ベイトリールはスプールに適正な分の糸を巻いておかないと、本来の性能を発揮できないというお話をコチラでしましたね。
▶【裏技アリ】ベイトリールの糸巻き量の適正化で飛距離を伸ばす 意外と知られていない事実
ベイトリールに下糸を巻くというのは必須の事なのです。
あなたはそのベイトリールに必須である下糸を、何で巻いていますか?
お手頃なナイロンライン?まさか余っているからと言ってフロロカーボンラインなんかで巻いていませんよね?
実はベイトリールの下糸にはPEラインが最適なのです。
いや、むしろPEライン以外使うべきではないとさえ、言い過ぎでは無いと思います。
今回は何故ベイトリールの下糸巻きがPEラインを巻くことが最適なのかと言うお話と、PEラインを有効的な使い方についてお話したいと思います。
目次
何故ベイトリールの下糸巻きとしてPEラインが最適なの?
出典:サンライン
理由は糸の比重にあり
ベイトリールの下糸巻きとしてPEラインが最適な理由は、その比重にあります。
各糸ごとに比重を比較しますと、
ナイロンライン - 1.14
フロロカーボンライン - 1.78
PEライン - 0.98
ナイロンラインは吸水性がありますので、水を含みますともっと重くなります。
この中でPEラインが圧倒的に軽量な糸であることが分かります。
ベイトリールはスプールが軽い方が圧倒的に有利です。
回りだし、慣性力、ブレーキへの影響、どれをとっても普通のルアーキャスティングにおいてスプールが軽量であることは、圧倒的に有利に働くのです。
つまり、水よりも比重が重い、ナイロンラインやフロロカーボンラインを下糸として巻くより、PEラインを下糸として巻いた方が、スプールの運動性能を圧倒的に高める事が出来る訳です。
フロロカーボンラインを下糸として巻くことが最悪な理由が分かりますよね^^
フロロカーボンラインを下糸として巻いてしまうと、ベイトリールの性能が著しく低下してしまう事になってしまうのです。
裏技としてコルクの使用もアリだが・・・
比重と言う意味では、下糸分をコルクで補うというのもアリです。
百均やホームセンターなどにシールが付いていて、張り付ける事が出来るコルクシートなどが売ってありますので、それを利用するのもまたアリだと思います。
コルクの比重は0.56と、PEラインよりも圧倒的に軽く、テープの重みを差し引いても十分軽いんじゃないかと思います。
ですが、下糸の調整が非常に難しくなってしまう為、正直僕はコルクよりPEラインを使う方がベターだと思います。
確かに圧倒的軽量なのは魅力的ではあるのですが、その前にやはり、「適切な糸巻き量」と言うのが大切になってきますし、状況によっての下糸の調整が難しくなっていしまいます。
まあ、手間を掛ければコルクの使用も全然アリだとは思いますが、僕としては「あまり実用的ではない」と言うのが現時点での答えです。
あくまで「現時点で」と言う意味ですので、また有効活用の仕方などが分かれば報告しますね^^
PEラインの有効的な使い方(メインライン)
PEラインの魅力はその強度や感度もさることながら、耐久性もまた魅力の一つです。
ナイロンラインの様に吸水性が無い為、基本、フツウに使っていればそれほど劣化していきません。
ですが、摩耗に極端に弱いので、傷がついたPEラインは最早「使い物にならない」と言ってもいいでしょう。
ですがPEラインはその特徴を活かして使えば、圧倒的パフォーマンスを生み出してくれるのです。
その有効的なPEラインの使い方についてお話しますね。
150m巻きを使用する
使用するPEラインは150m巻きです。
これを有効的に「二度」使用する方法です。
まずPEラインを150m丸々巻いてしまいます。
※150m以上巻くことが出来ないと、今回の方法は出来ません。
そして下糸をきっちり満タンに巻きます。
下糸をきっちり確実に満タンに巻く方法はコチラを参考にしてください。
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
とりあえず、これでメインラインとしてのPEラインの1回目を使用します。
先端がささくれたり傷ついたりしたら、遠慮なくどんどんカットしちゃって下さい。
どんどんとメインラインであるPEラインが少なくなっていき、スプールへの糸巻き量も減ってしまっている事と思います。
理想としてはメインラインの残りが120m程ですが、厳密には分からないので「ある程度減ったら」で十分です。
これで、一回目の使用は終了です。
次に二回目の使用になるのですが、減ったラインの分、メインラインの上からPEラインで補充します。
この時、メインラインとは結んでください。
この「補充した分」のPEラインが追加する下糸の分となります。
次に補充したPEラインとメインラインを高速リサイクラーで巻き取ります。
巻き取っていくうちに、「これまで使用していた下糸(PE)」が出てきますので、結び目でカットします。
※元々の下糸はスプールに巻いたままです。
次に高速リサイクラーで巻き取った「補充したPEライン + メインライン」を別のボビンに巻きとります。
この作業でメインラインをひっくり返すわけですね。
現時点での状態を確認しますと、
ベイトリールにはこれまで使用していた下糸、
ボビンには「メインライン ⇒ 補充したPEライン」
となっているハズです。
で、ベイトリールに「メインライン ⇒ 補充したPEライン」を巻いていけば、
元々の下糸(PE) ⇒ 補充した下糸(PE) ⇒メインライン(PE約120m)
と言う状態になり、メインのPEラインをひっくり返し、尚且つスプール満タン状態になっている訳です。
メインのPEラインはひっくり返しているので、ほぼ新品に使い状態で約120m残っていますので、シーバスくらいまでなら十分だと思います。
これで、PEラインをきっちりムダなく使いきる事が可能になります。
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法
ベイトリールの下糸巻きとしてのPEと+α有効的な使い方 まとめ
ベイトリールの下糸には圧倒的に比重の軽いPEラインを使用する
メインで使用するPEラインは150m巻きを購入し、ひっくり返して二回、ほぼ新品の状態でつかうことが出来る
PEラインはイニシャルコストは高価ですけど、耐久性が高いですから無駄なく使えば逆に安く上がるくらいです。
PEラインの釣りはメリットもデメリットもありますが、メリットを最大限活かして、有効活用していきましょう^^
大変参考になりました。有難うございました。ところで旧式のABU 5000, 5500Cにはプラスチック製のスプール下巻き?(正式な名前を思い出せません)があったと思いますが、現在では入手不能でしょうか?勿論、ご記載の方法が確実かつ適正な糸巻き量が得られると思いますが。
コメントありがとうございます。
アブ用の下巻き用のパーツですか。調べてみたのですがちょっとわかりませんでした。
流石に普通には売ってなさそうですね。
最近のルアーショップとかではなく、古い釣り具屋さんとかに行けば案外あるかも知れません。
もしくはヤフオクやメルカリで地道に探せば見つかるかもですが、正式名称が分からないとなかなか難しいですよね^^;
お力になれなくてスミマセン。
ベイトの下巻きの代用パーツはエコノマイザーと呼ばれています。
全国の釣具屋、ネットから注文可能です。
下巻き量を減らす最も有効な方法かと思われます。
またプラスチック素材でもPEを直接巻くと滑りますので必ずフロロやナイロンを5~10m程度巻いて下さい。
PEラインが滑りますとドラグ性能を発揮出来ませんのでどんなに高いリール、強度の高いラインを使っても宝の持ち腐れになってしまいます。
情報ありがとうございます。
PEラインの直巻きですが、実は僕はこれまで一度も滑ったことが無いんですよね。
やり方は次の通りです。
→https://bait-reel.com/line-spool
青物のジギングなどでも同じやり方でPE直巻きですが、一度も滑ったという経験は無いんです。
「気付かないうちに滑っていた」という事も無いと思いますよ。
なので、全てこのやり方です。
(ベイトリールよりスピニングリールに巻くとき楽です)
情報、ご指摘、ありがとうございました。
ナイロンを10m下巻きすれば解決する問題ですので必ず下巻きすべきです。
スプールに直接PEを巻くという事は摩擦系ノットで絞め込まない事と同義です、ご紹介されている巻き方はFGノットを絞め込まずハーフヒッチのみで持たせているようなものです。
トラブルが起こらない内は認められないとは思いますが、記念になるような大型魚を取り逃がして悔しい思いをしたくなければ10mだけでもナイロンを下巻きすべきです。
返信遅くなってしまい申し訳ございません。
おっしゃる通り、ご紹介している方法ではPEラインを摩擦系以外のノットで結んでいるので、万が一ラインが全て引きずり出された場合、最も結束が弱い部分がPEラインを結んだ部分になります。
その時は間違いなくおっしゃている様な「ナイロンラインを10m下糸に巻く」と言う方法の方が強いですよね。
例えそこで切れなかったとしても、ラインを全て出し切られている状態であれば当サイトで紹介している方法では恐らく巻き取りは出来ません。
その場合も「ナイロンラインを10m下糸に巻いてきちんと結んでおく」と言うのが最強でしょう。
ただ、「ラインを全て出し切られた場合」です。
確かにメモリアルフィッシュを考えるのならそこまで想定するのもいいのかも知れませんが、僕の場合はそこまでは想定していません。
そこまでラインを引きずり出されれば、恐らく何をやってももう無理と考えています。
(もちろん悪あがきはしますが)
PE直巻きでラインが滑るという事に関しては、僕の経験上、ライン強度やドラグより摩擦が弱いと思ったことが無いので、問題ないと考えています。
貴重なご意見ありがとうございました。
あなたの意見を参考にされ、ラインの巻き方を一考される人もいると思いますので、当サイトとってもとても貴重なご意見です。
今後ともよろしくお願いします。
ご助言をどうも有難うございました。
ヤフオクでカハラジャパンABUアンバサダー純正”エコノマイザー”と言うのがオークションに出ていましたので早速落札しました。未だ届いていませんが、旧いアンバサダー5000, 5000Cに合うことを期待しています。いずれにせよ、もし実釣に使用するなら、さらにPEラインの下巻きが必要な気がします。ただ、昔の様にナイロンラインだけで楽しむにはPEラインの下巻きは不要かもしれませんが。今後ともご教示の程お願い致します。
お役に立てて何よりです。
カハラジャパンABUアンバサダー純正”エコノマイザー”、情報提供ありがとうございます。
最近のベイトリールは最大糸巻き量自体が少ないので、下巻きはほとんど必要は無いですよね。
自分の使い大量に整えるくらいです。
今後ともベイトリール大百科をよろしくお願いします。
今後ともご助言お願いします。旧型アンバサダーでは下巻きせずナイロンのみで使用するつもりです。体力との相談ですが。
こちらこそ、よろしくお願いします。
こう言った質問などは、僕としても非常に勉強になることが多くて嬉しい限りです。
今後ともベイトリール大百科をよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。