「ジリオンSV TWってPEライン使えるんかな・・・」
ベイトリールってPEライン対応のモノってそれなりに「PEライン対応機能」みたいなものが付いていたりしますよね。
高速レベルワインダーだとか、PE専用マグフォースだとか、PEモードだとか。
で、ジリオンSV TWはどうなのかと言うと、カタログやパッケージには特にそう言った「PEライン対応」みたいなことは書かれていません。
標準糸巻き量にもPEラインの記載はなく、「このジリオンてPEラインちゃんと使えるんかな・・・」と不安に思っている方も少なくないハズ。
僕は1~2年前まで、軽く10年以上になりますがベイトリールをPEラインオンリーで使用していましたので、例に漏れずダイワ ジリオンSV TWにもPEラインを巻いたセッティングで使用しました。
ですのでジリオンSV TWでPEラインを使いたいって人の為にインプレって言うか、軽く使用感みたいなものを書いてみたいと思います。
目次
ダイワ ジリオンSV TWでPEラインは使えるのか?
出典:ダイワ
ジリオンSV TWで使用したPEラインは4本編みの1号。
このPEラインでの使用感になりますが、結論から言って個のベイトリールでのPEラインでの使用は、
十分に使える、むしろ向いている
です。
まあ、人それぞれの意見もありますから「向いてねえ!」って言う人も居ると思いますけど、ちょっと僕なりの説明をさせてもらいますね。
・TWレベルワインダーはPEラインに向いている
・SVスプールは特性がPE用マグフォースに近い
・糸の食い込みについて
ジリオンSV TWでPEラインを使用するにあたって、この3点がポイントになってくると思いますので、順に説明しますね。
TWレベルワインダーはPEラインに向いている
出典:ダイワ
リトリーブ時とキャスティング時でポジションを変化させるTW式レベルワインダーは、実はPEラインのキャスティングに凄く向いています。
リトリーブ時の向いている点
まず、リトリーブ時、ジリオンSV TWのレベルワインダーはターンアラウンド方式ですので、レベルワインダーがクルっと半回転ほどします。
その時にレベルワインダー下部の細いところにラインを入れる為に、レベルワインダーの後ろの部分で抑え込むようにしてラインを誘導します。
つまり、2点でラインを整えてスプールに巻き込んでいく事になります。
2点で抑える事によってスプールに巻き込むラインに適度なテンションが掛かる様になり、スプールにしっかりとPEラインを巻き付けていく事が出来るのです。
ベイトリールでPEラインを使用する際に必ず注意をしなければならない点の一つに「必ず適度なテンションを保つ」というポイントがあります。
これは緩く巻いてしまうとスプールでフワフワの状態となってしまって、糸の食い込みが発生しやすくなっています為です。
その為、2点で押さえて巻くことが出来るTWレベルワインダーは常に適度なテンションを保つことが出来るので、PEラインをきっちりと巻きやすいのです。
特にシンキングペンシルやトップウォーターなどの巻き抵抗の低いルアーを使用するとき、分厚いウィードなどへのパンチングや風で流されたラインスラッグを回収するときなど、ラインテンションを保ちにくい使い方をする時に有効となったりします。
かと言ってそれで巻き抵抗が重くなるほどでもありませんので、その辺りは心配いりません。
確かにT3SVの時はPEラインを使用すると、「何か擦れている様な感じ」がして、ちょっと気になったのですが、進化したターンアラウンド方式のTWはその辺全然気になりませんので、心配は無用です。
SVスプールは特性がPE用マグフォースに近い
出典:ダイワ
SVスプールに搭載されているエアブレーキシステムのキャストフィールが、PE専用にセッティングされたマグフォースに近いフィーリングとなっています。
カタログ落ちしてもうありませんが、以前、ダイワのベイトリールのラインナップの中に「ジリオンPEスペシャル」というベイトリールがありました。
このリールはマグフォースがPEライン専用となっているのですが、PEライン専用と言ってもマグフォースVやZの様に可変式のインダクトローターではなく、固定されたインダクトローター、つまりマグフォースVが登場する以前のブレーキシステムだったのです。
「え?デチューンじゃん」と思われる方もいるかと思いますが、ハイ、その通りですね。
ですが、この「常時ブレーキがかかっている状態」と言うのがPEラインをキャスティングするにあたって、バックラッシュを避けるポイントでもあったのです。
上記の記事でも書いていますが、PEラインはラインが少しでも膨らむとガツンとロックが掛かったようにバックラッシュしやすいので、それを防ぐ為に軽くラインにテンションが掛かったような状態でキャストをするのがポイントでした。
飛んでいくルアーの後ろ髪を引く様なイメージですね。
ですがそれだとバックラッシュは回避出来ても、当然飛距離は落ちますので、ベイトリールの扱いに慣れた方だと「物足りない」となってしまう訳です。
で、SVスプールなんですが、実はブレーキ特性が固定式マグフォースに近いのです。
「え?SVスプールってデチューンなの??」
イヤ、そんなことは全くありません。
むしろちゃんと進化したブレーキシステムなので安心してください。
マグフォースVやZとはちょっと違う仕組みではあるのですが、きちんとスプールの回転数に合わせてインダクトローターが可変するタイプのブレーキシステムです。
似ているというのは「キャストフィーリングが」という事です。
どういうことかと言いますと、キャストした瞬間から最後まで、ベイトリールのブレーキにコントロールされている様な感じです。
それによって無重力感と言うキャストフィールとは少し違い、SVブレーキ特有の先詰まり感はあるもの、結果としてPEラインをきちんとコントロールで来ている訳です。
ですので、過保護にトラブルレス仕様になっている訳でもありませんので、ベイトリールでのPEラインに慣れいない方でも比較的イージーに、それでいて高次元にPEラインを扱う事が出来るんじゃないかと思います。
正直、初期の頃のPE使用のベイトリールってアングラーに過保護すぎて、全く面白みが無かったりしましたからね。
SVスプールがPEラインに対応しているというより、「SVスプールのキャストフィールがPEラインに適している」、と僕は感じています。
SVスプールの特性に関してはコチラ
▶【ダイワ18リョウガ インプレ】モデルチェンジしたけど何故SVじゃない?マグフォースZとの違いって?
糸の食い込みとかはどうなの?
ジリオンSVTWは食い込み防止に効果的
ベイトリールでPEラインを扱う時に、「ラインの食い込みが・・・」と言うお話をちょいちょい聞くことがあります。
けれど実は僕は気にしたことが無いというか、気になったことが無いんですよね。
確かに1号未満の細いPEラインに、1オンス以上とかのバイブレーションやメタルジグをフルキャストしてガツンとバックラッシュすれば、結構、食い込んでしまうかも知れません。
けれど、実際は重量級ルアーを極細PEでフルキャストと言うシチュエーションがまずないですし、気になるならやらなきゃいいだけです。
よくPEラインの食い込み防止の機能として、高速でレベルワインダーが動いてラインをクロスに巻いていくモノとかあります。
効果的ではありますけど、僕としては別に普通のモノで十分だと思います。
ちなみにTWレベルワインダーはクロス巻きではなく、きっちり「密巻きタイプ」のレベルワインダーです。
キッチリ綺麗に巻けます^^
T3時代からPE1号を使用して90オーバーのシーバス、ランカークラスのシーバスも何本も釣りあげましたが、ラインの食い込みは一度も経験したことがありません。
ですからベイトリールでPEラインが食い込むって言っている人は、正直、気にし過ぎなのか、余程巻き方がおかしいんだと思います。
全然テンションをかけずにフワッと巻いてしまうと、スプール上でラインがフワフワフカフカになってしまうので、それだと確かに食い込みやすいとは思うのですが、実際、僕は気になるほどPEラインの食い込みを経験したことってないんですよね^^;
これはTWを使用しようが高速レベルワインダーを使用しようがノーマルのレベルワインダーを使用しようが同じで、気になるほどの事はまずありません。
更に言うならば、ジリオンSV TWのレベルワインダーは上記にも説明しましたが、2点で抑え込む様にラインを巻くのでスプールには適度なテンションが掛かって巻かれて行きます。
僕としては、余程気にしなくてもいいんじゃないかと思います。
PEラインが食い込む様なシチュエーションとは?
ベイトリールでのPEラインの扱いに関してはまた詳しく書こうと思いまうが、それでもPEラインの食い込みが気になるのでしたら、とりあえず次の事に気を付けてみて下さい。
・1号未満の細いPEラインを使用するときは、重量ルアーを使わない
・根掛かりの時は、必ずクラッチを切ってスプールをフリーにする
とりあえずこの辺りを気を付けておけば、まず気になるほどのラインの食い込みは無いと思います。
1号未満の細いPEラインを使用するときは、重量ルアーを使わない
そもそもバランスが悪いですよね。
僕はPEラインの使い分けとしてざっくりとですが、
1号未満 1~14グラム
1号 5~20グラム
1.5号以上 10グラム~
こんな感じでしょうか。
1号未満はほぼベイトフィネスで使う感じですが、状況によっては14グラムのプラグやスプーンを投げたりします。
ただ、ロッドが”それなり”なのでムリなキャストをすることもないので、例えバックラッシュをしてもラインが食い込むという事はまずありません。
「細いPEラインで重いルアーをフルキャストする」、こういう状況でなければまず大丈夫だと思います。
根掛かりの時は、必ずクラッチを切ってスプールをフリーにする
根掛かったラインを引っ張る際には、PEラインの食い込みがどうこう言う前に、必ずクラッチを切ってスプールをフリーにして下さい。
必ずです。
ルアーが根掛かった時に、ロッドを真っすぐにしてラインを引っ張りますよね?
その時にタマにドラグが滑らない様に指でスプールを抑えて引っ張る人がいるのですが、絶対にNGです。
特にPEラインは直線的な引っ張る力に非常に強いので、絶対にやってはいけません。
これによってラインが食い込んでしまいラインがダメージを受けてしまうだけでなく、スプールやシャフトに非常に強い負荷が掛かってしまい、変形や破損の原因となってしまいます。
特に最近のベイトリールは軽量化の為、極限まで強度を削っているモノが多く、ムリな事をするとどうしてもダメージを受けやすいです。
ですので、ラインの食い込み防止と言う意味もありますが、ベイトリールの保護と言う意味でも絶対にやってはいけません。
もし根掛かった時には、必ずのクラッチを切ってリールに直接負荷が掛からない様にし、手でラインを引っ張ってください。
引っ張る際には素手では行わず、必ずグローブやタオルを手に巻いてください。
素手だとほぼ間違いなく手を切ってしまいますので、絶対にやらない様に気を付けてください。
ダイワ ジリオンSV TWでのPEラインの使用【まとめ】
SVスプール、TWレベルワインダーがPEラインに適しているので、 ジリオンSVTWでPEラインを使用するに特に問題はありません。
むしろ、ベイトリールでPEラインの扱いに慣れていない方でも扱いやすいとも言えます。
ただ一つ、根掛かりを切る為にラインを引っ張る際には、必ずベイトリールのクラッチを切る様に気を付ける様にした方が絶対に良いです。
PEラインのキャスティングにもコツはあるのですが、それはまた別の機会で説明したいと思います。
その際にはまたこの記事でも案内しますね^^
▶ベイトリールでPEラインの高切れを防ぐ重要な”2つ”のポイント
▶【必見】ベイトリール の下糸巻きとしてのPEと+α有効的な使い方