2018年にモデルチェンジした18リョウガの飛距離、気になりますよね。
今回は18リョウガの飛距離はどうなのかと言う検証と、飛距離を伸ばす為のポイントについてお伝えしたいと思います。
丸型のベイトリールって基本的に飛距離に関しては不利と言わざるを得ません。
それはあなたもご存知の通り、構造上、レベルワインダーとスプールの距離が近くなってしまうので、ラインが放出される際に鋭角になって抵抗が増えてしまうからです。
ですから2018年、リョウガがモデルチェンジという事で、ダイワお得意のTWSを装着して登場してこないかな~と言う期待を個人的にはかなりしていたのですが、このタイミングのモデルチェンジでしてこなかったとなると、残念ながらリョウガにTWSが装着されることはもう無いと思います^^;
もし装着されれば丸形ベイトリールの宿命と言える最大の欠点を克服できたんですけどね。
まあ、きっと構造的に無理だったのでしょう。そんな事はダイワさんが百も承知のハズです。
ないモノをどうこう言っても仕方がないので、さっそく飛距離の検証から入ってみたいと思います。
目次
18リョウガの飛距離ってどうなの? 飛ぶの?
結論から言いますと18リョウガの飛距離は、十分に「飛距離が出るベイトリール」と思ってもいいと思います。
少なくとも「丸型ベイトリールは飛ばないんじゃないの~?」と思っている人の疑問を、いい意味で裏切るくらいには十分に飛びます。
過去のリョウガのインプレを見てみても、「リョウガは飛距離が出る」と言う意見もチラホラ見られます。
恐らく、リョウガを使ったことが無い人は「なぜ?」と感じる人も多いんじゃないでしょうか。
レベルワインダーがスプールに近くて不利になるんじゃないの?
確かに不利になります。こればっかりは物理的な問題で否定のしようがありません。
ダイワがTWSと言う一つの答えを出した事からも、レベルワインダーと言うのはスプールからラインが放出される最初の抵抗であり、その角度からも一番大きな抵抗と言ってもいいかもしれません。
スプールからラインが放出された直後に抵抗があるというのは、実は思いのほか飛距離に影響を与えてしまいます。
スプールから離れたラインが放出されずにもたついてしまいますと、スプール上でラインが膨らんでしまいます。
そうなればバックラッシュしやすくなってしまうという事は、カンタンにイメージ出来ると思います。
バックラッシュしやすくなればブレーキも強くせざるを得なくなり、結果として飛距離も落ちてきてしまいます。
けれど、リョウガにはその丸型ベイトリールの宿命と言えるレベルワインダーとスプールの距離と言う絶対的に不利な点を、補って余りある強みがあるのです。
それが「リョウガは飛距離が出る」と言うインプレに繋がっているのだと思います。
では、なぜ「リョウガは飛距離が出る」のかをお伝えしたいと思います。
18リョウガは何故飛距離が出る?
リョウガの1000番クラスには最近のダイワの代名詞であるSVスプールを換装する事ができ、18リョウガに搭載されているスプールは最新のG1ジュラルミン製マグフォースZスプールです。
正直言うとこれだけでも十分「飛距離が出る理由」と言っても良いと思うのですが、何と言ってもリョウガ最大のウリである”剛性感”がリョウガの飛距離をサポートしてくれているのだと思います。
ゆがみが無く、使っていて全くひずまないそのボディ剛性、精度の高いマシンカットスーパーメタルハウジングは、MAX30,000回転を超えるとも言われるスプールをしっかりと支え、ブレの無い回転を実現しています。
リョウガで実際にキャストしてみると、シュパッと飛んで行って思いのほか飛距離が伸びていく事に驚くと思います。
恐らくブレの無い回転がスムーズに初速を稼ぎ、それが後半の伸びに繋がっているのだと思いますが、僕は初めてリョウガを使った時は、工業製品としての精度の高さに感動すらしたほどでした。
ベイトリールの剛性感はパワーファイトをしている時だけでなく、キャスト時にも歪むことなくかっちりとスプールを支える事によって、スプールが高速回転している時のブレの少なさにも貢献しているのだなという事を、リョウガを使って感じる事が出来ました。
しかしそのリョウガ、使っていて同じ様に投げているハズなのに、飛距離が出る時と出ない時、バックラッシュする時としない時がある事に気が付きました。
ブレーキセッティングを結構ぎりぎりまで攻めていたので、最初は風の影響だとか単なるミスキャストだと思っていたのですが、実はそうではなかったのです。
逆にコレを意識する事でスムーズに飛距離を出す事も可能になりました。
18リョウガで飛距離を出す秘訣
リョウガで飛距離を伸ばすポイントとしては、
・PEラインを使用しない
・レベルワインダーの位置に気を付ける
PEラインを使用しないというのは結局のところレベルワインダーの位置に関係しますので、合わせて説明しますね。
丸型ベイトリールの欠点としてレベルワインダーとスプールの距離と言うのは、やはりどうしても避けて通る事は出来ません。
けれど、キャストする時のレベルワインダーの位置を少し意識するだけでキャストフィールはガラリと変わります。
これは特にPEラインを使用していると顕著に現れます。
レベルワインダーが端に寄っている状態だと、スプールの一番遠い所と近い所ではラインの角度がかなり変わってきます。
これはライン放出時の抵抗が「大きいときと小さいとき」があるという事を意味し、抵抗が大きい時にブレーキを設定すると飛距離が犠牲になり、小さい時に合わせて設定すると抵抗が大きい時にバックラッシュの原因となるという事なのです。
画像からも分かる様に、レベルワインダーの位置によってライン放出時に抵抗が大きいときと小さい時がある事が分かると思います。
この「抵抗の差」がPEラインのキャスト時に、思いのほか大きな影響を与えてしまうのです。
PEラインだとスプール上でラインが膨らんでバックラッシュに繋がるまでの猶予が、ナイロンラインに比べるとかなり短いです。
これはPEラインがしなやか過ぎる為に、先にスプールから離れたラインを後から離れたラインが追い越してしまうと、絡みつく様にバックラッシュしてしまう為、ガツンとロックする様なバックラッシュが起こりやすくなってしまうからです。
これがナイロンラインやフロロカーボンラインだとラインにハリがあるので、スプール上でラインが多少膨らんでもバックラッシュとなるまでに少し余裕があり、ライン放出時に抵抗が大きい時があっても抵抗が小さいときが補ってくれるので、「平均」が取れてある程度スムーズにラインが放出されて行きます。
ですがそれでも、少なからずラインの放出抵抗にムラがあることには違いありません。
その「ムラ」を無くす為に、キャスト時にレベルワインダーの位置を中央に持ってくると、ロープロベイトリールとそれほど変わらない放出抵抗となり、この状態がリョウガが「最も飛距離が出る状態」となる訳です。
つまり、PEラインを使ったとしてもリョウガで最大飛距離を出す秘訣としては、「レベルワインダーの位置を中央に持ってくる」というのがポイントと言える訳です。
とは言え、そんな面倒な事をイチイチやってられない、と言うのもごもっともなお話です。
でしたら逆に、出来ればPEラインを使わない様にして、ナイロン、フロロカーボンラインと言ったモノフィラメント系ライン専用にとして使えば、少なからずレベルワインダーによる影響は受けにくいと思います。
もしくはバイブレーションの様な空気抵抗の少ないルアーを使う事です。
空気抵抗が少なくて失速しにくいルアーは、ラインをグイグイ引っ張り出してくれます。
恐らく、インプレ記事でよく見かける「リョウガは飛ぶ」と言う情報は、こう言った条件が揃いセッティングがバシッと決った時に気持ちよく飛んで行ったと言う事が多いんじゃないかと思います。
18リョウガ 飛距離を伸ばす為のたった”1つ”の秘訣 【まとめ】
ここまでのお話をまとめますとリョウガの飛距離を最大限伸ばすには、
・レベルワインダーを中央に持ってくる
・PEラインはあまり向いていない
・空気抵抗の少ないルアーを使用する
こんな感じになります。
ですが現実的にいちいちレベルワインダーの事を気にして釣りをするのも面倒ですし、このルアーしか使えないって言う制限もあまり現実的ではありません。
ですから、「ナイロンラインを使う」くらいの感覚で十分じゃないかと思います。
そして、ここ一発飛距離が欲しい時に、「レベルワインダーの位置を中央に合わせてやる」という事をするだけでも随分違うと思います。
リョウガは間違いなく「飛距離が出るベイトリール」です。
18リョウガになってG1ジュラルミン製のスプールも搭載され、尚且つ1016に至ってはG1ジュラルミン製SVスプールまで搭載出来ます。
「剛性感がある巻き物ベイトリール」と言う意味では、最有力候補と言ってもいいと思います。
▶16アンタレスDCの飛距離がチート過ぎる理由と最大飛距離を出すコツ
追伸
なんだかんだといろいろ書きましたが、結局僕は何も気にしずPEラインで使用しています^^;
レベルワインダーに関しても、基本的にナイトシーバス中心で使っていたので確認する事も出来なくて、正直ほとんど気にしていません。
シンキングペンシルや飛距離の出るミノー、バイブレーションと言った空機抵抗の少ないルアーを中心に使っていたという事もありますが、それでもスピニングタックルの人が驚くくらいの飛距離を出す事も可能でした。
飛距離に関してもそのくらいのポテンシャルは十分にありますので、是非18リョウガも使い倒してください^^