当記事では、
ベイトリール、スピニングリールの糸巻き量や下巻きの量をツールによってバッチリ計算する方法
をお伝えします。
僕は常々、ベイトリールの糸巻き量、下巻き量はきっちりと計算して巻いた方が良いという事を言っていますが、実際のところ結構めんどくさいのも事実です。
ナイロンライン100m巻きたいんだけど、下巻きにはPEラインを何m巻けばいいんだ?
このベイトリールにはPEラインは何m巻けるんだ?
ホームページやカタログのスペック表、ベイトリールのパッケージ等にはそのベイトリールが持つ糸巻き量の表記がされてはいますが、自分が使いたいラインと太さが表記されていないことなんてザラにありますよね?
けれど実は、あなたのそのお手元のベイトリール、パッケージやカタログに表示されていない糸巻き量、更には下巻きに使うライン量までも”超絶カンタン”に計算するツールがあるのはご存知でしょうか?
まあ、僕もシマノさんに教えて貰って初めて知ったんですけどね^^;
こんな便利なツールがあるのなら、メンドクサイ計算をする必要なんて一切ありません。
メンドクサイからと言って適当にラインを巻いて、ベイトリールの性能を損なう事も、ラインをムダにしてしまう事も一切なくなるのです
僕は恐らく、もう自分のベイトリールの糸巻き量で悩むことは無いでしょう。
だってこのツールに自分が使いたいラインの種類と使いたい量を入力するだけで、下巻きに使うラインの種類と量が一発で出てくるのですから。
シマノさん公式でもちろん無料ツールです。
という事で今回はこの超絶便利ツールとその使い方をご紹介したいと思います。
目次
糸巻き量、下巻きを計算してくれる超便利ツール
その便利ツールとはコチラです。
まずはホームページやカタログ、パッケージに表記してあるリールの糸巻き量を入力します。
それによってそのリールのラインキャパシティが分かるので、次は自分が使用したいラインの種類、ナイロンラインかフロロカーボンラインかPEラインかのいずれかのラインの種類と太さを入力すると、「そのリールにそのラインが何m巻けるか」が表示されます。
そして、自分が使いたいラインを「何m使用したいか」を入力します。
次は下巻き量を知る行程なので、ここで下巻きに使用する糸の種類、太さを入力する事で、「下巻きに必要なラインの量」が表示されます。
では実際に例を挙げながら説明しますね。
糸巻き量計算ツール【使用例】
1.カタログ値入力
出典:シマノ
上記はこれはアンタレスDC MDのスペック表です。まずは赤枠で囲った部分を入力します。
上記の画像で言うと「ナイロン12lb-165m」と言うのを、以下に入力していきます。
出典:シマノ
まず「糸種類」で右の方にある「▼」マークをクリックすると、ナイロン(号)、フロロ(号)、PE(号)、ナイロンポンド(lb)、フロロポンド(lb)と選択できるようになるので、「ナイロンポンド(lb)」を選択します。
ここではホームページやカタログ、パッケージに表記してある実際のスペック表通りに、号数表記なら「号」で、lb表記なら「lb」で入力した方が間違いないと思います。
で次が「号数/ポンド(号/lb)」と言うところで、「12」と入力します。
そして総糸巻き量ですね。「165」と入力する事で、そのベイトリールのスプールが持つラインキャパシティが入力されたことになります。
では次の工程へ行きますね。
2.使用糸
ここでは仮に、「フロロカーボンラン16lbを巻きたい」とします。
「糸種類」で「フロロポンド(Lb)」を選択し、「号数/ポンド(号/Lb)で「16」と入力します。
すると「総糸巻量 111m」と出てきました。
出典:シマノ
この「111m」と言うのがアンタレスDC MDに、「フロロカーボンライン16lb」を巻く事の出来るラインの量です。
ですが実際は「111m」なんてめっちゃ中途半端ですよね。
100m巻きを購入し巻いたとしても11mも足りないし、150m巻きを購入し巻いても40m近くムダになってしまいます。
そこで次に、「自分の使用したいラインの量」を入力します。
※ちなみにナイロンラインよりフロロカーボンラインの方が基本的に”太い”ので、入力するときにごっちゃにならない様に注意してください。
要は同じ強さ、太さでも、フロロカーボンラインの方が糸巻き量が少なくなります。
3.下巻
「糸種類」でまたナイロン(号)、フロロ(号)、PE(号)、ナイロンポンド(lb)、フロロポンド(lb)と選択できるようになっていますが、ここでは必ず「PE(号)」一択です。
何故なら、下糸を巻くのにPEライン以外は考えられないからです。
PEラインは他のラインに比べ断然軽いので、リールの持つ性能を損なう事がありません。
間違っても下糸にフロロカーボンラインとかを巻かないで下さいね^^
大真面目な話、あなたのベイトリールの性能がワンランクもツーランクも下がってしまいます。
▶【必見】ベイトリール の下糸巻きとしてのPEと+α有効的な使い方
で、「PE(号)」を選択し、「号数」はここでは仮に「1」と入力します。
とりあえず「PE1号」と入力しましたが、出来る事なら太いPEラインの方が良いと思います。
細いPEラインで密に巻いてしまうより、太いPEラインで隙間が出来るくらいに巻いた方が少しでも軽く出来ますし、下糸のPEラインへの喰い込みも軽減できるからです。
まあでも流石に微々たるものですので、あなたの手元にある使用済みの古いPEラインとかで十分です。
わざわざ新たに太いPEラインを購入する必要まではありません^^
で、「PEライン 1号」と入力すると、
出典:シマノ
「下巻必要量(m) 40m」と出てきます。
これがアンタレスDC MDにフロロカーボンライン16lbを100m巻きたい時に「必要な下巻の量」です。
下糸PEラインを40m巻く事で、ぴったり適正値までラインを巻く事出来るという事です。
補足1 PEライン40mを巻く方法
「え~、そもそもPE40mってどうやって巻くのさ?」
と言う方も当然いらっしゃると思います。
補足として確実に「PEラインを40m」巻く方法を説明しますね。
まず空のスプールにラインを巻いてリールにセットし(これから巻く下糸でOK)、ラインにマジックなどで印をつけます。
そしてハンドルを一回転させて、印が移動した距離を実際に測ります。
測定した距離をここでは仮に、「80cm」とします。
これがこのベイトリールでの「スプールが空のときのハンドル一回転あたりの糸巻き量」です。
スペック表に記載されている「ハンドル一回転あたりの糸巻き量」は、ラインがスプール満タンに巻かれた時の糸巻き量ですので注意してください。
空のときはスプールの内径が小さくなる訳ですから、当然ラインの回収量も少なくなります。
で、80cmだとすると40m巻きたいんですから、
40m÷0.8m=50回転
となる訳なのですが、実際にはスプールにラインが巻かれて行くに従い「ハンドル一回転あたりの糸巻き量」も増えていきます。
ですから、ハンドルを50回転させると40m以上巻かれてしまいます。
そこで、ざっくりとですが計算してみます。
(実際はここまで計算する必要はないです。面倒な方は読み飛ばしてください)
スプール満タンで93cm、空のときで80cm(仮)となれば約10%強巻き取り量が減ったことになります。
で、フロロカーボンライン16lbが111m巻く事が出来るスプールに100m巻きたいのですから、スプールの底から約10%程下巻きによって底上げする必要がある訳です。
つまり、「93cm-80cm=13cmの10%」、スプールの空の状態から10%糸を巻いたときのハンドル一回転あたりの糸巻き量は約81~82cmとなります。
(かなりざっくり計算です)
という事は、スプール空の状態から10%底上げするまでの間、かなりざっくりではありますがハンドル一回転あたりの糸巻き量は、平均的に約1センチずつ増えていく事になります。
ですので、実際は
40m÷0.81m=49.38m
となり、「ハンドルを約49回転させればちょうどいい」という事になります。
まあ要は、ラインを巻くにつれてハンドル一回転あたりの糸巻き量も増えていく訳ですから、このくらいの下巻き量なら「ハンドルを一回転減らすくらいでちょうど帳尻が合ってくる」という事です。
ですから、ここまで面倒な事をしなくても良いと思います^^
要は「ハンドル49回転くらいで40m」という事です。
もしくはもっと簡単確実に40mを測定したいのなら、こういうツールを使うのが一番手っ取り早いです。
ラインの巻き取り量を測定してくれるツールです。
僕も愛用していたのですが、壊れてしまったので今はコチラを愛用しています。
注意点ですが、ラインを通したところのローラーを回転させることで測定しますので、あまり高速で巻くと滑って正確なライン量が測定出来ませんので注意してください。
個人的にはプロックスのデプスカウンターの方が、そういったラインの滑りはないように感じています。
補足2 PEラインを直接スプールに巻いても滑らない方法
PEラインを直接スプールに巻くと、巻いたラインが滑ってしまう事があります。
要は、「ドラグが出ていないのにラインが出ていってしまう」という事が起こってしまうのです。
ですから村田基さんなんかは、「直接巻かずにまずはナイロンを巻いてからPEを巻け」って言っていたと思います。
(うろ覚えなんで間違っていたらスミマセン)
ですがコチラの方法でスプールにラインを巻き付けると、スプールに直接PEラインを巻いても滑る事はありません。
▶【ベイトリールの糸巻き方法 】スプールへの結び方決定版 3つのNGとは?
少なからず僕は、これまで一度も滑ったことがありません。
むしろ僕は昔からこの方法でしたので、
「ドラグが出ていないのにラインが出ていってしまう」
と聞いたとき、
「え?そうなの?そんな事ってあるの?」
と思ったほどでした。
オススメですよ^^
間違ってもテープで固定なんかしないで下さいね。
【ベイトリール ライン】糸巻量、下巻き量を計算するツールが便利すぎる件【まとめ】
さて今回は、
ベイトリール、スピニングリールの糸巻き量や下巻きの量をツールによってバッチリ計算する方法
をお伝えしました。
どうですか?下糸の量を計算するのにめっちゃ便利でしょ?^^
最近はこんな便利なツールがあるんですよね。
僕はラインはきっちり巻きたいタチなので、昔から面倒でもきちんと計算していました。
ラインは基本的にスプールの「適正値」で使うのがベストです。
少なめに巻いたり多めに巻いたりすることによるメリットも、もちろんあります。
けれど多くても少なくてもデメリットは出てきますし、やはりまずはそのベイトリールの「本来の性能」を知るべきだと思いうんですよね。
応用やチューニングなんてのはまずはそれからです。
ラインはランニングコストと言う意味でもかなり大きいです。
交換をケチってここ一番でラインブレイクなんて、アホらしいの極みです。
キッチリ使えばラインにかかるコストもかなり抑える事が出来ますし、ベイトリールも本来の性能を発揮する事が出来ます。
今回ご紹介したツール、非常に便利ですので是非活用してくださいね^^
▶【必読】ベイトリールに巻くライン量の適正化により、コストを削減する方法
追伸
もしくは次の様な方法もあります。
手間は掛かりますが、計算不要で一番確実にラインを適正量巻く事が出来ます。
僕も実際はこの方法でラインをきっちり巻く事が多いです^^
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法