ダイワのフラッグシップベイトリールに遂にTWレベルワインダーが搭載されて話題となったスティーズ SV TW。
フラッグシップと言うだけあって価格も定価58,800円となかなかワイルドです。
欲しいとは思うモノの、もう一歩踏み込めないあなたへ、少しでも有益な情報を与えられればと思います。
ネット上では凄い凄いという情報が飛び交っていますが、一体何が凄いのか情報をまとめてみました。
実はダイワのホームページに表立って載っていない機能もありますので紹介しますね。
結果、シマノ派の人にこそ一度は手に取って使って貰いたいベイトリールと言うのがスティーズ SV TWに対して僕が持った印象です。
※ただ、購入前に一つ気を付けておかなければならない事もありますので、購入を検討されている方は是非読んで頂ける良いかなと思います。
目次
スティーズ SV TWの進化のポイント
出典:ダイワ
僕のダイワのベイトリールはレーシングマシン、シマノは高級車と言った印象を持っています。
どちらが良いという訳でもないのですが、シマノが使い心地が抜群で所有欲を満たしてくれるベイトリールなら、ダイワは先進の機能をガンガン搭載させて最新のチューニングマシンを駆っている様な、そんな印象を持っています。
そしてスティーズシリーズと言えば登場から10年以上、第一線で活躍を続けその地位、評価を確固たるモノに築き上げてきました。
初登場の時はリールの重量が155グラムと言う、当時としては圧倒的な軽さで驚かされたものですが、今回最大のの注目はやはりこの2つでしょう。
・TWS
・SVコンセプトのG1ジュラルミンスプール
そしてもう一つ、ホームページ表立って記載されていないので、もしかしたら気が付かずに使っている人もいるかも知れませんが、ダイワ特有のコンセプトが採用されています。
それについても後程説明しますね。
TWS(ターンアラウンド方式)レベルワインダー
遂にダイワ特有の機能であるTWSと言った先進の機能を詰め込んで、満を持しての登場と言った感じでしたね。
TWSの搭載が他のベイトリールに比べて遅れたのも、これまでにない新機構だった為にフラッグシップリールに載せるには慎重になっていたのかも知れません。
けれど、きっちり第3世代TWSとして、スティーズのコンセプトに合ったコンパクトなターンアラウンドタイプのTWSを搭載しています。
最初に登場したTWSと言えば通称パカパカと呼ばれる、バーで押さえ込むようにラインをリーリングポジションに誘導するタイプでした。
僕もT3SVでその効果を体感しましたが、今回のコンパクトになったTWSはT3の頃と比べると大きな進化を感じました。
サイズはコンパクトになったもののラインの放出感は必要十分で、バーで押さえ込むタイプのTWSにあった「何かこすれている感」は全然感じられなくなりました。
初代TWSは使い心地と強度にちょっと難があると言った感じでしたが、第3世代に進化したTWSにデメリットらしいデメリットは今のところ見当りません。
正直、「使わない理由は無い」と言える機能ですよね。
・SVコンセプトのG1ジュラルミンスプール ⇐要注意
SVスプールが搭載されたスティーズは既に発売されていて、その評価については今更僕が語るまでもありませんが、今回はそのSVスプールが遂にG1ジュラルミンと言うダイワの誇る新素材を遂に採用してきました。
G1ジュラルミンと言えばマグネシウムの2倍の強度を誇ると言われる素材、言うまでもなく、同じ強度ならその分薄く出来るので圧倒的に軽くなるという言うのはイメージ出来ると思います。
そのスプール重量は何と9グラム!
きちんとした強度を保ったうえでのメーカー純正品で9グラムです。
スプール重量が遠投性、正確性、バックラッシュのしにくさ、軽量ルアーの投げやすさなど、キャストに関するあらゆる要素にプラスに働くというのはご存知だと思います。
もちろん、スプールの強度が保てているという前提で、スプールの重量と言うのはあらゆる状況において軽いに越したことはないのです。
そして、SVのコンセプトはストレスフリーバーサタイル、その名の通り、これまでのベイトリールの概念を覆したと言ってもいいくらい、”何故か”バックラッシュしません。
逆風だろうがミスキャストだろうが、何故かバックラッシュしないのです。
もちろんワザとさせようとすればするのですが、無理をしない程度のブレーキ調整でフツウにキャストをすると、最初から最後までノーサミングで”何故か”バックラッシュしないのです。
使ったことが無い方は不思議に感じるかも知れませんが、超軽量スプールとSVスプールに搭載されたエアブレーキシステムがその理不尽とも言える事実を現実にさせているのです。
SVスプール、エアブレーキに関してはコチラで説明していますので、お時間のある時にでもどうぞ^^
▶【ダイワ18リョウガ インプレ】モデルチェンジしたけど何故SVじゃない?マグフォースZとの違いって?
正直言うと現時点でベイトフィネスより重いルアー、5~14グラムと言った軽・中量クラスのルアーのキャスタビリティにおいてこのG1ジュラルミンSVスプールは最強と言っても過言では無いと思います。
そして注意して欲しいのが、実はスティーズ SV TWとスティーズSV、一見スティーズにTWSが換装されただけの様に感じますが、別物として考えなければならないという事です。
どういう事かと言いますと、実は同じφ34SVスプールでも互換性が無いという事です。
つまり、スティーズSVの方はスティーズ、TD-Zと言った103、105と呼ばれるタイプのスプールに対応しており、1012、1016と言ったRCSBスプールとは基本的に別物という事です。
RCSBスプールの1012、1016とはジリオンSV TWやリョウガと言ったダイワで言う1000番クラスと呼ばれるベイトリールに対応しており、スティーズやTD-Zとは違うという事ですね。
正確に言うと全く装着できないワケでは無いのですが、寸法が違う為スプールの位置にズレが生じてしまい、メカニカルブレーキの調整が出来ない、ブレーキが不足して効かない、また、ブレーキが効きすぎると言った不具合が起きてしまいます。
ネット上には「装着出来たよ~」と言う意見もありますが、僕としては「メーカーがやってはいけないという事はやらない方が無難」だと思います。
ですので、スティーズSV TWとスティーズSVとはスプールに互換性は無いと思っていた方が良いと思います。
ちなみにスティーズA TWは1000番クラスなので、G1ジュラルミンSVスプールを換装する事は出来ます。
コチラの記事も参考になるんじゃないかと思います。
通称「ダイワ持ち」に最適な形状を採用
何故かホームページには表立って載っていないのですが(何気に並木敏成さんが解説されている)、リーリング時にベイトロッドのトリガーに小指まで引っ掛けて、人差し指をベイトリールの先端とロッドの間に入れて持つことが出来る、通称「ダイワ持ち」(誰が言ったのかは知りませんが)に最適な形状を模索して採用されています。
出典:MESSAGE FROM TOSHI
加えて親指を乗せる事が出来る様に形状が工夫されているので、ベイトリールをしっかりとホールドし、尚且つ中心に近い所で力を入れる事が出来るので、ディープクランクなどの引き抵抗の強いルアーに対してもグイグイ巻いてくることが出来るようになっています。
軽量、コンパクトなベイトリールに苦手とも言える引き抵抗の強いルアーに対してもリールの形状で対応すると言う、この辺りも言ってしまえば「ストレスフリーバーサタイル」とも言えますよね。
みんなの評判はどうだろう?
・ブレーキ設定を変えずに軽いものから重いものまで投げられる。
軽いのでキャスティングが楽。
バックラしにくいので、気兼ねなしに投げられる。
・性能に文句の一切無し!
svとtwsの相乗でキャストしやすいのはもう言うまでも無いと思います。
リールの剛性面もかなり良くなっていて、ミノーをジャークしたりしても不安に感じることはありません。
全体的にガンメタで、スティーズのロゴも控えめでとてもシブくてカッコいい!…のを赤のカラーパーツが何となく邪魔してるように感じてしまいます。
ハンドルのパーツならまだしも、エンジンプレートなんて付け替えられません。
差別出来るのも大切だと分かるのですが、どうせなら素人でも付け替えが出来る部位でやってほしいなぁと思います。
性能には一切関係ないですが、見た目にも拘りたいんです。
きっと俺だけではないと思います笑
・シマノのリールしか使って来なくて、メタニウムMGLを購入したがブレーキが弱めで風にも弱いため、手放してスティーズを買いました。かなり気に入ってます。飛距離はメタニウムMGLの方がほんの少し飛ぶ位ですが、全体的に見たらかなり飛ぶほうだと思います。ただ遠心よりは後半失速するような感じはありますが、その他の性能が優秀過ぎるので、これと言った短所は見つからない。素晴らしいリールです。個人的にはML、Mロッドに付けてもらうとかなり快適に使えると思います。
・全体を黒でまとめているので、マシはマシだが質感。
ダイワのベイトリール全般に言えることだが、塗装の質感がイマイチ安っぽい。剥げやすいのも何とかすべき。
サイドプレートのストッパーレバーが不意に触った時にストッパーが外れそうで怖い。意図しない操作をしないために必要ない突起はなくすべき。削ったろか(笑)
後はハンドルが短い。hとshが80mm、xhですら90mm。
せめてshから90mmにしても良かったんじゃないかと。
オプションで追加されるとしても、素が軽い訳だし、1g増しくらいなら個人的には90は標準装備で良い。出典:インプレネット
全体的に悪評としては塗装の弱さ、マグブレーキの調整のしにくさ、ハンドルの短さが目立っていた印象です。
塗装が弱いという事に関してはダイワのベイトリールは昔から言われていますよね。
確かに昔(TD-Xくらいの時かな)のダイワはめちゃめちゃ弱い印象があって、極力傷もつけたくない僕としては塗装剥がれはとても残念な気持ちになったのを覚えています。
ただ、僕としては最近はそうでもないかなと思ってるのですが、まあ、この辺りは好みの問題もあるのでしょうね。
好評として目立っていたのは、やはりバックラッシュのしにくさ。
一度セットアップすればほとんど変え無くても対応できる、それでいて十分な飛距離がでて軽量ルアーにも対応できると言った、正にSVスプールとTWSの相乗効果が生んだ成果を皆さん、感じ取っている様でした。
これは僕も感じるところで、超軽量スプールがスパッと立ち上がり、ワイドなレベルワインダーで糸抜けは抜群ですので、結果としてアキュラシー性も上がっていきストレスなく使えるんですね。
ジリオンSV TWにも言える事なのですが、スティーズSV TWはトーナメント仕様として高次元でこれを実現してくれています。
スティーズSV TWが最も活きる使い方、使い分けは?
僕としてはSVスプール+TWSの効果は重量ルアーの遠投より、軽中量ルアーの近中距離キャストに向いていると思っています。
もちろん遠投も得意とするところなのですが、重量ルアーの絶対的な飛距離では恐らく遠心ブレーキやマグフォースZに劣ります。(気になるレベルでは無いのでしょうが)
TWSの糸抜け感は軽量ルアーと相性は抜群ですし、SVスプールに搭載されているエアブレーキシステムは近距離のマシンガンキャストに最適です。
スキッピングやブッシュの奥の奥とと言った、気持ちよくて昇天してしまいそうなキャストがバンバン決まります。
ベイトリール好きなら分かりますよね?ベイトリール好きはみんなキャストがたまらなく好きなハズ(笑)
これは間違いなく超軽量スプールが生み出した賜物だと思います。
そして、φ34のスプール、超軽量コンパクトなボディのスティーズのコンセプトを考えると、軽中量ルアーの近中距離キャストに使うのが最もこのベイトリールが活きる使い方なのかなと。
使い分けるのなら、5グラム以下のルアーは潔くベイトフィネスリールに任せて、5~12グラムくらいまでのルアーの中距離キャストをSVスプールであるスティーズSV TW、14グラム以上をジリオンTWなどのφ36の1500番クラス+マグフォースZに任せてしまえば、ほぼどんな状況でも高次元で完全対応出来るんじゃないかと思います。
スティーズSV TW インプレ【まとめ】シマノ派にこそ是非使って欲しい
正直、実釣において特に欠点らしい欠点は見当たらないスティーズSV TWなのですが、僕としては「おれはシマノ一筋だぜ」と言う人にこそ一度は手にとって貰いたいベイトリールかなと思います。
確かにDCブレーキやSVSと言ったブレーキは非常に優秀で飛距離も出るのですが、SVスプールのキャスタビリティは是非一度味わって貰えると、「バックラッシュしないってこういう事なんだ」と言うのが体感できると思います。
悪く言えば先詰まり感があってSVSの様な気持ちの良い「伸び」は無いのですが、それでも十分に飛距離は出ていて尚且つバックラッシュしないというのはちょっと不思議な感覚に陥るかも知れません。
それでいて近距離の使い心地もバツグンに良いです。
なんだかダイワのマワシモノみたいな意見になってしまいましたが、僕はシマノ派でもダイワ派でもありません。
「自分が良いと思ったモノを使う派」です。
実売でもこの価格は気軽に手に取れるものでもありませんが、「欲しい!」と思っているのなら騙されたと思って是非一度手に取ってみて下さい^^
(騙された!と言ってもクレームは受け付けません(笑))
追伸
気軽にSVスプール+TWSを体感したいのなら、まずはこちらを手に取ってもいいんじゃないかと思います。
同じG1ジュラルミンSVスプールを使用していまうので、キャスト性能と言う意味ではそこまで差は無いと思いますし、実売でこの価格は魅力的です^^
関連記事
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