さて今回は、
「シーバスで使うベイトリールの選び方」
と言うテーマでお話させていただきます。
ソルト対応ベイトいリールが増えてきた昨今、選択肢が増えるのはいいですけど、その分、迷いますよね^^
最近のベイトリールは下位機種であっても性能がグンと上がっており、コスパに優れたベイトリールが多いです。
が、当然、何でもいいわけじゃありません。
間違った選び方をしてしまうと、ブカブカの大きな靴、キチキチの小さな靴でフルマラソンをしているくらい苦痛です。
そんなことになったら、あなたのその日のシーバスフィッシングは最悪なモノになってしましますよね。
当記事ではあなたがシーバスで使うベイトリールで失敗することがない様、「選択基準」をお伝えしたいと思います。
早速ですが、「これだけは絶対に間違っちゃ行けない」と言う基準をお伝えします。
それは、
「シーバスで使うベイトリールはスプール径で選べ!」
ということ。
ココさえちゃんと分かっていれば、ベイトリール選びで迷走することは無くなるでしょう^^
ちなみに最終的な答えを言ってしまうと、
「シーバスはスプール径Φ36がちょうど良い」
です。
使用ルアー、ギア比、パワー、糸巻き量、諸々シーバスにはちょうどいいバランス、と僕は思っています。
ちなみにギア比で悩まれる方もいるかも知れませんが、シーバスにはハンドル1回転あたりの巻き取り長さ80~90㎝のハイギアがベストです。
その辺りも含めて、詳しく説明しますね。
目次
シーバスで使うベイトリールはスプール径で選べ!
出典:ダイワ
シーバスで使うベイトリールは、あなたの使用するルアーウェイトに合わせてスプール径で選べば、かなり選択肢を絞ることが出来ます。
具体例はコチラ。
スプール径 | 使用範囲 | ベスト | 使用ルアー |
Φ32 | 5~14g | 6~10g | 小型ライトプラグ |
Φ34 | 5~28g | 7~18g | 軽・中量プラグ |
Φ36 | 10~56g | 14~40g | 中・重量プラグ |
Φ38 | 10g~ | 18g~ | 重量プラグ |
※上限下限は限界値ではなく、僕が実際に使ってきて気持ちよく使える範囲です。
リールの特性や性能、使用するルアーで変わってきますので、あまり細かいご指摘はご容赦ください。
概ねこんな感じで選べば、かなり良い感じで使えるハズです。
ベイトリールのスプール径は非常に重要で、使うルアーとマッチしていないとかなり使いにくいリールになってしまいます。
スプール径ってそれぞれ特徴があって、もちろん何でもいいと言うワケはありません。
小口径スプールには小口径スプール、大口径スプールには大口径スプールの役割があります。
基本的な役割としては次の通りです。
- 小口径スプール・・・軽量ルアーのキャストに向いている
- 大口径スプール・・・重量ルアーの遠投に向いている
特徴として、小口径スプールは軽量ルアーをキャストしやすい、バックラッシュしにくい
と言う特徴があります。
けれども飛距離は伸びにくいです。
対して大口径スプールの特徴としては、重いルアーの遠投性に優れる
と言う特徴があります。
けれど、軽量ルアーは扱いにくく、飛距離は出ません。
例えば5gのミノーをキャストしたとき、飛距離が出る順番は、
- Φ32
- Φ34
- Φ36
- Φ38
と言う順になります。
逆に重めのルアー、28gのメタルバイブをキャストした時の飛距離は、
- Φ38
- Φ36
- Φ34
- Φ32
と言う感じで逆転します。
ですから、スプール径にはそれぞれちゃんと役割があり、「このリールカッコいい!」と言う理由だけで選んでしまうと、非常に使いにくいベイトリールになってしまう可能性があるのです。
例えばΦ32クラスの小さなスプールで28gのバイブレーションを投げても、スプールが高速回転になり過ぎて飛距離は伸びないし、使っていて気持ち良いモノではありません。
逆にΦ38クラスのスプールで7グラムのルアーを投げても、飛距離は出ないしスプールレスポンスも悪く使いにくくなってしまいます。
ベイトリールのスプール径って基本的に大口径なら重いルアーが投げやすく、小口径なら軽いルアーが投げやすくなっているんですね。
もちろん、そのスプールの持っているブレーキ特性や重量などにもよります。
けれどベイトリールにおいて、物理的に「大は小を兼ねる」ということはないのです。
もちろん、使えなくはないのですが、適正な使い方をしないと使っていて気持ちよくなく、本来そのベイトリールが持っているポテンシャルを活かす事が出来ないんですね。
他記事でも例に挙げたことがありますが、実際にΦ34スプールとΦ38スプールで投げ比べをした事があるんですね。
使用しているベイトロッドは同じモノで、ラインはΦ38がPE2号、Φ34がPE1.5号です。
このセッティングだと、軽めのルアーはΦ34の方が投げやすく、空気抵抗が少なく重めの良く飛ぶルアーはΦ38の方が適しています。
で、24gのシンキングペンシルを投げ比べた結果、Φ38スプールが約2割ほど飛距離が伸びました。
もちろん、ベイトリールの特性とかもありますので一概には言えませんが、Φ34は明らかに過剰回転になってしまい、キャストをしていて気持ちが良いモノではありませんでした。
逆に大口径スプ―ルで軽いルアーを投げると、スプールが重たくてルアーが非常に投げにくいくなります。
要は軽いルアーでは重たいスプールを、上手く回転させることが出来ないんですね。
ピッとングをすれば浮き上がる、オーバーヘッドキャストをすれば目の前にぴちゃって落ちる、サイドハンドで投げればあさって方へ飛んで行く。
もちろん飛距離も出ません。
ですから、使用ルアーのウェイトに合わせてスプール径を選択をしないと、非常にやりずらく、一日中気持ち悪いキャストを繰り返すことになってしまうんです。
その時にテストをすれば良かったのすが、10g程度のミノーであればΦ34プールの方が間違いなく飛距離は伸びていたと思います。
で、それらを考慮すると冒頭でも言った様に、シーバスで使うならスプール径はΦ36がベストです。
場合によってはΦ34の方が有利、Φ38の方が有利と言う状況もありますが、いろいろな状況、ルアーに高次元で対応出来るΦ36がシーバスにはベストだと僕は考えています。
それについて詳しく説明しますね。
シーバスをベイトリールでやるならスプール径Φ36がベストな3つの理由
シーバスで使うルアーの範囲でスプール径Φ36と言うのは、あらゆる状況で高次元で使うことが出来ます。
僕がシーバスにΦ36スプールが適していると思う理由は、主に以下の3つ。
|
順に説明しますね。
使用ルアーウェイトがベストマッチ
先ほどの表で言うと、スプール径Φ36は「14~40gくらいのルアーがちょうどいい」となっています。
もちろん、軽いルアーを投げるならもっと小口径であるΦ34がベストだし、重めのルアーが中心になるならΦ38を選んだ方が飛距離を出すことが出来ます。
けれど、
10~28gくらいがメイン、たまには10グラム以下、28グラム以上も投げる
と言うシーバスフィッシングには、やはりΦ36がジャストフィットします。
イメージとしてはこんな感じです。
スプール径Φ36がかなり広い範囲をカバーしてくれます。
スプール径Φ36は14g以上のルアーの遠投に優れています。
10g程度だと確かにΦ34の方が優れてはいますが、Φ36でも全然余裕で使える範囲であり、それだったらΦ36の方がもう少し重めのルアーを快適に使うことが出来て、尚且つ飛距離を伸ばす方向に振ることが出来ます。
逆に18g以上のルアーになって来ると、スプール径Φ38の方が飛距離を稼ぐことが出来る様になります。
けれど14グラム以下のルアーの投げやすさが、著しく低下します。
10~14g程度のルアーも、シーバスではそれなりに使いますからね。
だとすると、やはりスプール径Φ36が一番快適に使うことができるワケです。
ハイギアを使ってもパワ―がある
ハンドル一回転あたりの巻き取り長さが同じなら、スプール径が大きい方がギア比は低くなります。
つまり、巻き取り長さが同じなら、スプール径が大きい方がパワーが出るということです。
ぶっちゃけシーバスフィッシングにおいて、それ程巻き取りパワーは必要ありません。
ブラックバスの様にめっちゃ引き抵抗の大きなディープクランクをゴリゴリ巻くというワケでもなく、基本的に引き抵抗の弱いシャロ―ミノーやシンキングペンシルがメインです。
それより遠投がメインのシーバスは、ラインスラッグやルアーの回収スピードを重視した方がいいと言う考えから、僕はハイギアを使った方が有利と考えています。
具体的には、ハンドル一回転あたりの巻き取り長さ、80~90㎝程度がベストです。
個人的な感覚ですが、90㎝以上あっても良いけど、あまり早すぎると今度はパワーが不足してくる、リズムが合わなくなって来ると言う弊害も出てきます。
巻き取り差長さ100㎝と80㎝では、ベイトリールを持ち替えたときのハンドルの回すスピードが全然変わってきますからね。
その辺りをどこまで許容出来るのか?
と言うには個人的な感覚もあると思います。
ハイギアの方が巻き感度もいいですし、基本、巻きの釣りであるシーバスにおいて巻き感度は非常に重要です。
とは言え、何でもかんでも早ければいいと言うワケでは無いんですね。
「ある程度巻き取りパワーが欲しい」という状況も少なからずあるんです。
例えば、バイブレーションをフルスピードで巻いて広範囲を探る時。
巻き取り長さ80~90㎝を確保しようと思うと、スプール径Φ34だとギア比8以上は必要になります。
コレでバイブレーションの早巻きは結構きついです。
ヤワなベイトリールだと、ボディが歪むのが分かるくらい負荷が掛かります。
ですから、同じ巻き取り長さなら、もう少しローギアに出来るΦ36の方が快適に使えるんですね。
僕の経験上、「バイブレーションの早巻き」と言う釣り方において、間違いなくΦ34よりΦ36の方が巻き取り長さ、パワーとのバランスが取れいています。
巻き取り長さもある程度確保したい、けれども巻き取りパワーもある程度確保したい。
と言うシーバスフィッシングにおいて、スプール径Φ36はちょうどいい、と言うことなのです。
ラインキャパがちょうどいい
リールにもよりますが、スプール径Φ36はほとんどベイトリールにおいてのラインキャパは、PEライン2号を150mほど巻く事が出来ます。
コレが少な過ぎず多過ぎず、ほどほどにちょうどいいのです。
僕の経験上、シーバスで最も使いやすいラインの太さは、PEライン2号。
使うルアーのウェイト、強度、遠投性、トラブルレス性、リーダーとのバランスを考えると、僕はPEライン2号がシーバスには一番使いやすいと考えています。
軽いルアーがメインであるならPE1.5号でスプール径Φ34、重いルアーがメインであるならPE2.5号でスプール径Φ38。
使い分けるとしたらこんな感じです。
で、PE2号を、最低でも120~130mくらいラインを巻いておいた方が安心です。
なぜなら、遠投メインであること、トラブった時の為のラインの確保と言うことを考えると最低でも120~130mは最低でも確保しておきたいからです。
シーバスって飛距離が出るルアーをかっ飛ばすと、70~80m投げる時もあります。
そうなるとラインスラッグも考慮すると、最低でも100mは必要になります。
ラインチェックによるカット、根掛かりによるラインブレイク、トラブった時のラインカット、そう考えるとプラス20~30mくらい余裕が欲しいんですよね。
で、ベストなのが120~130m。と言うライン量に至ったワケです。
「じゃあ、130m巻いておけばいいじゃん?」
イヤ、「150m」巻くのがミソなのであります。
先ほど、ラインカットやトラブルなどで20~30m余裕が欲しい、と言いましたよね?
150m巻いて20mラインカットしたら、残りのライン量は130mです。
ひっくり返して使えば、ほぼほぼ何も使っていない新品に近いラインがまた130m確保することが出来るのです。
つまり、150m巻いておけば、十分に余裕を持ったライン量を2回使える。
余裕を持ってラインを使えて、それでいてコスパ最強じゃね?
ということなのです。
もちろん、完全に新品と言うワケではありませんよ。
フルキャストをすれば手前の数メートルは、1度目も2度目も使うことになります。
けれど、基本的にラインが傷むのは先の方がほとんどです。
根元からガッツリやられたら、どの道それはもう全巻き替えするしかありません。
僕の経験上も、そのくらいなら十分許容範囲です。
ということで、ラインキャパもスプール径Φ36がちょうどいいのであります。
ベイトリールを使い分けるとしたらどんな感じ?
正直、スプール径Φ36を持っておけば、シーバスをやるならどんな状況でもカバーできます。
とは言え、軽いルアーにはもっと小口径スプールの方が有利だし、重いルアーを遠投するのならΦ38の方が有利なことには違いありません。
例えば僕は具体的にこんな感じで使い分けています。
【小規模フィールド】 ・スプール径Φ34 ルアー:7~14グラムのライトプラグ ロッド:8.3フィートのL~MLクラス リール:ジリオンSVTW など フィールド:小・中規模河川、港湾部 |
【中規模フィールド】 ・スプール径Φ36 ルアー:10~28グラム、もしくはそれ以上のウェイトのプラグ ロッド:8.3~9フィートのML~MHクラス リール:ジリオンTW など フィールド:小・中規模河川、港湾部、サーフ、そこそこ遠投したいとき |
【大規模フィールド】 ・スプール径Φ38 ルアー:18~28グラムをメインに14~40グラムくらいのプラグ ロッド:10~11フィートのM~MHクラス リール:リョウガ2020、ダイワZ2020(ブラックリミテッド)など フィールド:磯場、外洋、サーフ、フル遠投したいとき |
細かく分けるとこんな感じですが、ぶっちゃけスプール径Φ36はどの区分でも十分に使えます。
「こんなルアーしか使わない」ってときに使い分ける感じですかね。
具体的には「重いルアーの遠投しかやらない」と言う時に、ロングロッドにスプール径Φ38を使うだけで、後はΦ36でカバーしています。
カバーと言うか、Φ36がベストなんですけど^^
強いて言うならΦ34にPE1~1.5号程度を巻いておいて、ライトな釣りをやりたくなったら使う。て感じです。
結局どのベイトリールを選べばいいのよ?【まとめ】
さて今回は、
「シーバスで使うベイトリールの選び方」
と言うテーマでお話させていただきました。
結論、
ベイトリールは使うルアーウェイトによってスプール径で選んでおけば問題がなく、シーバスで使うにはΦ36がベスト。
ギア比はハンドル一回転辺りの巻き取り長さ80~90㎝を選べ!
理由として、
- 使用ルアーウェイトがベストマッチ
- ハイギアを使ってもパワ―がある
- ラインキャパがちょうどいい
以上になります。
で、結局どのベイトリールを選べ良いのよ?
と言う話ですよね。
僕は2021年に登場した、21スティーズA TW HLCがシーバスにはベストだと思います。
もちろんスプール径はΦ36、飛距離、トラブルレス性、ボディ剛性、どれをとってもシーバスにはいうことなしです。
あ、ギア比がちょっと低いのが気になりますが、まあ、許容範囲で^^
21スティーズA TW HLCについての記事も書いていますので、リンクを張っておきますね。
▶21スティーズA TW HLC【速攻インプレ】もう一声欲しかった…
▶21スティーズA TW HLCはシーバスで使うのってどうなのよ?
▶【シーバス】ベイトリール初心者が買って失敗しない機種、1選【2021年最新】
ついでにPEラインをひっくり返して使う際に、コチラの記事も参考になると思います^^
▶【ベイトリール 糸巻き方法】下糸を確実にきっちり巻く唯一の方法