実はバンタムMGLって、軽量ルアーをキャストに向いているって知ってましたか?
2018年にシマノから登場したバンタムMGL、ロープロファイルベイトリールでありながら丸形ベイトリール並みの剛性感、そしてロープロファイルベイトリール以上にコンパクトと言うのがウリで登場したベイトリールです。
個人的にはルックスも結構好きなんですよね。
特にサイドビュー。
出典:サンスイ
まあ、ある意味完成形とも言える訳ですが最近の似たり寄ったりの形の(僕が感じるだけ?)ロープロベイトリールが多い中、一際個性的なルックスがカッコいいです。
もう20年以上前になりますが、ダイワからTD-Xが登場した時の衝撃を思い出しました。
出典:釣り具アニー
ちょっと似てないですか?^^サイドプレートが丸いってくらいかもですが。
まあ、ルックスに関しては僕の好みの話でもありますのでとりあえず置いといて、バンタムMGL、剛性に拘っているだけあってメーカーも当然ヘビーな使い方を想定しているのだと思います。
糸巻き量もメタニウムMGLが16ld-80mに対して、バンタムMGLは16ld-100mと20%以上増加しています。
それだけ太い糸でハードな使い方をすることを想定しているベイトリールである訳ですが、実はこのバンタムMGL、使い方次第でけっこう軽量ルアーのキャストにも向いているのです。
今回はどんな使い方をすればバンタムMGLで軽量ルアーを扱いやすくなるのか、と言う事についてお伝えしたいと思います。
目次
バンタムMGLは何故軽量ルアーに向いている?
バンタムMGLが軽量ルアーに向いている理由は、ヘビーな使い方を想定され太い糸を巻く様に設計された深溝スプールにあります。
通常、軽量ルアーを投げやすくするには、まず何よりスプール重量を軽くしてやる必要があり、スプールを軽くするにはスプールに巻かれているラインの量を最低限にまで減らすと言うのが一番手っ取り早いです。
ラインと言うのは思っている以上に重く、必要以上にムダにスプールに巻かれていると、スプール重量増加と言うパフォーマンスの低下に繋がってしまいます。
ですから下糸を比重の軽いPEラインにするとかの工夫をする訳ですが、まあ、巻かないに越したことはないですよね。
▶【必見】ベイトリール の下糸巻きとしてのPEと+α有効的な使い方
そういう事もあり、ベイトリールのパフォーマンス向上の為、最近のベイトリールは正直、過剰なまでに糸巻き量が少ないモノが多いです。
けれど僕的には、正直やり過ぎ感も感じるんですね。
ボートでのバスフィッシングの様に近距離戦メインならまだ良いのかも知れませんが、ソルトウォーターや本流トラウトをやっていると、フルキャストした先でモンスタークラスが掛かったり強烈流れに乗られると、そこから更にかなりラインを引っ張り出されることもある訳です。
正直、”最低限”の糸巻き量では物足りなかったりする訳なのです。
ちょっと話が知れて行きそうなので戻しますが、僕がここで言いたいのは、軽量ルアーを扱うにあたってスプールの軽量化目的の浅溝スプールより、太い糸を巻くことを想定された深溝スプールの方が向いている場合がある、と言う事です。
どう言う事かと言いますと、深溝スプールに浅溝スプールと同じ分だけ同じ太さのラインを巻けば、当然、深溝スプールの方がスプールの外径が小さくなりますよね。
つまり、スプールが小径化するという事はスプール一回転あたりのラインの放出量が少なくなるので、軽量ルアーの様に空気抵抗で失速しやすいルアーをキャストした時にバックラッシュしにくくなる、という事です。
もちろん、適正値までラインを巻いたときに比べ飛距離などに影響は出てきてしまいますが、”軽量ルアー”の使用と言う状況に割り切って考えた場合、スプールに少なめにラインを巻いた方が投げやすいという事ですね。
詳しくはコチラでも書いていますので、もっとツッコんで知りたいという方はどうぞ^^
▶【愚策?】ベイトリールの糸巻き量を少なめにする3つのメリット
深溝スプールは色々と応用が可能
浅溝スプールは、「俺はほとんどこの太さのラインで、これだけしかスプールに巻かない」という方には非常に使いやすいスプールです。
かく言う僕も、「決まった太さを、決まった量だけ巻く」と言う場合には、下糸の事をほとんど考えなくていいので浅溝スプールは重宝して使っています。
しかし、いろいろな用途で使おうと思った時に、糸巻き量の少なさがどうしても足かせになってしまうんですよね。
もっと太いラインでヘビーカバーを狙いたい時に満足な量のラインが巻けないと不安になりますし、フルキャストしてラインがほとんど残ってなかったら、やっぱり不安になります。
その辺り、深溝スプールってけっこう色々と融通が効いて使いやすかったりするんですよね。
飛距離がいらない近距離戦でなら、細めのラインを少なめに巻いて軽量ルアーに対応しやすいですし、
飛距離が必要な場面では太いラインを十分に巻くことが巻くことが出来ます。
浅溝スプールでは限られた用途では使いやすいのですが、深溝スプールでは様々な用途で応用が効いて使いやすい、という事ですね。
バンタムMGL用”浅溝”スプールもあるって知ってた?
深溝スプールって色々使えていいですよ~と、言ったところでやっぱり浅溝スプールがいいという方も見えますよね。
大丈夫ですよ。シマノのカスタムブランドである夢屋ってありますよね。
あそこから純正のカスタムスプールで、バンタムMGL用の浅溝スプールが販売されています。
もちろん、ちゃんと”MGL”スプールですので安心してください。
互換性の確認までは出来ていませんが、スペックなどからも恐らくメタニウムMGLと同じモノだと思います。
個人的にはライトな使い方でメタニウムMGL、ヘビーな使い方でバンタムMGLと言う使い方がリールのタイプ的にも合っているとは思いますが、やはり「”バンタム”が好きだからバンタムを使いたい」という方もいらっしゃると思いますので、選択肢が多いのは良い事だと思います。
特にバンタムMGLは、ギア比もPG(ローギア)からXG(超ハイギア)までフルラインナップです。
プラススプールも浅溝、深溝と、両タイプのモノが使えるとあれば、使用用途はより広がっていきます。
あらゆる状況で”バンタム”を使い倒す事が出来ますね^^
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
バンタムMGLが実は軽量ルアーに向いてる【まとめ】
今回お伝えした「バンタムMGLは実は軽量ルアーにも向いている」と言うお話は、お察しの通りバンタムMGLに限ったお話ではありません。
深溝タイプのスプールを搭載している、全てのベイトリールに言える事です。
もし今あなたが深溝タイプのスプールのベイトリールをお使いであるのなら、一度スプールに巻いてあるラインの量を極端に減らして使ってみてみて下さい。
想像以上にバックラッシュも減り、軽量のルアーも扱いやすいと思いますよ^^
ただ先ほどもお伝えしましたが、ラインを少なめに巻くという事は確かにバックラッシュの発生を防ぎ、軽量のルアーが扱いやすくなるというメリットがある反面、本来ベイトリールが持っているパフォーマンスを損なう事にもなってしまいます。
軽量ルアーが扱いやすくなり、バックラッシュが減る、しかし従来ベイトリールが持っている飛距離やキャストフィールの良さが減少してしまう事になるというのは、避けられないでしょう。
ですから、「軽量ルアーを使う」と言う限定的な状況に限り糸巻き量を減らして使う様にした方が良いと思います^^
バンタムMGL、間違いなく「いいベイトリール」ではありますので、色々試して是非使い倒してください^^
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