNGです。
リールに塗装を痛めてしまう可能性もありますし、樹脂製のパーツが変形してしまう可能性もあります。
重要なことなので繰り返しますが、絶対にドライヤーや直射日光で乾燥させることはNGです。
乾燥はやはり、「風通しのいい日陰」がベストですが、そんな都合のいい場所はなかなかないので、「直射日光の当たらない室内で、空気がこもらない場所」ですね。
乾燥するまで空気のこもる棚の中に入れるのは止めておいた方が良いです。
3.定期的なクリーニング
クリーニングと言っても「ベイトリールを分解して…」なんてことまでする必要はありません。
- ボディ周りはウェスでふき取る。
- 汚れが酷い場合や海水使用時はシャワーで水洗い。
- 細部の汚れは綿棒で取り除く。
これくらいのことを定期的にやるだけでも快適にベイトリールを使うことは出来ます。
ベイトリールはその構造上、スピニングリールと比べても非常に汚れやすく、定期的なクリーニングはした方が良いです。
リーリング時にはラインが汚れた水を汲み上げてスプールに巻き取られていき、キャスト時にはコンパクトなボディの内部でスプールが超高速回転して汚れをまき散らします。
特に雨の後のマッディウォーターではラインが汲み上げてくるゴミの量も尋常ではなく、レベルワインダーやリールのスプール周りはゴミだらけになってしまいます。
「俺は汚れてても気にしないけど?」と言う方もいるかも知れませんが、汚れを放置していると腐食の原因やゴミがラインを傷つけてしまい、ラインブレイクのリスクも出てきてしまいます。
目立った汚れが無い場合でも定期的なクリーニングはした方が、ベイトリールのコンディションを良好に保つことが出来ます。
本来の性能をいかんなく発揮する事が出来ると共に、ワケが分からないラインブレイクを防ぐことが出来ますからね。
特に最近はベイトリールでもPEラインを使うことが多いです。
PEラインは傷にメチャクチャ弱いですから、レベルワインダーに泥や塩などが付着によってラインに傷が入り、不意の高切れ、なんて可能性もあります。
クリーニングする際にはの注意点としては、
- 洗剤やアルコール類は厳禁
- 温水の使用は厳禁
コレだけは鉄の掟として守ってください。
なぜなら必要以上にグリスやオイルを落としてしまったり、ベイトリールの内部にまで侵入してしまったら厄介だからです。
温水だと必要なグリスが軟化して流れてしまい、流れたグリスがまた別のところへ侵入し悪さをしてしまったり。
「メンテナンスをしたら調子を崩してしまった…」
なんてことにもなり兼ねません。
綿棒でクリーニングする際はサイドプレート、スプールを外し、レベルワインダー周り、フレームやスプール周り、サイドプレートなどの汚れを拭き取ります。
特にレベルワンダー周りはラインが常に通り、非常に汚れやすい場所です。
汚れやすいうえ、ラインが常に触れる非常にデリケートな部分なので、こまめに綿棒でクリーニングしてやった方が良いと思います。
水洗いする際はサイドプレート、スプールは基本的に外しません。
外さずにシャワーで汚れや塩分を洗い流し、周囲の水気をふき取った後、サイドプレートやスプールを取り外して細部の汚れや水分をふき取っていくとより良いクリーニングとなります。
水洗いした後はしばらくサイドプレート、スプールを外した状態で、風通しの良い日陰で乾燥させます。
くれぐれもドライヤーや直射日光での乾燥は厳禁で^^
水洗いをしていない場合はそのまま組み付けてもOKですが、スプールまで外したついでにグリス・オイルアップですね。
▶【ベイトリール メンテナンス】海水使用後にやる5つの重要ポイントとは?
4.グリス・オイルアップ
ある程度ばらしたついでに、適切な場所へのグリス、オイルを注油します。
これをサボってしまうと、リール本来の性能が発揮されないばかりか、オイル切れによるベアリングやパーツの破損にも繋がってきます。
性能を発揮するというだけでなく、リールの保護と言う意味もありますので定期的なグリスやオイルの注油は行う様にしましょう。
ちなみに僕は手に入りやすさからも、コチラのオイルとグリスをよく使用してます。
【HEDGEHOG STUDIO/ヘッジホッグスタジオ】【超低摩擦・高耐久】アルケミーオイル ウルトラライト【超低粘度】
オイルとグリスは必ず使い分けます。
まず、スプールを支持するベアリングのオイルアップをします。
基本的に上の画像の場所になりますが、ベイトリールの機種によっては少し違うことがあります。
サイドプレート側と、逆サイドはスプールに付いていることもあればメカニカルブレーキのキャップを外したところにある場合もあります。
とにかく、「スプールシャフトを支持するボールベアリング」です。
よく見ると必ず分かりますので、間違えないように注意してください。
このベアリングはベイトリールの飛距離やキャンスティングに大きく影響を与えるパーツですし、非常に大きな負荷もかかる部分です。
あまりにスプールの回転が悪いときはベアリングを外して、パーツクリーナーで古いオイルや汚れを落とした方が良いですが、通常はそこまでする必要はありません。
専用のオイルを1~2滴だけたらすようにします。
多すぎると逆にベアリングの回転が悪くなってしまうので注意してください。
長期保管する場合はもう少し多めに、2~3滴ほど点しておけばOKです。
スプールシャフトにも注油を行います。
スプールの回転に影響する部分なので、グリスではなくスプールベアリングに注油したオイルと同じものを注油した方が良いです。
コチラも1滴ほど注油すれば十分なので、注油しすぎた場合はティッシュなどで拭き取ってください。
画像の左側のシャフトは長いので、注油後ティッシュなどで伸ばします。
くれぐれも回転した時に飛び散るほどベタベタにしないようにしてくださいね。
次にレベルワンダーのウォームシャフト、ハンドルノブへのグリスアップを行います。
この部分はオイルではなく、スプレーグリスなどで注油します。
注意点としては、やはりこちらもやり過ぎ注意なのですが、スプールベアリング以上に気を使った方が良いです。
なぜなら、粘土の高いグリスがスプールベアリングにグリスが付着してしまいますと、スプールの回転性能に大きく影響してしまうからです。
スプレータイプだと勢いよく周囲に飛び散ってしまうこともありますので、飛び散らないように周囲をウェスなどで囲っておくか、飛び散ったりはみ出したグリスは必ず吹き取ってください。
【ベイトリール メンテナンス方法】性能をフルに引き出す4つのポイント【まとめ】
ではここまでお伝えしたことをまとめますね。
今回は、
ベイトリールの日常的メンテナンス方法 性能をフルに噴き出す4つのポイント
と言うテーマでお伝えしました。
基本的な押さえるポイントとしては以下の4つ。
1.ベイトリールの保管方法
- ドラグは緩めて、長期保管はロッドから外す。
- 高温の車内での長期間保管はNG。
2.雨天使用後や水没させてしまった場合
サイドプレート、スプールを取り外し、水分をふき取って日陰で乾燥。
3.定期的なクリーニング
- ボディ周りはウェスでふき取る。
- 汚れが酷い場合や海水使用時はシャワーで水洗い。
- 細部の汚れは綿棒で取り除く。
- 洗剤やアルコール類は厳禁。
- 温水の使用は厳禁。
4.グリス・オイルアップ
- スプールベアリングには専用オイルを注油。
- レベルワンダーのウォームシャフト、ハンドルノブへのグリスアップ。
- オイルの差し過ぎ、グリスの飛び散り注意。
ベイトリールの日常的なメンテナンス、押さえておきたいポイントは以上の4つとなります。
頻度としては、
釣行毎くらいにスプールベアリングに1滴、釣行3~5回ごとくらいにクリーニングとグリスアップ
これくらいを基準に考えるといいと思います。
面倒と思われる方もいるかも知れませんが、実際やってみるとそれほど大したことではありません。
それに基本的なメンテナンスは、やはりリールの所有者であるあなた自身がやっていくしかありません。
折角いいリールを使っていても必要なメンテナンスも行わなければ、安物リールと変わらない性能となってしまい兼ねませんからね。
かと言ってオイルやグリスは、注油し過ぎても性能を発揮できませんので、その辺りは注意してください。
それほど難しいモノではありませんので、せっかくなので是非この機会に、ベイトリールの適切なメンテナンス方法を知っておいてください^^
あなたの大切なベイトリールのコンディションを最高な状態でキープするためにも、定期的なメンテンナンスは行う様にした方が良いです^^
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