10年以上ベイトリールでPEラインを使い込んできましたが、正直なところ僕は「PEライン対応ベイトリール」と言うのが嫌いです。
最近のPEラインに対応しているベイトリールは性能が上がってきているので、まだ良いと思いますが、正直なところPEライン対応と言うのは「超過保護セッティング」と言っても過言では無いのです。
ハッキリ言ってそんなセッティングなら「別にPEライン対応じゃなくてもいいじゃん」と思える様なセッティングのモノが多くありましたし、使っていて全く楽しくないベイトリールだったのです。
それはPEラインの特徴を踏まえて、トラブルを起こしにくい様にというメーカーの配慮ではあったのですが、僕としては逆に「それじゃユーザー遠のくんじゃね?」と思えて仕方ありませんでした。
今回は僕がPEライン対応ベイトリールが嫌いな理由をお伝えしたいと思いますが、その理由が分かれば、あなたがもしベイトリールでPEラインを使いたかった場合にベイトリール選びの基準にもなりますし、「PEライン対応」と言うベイトリールを購入して「期待ハズレ」で終わる事はなくなるんじゃないかと思います。
最後に、「特にPEライン対応じゃないけど、PEラインの使用にオススメのベイトリール」もお伝えしますね^^
目次
何故PEライン対応ベイトリールが嫌いなの?
冒頭でもお話しましたが、PEライン対応ベイトリールと言うのは、基本的にトラブルを起こさない様に超過保護セッティングです。
トラブルを起こさない過保護なセッティングと言うのは当然、飛距離にも影響し、キャストフィーリングは気持ち良くないものとなり、面白くないベイトリールとなります。
しかしそれでもメーカーもシーバスなどのソルトウォーターで避けられてきた、ベイトリールを何とか浸透させたいと言う思いはあったのでしょう。
けれどもシーバスでは当たり前の様にPEラインが普及してしまっていますから、「ベイトリールでPEラインを扱うのは怖い、扱いにくい」と言うイメージを何とか払拭(拭い去りたい)と言う思いで、超絶過保護なベイトリールを出してきたのだと思います。
その結果が面白くないベイトリールとなった訳ですが、基本的にスピニングリールを多用しているシーバスアングラーにベイトリールを使って貰おうと思ったら、やはりその過保護なセッティングが必要だった訳です。
▶ベイトリールだから実現可能 PEラインが最も活きるリーダーの絶妙なバランス
「”リール”でPEライントラブルを回避しようとしていた」と言うのが好きになれなかった
「ベイトリールでPEラインを扱うのは怖い」
こういうイメージが出来上がってしまっているのは恐らく、
バックラッシュによるスプールロック
⇓
伸びの少ないPEラインがショックを吸収できずラインブレイク(高切れ)
もしくは、
ラインの食い込みによるPEラインへのダメージ
⇓
ちょっとしたショックで高切れ
この様な負の連鎖によって、数多くのルアー達が海(湖)の藻屑へと消えてしまったからでは無いでしょうか。
これらのトラブルは、ベイトリールに頼らずともラインセッティングやキャストの方法で回避する事が出来ます。
しかしメーカーはそれを「PEライン対応ベイトリール」で回避しようとした訳ですね。
そら当然、過保護なベイトリールが出来上がり、
「お!PEラインがトラブルなく使えるベイトリールがあんじゃん。使ってみよう」
⇓
「ん?なんか全然飛ばねーし、面白くない」
となって、なかなか普及には至らなかった訳なのです。
僕としては、シーバスアングラーと言う「ベイトリール新規ユーザー」を獲得するより、バスアングラーと言う「ベイトリール既存ユーザー」をシーバスフィッシングに引き込むという戦略の方が、新たな「ベイトシーバス」と言うカテゴリーを構築しやすかったんじゃないかと思います。
つまり、ベイトリールの扱いに慣れていないユーザーにムリにPEラインをつ使わせるより、ベイトリールの扱いに既に慣れているユーザーにPEラインを使用したシーバスフィッシングを体験してもらった方が手っ取り早かったんじゃ無いかなと思った訳です。
(シロートが勝手な事を言ってスミマセン^^;)
▶【シーバス】ベイトリールでPEラインはむしろスピニングより向いている理由
技術を補ってくれるベイトロッド
とは言え、最近はかなりベイトシーバスは普及してきたと思います。
もちろんベイトリールの進化と言うのもあると思いますが、シーバスベイトリールの注目が爆発的に高まっているのは、FISHMANの存在は大きいと思います。
(FISHMANはベイトロッド専門メーカー)
FISHMANを象徴するベイトロッド、BEAMS710MHと言うベイトロッドが発売される時から見ていましたが(購入しようとしたとき、代表の赤塚さんが電話対応されていると言う初期の段階)、それからの爆発的な普及は目を見張るものでした。
赤塚さん自身が広告塔となってグイグイ引っ張っていく、そして緻密なマーケティング戦略の賜物だったというのは、客観的に見て容易に想像できました。
もちろんベイトロッドの性能的にも申し分なく(ただちょっと重い)、ゼロバックラッシュ、長距離砲を謡ったベイトロッドは伊達では無く、PEラインを使用していても本当に「バックラッシュすることなく飛距離が伸びる」という矛盾を解決してくれていました。
正にロッドが技術を補ってくれていたのですね。
かと言って技術がある人が物足りないなんて事はなく、ワンランク上の飛距離、キャストフィールを実現してくれている訳なのです。
まあ、ベイトロッドはカテゴリー違いなのでここでは多くを語るつもりはありませんが、今度FISHMANロッドのインプレッションもがっつりしてみたいと思います。
▶ベイトリールとPEラインの相性の悪さを補って、むしろ 飛距離を伸ばす方法
僕がオススメするPEラインが扱いやすいベイトリール
まあ、正直言うと慣れればどんなベイトリールでも十分だと思うのですが、飛距離を犠牲にせずPEラインの扱いに慣れてない方でも扱いやすいベイトリールと言ったら、僕は間違いなくこれをオススメします。
ジリオンTW SVのインプレッション記事
▶ダイワ ジリオンSV TWでPEラインをがっつり使ったけど、何か聞くことある?
▶ダイワ ジリオンSV TWを意地でもベイトフィネスで使いたい”あなた”へ
ポイントはTWSと言うダイワ独自のレベルワインダーと、SVスプールと言うトラブルレス超軽量スプールです。
ですから、同じTWS+SVスプールであるスティーズじゃダメ、TWS搭載のノーマルのジリオンじゃダメ、という事は全くありませんので、スティーズが使いたい方はスティーズを使って貰って全く問題ありません。
▶スティーズ SV TW インプレ 【要注意点アリ】最も活きる使い方は○○
ノーマルのジリオンSVスプールじゃありませんけど、Φ36のスプールは糸巻き量という事も含めてシーバスにジャストフィットです。
何故TWSとSVスプールがPEラインの使用に最適か、コチラの記事を読んで頂ければ分かると思います。
▶ダイワ ジリオンSV TWでPEラインをがっつり使ったけど、何か聞くことある?
(雑でスミマセン^^;)
で、ここでちょっと疑問に出てくるのが、「シマノの遠心力ブレーキはどうなの?」と言うところではありませんか?
もちろん、扱えないなんて事は全くありませんが、PEラインの特性上、「遠心力ブレーキよりマグネットブレーキの方が向いている」と言うだけです。
慣れれば遠心力ブレーキでも全然問題ありません^^
僕がPEライン対応ベイトリールが嫌いな理由【まとめ】
僕がPEライン対応ベイトリールが嫌いな理由は、「ベイトリールがキャストやセッティングなどの技術の不足分を補ってやろうという、超過保護なセッティング」と言うお話でした。
使っていて気持ち良くない、面白くないというのはありましたが、基本的に天邪鬼なんですね^^;
ですが、ベイトリールでPEラインと言うのは本当に「慣れ」と言う部分が大きいです。
キャストの仕方やセッティングで十分にカバー出来る範囲なのです。
「PEライン使いたいけど、このベイトリールPEライン対応じゃ無いからな・・」なんて理由で諦めるくらいなら、技術を磨いた方が手っ取り早いと思います^^
▶ベイトリールでのPEラインの高切れが、どうしても改善されない”あなた”へ【決定版】
▶ベイトリールでPEラインの高切れを防ぐ重要な”2つ”のポイント