ジリオンTW HDについてカタログやホームページをよく見てみると、新たに採用されたG1ジュラルミン製のスプールに、「あれ?んなバカな」と思う節があり、ダイワに問い合わせてみました。
ジリオンTW HDの購入を検討されている方は是非一読してください。
ジリオンTW HD、コチラの記事でもジリオンがよりジリオンらしくなって登場したとお伝えしました。
▶ダイワ 18ジリオンTW HD【インプレ】残念なポイントと4つの正統進化
ジリオンらしくその堅牢性がよりパワーアップされ、「タフなベイトリール」を求めるユーザーにはたまらないベイトリールになって登場しましたね。
シマノからもアンタレスDC MDと言うアンタレスをよりタフにした様なベイトリールが登場しましたが、正直、バスフィッシングでは持て余すところもありますし、価格も価格です^^;
▶アンタレスDC MD【レビュー】完全別物!アンタレスDCとの違いをまとめてみたら驚いた
そう言う意味でもジリオンTW HDはドンピシャにハマるユーザーも決して少なくはないハズ。
僕も「これは!」と思った一人です。
ですが、実はそこには盲点が隠されていました。
目次
ジリオンTW HDのスプールに搭載されたブレーキがマグフォース・・・
ジリオンTW HDに新たに採用されたG1ジュラルミン製スプールは、ダイワのベイトリールの多くの機種についているマグフォースZではなく、固定式インダクトローターのマグフォースです。
出典:ダイワ
固定式インダクトローターは既にカタログ落ちしてありませんが、最近ではジリオンPEに搭載されていました。
初心者でもPEラインを扱いやすくしようという、PEライン専用のセッティングが施されていたベイトリールです。
それ以前はマグフォースVの登場で完全に過去のブレーキシステムとなっていたので、完全に盲点となっていました。
ですから、「G1ジュラルミン製マグフォーススプール」と書いてあったので当たり前の様に「マグフォースZ」と思い込んでしまっていたのです。
ですがダイワのカタログやホームページをよく見てみると、「G1ジュラルミン製マグフォーススプール」とは書いてあるのですが、どこにも「マグフォースZ」とは書いていなかったので、「あれ?何かの間違い?」と思いダイワに直接問い合わせてみました。
すると、
「マグフォースZではなく、マグフォースです。」
と言う回答がダイワから返ってきました。
理由は「ビッグベイトにおすすめ」だとか・・・
まじか!
これまでずっとマグフォースZで来ていたモノを、ほとんどアナウンスもなしに「Z」の文字を省いただけで済ませていいの??
出典:ダイワ
確かに書いてあることには間違いはありません。
ですが、ここに書いてある文字に「Z」が無いだけです。
そこまで一言一句確認なんてしませんし、僕の様に「G1ジュラルミン製」と言うインパクトで、当たり前の様にマグフォースZなんだと思って気が付かず勘違いして購入してしまう人も、少なからずいるのでは?と強く思います。
ちなみに2018年に同じく登場した18リョウガは、「G1ジュラルミン製マグフォースZスプール」です。
9年ぶりにモデルチェンジしたリョウガを先に見て、「G1 ジュラルミン製 マグフォースZ」と言う文字が目に入れば、ジリオンTW HDも「G1ジュラルミン製マグフォース」と書いてあれば、同じモノと勘違いしてしまう人もいないですかね?
僕だけでしょうか^^;
出典:ダイワ
まあ、そんな早とちりヤラウは僕だけかも知れませんが、当サイトにも「ジリオンTW HD スプール」で検索して訪問される方もみえますので、少なからず気になっている人はいるんだと思います。
リョウガ1520とのスプール互換性はあるの?
じゃあ、ジリオンTW HDと同じスプール径φ36である1500番サイズのリョウガ1520と、スプールに互換性はあるのか?
先ほども説明しました様にリョウガ1520は「G1ジュラルミン製マグフォースZスプール」です。
このスプールがφ36スプールのジリオンTW HDに換装できるのか、気になる所ですよね。
リョウガ1520とジリオンTW HD1520とのスプールの互換性は、
あります!
ダイワに問い合わせて確認しましたので、間違いありません。
日ごろより、弊社商品をご愛顧頂き、誠に有難うございます。
この度はジリオンTW HDと18リョウガ1520シリーズにつきましてお問い合わせ頂
き、誠に有難うございます。 ジリオンTW HDと18リョウガ1520シリーズはスプールの互換性がござい
ますので、双方に入れ替えることが可能でございます。 尚、スプールが持つブレーキタイプはそのまま移行されますので、
ビッグベイトをご使用頂く場合は、ジリオンTW HDのマグフォースブレーキがお薦めでございます。 少しでもご参考にして頂けましたら幸いでございます。
今後とも、よろしくお願い致します。
ですので、ジリオンTW HDにも問題なく「G1ジュラルミン製マグフォースZスプール」を装着する事が出来ます。
ただカタログ上にはオプションパーツとしてφ36スプールはHLCだけで、リョウガ1500番と同じスプールは記載されていないんですよね。
φ34の1000番ならあるんですけど。
リョウガの純正部品として購入できるのかは分かりませんが、購入できるのなら是非購入して使いたいですよね^^
固定式インダクトローターのメリット
可動式インダクトローターであるマグフォースZは、キャスト直後の初速を稼ぐ事ができ、尚且つ後半にかけてブレーキ力が弱くなっていくので、飛距離が抜群に伸びたりピッチングでの浮き上がりを防いでくれます。
確かに最近ではあまり使われなくなった固定式インダクトローターではありますが、全く使えないかと言うとそんなことは全然なく、メリットも確かに存在するのです。
固定式マグフォースのメリットは次の通りです。
・スプールが軽くなる
・空気抵抗の大きいルアーがキャストしやすい
・PEラインが扱いやすい
順に説明しますね。
スプールが軽くなる
インダクトローターを稼働される仕組み自体が必要なくなる訳ですので、必然的にスプールの重量が軽くなります。
スプールの重量が軽くなれば軽量のルアーもキャストしやすくなりますし、バックラッシュもしにくくなります。
当然、飛距離にも影響が出ます。
かつて存在していたジリオンPEと言うベイトリールも、そのスプール重量は現在の軽量スプールと比べても決して見劣りするものではなく、ブレーキが固定式ではあるモノの、飛距離もそれほど悪いモノではありませんでした。
それでもさすがに先詰まり感は否めませんでしたが^^;
空気抵抗の大きいルアーがキャストしやすい
ビッグベイトや軽量ルアーと言った空気抵抗の大きいルアーは初速も稼ぎにくく、尚且つ後半も失速によってバックラッシュがしやすいルアーです。
けれど、常に一定のブレーキが掛かっている固定式ローターであるマグフォースは、これが良い感じにブレーキを掛けてくれるのです。
もちろん、飛距離はそれほど望めるモノでもありませんが、そもそも空気抵抗の大きいルアーに爆発的な飛距離を求めるのも難しい話です。
ですから、空気抵抗の大きいルアー用としても十分にメリットを活かす事は可能です。
PEラインが扱いやすい
固定式インダクトローターは常に一定のブレーキが掛かっているというお話をしましたよね。
実はこのブレーキ特性が、PEラインのキャスティングに向いているのです。
PEラインはそのしなやか過ぎる特性上、スプール上でラインが膨らんでしまうとすぐにガツンとロックが掛かる様にバックラッシュしてしまいます。
けれど、常にある程度のブレーキが掛かっているという事は、常に軽くルアーの「後ろ髪を引いている様な状態」となり、スプール上でラインが膨らみにくいのです。
ベイトリールのブレーキシステムで「PEモード」と言うモノがあれば、大概は「軽く後ろ髪を引いている」様な状態になるセッティングになっていると思います。
(全てのブレーキシステムがそうなのかは分かりませんが)
初代ジリオンPEが固定式インダクトローターを採用していたように、若干過保護と言えば過保護なセッティングではあるのですが、PEラインが扱いやすい事には間違いありません。
▶ベイトリールでPEラインの高切れを防ぐ重要な”2つ”のポイント
ジリオンTW HDのスプールについて 使い分け【まとめ】
ジリオンTW HDのスプールはG1ジュラルミン製ではあるのですが、マグフォースZではない、そして、リョウガ1520のG1ジュラルミン製マグフォースZスプールを換装する事が出来る、と言うお話でした。
確かにブレーキを掛ける為のインダクトローターが固定式になる事で飛距離など不利になる側面もあるのですが、メリットはメリットであるのです。
ですがやっぱり、マグフォースZ使いたいですよね~
使い分けとしては、通常のマグフォーススプールを軽量とトラブルの少なさを活かして、比較的軽めのルアーを太いラインでヘビーカバーにぶち込む、もしくはビッグベイト用として。
そして「Z」スプールをキャスティングで飛距離が必要な時用として使い分けるのが良いのかなと思いました。
結局、Zスプールで事足りるとは思うのですが^^;
▶ダイワ 18ジリオンTW HD【インプレ】残念なポイントと4つの正統進化