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ベイトリールでのキャスティングにおいて、ほぼ間違いなく全員が最初の超えるべき壁となるのは、バックラッシュでしょう。

 

バックラッシュは「今から釣り始めます」と言うビギナーはもちろん、スピニングリールに卓越したアングラーでも、ベイトリールに初め触れる方ならスピニングリールとの感覚の違いに戸惑ってしまう事もありますし、どんな熟練アングラーでもしてしまう可能性がある事です。

 

しかし、ベイトリールのキャスティングはコツさえつかめば特別難しいモノでは無く、バックラッシュを恐れる必要もありません。

 

ベイトリールがただカッコいいというだけで実際は使いにくいモノだったとしたら、シノギを削って戦っているトーナメンターなんかはまず使う事はありません。

 

それどころか、バスプロのボートに並んでいるタックルの大半はベイトタックルであることが多いです。

 

つまり、使いこなせばそれだけメリットが多い釣り道具と言うのがベイトリールという事ですし、トーナメンターにとっては必要不可欠な道具な訳なのです。

 

ですから、あなたがもし今、ベイトリールのバックラッシュと言う壁にぶつかって、何かキッカケが欲しいというのなら、今回お伝えするベイトリールでバックラッシュしにくい”コツ”は、きっとお役に立てると思います^^

ベイトリールでバックラッシュをしにくいキャスト(投げ方)のコツ

出典:村田基のキャスティングマスター

ベイトリールでバックラッシュを防ぐ為に、まず一つ心掛けて貰いたいことが、「急激にスプールの回転数を上げない」という事です。

 

どう言うことかと言いますと、スピニングリールだとロッドの反発を活かしてピッと”弾く”様にキャストをしますよね。

 

ベイトリールでこれをやってしまうと急激にスプールの回転数が上がってしまい、一気にバックラッシュまっしぐらとなってしまいます。

 

「急激にスプールの回転数が上がる」と言われてもイメージしにくいかも知れませんが、例えばテーブルの上に置いたコインをデコピンで弾いて飛ばすのと、最初から指が触れている状態から飛ばすのとでは、力の加わり方が違いますよね?

 

同じ”10”と言う力をコインに加えるにしても、触れていない状態からのデコピンだと0の状態から一気に10の力が加わりますが、最初から指でコインに触れている状態から力を加えていくと、0から10まで徐々に力が加わっていきます。

 

触れていない状態からが 「0→10」と言う力の加わり方なら、触れている状態から力を加えるというのは、「012345678910」と言う様に力が加わっていきます。

 

結果として同じ”10”と言う力が加わるなら、後者の方の方がスムーズに力が加わっているというのは理解出来ると思います。

 

つまりベイトリールは、前者のぶつけて”弾く”デコピンの様なキャストだと一気に力が加わってしまってスプールの回転数が一気に上昇してしまうので、バックラッシュしやすくなってしまうのです。

 

ですからバックラッシュしにくいキャスト(投げ方)と言うのは、「0の状態からMAXの10と言う力を加えるまでを、いかにスムーズに行うか」、と言う事なのです。

 

「カックンキャストはダメだ」と言われるのはこう言う事です。

 

ロッドをテイクバック(後ろに振りかぶる動作)して、反発力を前へ飛ばす力に変える際、スムーズに力の移行が出来ずに”カックン”となってしまうと、スプールへの力の加わり方も急激になってしまい、バックラッシュになってしまうのです。

 

余談ですが実はこれは、PEラインにも言える事です。

 

PEラインはナイロンラインに比べ、力の加え方がもっとシビアになって来ます。

 

「PEラインに変えた途端バックラッシュしてしまう」と言う方は、特にバスアングラーに多いんじゃないかと思います。

 

バスフィッシングはビシッとコンパクトなキャストをする事が多いので、コンパクトなキャスティングに慣れていると力の加え方がシビアなPEラインだと初速が一気に上がり過ぎてしまいバックラッシュ、と言うのは原因の一つだと思います。

 

ただ、この辺りは完全に”慣れ”と言う領域になって来ますので、バックラッシュしにくい投げ方のコツを掴めたら、あとは数をこなしていけば全然難しい事は無いと思います。

 

では、ベイトリールでバックラッシュをしにくい”コツ”を掴む練習法を紹介したいと思います。

練習のポイント サイドハンドで投げる

これはベイトリールでのリリースポイントが全然掴めない初心者に、是非試して貰いたい方法です。

 

是非キャスティングの基本はオーバーハンドキャスト、あなたも耳タコの様に聞いたことがあるかも知れません。

 

しかし、「ベイトリールの投げ方は学んだ、さあ、やるぞ!」と意気込んで、いざベイトリールでオーバーハンドキャストをしたとき、目の前にズボっとルアーが突き刺さりませんでしたか?

 

そして手元のベイトリールは、ラインが目も背けたくなるくらい膨れ上がっていませんでしたか?

 

特にスピニングリールの扱いに慣れ過ぎたソルトユーザーに多いんじゃないかと思います。

 

道具自体には慣れていてキャストフォームも固まっているので、思い切っ投げてしまうんですね。

 

でも結果は目の前にグサリ。

 

単純にスピニングリールとベイトリールとではリリースポイントが違うと言ってしまえばそれまでなのですが、「ベイトリールの方がリリースポイントが早いから、早くリリースしろ」と言っても恐らくバックラッシュは改善されません。

 

ただ恐る恐る投げるだけになるでしょう。

 

リリースポイント以前に、先程も説明した様に「力の加え方」がスピニングロールとベイトリールとでは違うんですね。

 

その”感覚”を掴む為にサイドハンドキャストで練習をしてみる、という事なのです。

 

実際にやってみると分かると思うのですが、サイドハンドキャスト方がきっと投げやすくバックラッシュもしにくいと思います。

 

何故なら、サイドハンドキャストだとリリースポイントが遅れても横に飛んでいくだけで、水面に突き刺さる様な事はありません。

 

オーバーハンド程力んだキャストにもなりにくいのでスプールの回転が一気に上がりにくく、バックラッシュも起こりにくいのです。

 

いくら練習だとは言っても、ミスの度に重度のバックラッシュになってしまうより、「あ、横に飛んでってもーた」の方が、遥かに練習のし甲斐があると思います。

 

バックラッシュを直す時間も無くなりますしラインも傷みませんし、何より投げるたびにバックラッシュを繰り返してしまうより、メンタルと言う意味でもかなりゆとりが出来ますよね。

 

それだけでも単純に練習の密度が全然違ってくるというのは、カンタンにイメージ出来ると思います。

 

もちろん、真っすぐ投げる事さえ出来なければ最初は釣りにさえならないかも知れませんが、まずはサイドハンドキャストである程度真っすぐ飛ばせる様になれば、感覚的にバックラッシュをしにくいキャストの”コツ”を掴めるハズです。

 

それからオーバーハンドキャストに移行しベイトリールキャスティングの練習をした方が、きっと密度の高い練習が出来ると思います。

 

サイドハンドキャストによる練習は、言わばスタートラインにスムーズに立つ為に「感覚を掴む練習」と思って頂ければ良いと思います。

8フィートを超えるロングロッドを使うとバックラッシュしてしまうあなたへ

ちょっと余談かも知れませんが、ベイトリールでバックラッシュしにくい”コツ”として、8フィートを超えるロングロッドを使用した時にバックラッシュしないコツをちょっと説明したいと思います。

 

僕も経験があるのですが、バスフィッシング中心のアングラーが初めて8フィートを超える様なロングロッドを使用した時、きっとうまく投げる事が出来ず苦戦をしたという経験をしたことがあるというアングラーもいるんじゃないかと思います。

 

7フィート以下くらいのショートロッドなら普通に出来ていたことが、8フィートを超えだすと突然やりにくくなってしまうのです。

 

これにはちゃんとした理由がありまして、最初に「スプールの回転を一気に上げ過ぎない」と説明しましたよね。

 

ショートロッドの感覚でビシッとコンパクトにキャストをしてしまうと、ロングロッド故にルアーの初速が上がり過ぎてしまうのです。

 

どう言う事かと言いますと、キャスティング時の手の動きが同じスピードで動いた場合、ロングロッドの方がロッドの先端、つまりルアーの動きが早くなってしまいます。

 

つまり、仮に”10”と言うスピードで同じだけの距離手を動かしたとき、ショートロッドとロングロッドでは先端のルアーの移動距離が違いますので、ロングロッドの方が一気にスピードが上がってしまうのです。

同じ振り幅で同じスピードでロッドを振ったのなら、ロングロッドの方が移動距離が長くなりすよね。

 

同じ時間で移動距離が長くなる訳ですから、ロッドの先端のスピードはロングロッドの方がグンと早くなります。

 

いわゆる「周速度が早くなる」という事なのですが、周速度が早くなってしまう事によって同じ感覚でロッドを振っているのに、いつもよりスプールの回転数が急激に上がってしまうのです。

 

これによって、いつもと同じようにキャストをしているのにロングロッドに持ち替えた途端バックラッシュしてしまう、という事になってしまうのです。

 

バスフィッシングをやっていると8フィート超えのロングロッドを使う事ってあまりありませんし、キャスティングもコンパクトにビシっとすることが多いです。

 

ですから「あれ?」ってなってしまいやすいんですよね。

 

これを解消するには、思い切って大振りをしてみる事です。

 

コンパクトなキャスティングだと周速が上がり過ぎてしまうので、慣れないうちは大げさなくらいに大きく振りかぶって、ゆったりと徐々に力を加えていきます。

 

力の加わり方がスムーズになればスプールの回転数の上がり方が穏やかになりますので、バックラッシュもしにくくなります。

 

慣れてくればコンパクトなキャスティングも可能ですしロングロッドの利点が活きてきて、ゆったり振っているのにキャストの飛距離グンと伸びているのにきっと驚くと思います。

 

あとはやはり”慣れ”ですね^^

【ベイトリール】バックラッシュしにくいキャスト(投げ方)、たった”一つ”のコツ【まとめ】

ベイトリールキャスティングにおいてバックラッシュしにくい投げ方のコツは、

 

スプールの回転を一気に上げ過ぎない

 

やはりこの一点に尽きます。

 

その為に、

 

・スピニングリールの様に弾かない

・カックンキャストにならない様にする

・サイドハンドキャストで感覚を掴む

(サイドハンドキャストはリリースポイントの感覚を掴むまで)

 

この辺りを心掛けていれば、「ベイトリールでバックラッシュしにくいコツ」と言うのは掴めてくると思います。

 

と言うか、僕がベイトリールを使い始めたときにひたすらバックラッシュを経験しながら学んだ、ベイトキャスティングの練習で心掛けていた事です。

 

コツを掴んで慣れてくれば、そんな事全く意識しなくても出来るようになりますから、バックラッシュにめげずにベイトリールを楽しんで下さい^^

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