「ベイトリールでシーバスやりたいんだけど、ラインは何を使えばいいのかな?」
と言う疑問にお答えします。
結論から言うと、ほぼPEライン一択。
ただ、状況に応じてナイロンラインが最強。
と言った感じです。
ではその理由と、オススメラインをお伝えしますね。
目次
シーバスで使用するラインの選択肢は3つ
ベイトリールでシーバスフィッシングでやる時、使用するラインの選択肢は主に3つ。
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ベイトリールでのラインの扱いやすさと言う意味では、ナイロンラインが一番です。
むしろ、PEラインが一番使いにくいです。
それでもなぜ僕は、ほぼPEライン一択なのか?
元々シーバスをやっている人や他のソルトフィッシング経験者だと、最初からほぼPEライン一択かもしれません。
ブロックバス経験がある人は、ナイロンラインやフロロカーボンラインの方が馴染みがありますよね。
冒頭でも述べた様に、シーバスフィッシングでは、僕はPEラインほぼ一択です。
けれど、ベイトリールの特性を活かし、状況に応じて太いナイロンラインが最強に活きる場面のあります。
もちろんフロロカーボンラインも使えますが、僕の経験上あまり有効性を見いだせず、選択肢から外します。
では順に説明しますね。
ベイトシーバスにはPEラインが最適
ベイトリールで扱いにくいPEラインですが、シーバスフィッシングに欠かすことは出来ません。
主な理由は2つ。
- ラインキャパ(強さ)
- 比重の小ささ
ラインキャパ(強さ)
もっとも大きな理由はラインキャパ。
これはある意味、「強さ」と同じ理由です。
シーバスフィッシングは基本、遠投が中心になるうえサカナ自体が非常に走るので、ラインキャパは重要な要素の一つです。
シーバスフィッシングにおいてライン量は、最低でも120m、出来れば150m、安心の200mは欲しいと僕は考えています。
同じ強さならPEラインが最も細く、たくさんのラインを巻くことが出来ます。
ブラックバスの様にドラグフルロックでゴリ巻き瞬殺、と言うのはシーバスではさすがに厳しいです。
シーバスは非常に走るサカナなので、ドラグを使ってある程度ラインをだしてやり取りをする必要があるんですね。
遠投するときは70m、80mは投げることもザラにあります。
ブラックバスだとヘビキャロ超遠投とかしなければ7~80mあればほとんど十分ですし、掛かってもほとんどドラグフルロックで寄せてきます。
けれど、シーバスだとライントラブル、ラインチェックで減っていくことを考えると、7~80mのラインキャパではかなり厳しいです。
必要なライン量として100mがギリ、トラブル、減っていくことも想定して最低限の120m、ひっくり返して二度美味しい的な使い方をするには150mは欲しいです。
200mあれば不意のトラブルで、「ラインが無くなって釣りにならない」なんてこともそうそう起きないでしょう。
ナイロンラインでコレだけのラインキャパを確保するには、かなり大きさのベイトリールが必要になります。
ナイロンラインだと太さも最低でも4号、出来れば5号くらいは欲しいので、ひっくり返して使わないにしても5号100mを確保しようと思うと、ダイワZ2020やアンタレスDCMDクラスのベイトリールになりますよね。
このあたりのベイトリールはスプール径Φ38クラスで、キャスティング用ベイトリールの中では大型の部類になります。
ナイロンラインを使うとしたら、このあたりのベイトリールを使ったとしてもギリです。
一般的なベイトリールのスプール径はΦ34がもっとも多く、10グラム前後のルアーのキャスティングに適しています。
シーバスではライトに使うなら10グラム前後のルアーもよく使いますが、メインを的には10~20グラムくらいが多いんですよね。
そうなるとベイトリールのサイズは、スプール径Φ34~36くらいが使いやすんです。
そのクラスのベイトリールで5号のナイロンラインを100m 以上巻けるモノは、かなり限られてしまいます。
と言うか、ほとんどないんじゃないかな。
カルカッタコンクエスト200ならラインキャパも多いですが、スプールはΦ40です。
ここまでスプールの大きなベイトリールにすると、軽めのルアーが扱いづらくなってしまうんですね。
使えるベイトリールもかなり限定されてしまいます。
そう言う意味でも、軽量ルアーのキャスタビリティもあり強いラインをある程度の量しっかり確保するには、PEラインが適しているのです。
比重の小ささ
扱いやすさと言う意味では「ベイトリールでPEライン」と言うのは正直使いにくいのですが、比重の軽さはベイトリールにとって大きな武器になります。
なぜなら、ラインを含めたスプールのトータル重量を軽くすることができるからです。
ナイロンライン - 1.14
フロロカーボンライン - 1.78
PEライン - 0.98
ベイトリールにとってスプールが軽いと、レスポンス向上、バックラッシュ低減、飛距離向上と言った大きなメリットがあります。
つまり、スプール強度さえ犠牲にしなければ、スプールは軽いに越したことはないのです。
もちろんラインの重量もバカにできなく、PEラインを巻くだけで軽量ルアーが投げやすくなったり、ブレーキを弱めることができてしまいます。
もし、ナイロン5号を100m以上巻こうと思ったらそれなりの大きさのベイトリールが必要になります。
そんなリールのスプールにナイロンラインを満タンに巻いていたら、スプールが重くなりすぎてレスポンスがめちゃくちゃ悪くなってしまいます。
その状態で10グラム程度のルアーを使おうと思ったら、めっちゃ投げにくいしレスポンスは悪いし飛距離は出ないし、さすがにちょっとキツいです。
シーバスで使用するルアーは軽めのモノで10グラム前後、遠投を中心に考えるミノーやシンキングペンシルだと、14~28グラムくらいが中心になります。
シーバスフィッシングは基本的にフルキャスト中心の釣りになりますので、PEラインの比重の小ささもムシは出来ないんですよね。
比重の軽さを利用して、下巻きに利用するのも有効です。
▶【必見】ベイトリール の下糸巻きとしてのPEと+α有効的な使い方
PEラインには大きなデメリットもある
ベイトリールでPEラインを扱うには、もちろんいいことばかりじゃありません。
スプールレスポンス向上、ラインのストック量増加などメリットは大きいのですが、大きなデメリットもしっかり存在しています。
それは、キャスティングがものすごくシビアになること。
PEラインの大きな特徴である、伸縮性の少なさ、しなやかさ(張りのなさ)がベイトリールにとって非常にクセモノなのです。
僕もしっかりと経験済みなのですが、
- バックラッシュのしやすさ
- 高切れ(ラインブレイク)のしやすさ
と言ったトラブルは、ナイロンラインなどのモノフィラメントラインから乗り換えた、特にバスアングラーが最初にぶち当たる壁です。
そんな理由から
ベイトリールでPEラインを扱うのは怖い
と言うイメージが出来ちゃっているんですね。
けれど、最近は道具の進歩や方法の確立などで、PEビギナーであってもトラブルをかなり低減できる様になってきました。
正直、これらの問題は「慣れ」でほとんど解決できます。
ただ、まだ慣れていない方はトラブルを回避するために、まず以下のことを気を付けてください。
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これだけ気を付ければベイトリールでのPEライントラブルは劇的に減るハズです。
あとは「慣れ」です。
近距離戦メインならナイロンラインは最強
ここまで読んでくださったあなたはもう、
「シーバスはPEラインでいいんじゃね?」
と思われる方もいるでしょう。
確かに僕は現状ではPEラインしか使っていません。
けれど実は、ナイロンラインと言う選択肢も十分に「アリ」なのです。
どんな状況かと言うと、
「比較的近距離でストラクチャーをピンで撃っていくような釣り」
です。
マシンガンキャストでガンガンピンポイントや近距離のポイントを撃ち抜いていく場合は、PEラインよりナイロンラインの方が向いています。
なぜなら、PEラインは伸縮性の少なさから近距離だと非常にバレやすいのです。
ロングレンジならまだいいでしょう。
左右への動きもあるし、距離があればロッドワークでいなす余裕も生まれます。
けれど、近距離でシーバスがかかると、目の前でマジで大暴れです。
目の前でジャンプしたり連続エラ洗いしたり、無理の寄せようとすると更に大暴れです。
60、70、80を超える魚体を、流石にブラックバスのようにゴリ巻き瞬殺と言うワケには行きません。
その時に余裕が生まれるのが、伸縮性のあるナイロンラインです。
むしろ、太糸ピン撃ちなんてベイトリールのもっとも活きる釣り方です。
僕はそう言った釣りをする機会があまりないので持っていませんが、ホームフィールドにそういったポイントがあるのなら、1タックルナイロンラインをセットしたものを持っておいても面白いかもしれません。
本当は、強みを活かした釣りをやるのが一番です。
PEラインは、手前まで寄せてきたときもマジでバレやすいので注意しましょう。
フロロカーボンラインはナシ!
僕もシーバスでフロロカーボンを使っていたことがあります。
けれど、個人的にシーバスフィッシングにおいて、フロロカーボンラインはメリットを感じませんでした。
なぜなら、比重の高さからスプールが重くなりすぎてしまい、キャストフィールが重たくなってしまうからです。
特にPEラインからの巻替えだったので余計に感じたのですが、あのもっさりとしたキャストフィールは投げていて気持ちイイのモノではありません。
更に重いラインが垂れ下がってしまうので、遠投に向いているラインでもありません。
要は、
「使いにくいし、気持ちよくない」
と言うことですね。
重たいスプールは百害あって一利ナシです。
強いて言うなら近距離戦で使えなくもないですが、同じ太さならナイロンラインの方が強いです。
あ、知ってました?
一度パッケージを見ていただくと分かりますが、同じ号数ならフロロカーボンラインの方が太いです。
つまり、同じ太さにするとフロロカーボンは弱くなってしまうんですね。
ただ、ショックリーダーとして使うのならアリです。
フロロカーボンは屈折率が水に近く、水中で見えにくいラインです。
張りもあるのでハリスとしては使いやすいんですね。
沈みやすいという特徴もあるので、ルアーを沈めたいときには有効です。
とは言え、僕としては伸縮性の少ないPEラインのリーダーとしては、ナイロンラインの方が向いていると思っています。
僕も以前はフロロカーボンをメインラインに使用したり、リーダーに使用したりしたことはありますが、あまりメリットを感じず結局今は使っていません。
値段も高いしね。
「それだったら安いナイロンラインの方がいいや。メリットも大きいし」
と言う結論に至った訳です。
シーバスベイトリールオススメPEライン
僕がベイトリールで使うPEラインに求めていることは、以下の3つ。
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モノフィラメントラインだとラインにしなやかさを求めてしまいますが、PEラインだとしなやか過ぎるので、少しでも張りを求めます。
4本撚りラインは8本より一本一本の原糸が太いので張りが出やすく、摩擦にも強いです。
8本の方が直線強力は強いけど、実釣では絶対に摩擦します。
ですからおかっぱりの実釣において、実はそれほど差はでないと僕は思っています。
ただ、PEライン自体、摩擦に極端に弱いラインなので絶対に油断は出来ませんが。
安価であることも僕は条件に入れています。
ラインは消耗品。
特にPEラインは摩擦に極端に弱く、擦ったりするとハッキリ言って使い物になりません。
痛んでいる部分はザクザク切っていきたいし、トラブったときの精神的ダメージを考えると、あまり高価なモノは避けたいところです。
高価なラインがトラブルで一発アウト。
なんてマジで泣きたくなります。(経験済み)
あまり安すぎても考えものですが、最近はちゃんとしたメーカー品もけっこう安いです。
最近僕が使っているのはコレ。
上記の条件にもバッチリハマります。
ただ、実は使い始めたばかりです。
バリバリのコーティングラインなので耐久性はわかりませんが、ラインが膨らんだ際にもバックラッシュに至るまでに余裕がありますし、悪くないラインだと思います。
ただ、イエローが個人的に好きじゃない…
8本撚りですが、長らく使っていたラインはコレ。
僕としては一番のお気に入りだったのですが、巻き嵩が高く、通常より巻けるライン量が少なくなってしまうので今は使っていません。
僕が使っていたのは旧モデルですけど、また使ってみたいとは思っています。
ナイロンラインはコチラなんかどうでしょうか。
巻き換え頻度を考えると、こういったボビン巻きがいいと思います。
ベイトリールでシーバスをやるならラインは○○でしょ!【まとめ】
さて今回は、
「ベイトリールでシーバスやりたいんだけど、ラインは何を使えばいいのかな?」
と言う疑問にお答えしました。
結論として、PEライン一択!
けれど、
「比較的近距離でストラクチャーをピンで撃っていくような釣り」
にはナイロンラインの方が向いている!
と言うお話でした。
僕はシーバスに限らずですが、本格的にベイトリールでPEラインを使いだして、15年は使い込んでいます。
なんなら25年くらい前に初めてベイトリールを使ったときにPEラインを巻いて、バッツンバッツン高切れさせていたくらいです。
スパイダーワイヤーとか、懐かしいですね。
その時はリーダーを組むなんて概念すらなかったわけですが、PEラインの弱点はキチンとシステムを組むことで補ってくれます。
強度や耐久性、ラインのストック量や比重の軽さによるスプールレスポンスの向上。
使ってみればけっこう病みつきです。
ベイトリールで使いにくいしなんて言われていますけど、僕はむしろ相性はいいくらいに思っています。
あなたもベイトリールでシーバスをやるとき、是非PEラインに挑戦してください。
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